「とう」を含む四字熟語
「とう」を含む四字熟語 — 332 件
僔沓背憎(そんとうはいぞう)
表面上は愛想よく振る舞っているが、実際にはお互いに陰で憎み合って悪口を言っている様子。 「僔」は、人が集まること。
象牙之塔(ぞうげのとう)
現実社会から離れて、芸術を楽しむ芸術至上主義の人々の孤高と静寂の境地。 または、現実社会から離れるほどに研究熱心な科学者や、その生活や研究室などの閉鎖社会のこと。 もとは、批評家サント=ブーブがフランスの詩人ヴィニーの生活を批評した言葉。
蔵頭露尾(ぞうとうろび)
自分ではしっかり隠しているつもりだが、自分以外からはよく見えていること。または、事の事実を隠そうとして、はっきりしない態度でごまかすこと。 「頭を蔵して尾を露す」とも読み、「頭隠して尻隠さず」ということわざのこと。
大廈棟梁(たいかのとうりょう)
国を支える重職を担う人材のたとえ。 「大廈」は屋根があって大きい建物。 「棟」と「梁」は屋根を支えるための棟木と梁のことで、どちらも家屋を支える大事なものということから。
単刀直入(たんとうちょくにゅう)
前置きなしに、いきなり本題に入ること。 いきなり本題に入って、追及すること。 「単刀」は一本の刀。 「直入」は回り道をすることなく、すぐに入ること。 一本の刀を持って、敵陣にまっすぐ攻め込むという意味から。
竹頭木屑(ちくとうぼくせつ)
役に立たないもののこと。 または、役に立たないように見えるものでも、役立つことがあるので粗末にしないこと。 「竹頭」は竹の切れ端。 「木屑」は木を削ったときに出るくず。 船を作るときに出た木屑を捨てずにとっておき、雪道で滑らないようにまいたり、竹の切れ端から作った釘を船の修理に使ったという故事から。
仲連蹈海(ちゅうれんとうかい)
自身の信念を堅く守り抜くことのたとえ。 「仲連」は魯仲連という人の名前。 「蹈海」は海に飛び込んで自殺すること。 中国の春秋時代の斉の魯仲連は、趙の国で秦の軍に包囲された時に、「非道の国である秦が天下を取って悪政を行うのであれば、海に身を投げて自殺するつもりだ」と言った故事から。
長者万灯(ちょうじゃのまんとう)
裕福な人が用意する多くの灯火。 金の力だけで施しはたくさんしているが、心がこもっていないこと。
雕梁画棟(ちょうりょうがとう)
とても美しく、豪華な建物のこと。 「雕」は彫刻のこと。 美しい彫刻を施した屋根の梁と、美しい絵を描いた棟木という意味から。
珍問珍答(ちんもんちんとう)
変な質問と変な答えのこと。 普通とは違う質問と、それに対する奇妙な答えということ。
鼎鐺玉石(ていとうぎょくせき)
この上ないほどの贅沢をすることのたとえ。 「鼎」は権威や高い地位の象徴で、祭器として用いられた三本足の器。 「鐺」は三本足の酒を温めるための器。 「玉」は宝玉のこと。 鼎を鐺のように酒を温めるために使い、宝玉を石のように扱うという意味から。 「鼎(てい)をば鐺(とう)のごとく玉(ぎょく)をば石のごとく」とも読む。
低頭傾首(ていとうけいしゅ)
頭を低くして身を慎むこと。 「低頭」と「傾首」はどちらも首をたれるという意味。 「頭(こうべ)を低(た)れて首(くび)を傾(かたむ)く」とも読む。
剃頭辮髪(ていとうべんぱつ)
中国の周辺民族で見られた代表的な髪型。 清朝では漢民族にも強制された髪型。 「剃」は剃ること、「辮」は髪を編むことで、頭の頭頂部を残して、周囲を剃って残った頭頂部を編んで後ろにたらした髪型。
滴水嫡凍(てきすいてきとう)
一瞬の気も抜かずに、禅の修業にはげむこと。 「滴水」は水がしたたること。 「嫡凍」の「嫡」はすぐにという意味で、「嫡凍」はすぐに凍るという意味。 滴る水が間をおかずに凍る寒さということを、厳しい修行の緊張感にたとえた言葉。
敵前逃亡(てきぜんとうぼう)
物事に直面して責任を取らずに逃げること。 目の前にいる敵と戦わずに逃げるということから。
跌宕狷介(てっとうけんかい)
好き放題に振る舞い、自分の考えを変えないこと。 「跌宕」は思ったまま、好き放題に振る舞うこと。 「狷介」は自分の考えに執着して、他人の考えを受け入れないこと。
徹頭徹尾(てっとうてつび)
始めから終わりまで意志や覚悟を曲げないこと。 「徹」は貫くこと。頭から尾まで貫くという意味から。
跌蕩放言(てっとうほうげん)
周りに気を使わずに好き勝手に喋り散らすこと。 「跌蕩」は小さなことにこだわらずに、すき放題すること。
転倒黒白(てんとうこくびゃく)
事実を捻じ曲げること。 黒い色を白い色と言い、白い色を黒い色と言うということから。 「黒白(こくびゃく)を転倒す」とも読む。
天門登八(てんもんとうはち)
仕官して、一番上の地位を得ようとすれば、自身の命が危うくなるということ。 「天門」は天にあるとされる門。 古代中国では、天には九つの階層があるとされていて、晋の陶侃は翼で飛んで八つ目をこえ、九つ目の前で門番に叩き落とされる夢を見た後に、八州を治める高官になった。 さらに上の地位を目指そうとしたが、夢を思い出して自重したという故事から。
伝家宝刀(でんかのほうとう)
大事な時だけに使う絶大な威力の物や手段。 「伝家」は家に受け継がれ続けていること。 家に代々と受け継がれている名刀という意味から。
当意即妙(とういそくみょう)
機転をきかせて、その場で適切に対応すること。 「当意」は工夫して適切な対応をすること。 「即妙」はすぐに思いつくことで、機転のこと。
蕩佚簡易(とういつかんい)
のんびりとしていて自由なこと。また、細かいことにこだわらず寛大なこと。 「蕩佚」はのんびりと自由で寛大なこと。 「簡易」は細かいことにこだわらず、おだやかでさっぱりしていること。
桃園結義(とうえんけつぎ)
後漢末期に、張飛の家の庭にある桃園で「劉備」「関羽」「張飛」の三人が義兄弟の約束を交わした逸話から、義兄弟の契りを結ぶこと。
冬溫夏凊(とうおんかせい)
親孝行をすることのたとえ。 冬は暖かく、夏は涼しく過ごせるように環境に配慮することから。 「冬温夏清」とも書く。
頭会箕斂(とうかいきれん)
いろいろなところから多くの税を取り立てて集めること。 「頭会」は人数を数える。 「箕斂」は農具の箕ですくうこと。 人数を数えて、箕ですくうように手当たり次第にかき集めるという意味から。
凍解氷釈(とうかいひょうしゃく)
氷が解けるように疑問や問題などが解決すること。 「解」と「釈」はどちらも氷が解けるという意味。
東海揚塵(とうかいようじん)
世の中の変化が激しいことのたとえ。 東にある大きな海が陸地になって、土ぼこりが立つという意味から。 「東海(とうかい)塵(ちり)を揚(あ)ぐ」とも読む。
灯火可親(とうかかしん)
過ごしやすい秋の長い夜は、灯りの下で読書をするのにちょうどいいということ。 初秋の形容として使われる。 「灯火(とうか)親しむ可(べ)し」とも読む。
桃花癸水(とうかきすい)
女性の月経のこと。 「桃花」は女性を意味する雅語。 「癸」は十干の十番目である”みずのと”のこと。 「癸水」は月経のこと。
冬夏青青(とうかせいせい)
どんなときも変わらない固い信念のこと。 固い信念を一年中緑色の葉をつける常緑樹にたとえたもの。
投瓜得瓊(とうかとくけい)
男女が愛情の誓いの品を互いに贈ること。または、少しの贈りもので多くの贈りものを受け取ること。 古代中国の習慣で、女性が木瓜などの木の実を投げて求愛して、男性は応じるときに宝玉を贈っていたということから。 「瓊」は宝玉のこと。 「瓜を投じて瓊を得」と読む。
東家之丘(とうかのきゅう)
すぐれた人物を見抜くことが出来ないこと。 人を見る目がないこと。 または、すばらしい才能を持っているのに世間に知れ渡っていないこと。 「東家」は東隣にある家。 「丘」は孔子の名前。 孔子の家の隣人が、孔子のことを聖人とは知らずに「東隣の丘さん」と呼んでいたという故事から。
投閑置散(とうかんちさん)
重要な地位についていないことのたとえ。 「閑」と「散」はどちらもやるべきこのない、自由な時間、暇のこと。または、忙しくない職のこと。 暇な身分について、暇な場所に置かれるという意味から。 「閑(かん)に投じ散(さん)に置く」とも読む。
東岳大帝(とうがくたいてい)
人の寿命をつかさどるとされる中国の泰山の神のこと。 「東岳」は中国の山の泰山の別名。 「大帝」は偉大な皇帝。ここでは神のこと。 「泰山府君(たいざんふくん)」ともいう。
東窺西望(とうきせいぼう)
あちこちを見回して、落ち着きのない様子。 「東窺」は東の方角をうかがうこと。 「西望」は西の方角を遠望すること。
刀鋸鼎鑊(とうきょていかく)
古代中国の刑罰の道具。または、重い刑罰。 「刀鋸」は刀とのこぎり。 「鼎鑊」は三本足の釜である鼎(かなえ)と、足のついていない鼎のことで、人を煮る刑罰に使う釜のたとえ。 「刀鋸」と「鼎鑊」はどちらも刑罰のたとえとしても使う言葉。
当機立断(とうきりつだん)
機会を逃さないように、即座に決断すること。 「当機」は機に恵まれること。 「立断」はすぐに決断すること。
陶犬瓦鶏(とうけんがけい)
格好だけが立派で、実際には役に立たないもののこと。 「陶犬」は陶製の犬のこと。 「瓦鶏」は素焼きの鶏のこと。 作り物の犬では番犬のように家を守ることはできず、作り物の鶏では夜明けを告げることはできないことから。 「瓦鶏陶犬」ともいう。
倒懸之急(とうけんのきゅう)
状態が非常に切迫していること。 「倒懸」は逆さまに吊るすという意味で、逆さ吊りになって苦しい状態にたとえたもの。
冬月赤足(とうげつせきそく)
欲を持たず、清く正しい行いをしているために、貧しい暮らしをしていることのたとえ。 「冬月」は季節の冬のこと。 「赤足」は足に何も履かない、裸足のこと。
韜光晦迹(とうこうかいせき)
すぐれた才能などを人に気付かれないように包み隠すこと。または、仏教で、悟りを開いたものが俗世を離れてひっそりと生活すること。 「韜」は包み隠すこと。 「光」は人のすぐれた才能のたとえ。 「晦」は隠すこと。 「迹」は痕跡のこと。 「光(ひかり)を韜(つつ)み、迹(あと)を晦(くら)ます」とも読む。 「晦迹」は「晦跡」とも書く。 「晦迹韜光(晦跡韜光)」ともいう。
刀耕火種(とうこうかしゅ)
農業の形態の一つの焼畑農耕のこと。 山林の木々を切り倒して、草木に火をつけて焼き払い、その場所に種をまくという意味から。
騰蛟起鳳(とうこうきほう)
才能が抜群にすぐれていること。 「騰蛟」は天に躍り上がる蛟竜のことで、雷雨を呼び洪水を起こすとされる伝説の竜。 「起鳳」は飛び立つ鳳凰のこと。鳳凰は伝説の鳥。
倒行逆施(とうこうぎゃくし)
不当な手段で物事を行うこと。 または、時代の流れに逆らって筋の通らない行動をすること。 「倒行」と「逆施」はどちらも逆らった行いという意味。
刀光剣影(とうこうけんえい)
状況が切迫していて、いつ戦いが起こってもおかしくない殺気立った雰囲気のこと。 刀が光って剣の影がちらりと見えるという意味から。
灯紅酒緑(とうこうしゅりょく)
歓楽と贅沢な食事のたとえ。または、人通りの多いにぎやかな繁華街と歓楽街のたとえ。 「灯紅」は紅い灯りのことで、繁華街や歓楽街などのにぎやかな町のきらびやかな灯り。 「酒緑」は緑色の酒のことで美酒のたとえ。
東行西走(とうこうせいそう)
あっちへこっちへと忙しく走り回ること。 東へ行って西へ走るという意味から。
桃紅柳緑(とうこうりゅうりょく)
春の景色の美しさの形容。 桃の美しい紅い花と、柳のあざやかな緑の葉という意味から。 「柳緑桃紅」ともいう。
桃弧棘矢(とうこきょくし)
災いをはらうこと。 「桃弧」は桃の木でできた弓。 「棘矢」は茨の木でできた矢。 どちらも魔よけの際に使う道具ということから。
董狐之筆(とうこのふで)
圧力に負けずに、事実を曲げずに正しく歴史を書き記すこと。 「董狐」は晋の歴史記録官をしていた人の名前。 国王の霊公が殺害されたときに、宰相の趙盾の所業だと記載したが、実際には弟の趙穿が殺害したために趙盾は訂正を求めたが、弟を見逃した罪の重さを訴えて変えることがなかったという故事から。
党錮之禍(とうこのわざわい)
党派や政党を結成したことが原因となって発生する災いのこと。 「党錮」は党人を禁固刑にすること。 腐敗した政治を行う宦官に党派を組んで批判したが、宦官はその者たちに党人という名前をつけ、弾圧して終身禁固刑に処したという故事から。
倒載干戈(とうさいかんか)
戦いが終わって平和になることの形容。 「倒載」は武器を上下逆に積むこと。 「干戈」は盾と矛のことから武器の総称。 殷の紂王を討伐した帰りに、武王が武器を逆に積み、刃を虎の皮で覆って戦いを二度としないと示した故事から。 「干戈(かんか)を倒載(とうさい)す」とも読む。
桃三李四(とうさんりし)
物事を成し遂げるには、それ相応に時間が必要であるということ。 桃が実をつけるには三年が必要で、李が実をつけるには四年の年月が必要であるということから。
東西南北(とうざいなんぼく)
方位の東、西、南、北のこと。または、周囲の全ての方向のこと。
刀山剣樹(とうざんけんじゅ)
思いやりが一切無いむごたらしい刑罰。または、酷く危険な境遇。 「刀山」は刀の刃が上を向いた状態で、無数に立てられている山。 「剣樹」は葉や枝、花、実の全てが剣で出来ている樹。 刀山を歩かされたり、剣樹を登らされては落とされるという地獄で行われている刑罰のことから。
東山高臥(とうざんこうが)
世間から離れて、山奥で生活すること。 「東山」は中国の浙江省にある山の名前。 「高臥」は枕を高くして寝るということ。転じて何も縛られずに、好きに暮らすこと。 晋の政治家の謝安は、何度も朝廷から出仕の要請を受けていたが、四十歳を過ぎるまで断り続けて、東山で生活し続けたという故事から。 「高臥東山」ともいう。
闘志満満(とうしまんまん)
戦おうとする意欲に満ち溢れている様子。
陶朱猗頓(とうしゅいとん)
膨大な財産のこと。 または、大富豪のこと。 「陶朱」は中国の春秋時代の越の王である勾践に仕えた范蠡の別名。 「猗頓」は中国の春秋時代の大金持ちの名前。 巨万の富を得た范蠡に、資産家の教えを受けた猗頓は、牛や羊を飼い、塩を作って富を築き、金持ちといえば猗頓と人々に言われるまでになったという故事から。
東床坦腹(とうしょうたんぷく)
自身の娘の婿のこと。 「床」は寝台の御床。 「坦腹」は腹を出して仰向けで堂々と寝ること。 中国の王羲之は、婿選びの使者が来たときに、東の御床で腹を出して横になったまま食事をしていたが、その変人ぶりから選ばれたという故事から。 「東床」とも「坦床」とも略す言葉。 「東牀坦腹」とも書く。
東牀腹坦(とうしょうふくたん)
自身の娘の婿のこと。 「牀」は寝台の御床。 「腹坦」は腹を出して仰向けで堂々と寝ること。 中国の王羲之は、婿選びの使者が来たときに、東の御床で腹を出して横になったまま食事をしていたが、その変人ぶりから選ばれたという故事から。
桃傷李仆(とうしょうりふ)
兄弟の仲が悪く、互いに対立して争うことのたとえ。 「仆」は倒れるや倒すという意味。 桃が傷つき李が倒れるという意味で、桃と李という似ている果実を兄弟にたとえた言葉。
東食西宿(とうしょくせいしゅく)
欲深い人が少しでも多くの利益を得ようとすること。または、二つのもの両方に惹かれること。 古代中国の斉の国で、ある女性が東に住む金持ちで醜い男性と、西に住む貧乏だが容姿のよい男性の二人に求婚された。 母親にどちらに嫁ぐかと聞かれ、東の男性と食事をして、西の男性と共に寝ると答えた故事から。
冬日之温(とうじつのおん)
君主から臣下への恩恵は、寒い冬の日の陽光のように優しく暖かいということ。 「冬日」は冬の日の太陽の光。 「温」は暖かく心地よいこと。
闘諍堅固(とうじょうけんご)
仏教者が各宗派ごとに自説を主張し合って、言い争うこと。 仏教の言葉で、仏教では釈迦の死後、宗派の対立が二千五百年間続くとされ、この期間を五つに分割した第五期間の名称。
蹈常襲故(とうじょうしゅうこ)
昔からのやり方を受け継いで、そのまま行うこと。 「蹈」は踏むこと。 「襲」は受け継ぐこと。 「常を蹈んで故を襲う」とも読み、「蹈襲」と略し、現在では「踏襲」の形で用いられる言葉。
箚青淋漓(とうせいりんり)
刺青の模様や柄が鮮やかな様子。 「箚青」は刺青。または、刺青をすること。 「淋漓」は筆遣いに勢いがあること。
蹈節死義(とうせつしぎ)
正義を貫き通して、節操を守ったまま死ぬこと。 「蹈節」は節操を守ること。 「死義」は正義を守るために死ぬこと。 「節(せつ)を蹈(ふ)み義に死す」とも読む。
陶潜帰去(とうせんききょ)
世俗を嫌った陶潜は、官職を辞めて故郷へ帰ったということ。 「陶潜」は中国の東晋の人の名前で、自然を愛した詩人。 県の長官になった陶潜は、巡察に訪れた役人に頭を下げることを嫌い、官職を辞めて故郷へ帰って「帰去来辞」という詩を作ったという故事から。
東走西馳(とうそうせいち)
仕事や用事などの目的を果たすために、あっちへこっちへと忙しく走り回ること。 「走」と「馳」はどちらも走るという意味で、目的を果たすために、東の方向へ走ったあとに、反対方向の西の方向へ走るということから。
刀槍矛戟(とうそうぼうげき)
武器のこと。 刀と槍と矛と戟は、全て武器の名前。
踏足付耳(とうそくふじ)
他人に気付かれないように喋るときのしぐさ。または、人を注意をするときは、相手の立場を考えて、相手を傷つけないように気を配る必要があるということ。 「踏足」は相手の足を踏むこと。 「付耳」は耳に口を近づけて静かに言うこと。 中国の前漢の漢王劉邦が楚の国に包囲された苦戦している時に、斉の国を治めるために韓信が使者を送り仮の王にして欲しいと頼むと、劉邦は怒ったが、側近らに足を踏まれ耳元で受け入れるように忠告し、劉邦はそれを受け入れたという故事から。
東岱前後(とうたいぜんご)
人の命は儚いものであるということ。 「東岱」は中国の山の泰山の別名。 泰山は死者の魂が帰り着く場所とされていたことから、人が死ぬことのたとえ。 「前後」は前後が定まっていないこと。 泰山に立ち上る煙のように不安定ということから、生き死にが定まっていないことのたとえ。 「東黛前後」とも書く。
当代無双(とうだいむそう)
同じ時代に比較するものが存在しないほどにすぐれていること。 「当代」は現在の時代。 「無双」は比較できるものが存在しないということ。
湯池鉄城(とうちてつじょう)
城の守りが非常に固いことのたとえ。 「湯池」は熱湯で満たした堀。 「鉄城」は鉄の塀に囲まれた城。
滔滔汩汩(とうとうこつこつ)
水が勢いよく流れる様子。または、絶えず話が続くことのたとえ。 「滔滔」は水が勢いよく流れる様子。 「汩汩」は水が速い速度で流れる様子。または、波の音を言い表す言葉。
東倒西歪(とうとうせいわい)
人や物が倒れたり、斜めになったりする様子。または、人がまっすぐ立っていられずにふらつく様子。 東の方に倒れて、西の方に歪むということから。
投桃報李(とうとうほうり)
仲の良い友人同士で、お互いに物を贈りあうこと。 または、自分が徳を施せば、必ず徳で報いるということ。 「李」は植物のスモモ。 桃を贈られれば、お返しにスモモを贈るという意味から。 「桃を投じて李(すもも)に報(むく)ゆ」とも読む。
東塗西抹(とうとせいまつ)
文人が思い通りに絵や文章をいろいろなところに書くこと。または、女性が入念に化粧をすること。
唐突千万(とうとつせんばん)
急で場違いな様子。 「唐突」はいきなり、突然という意味。 「千万」は程度が甚だしいこと。