「き」を含む四字熟語
「き」を含む四字熟語 — 1448 件
綱紀粛正(こうきしゅくせい)
乱れた規律を正して、厳格にすること。 「綱紀」は大づなと小づなのことから国家を治める大法と細則のこと。 「粛正」は不正をなくすために厳しく取り締まるという意味。 政治家や役人を厳しく取り締まり、乱れを正して規則を守らせることが本来の意味。
綱紀頽弛(こうきたいし)
国家や社会の法律や秩序が廃れてゆるむこと。 「綱紀」は大づなと小づなのことで国家を治める大法と細則。 「頽弛」は廃れてゆるむということ。
好機到来(こうきとうらい)
すばらしい機会がやってくること。 「好機」は行動するのによい時期。 「到来」はやって来るという意味。
綱紀廃弛(こうきはいし)
国家や社会の法律や秩序が廃れてゆるむこと。 「綱紀」は大づなと小づなのことで国家を治める大法と細則。 「廃弛」は廃れてゆるむということ。
香気芬芬(こうきふんぷん)
辺り一面によい香りが漂うこと。 「香気」はよい香り。 「芬芬」は香りが辺りに広がること。
恒久平和(こうきゅうへいわ)
平和な状態がいつまでも続くこと。 「恒久」はいつまでも変わらないこと。
抗拒不承(こうきょふしょう)
相手の依頼や、要求を激しく拒否して、認めないこと。 「抗」は抵抗すること。 「拒」は拒否すること。 「抗拒(こうきょ)して承(う)けず」とも読む。
綱挙網疏(こうきょもうそ)
細部にこだわらず、問題の根本や本質を捉えることに重点を置くこと。 また、大きな悪や根源を追及するため、小さな悪事を見逃す態度のこと。 「綱」は、元綱(もとづな)。網を締める主綱。 「網疏」は、網目が粗いこと。
敲金撃石(こうきんげきせき)
詩文の響きや韻律が美しいことのたとえ。 「敲金」は鐘などの金属の打楽器を敲くこと。 「撃石」は磬などの石の打楽器を打つこと。 もとは張籍の詩を金石のような美しい音色だと韓愈が評した言葉。 「金(かね)を敲(たた)き石(いし)を撃(う)つ」とも読む。
康衢通逵(こうくつうき)
主になる道、大通り、本道。 または、正しい筋道や方法のこと。 「康衢」はあらゆる方向に通じている大通り。 「通逵」は街道のこと。
鉤章棘句(こうしょうきょくく)
ひどく読みにくい文章のこと。 または、奇怪で難しい文章のこと。 「鉤章」の「鉤」は釣り針のことで、釣り針のように引っかかりの多い文章のこと。 「棘句」はいばらのようにとげのある句のこと。 「鈎章棘句」とも書く。
黄裳元吉(こうしょうげんきつ)
忠義を尽くす家臣が主家に仕えると、必ずよい結果をもたらすということ。 易経の言葉で、「黄裳」は黄色のもすそのことで、「黄」は五行で中心の色とされ、天子などの高貴なものの象徴で、もすそは家臣をたとえたもの。 「元吉」は大吉のこと。 「黄裳(こうしょう)は元吉(げんきつ)なり」とも読む。
曠日持久(こうじつじきゅう)
長い期間耐えること。 または、どうすることもできずに長い期間が経過すること。 「曠日」は長い期間が経過すること。または、なにもできずに時間が経過すること。 「持久」は長い時間耐え続けること。
曠日弥久(こうじつびきゅう)
長い期間なにもせずに、無駄な日々を過ごすこと。 または、意図的に時間を無駄にして、事を長引かせること。 「曠日」は何もせずに日々を送ること。 「弥久」は長い期間を過ごすこと。
鉤縄規矩(こうじょうきく)
物事の法則や基準になるもののこと。 「鉤」は曲線を引く時に使う道具。 「縄」は直線を引く時に使う道具。 「規」は円を描く時に使う道具。 「矩」は直角を描く時に使う道具。 どれも正確に線を引くことが出来るものということから。
向上機縁(こうじょうのきえん)
昇天することの出来る機会のこと。 「向上」は天に向かうという意味から、昇天するという意味。 「機縁」は機会という意味。
曠世不羈(こうせいふき)
長い期間、相手を服従させることができないこと。または、長い期間拘束することができないという意味。 「曠世」は長い期間。 「不羈」はなにものにも縛られないこと。
荒瘠斥鹵(こうせきせきろ)
土地が痩せていて、荒れ果てていること。 「荒瘠」は土地が痩せていて、荒れていること。 「斥」は干潟のこと。 「鹵」は塩。 塩分が含まれていて作物が育たない土地という意味から。
孔席墨突(こうせきぼくとつ)
休む暇もないほど忙しく駆けまわること。 「孔」は儒家の孔子。 「席」は座席。 「墨」は思想家の墨子。 「突」は煙突のこと。 孔子や墨子は、道を説くために忙しく諸国を回るために、座席が暖まるほど座ることもなく、煙突に煤(すす)がつくほどかまどを使うこともないということから。 「孔席暖まらず墨突黔まず」を略した言葉。
考績幽明(こうせきゆうめい)
成績を調べて、愚かな者を退けて、賢い者を昇進させること。 「考績」は官吏の成績を調べること。 「幽明」は愚かな者と賢い者のこと。
浩然之気(こうぜんのき)
ゆったりとした壮大な気持ち。 天地に恥じることのない道義にかなった行動をすることで、心に自然と生まれてくる強い精神のこと。 「浩然」は広くて大きいこと。
黄道吉日(こうどうきちにち)
何をしても上手くいく、よい日。吉日。 「黄道」は地球から見た太陽が移動するように見える軌道。 陰陽道の言葉で、全てがうまくいくとされている日のこと。
巧発奇中(こうはつきちゅう)
すぐれた発言で、他者の気持ちや事実を言い当てること。 「奇」はすばらしいや、すぐれているという意味。 「中」は当たること。
洪範九疇(こうはんきゅうちゅう)
天下をうまく治めるための模範となる政治道徳のこと。 「洪範」は『書経』の篇名。 「九疇」は「洪範」で述べられている九つの大法のことで、天下を治めるための政治道徳をいう。
敲氷求火(こうひょうきゅうか)
間違っているやり方をしても、苦労するだけで目的を果たすことはできないということ。 火を起すために氷をたたくという意味から。 「氷を敲(たた)いて火を求む」とも読む。
向壁虚造(こうへききょぞう)
存在しないものを作り出すこと。 壁に向かって考えて、実際には存在しないものを思い浮かべるという意味から。 中国の前漢の時代、孔子の旧家の壁から『礼記』や『春秋』などの、当時から見て古文で書かれた書物が見つかり、世間の人々は勝手に書物を作って、人々を惑わそうとしたものだとそしったという故事から。 「壁に向かいて虚造(きょぞう)す」とも読む。
紅毛碧眼(こうもうへきがん)
西洋人のこと。 「紅毛」は赤い髪の毛。 「碧眼」はあおみどり色の目のこと。 江戸時代にはスペイン人やポルトガル人のことを南蛮人と呼び、オランダ人を紅毛人と分けて呼んでいたが、のちに西洋人全般をさすようになった言葉。 「碧眼紅毛」ともいう。
洽覧深識(こうらんしんしき)
体験して得た経験や知識が多くあり、様々なことを知っていること。 「洽覧」は色々なことを見ること。 「深識」は様々なことを深く知っていること。
羹藜含糗(こうれいがんきゅう)
粗末な食べ物のたとえ。または、日々貧しい食事をとって暮らすことのたとえ。 「羹」は吸い物、「藜」は植物のアカザのことで、「羹藜」は粗末な食べ物のたとえ。 「糗」は保存のために干した飯のこと。 アカザの吸い物を食べ、干した飯を口に含むという意味から。 「藜(れい)を羹(あつもの)にし糗(きゅう)を含む」とも読む。
古往今来(こおうきんらい)
過去から現在まで。 「古往」は昔から。 「今来」は今まで。 「古今」と略して使うことも多い言葉。 「今来古往」ともいう。
胡漢陵轢(こかんりょうれき)
中国の漢民族と異民族が争うこと。 「胡」は中国の北方、西方の異民族の別称。 「漢」は中国の漢民族のこと。 「陵轢」は踏みにじるという意味。
鼓旗相当(こきそうとう)
力が互角なこと。 「鼓旗」は太鼓と軍旗のことから、軍隊のたとえ。 敵と味方の力が釣り合っているという意味から。
狐裘羔袖(こきゅうこうしゅう)
全体は立派だが、一部に問題があること。 「狐裘」は子狐の脇の下にある高級な毛皮で作った皮衣。 「羔袖」は子羊の皮で作った安物の袖。 高級な皮衣に安物の袖をつけるということから。 「狐裘(こきゅう)して羔袖(こうしゅう)す」とも読む。
狐裘蒙戎(こきゅうもうじゅう)
高い地位を持っている人が権力を悪用して、国家が乱れること。 「狐裘」は子狐の脇の下にある、高級な毛皮で作った皮衣で、それを着る人ということから、高貴な人のたとえ。 「蒙戎」はものごとが乱れる様子。
鼓琴之悲(こきんのかなしみ)
親友の死に対する悲しみのこと。 「鼓琴」は琴を奏でること。 中国の晋の時代の顧栄が死んだ時に、親友の張翰が葬儀に参列し、顧栄が愛用していた琴を泣きながら弾いて、故人を偲んだという故事から。
古琴之友(こきんのとも)
自身のことをしっかりと理解してくれる友人のこと。 中国の春秋時代の琴の達人の伯牙は、鍾子期という琴を理解してくれる親友がいたという故事から。
哭岐泣練(こくききゅうれん)
心がけや習慣次第で、人は悪人にも善人にもなるということ。 「哭」は大きな声で泣くこと。 「岐」は分かれ道。 「練」は白い糸。 「哭岐」は楊朱が分かれ道を見て、どちらにも行くことができると気づいて泣いたという故事から。 「泣練」は墨子が白い糸を見て、何色にも染めることができると気づいて泣いたという故事から。 どちらも好きなように選ぶことができ、その選択次第で結果が変わるということをいう。 「岐(き)に哭(こく)き練(れん)に泣く」とも読む。 「哭逵泣練」とも書く。
告朔餼羊(こくさくのきよう)
昔から続いている習慣や行事などを理由もなく止めるべきではないということのたとえ。または、実質がなくなっていて形式だけが残っていることのたとえ。 「告朔」は、古代中国で、諸侯が天子から受け取った新しい年の暦をいったん祖先の廟に納め、毎月一日に祭事を行い、その月の暦を国内に施行した儀式のこと。 「餼羊」は、その祭事に供えるいけにえの羊。 告朔の意義が廃れて羊を供える儀式だけが残った時、いけにえを廃止しようとしたが、孔子が告朔の儀式が全て廃れてしまうのを惜しんだという故事から。
刻舟求剣(こくしゅうきゅうけん)
時代の変化を知らずに、古い考えや昔からの習慣にこだわって、融通がきかないことのたとえ。 中国の春秋時代、楚の人が舟で川を渡っているときに川に剣を落としてしまったので、慌てて剣を落とした位置を舟に記した。 向こう岸に着いた後に、舟に記した位置をたよりに水中を探したという故事から。 「舟に刻みて剣(けん)を求む」とも読む。
黒貂之裘(こくちょうのきゅう)
非常に価値の高いもののたとえ。 「黒貂」は黒い色の動物のてん。 「裘」は皮衣。 てんの皮衣は、高貴な人が着る高価な服ということから。
黒甜郷裏(こくてんきょうり)
昼寝。 「黒甜」は昼寝。または、ぐっすりと眠ること。 「裏」は中という意味。 昼寝の夢の世界の中という意味から。 「黒甜郷裡」とも書く。
鵠面鳩形(こくめんきゅうけい)
飢えて痩せ細っている人の様子。 「鵠面」は鳥のくぐいのようにやせほそった顔のこと。 「鳩形」は鳩のように腹がへこんでいて、胸が突き出た体型のこと。 「鳩形鵠面」ともいう。
狐死首丘(こししゅきゅう)
生まれ育った地を忘れないことのたとえ。 または、物事の根本を忘れないことのたとえ。 狐は、死ぬときに生まれ育った丘に頭を向けて死ぬということから。 「狐(きつね)死して丘に首(かしら)す」とも読む。
狐死兎泣(こしときゅう)
仲間の不幸を悲しみ、同情すること。 「狐」と「兎」は徳の低い人、悪人のたとえ。 悪人同士が悲しみ合うことをいう。 「狐(きつね)死して兎(うさぎ)泣く」とも読む。
故事来歴(こじらいれき)
昔から伝わっている事柄の由来や歴史。 「故事」は昔から伝わっている出来事や物語。 「来歴」は物事の歴史や起源。 「古事来歴」とも書く。
克己復礼(こっきふくれい)
欲望や感情に打ち勝ち、礼儀にかなった言動をすること。 「克己」は自分の欲望、感情に打ち勝つこと。 「復礼」は礼の本質に立ち返り、礼の道に従うこと。 顔淵が師である孔子に「仁」について聞くと、「己に克ちて礼に復す」と答えたという故事から。
乞食行脚(こつじきあんぎゃ)
仏教の僧侶が、人家の戸口に立って食べ物をもらいながら旅をすること。 仏教の言葉で、修行のためにおこなうもの。
虎擲竜挐(こてきりょうだ)
英雄と英雄が戦うことのたとえ。 「擲」は投げつけること。 「挐」はつかみ合うこと。 虎と竜が激しく打ち合うという意味から。 「竜挐」は「りゅうだ」とも読む。 「竜挐虎擲」ともいう。
呼不給吸(こふきゅうきゅう)
物事がいきなり起こったために、対応する余裕がないことのたとえ。 「不給」はそれをする時間がないということ。 「呼(こ)するも吸(きゅう)するに給(いとま)あらず」とも読む。
鼓腹撃壌(こふくげきじょう)
善い政治が行われ、人民が平和で不満のない生活を楽しむ様子。または、世の中が平和なことのたとえ。 「鼓腹」は食べるものが十分にあり、満腹になった腹を楽器のように打ち鳴らすこと。 「壌」は土や地面のことで、「撃壌」は地面をたたいて拍子をとること。 中国古代の伝説の聖天子尭帝は、世の中がうまく治まっているか気になり町の様子を見に行った。 そこで、一人の老人が満腹になった腹を打ち鳴らし、地面を踏んで拍子をとりながら「世の中は平和で天子はいてもいなくても変わらない」という意味の歌を歌っていた。 それを聞いた尭帝は、人民が政治を行うものの力を意識することなく、満ち足りた生活が出来ていることが分かり安心したという故事から。 「撃壌鼓腹」ともいう。
鼓舞激励(こぶげきれい)
人を励まして奮い立たせること。 「鼓舞」は鼓を打って舞うということから、励まして元気付けること。 「激励」は励まして元気付けること。 同じ意味の言葉を重ねて強調した言葉。
枯木朽株(こぼくきゅうしゅ)
老人のたとえ。 または、年をとって衰えた人や、弱くなった力のたとえ。 「枯木」は枯れた木。 「朽株」は枯れてぼろぼろに朽ちた切り株。 どちらも年老いたことのたとえ。または、力が衰えたことのたとえ。
困苦窮乏(こんくきゅうぼう)
生活に必要なものが足りないほどに生活が苦しいこと。 「窮乏」は必要なものが足りないこと。
紺紙金泥(こんしきんでい)
金粉を膠の液で溶かしたものを使い、紺色の紙に経文などを書くこと。または、書いたもの。 「金泥」は金粉を膠の液で溶かしたもので、写経したり、絵の装飾などに使われる。
今昔之感(こんせきのかん)
昔のことを思い出して、現在との時世や環境の大きな変化に深く感心すること。
剛毅果断(ごうきかだん)
意志が固く、思い切った決断と行動をすること。 「剛毅」は意志が非常に固いこと。 「果断」は大胆な決断と行動をすること。
剛毅直諒(ごうきちょくりょう)
裏表がなく誠実で意志が固いこと。 「剛毅」は意志が固いこと。 「直諒」は正直で誠実なこと。
剛毅木訥(ごうきぼくとつ)
意思がしっかりしていて、口数が少なく飾り気のない様子。 「剛毅」は意思が強く何事にも動じないこと。 「木訥」は無口で飾り気がないこと。 「剛毅朴訥」「剛毅朴吶」とも書く。
剛腸石心(ごうちょうせきしん)
意志が固く、度胸があること。 「剛腸」は何事にも動じない、豪胆なこと。 「石心」は固い石のような心のこと。
合抱之木(ごうほうのき)
両手でやっと抱えることができるほどの大木。 「合抱(ごうほう)の木(き)も毫末(ごうまつ)より生(しょう)ず」を略した言葉。 大きな大木も小さな芽から育ったものであり、大事も小さなことの積み重ねによってなるということのたとえ。
傲慢不羈(ごうまんふき)
人を見下して偉そうな態度で、誰にも縛られないこと。 「傲慢」は人を見下し、偉そうな態度をとること。 「不羈」は誰にも縛られないこと。または、すぐれた才能があり、自由に振舞うこと。
五色霜林(ごしきのそうりん)
美しい紅葉の風景。 「五色」は色鮮やかな様子。 「霜林」は霜がふった後の林。 秋の終わり頃の風景を言い表す言葉で、霜がふることで、木々の葉の色が紅や黄色に変化することから。
五倫十起(ごりんじっき)
公平で清く正しい人でも私心はあるということ。 「五倫」は人の名前。 中国の後漢の第五倫は公平で清廉な人物として知られていたが、ある時、あなたにも私心があるのかと聞かれ、兄の子が病気で一晩に十回起きて看病しても、寝床に戻ればよく眠れるが、自分の子どもの時は心配で眠れなかったので、私心がないとは言えないと答えたという故事から。
採菓汲水(さいかきっすい)
仏に供えるために木の実を採ったり水を汲むなど、仏道修行に努めること。 「菓」は木の実のこと。
才気煥発(さいきかんぱつ)
優れた才能が輝くように自然と溢れ出ること。 「才気」はすばらしい才能や判断力。 「煥発」は輝くように溢れ出る様子。
再起不能(さいきふのう)
以前のよい状態に戻ることができないこと。 「再起」は悪い状態から以前のよい状態に戻ること。 「不能」は実現する能力がないこと。
才色兼備(さいしきけんび)
才知と美しい容姿を兼ね備えている女性。 聡明で美しい女性のこと。 「才色」は才知と美しい容姿。 「兼備」は兼ね備えるという意味。
採薪汲水(さいしんきゅうすい)
自然の中で質素な生活をすること。 山で薪(たきぎ)を採り、川の水を汲むという意味から。
載籍浩瀚(さいせきこうかん)
たくさんの書物があることのたとえ。 「載籍」は物事の内容や様子を記した書籍という意味から、書物のこと。 「浩瀚」は巻数が多いという意味。
鑿歯尺牘(さくしせきとく)
古代中国の国の晋にいた名文家の習鑿歯は、手紙での議論がとても上手かったということ。 「鑿歯」は習鑿歯のこと。 「尺牘」は手紙のこと。 晋の習鑿歯は名文家として有名で、その中でも手紙を使っての議論が上手かったために、将軍の桓温が右腕として厚遇したという故事から。
削足適履(さくそくてきり)
どうでもいいことに気を取られて、大切なことを忘れること。 または、大切なことと、どうでもいいことを取り違えて、無理に折り合いをつけること。 「削足」は足を削ること。 「適履」は履物の大きさが合うこと。 小さな靴を履くために、自分の足を削って大きさを合わせるという意味から。 「足を削りて履(くつ)に適(てき)せしむ」とも読む。
鑿壁偸光(さくへきとうこう)
貧しい生活をしながら勉学に励むこと。苦学のたとえ。 「鑿」は穴を開けること。 「偸」は盗むこと。 壁に穴を開けて隣の家の光を盗み、盗んだ光で勉強をするということから。 前漢にいた匡衡は貧しく、灯火の油を買うことができず、壁に穴を開け、隣家の明かりを盗んで勉学に励んだという故事から。 「壁を鑿(うが)ちて光を偸(ぬす)む」とも読む。
鑿壁読書(さくへきどくしょ)
貧しい生活をしながらも勉学に励むこと、苦学のたとえ。 「鑿壁」は壁に穴を空けること。 匡衡は家が貧しく、灯火を買うことができなかったので、壁に穴を開けて隣の家の明かりで読書をしていたという故事から。
左建外易(さけんがいえき)
正しくないやり方で自身の勢力を大きくすること。 または、地方で反旗を翻すこと。 「左建」は道理にもとる方法で勢力を伸ばすこと。 「外易」は君主からの命令を勝手に変えること。
左戚右賢(させきゆうけん)
親族を低い地位の左側に、賢者を高い地位の右側に置くこと。 卑しいものを左側、尊ぶものを右側に置く中国の漢の時代の風習。 「右賢左戚」ともいう。
殺妻求将(さっさいきゅうしょう)
名誉や利益を得るためになんでもすることのたとえ。 将軍になるために、自分の妻を殺すということから。 中国の春秋時代、斉の国を攻めようとした時に、魯王は呉起を将軍にしようとしたが、呉起の妻が斉の国の出身であったために、呉起を将軍にすることをためらったが、呉起は妻を殺して将軍になったという故事から。
察言観色(さつげんかんしき)
人の言葉や表情、顔の様子から相手の性格や考え方を見抜くこと。 「色」は表情や顔つきのことで、人の表情や顔つき、言葉を観察するという意味から。 「言(げん)を察して色(いろ)を観る」とも読む。
殺伐激越(さつばつげきえつ)
音声が乱暴で激しい様子。 「殺伐」は乱暴な様子。 「激越」は音声や動きが荒々しい様子。
桟雲峡雨(さんうんきょうう)
山の中にあるかけ橋付近に漂う雲と谷の中に降る雨のこと。 「桟」は丸太や蔓などを使って、山の険しい場所にかけられているかけ橋のこと。 「峡」は山間の谷間。
三槐九棘(さんかいきゅうきょく)
政界の最高幹部のこと。 「三槐」は中国の三公の別称。 「九棘」は中国の九卿の別称。 中国の周の時代に、君主が朝廷の庭の三公の位置を示すところに槐の木を植え、九卿の位置を示すところに棘の木を植えていたことから。 「九棘三槐」ともいう。