「ホウ」を含む四字熟語
「ホウ」を含む四字熟語 — 228 件
洗手奉職(せんしゅほうしょく)
真面目に働くこと。 または、清く正しく職務に励むこと。 「手を洗い職に奉(ほう)ず」とも読む。
善巧方便(ぜんぎょうほうべん)
相手や状況に合わせたやり方を考えること。 「善巧」は上手いこと。 「方便」はやり方。 仏教の言葉で、仏が人々に仏法を説く時のやり方をいうもので、相手の能力に合わせてやり方を変えるということから。
禅譲放伐(ぜんじょうほうばつ)
王朝を交代する二つの方法。 「禅譲」は世襲せずに、君主が自ら選んで徳がある人に譲ること。 「放伐」は悪政を行う君主を、臣下が武力で打ち倒したり、追放したりして地位を奪うこと。
桑弧蓬矢(そうこほうし)
男子が将来の目標や抱負をしっかりと決めること。 または、その目標や抱負のこと。 「桑弧」は桑の木で作った弓。 「蓬矢」はよもぎで作った矢。 古代中国の風習で、男の子が生まれると将来の活躍を願い、蓬矢を天地四方に射ていたことから。
桑蓬之志(そうほうのこころざし)
男子が将来の目標を心にしっかりと決めること。 「桑」は桑の木で作った弓、「蓬」は植物のよもぎの矢のこと。 古代中国で、男子が生まれるとこれから先に世間で活躍することを願い、矢を天地四方に射た風習から。
大政奉還(たいせいほうかん)
江戸時代の末期である一八六七年、江戸幕府の十五代将軍徳川慶喜が、明治天皇に政権を返上したこと。 「大政」は天下の政治。 「奉還」は天皇に返すという意味。
大法小廉(たいほうしょうれん)
全ての家臣が忠義を尽くし、清く正しいこと。 臣下の心得をいう言葉で、「大法」は大臣が法律を守ること、「小廉」は身分の低い臣下、小臣が清廉に仕えること。
戴封積薪(たいほうせきしん)
中国の後漢の戴封が、雨が降るように祈りをささげたが雨は降らず、積み重ねた薪の上に座り自分を燃やして生贄にしようとしたところ大雨が降り始めたという故事。 「戴封」は人の名前。 「積薪」は薪を積み重ねるという意味。
断爛朝報(だんらんちょうほう)
ばらばらになって、どこがどう繋がるかわからない朝廷の記録のこと。 「断爛」はちぎれてぼろぼろになること。 「朝報」は朝廷の記録のこと。 中国の北宋の王安石が、儒教の五経の一つの『春秋』をそしったという故事から。
智円行方(ちえんこうほう)
さまざまな深い知識があり、規律正しいこと。 または、その様子。 「智円」はさまざまな知識があり、知らないことが存在しないということ。 「行方」は行いが正しく、礼儀正しいこと。
治外法権(ちがいほうけん)
外国の元首や外交官などの特定の外国人が、滞在国の法律や裁判権の適用を免れる国際法上の特権。
知己朋友(ちきほうゆう)
互いのことをよく理解している友人。親密な関係の人。親友。 「知己」は自分の心をよく知っているという意味から親友のこと。 「朋友」は友人や友達のこと。 「朋友知己」ともいう。
竹苑椒房(ちくえんしょうほう)
天子の后と子孫のこと。 または、皇室や宮中のこと。 「竹苑」は中国の前漢の文帝の子の孝王は、梁に報じられたときに竹園を造ったという故事から、天子の子孫のこと。 「椒房」は子孫の繁栄を祈ったり、湿気を取り除いたりするために、壁に山椒の実を塗りこめた椒壁の房室のことで、皇后の別室や高い地位を持っている女性の部屋をいう。
竹苞松茂(ちくほうしょうも)
新築の家が完成したことを祝う言葉。 「竹苞」は竹の根のようにしっかりとした下部構造。 「松茂」は松の葉や枝のような上部の造りの見事さをほめ称える言葉。
誅心之法(ちゅうしんのほう)
実際に行動を起こしていなくても、心の中に悪意があれば罰を与えること。 中国の春秋時代の法で、「原心定罪」と呼ばれ、動機に応じた罰を与えるということ。
綈袍恋恋(ていほうれんれん)
昔からの友情が、変わらず厚いことのたとえ。 「綈袍」は綿を厚く入れた防寒具。 「恋恋」は情が厚いこと。 中国の戦国時代の秦の国の宰相である范雎は、貧しかった頃に魏の国の須賈から防寒具をもらった恩を忘れずに命を救ったという故事から。
跌蕩放言(てっとうほうげん)
周りに気を使わずに好き勝手に喋り散らすこと。 「跌蕩」は小さなことにこだわらずに、すき放題すること。
天衣無縫(てんいむほう)
詩や文章などにわざとらしさがなく、自然で美しいこと。 また、無邪気で飾り気のない人柄のこと。 「天衣」は天に住むとされる天女の衣服のこと。 「無縫」は縫い目がないこと。 天女の衣服は、縫い目がない(加工されていない)にもかかわらず美しいという意味から。 「無縫天衣」ともいう。
伝家宝刀(でんかのほうとう)
大事な時だけに使う絶大な威力の物や手段。 「伝家」は家に受け継がれ続けていること。 家に代々と受け継がれている名刀という意味から。
騰蛟起鳳(とうこうきほう)
才能が抜群にすぐれていること。 「騰蛟」は天に躍り上がる蛟竜のことで、雷雨を呼び洪水を起こすとされる伝説の竜。 「起鳳」は飛び立つ鳳凰のこと。鳳凰は伝説の鳥。
投桃報李(とうとうほうり)
仲の良い友人同士で、お互いに物を贈りあうこと。 または、自分が徳を施せば、必ず徳で報いるということ。 「李」は植物のスモモ。 桃を贈られれば、お返しにスモモを贈るという意味から。 「桃を投じて李(すもも)に報(むく)ゆ」とも読む。
兎死狗烹(としくほう)
利用できるときだけは重用されるが、利用できなくなるとすぐに捨てられるということのたとえ。 兎がいなくなれば、兎を捕まえるための猟犬は必要なくなって、猟犬は煮て食べられるという意味から。 元は、戦乱の世が終わって平和になると、武勲をあげた武将は必要なくなって殺されるということをいった言葉。 「兎(うさぎ)死して狗(いぬ)烹(に)らる」とも読む。
図南鵬翼(となんのほうよく)
大事業や海外進出などの大きな計画を立てること。 大きな目標を立てて、その目標を達成しようとすることをいう言葉。 「図南」は南の海へ行こうと計画すること。 「鵬」は伝説の大きな鳥。 鵬が南の海を目指して飛び立つ説話から。
途方途轍(とほうとてつ)
物事の方法や理屈、道筋のこと。 「途方」はやり方や道筋という意味。 「途轍」は通っていく道ということから、やり方や道筋という意味。 同じ意味の言葉を重ねて強調したもの。
道揆法守(どうきほうしゅ)
道理を基準に物事をはかり、自ら法を守ること。 「道揆」は道理に基づいて物事をはかることで、政治を行う上位の者への教訓。 「法守」は法を守ることで臣下など下位の者への教訓。
同袍同沢(どうほうどうたく)
苦労を分かち合った友人。親友、戦友。 「袍」は中に綿を入れた服のことで、防寒用の服。 「沢」は汗取りのことで、下着のこと。 衣服を貸し合って助けあった友人という意味から。
土崩瓦解(どほうがかい)
物事が根元から崩壊して、手の施しようが無いこと。 「土崩」は盛っていた土の山が崩れること。 「瓦解」は落ちてきた瓦が砕けてばらばらになること。 「瓦解土崩」ともいう。
如意宝珠(にょいほうじゅ)
望みをかなえるとされている宝玉のこと。 「如意」は思ったことがその通りになること。 「宝珠」は宝玉のこと。 仏や仏の教えの象徴とされている。
如法暗夜(にょほうあんや)
明かりの一切無い本当の暗闇のこと。 「如法」は本当に、文字通りという意味。 「暗夜」は月の出ない真っ暗な夜のこと。
年功加俸(ねんこうかほう)
年功によって、本俸以外に給付される俸給のこと。 「年功」は長年にわたる経験や功績のこと。 「加俸」は正規の俸給(本俸)に加えて特別に支給される俸給のこと。
版籍奉還(はんせきほうかん)
明治維新の後に行われた政治改革で、日本全国の藩主が朝廷に領地と領民を返還したこと。 「版籍」は版図と戸籍のことで、土地と領民のこと。 「奉還」は返すという意味の言葉で、それを謙って言う言葉。 「藩籍奉還」とも書く。
帆腹飽満(はんぷくほうまん)
船の帆が風をいっぱいにはらんで、軽やかに進む様子。 「帆腹」は船の帆。 「飽満」は飽きるくらいに満腹になるまで食べるという意味から、帆がいっぱいに膨らむことのたとえ。
攀竜附鳳(はんりょうふほう)
力のある人に付き従うことで、自身も出世すること。 「攀」はすがりつくということ。 「鳳」は中国の伝説上の鳥の鳳凰の雄のこと。 竜や鳳凰にしがみつくという意味から。 「竜(りょう)に攀(よ)じ鳳(ほう)に附(つ)く」とも読む。
馬鹿果報(ばかかほう)
思ってもいないことで大きな幸運が手に入ること。または、愚かな人は人から憎しみを受けることがないので、幸せな人生を送ることができるということ。
抜来報往(ばつらいほうおう)
速やかにやって来て、速やかに去っていくこと。 または、何度も行ったり来たりすること。 「抜」と「報」はどちらも速いことのたとえ。 「抜(と)く来たり報(と)く往(ゆ)く」とも読む。
万里鵬翼(ばんりほうよく)
はるか遠くまで広がる大空や、遠い場所への旅路のたとえ。 または、極めて大きな気概や勢いのたとえ。 「万里」の「里」は距離の単位で、「万里」は非常に遠いことのたとえ。 「鵬」は中国の想像上の非常に大きな鳥で、翼を広げた大きさは何千里もあるとされていて、空の雲のように見えるとされている。
筆削褒貶(ひっさくほうへん)
公正で厳しく批評する春秋筆法を評する言葉。 「筆削」は必要な言葉を書き足したり、不必要な言葉を削ったりすること。 「褒貶」はよいところは褒め、悪いところは貶すこと。
百花斉放(ひゃっかせいほう)
学問や芸術などが、自由で盛んに行われて発展すること。 「百花」は花の数が非常に多いことのたとえ。 全ての花が同時に咲くという意味から。 1956年に主席である中国共産党の毛沢東が「百家争鳴」と共に掲げた標語の一つで、翌年には撤回された。
表敬訪問(ひょうけいほうもん)
敬う気持ちを示すために人を訪ねること。 「表敬」は敬う気持ちを示すこと。
飄忽淜滂(ひょうこつひょうほう)
速い速度で風が吹き付ける様子。または、その音を言い表す言葉。 「飄忽」は素早い様子。 「淜滂」は風が物に当たった時に発する音。
品行方正(ひんこうほうせい)
考えや行いが正しくきちんとしている様子。 「品行」は普段の行いや振る舞い。 「方正」は心や行動が正しいこと。
腹誹之法(ふくひのほう)
心の中で非難するだけで罰する法律のこと。 「腹誹」は心の中で対象を非難すること。 「腹非之法」とも書く。
伏竜鳳雛(ふくりょうほうすう)
能力を発揮する機会がないために人に知られていない英雄。 または、将来的な活躍が期待されている若者のこと。 「伏竜」は地面の中に潜って隠れている竜。 「鳳雛」は中国の伝説上の鳥、鳳凰の雛。
舞文弄法(ぶぶんろうほう)
自分の都合のいいように、法律の条文を解釈して乱用すること。 「舞」と「弄」はどちらも、好き勝手な解釈をすること。 「文を舞(ま)わし法を弄(もてあそ)ぶ」とも読む。
敝衣蓬髪(へいいほうはつ)
ぼろぼろの服、乱れ放題の髪のことから、身なりが汚い様子。 「敝衣」はぼろぼろの服。 「蓬髪」は乱れ放題でよもぎのような髪のこと。 「弊衣蓬髪」とも書く。
萍水相逢(へいすいそうほう)
旅をしているもの同士が偶然の出会いから知り合いになること。 「萍」は浮き草のこと。 偶然の出会いを浮き草と流れる水にたとえた言葉。
縫衣浅帯(ほういせんたい)
儒者の服のことで、袖の下から腋を縫った服と広い帯のこと。 また儒者、学者、文人のこと。 「縫衣」は袖の下から腋を縫いつけた服である縫腋のことで、「浅帯」は広い帯のこと。
豊衣足食(ほういそくしょく)
衣服も食べ物も満ち足りていて、豊かな生活のこと。 「豊衣」は衣服がたくさんあること。 「足食」は食べ物が十分にあること。
放佚無慙(ほういつむざん)
自分勝手で恥知らずであること。 「放佚」は自分勝手なこと。 「無慙」は罪を犯していながら、それを恥だと感じないこと。
放逸遊惰(ほういつゆうだ)
やるべきことをせずに、夢中になって遊んでいる様子。 「放逸」は好き勝手に振舞うこと。 「遊惰」はやらなければならないことをせずに遊びほうけること。 「放逸」は「放佚」、「遊惰」は「游惰」とも書く。 「遊惰放逸」ともいう。
褒衣博帯(ほういはくたい)
大きな裾の服と広い帯のことで儒者の服のこと。 また、儒者や学者、文人のこと。 「褒衣」は裾の大きい服のこと。
豊衣飽食(ほういほうしょく)
生活に余裕があることのたとえ。 「豊衣」はゆとりのある大きめな服。 「飽食」は食べ飽きるほどの食べ物があること。
逢掖之衣(ほうえきのい)
袖が大きくゆとりのある服のこと。儒者の服。 「逢」は大きいやゆるやかという意味。 「掖」は腋(わき)の下のこと。
報怨以徳(ほうえんいとく)
受けた怨みに対して、恩徳を持って接して恩恵を与えること。 「怨みに報(むく)ゆるに徳を以(も)ってす」とも読む。
砲煙弾雨(ほうえんだんう)
この上なく激しい戦闘の様子。 「砲煙」は大砲を撃つ時に出る煙、「弾雨」は弾丸が雨のように降り注ぐという意味。
鳳凰于飛(ほうおううひ)
「鳳凰」はおおとりのことで、「鳳」は雄、「凰」は雌とされ、つがいになって飛ぶことから、夫婦の中がとてもよいこと。 または、徳の高い天子の下に、賢臣が多く集まること。
鳳凰銜書(ほうおうがんしょ)
天子の使者が命令の書かれた文書を持ってくること。 「鳳凰」は聖天子が出現する時に現れるとされる想像上の鳥。 「銜」は口にくわえるという意味。 鳳凰が勅書を口にくわえて持ってくるという意味からきた言葉。
鳳凰在笯(ほうおうざいど)
秀でた才のある人が公職に就かず、地位に恵まれないことのたとえ。 「鳳凰」は古代中国の伝説上の鳥のことで、徳の高い天子が世に現れた時に現れるとされている。 「笯」は鳥籠(とりかご)のこと。 鳳凰が鳥籠の中にいて自由に動けないという意味から。 「鳳凰(ほうおう)笯(ど)に在り」とも読む。 「鳳皇在笯」とも書く。
鳳凰来儀(ほうおうらいぎ)
世の中が平和であることのたとえ。 「鳳凰」は聖天子が出現するときに現れるとされる想像上の鳥。 「来儀」は鳳凰が飛来して、威厳のある姿を示すこと。
報恩謝徳(ほうおんしゃとく)
受けた恩義や徳に対して感謝の気持ちを持ち、見合ったお返しをすること。 「報」は報いる、お返しをすること。 「謝」は礼をいうこと。
法界悋気(ほうかいりんき)
自分には関係がないものを羨望したり、妬んだりすること。 主に他人の恋愛に対してのことをいう。 「法界」は全ての世界、宇宙万物という意味。仏教語。 「悋気」は嫉妬する心のこと。
匏瓜空繫(ほうかくうけい)
すぐれた才能の人が活用されることなく、何も役立っていないことのたとえ。 「匏瓜」は植物のウリ科のひさごのこと。 「空」はむなしいという意味。 「繫」はぶら下がっていること。 誰にも食べられることなく蔓からぶら下がっているひさごということから。 「匏瓜(ほうか)空(むな)しく繫(かか)る」とも読む。
烽火連天(ほうかれんてん)
戦火がいたるところに広がっていくこと。 「烽火」は危険な事態が近づいていることを知らせるのろしのことで、戦火や戦争のたとえ。 「連天」はのろしや戦火が、天に届くほどに燃え上がること。 「烽火(ほうか)天(てん)に連なる」とも読む。
抱関撃柝(ほうかんげきたく)
地位の低い役人のたとえ。 「抱関」は門番、「撃柝」は夜警のことで、どちらも地位の低い仕事であることから。
泛駕之馬(ほうがのうま)
一般的な常識には従わずに別の方法をとる英雄のたとえ。 「泛駕」は馬が興奮して指示に従わずに道をそれてしまうということから。
判官贔屓(ほうがんびいき)
弱い者や負けている者、不運の者たちに同情して、応援したり手助けをしたりすること。 「判官」は官職の名前のことで、ここでは源義経のこと。 「贔屓」は特に目をかけて可愛がったり手助けをしたりすること。 源義経が兄の源頼朝に嫉妬されて滅ぼされたことに対して人々が同情を寄せたことから。
報仇雪恨(ほうきゅうせっこん)
仇を報じ恨みを雪ぐとも読み、仇討ちをして恨みを晴らすこと。 「報仇雪恨」の旗を掲げて、曹操が父親の仇の陶謙を討つために、徐州を攻めて、大虐殺したという故事から。
報仇雪恥(ほうきゅうせっち)
仇を討って、受けた屈辱を晴らすこと。 「仇」は恨みを晴らしたいと思う相手。 「雪」は汚れを落としてきれいにするという意味。 「仇(あだ)を報い恥(はじ)を雪(すす)ぐ」とも読む。
飽経風霜(ほうけいふうそう)
世の中の様々な苦労を経験して、したたかで狡猾なこと。 「飽経」は飽きるほどに何度も経験すること。 「風霜」は困難なことや苦難なことのたとえ。
放言高論(ほうげんこうろん)
思ったことをそのまま言って、議論すること。 「放言」は思いついたことを好き放題に言うこと。 「高論」はすばらしい議論という意味。
奉公守法(ほうこうしゅほう)
公務員の務めのことで、公務をきっちりと遂行して、法をしっかりと守ること。 「公を奉(ほう)じ法を守る」とも読む。
放虎帰山(ほうこきざん)
後で大きな災いになるものを残すこと。 虎を山に放てば、いつか自分が襲われることになるという意味から。 蜀の劉璋が、張魯を討伐するために劉備が入国することを許可したときに、臣下の劉巴が虎を山に放つように危険なことだと反対した故事から。 劉巴の意見は聞き入れられず、のちに劉璋は劉備に倒された。
方鑿円枘(ほうさくえんぜい)
物事がうまくまとまらないことのたとえ。 「方鑿」は四角い形の穴。 「円枘」は木材を繋ぐ時に、穴にはめ込む丸い突起部分。丸いほぞ。 四角い穴に丸いほぞを入れて繋ごうとするという意味から。
抱残守欠(ほうざんしゅけつ)
ほとんどがなくなって不完全な書物や、残った書物の欠片を大切にすること。または、保守的な思想で、革新的な思想を受け入れないこと。 「残」と「欠」は失われたものの残った部分。 「抱」と「守」は抱きかかえるように大切に守ること。 「残(ざん)を抱(いだ)き欠(けつ)を守る」とも読む。 「抱残守闕」とも書く。
放恣佚楽(ほうしいつらく)
やりたいことをやりたいだけやって遊んで暮らすこと。 「放恣」は好き勝手にだらしのない生活を送ること。 「佚楽」は女遊びや酒に溺れること。
封豕長蛇(ほうしちょうだ)
非常に欲深く、残酷なもののたとえ。 「封豕」は大きないのしし。 いのししは何でも食べるということから、欲深いことのたとえ。 へびは大きなものでもそのまま飲み込むということから、残酷なことのたとえ。 中国の春秋時代、楚の国の申包胥が言ったとされる言葉から。 「封豕長蛇を為す」を略した言葉。
包羞忍恥(ほうしゅうにんち)
辱めを受けても耐えること。 「羞」と「恥」はどちらも恥辱を受けるという意味。 「羞(はじ)を包み恥を忍ぶ」とも読む。
蓬首散帯(ほうしゅさんたい)
身なりがきちんと整っていないこと。 「蓬首」は植物の蓬のように乱れた髪の毛のこと。 「散帯」は着物の帯が乱れていること。 どちらも身なりがだらしないことをいう。
放肆遊惰(ほうしゆうだ)
遊びに夢中になること。 「放肆」は好き勝手にすること。 「遊惰」は遊びに夢中になって、やるべきことを怠けること。 「放恣遊惰」とも書く。
飽食終日(ほうしょくしゅうじつ)
一日飯を食べるだけで、他に何もせずに無駄に過ごすこと。 一日が終わるほどに、飽きるくらい飯を食べるという意味から。