「た」を含む四字熟語
「た」を含む四字熟語 — 553 件
滞滞泥泥(たいたいでいでい)
一つのものに無駄にこだわること。 または、頑固で融通がきかないこと。 「滞」と「泥」はどちらも執着するという意味で、似た意味の言葉を重ねて強調したもの。
頽堕委靡(たいだいび)
体力や気力が少しずつ弱くなっていくこと。 「頽堕」はしっかりとしていない、だらしないこと。 「委靡」は衰えること。
黛蓄膏渟(たいちくこうてい)
水面が落ち着いていて静かな様子。 「黛」は眉を書いたり、整えるために使う墨で、青黒い色をいう。 「膏」は油。 油で満たされているように静かで、青黒く淀んでいる水面ということから。
大道微意(たいどうびい)
儒教に経典に記されている人の行うべき正しい道と、微妙で深い大儀のこと。 「大道」は道理にかなった人が行うべき正しい道のこと。 「微意」は奥深く微妙な大儀のこと。 儒教の経典の奥義をいう言葉。
大道不器(たいどうふき)
聖人が行う偉大な道は、普遍的で大きな働きをもつということ。 「大道」は聖人が行う偉大な道。 「器」は物を入れることしか使い道のない器のこと。 器のように一つの用途でしか使えないものとは異なり、聖人の行う道は様々な作用を発揮するという意味から。
大貉小貉(たいばくしょうばく)
未開の土地の野蛮な異民族のような為政者のこと。 「貉」は中国の北の異民族の蔑称。
台風一過(たいふういっか)
台風が通り過ぎること。 または、台風が通り過ぎたあとのすっきりと晴れた空のこと。 または、騒動が治まったあとに静かになること。 「一過」は停滞せずに通り過ぎること。
大法小廉(たいほうしょうれん)
全ての家臣が忠義を尽くし、清く正しいこと。 臣下の心得をいう言葉で、「大法」は大臣が法律を守ること、「小廉」は身分の低い臣下、小臣が清廉に仕えること。
戴封積薪(たいほうせきしん)
中国の後漢の戴封が、雨が降るように祈りをささげたが雨は降らず、積み重ねた薪の上に座り自分を燃やして生贄にしようとしたところ大雨が降り始めたという故事。 「戴封」は人の名前。 「積薪」は薪を積み重ねるという意味。
退歩返照(たいほへんしょう)
物事への執着をやめ、反省して自分自身の心を理解すること。 「退歩」は基本に立ち返ること。 「返照」は反省して自身の心を理解すること。
体貌閑雅(たいぼうかんが)
容姿が落ち着いていて上品な様子。 「体貌」は体つきと容貌、姿かたちのこと。 「閑雅」は品があって落ち着いていること。
戴盆望天(たいぼんぼうてん)
一度に二つのことを同時にすることは出来ないということのたとえ。 頭に盆を載せたままでは、盆が邪魔になって天を見上げることは出来ないという意味から。 司馬遷が死刑を宣告された友人に送ったとされる手紙の一節から。 「盆を戴(いだ)きて天を望む」とも読む。
怠慢忘身(たいまんぼうしん)
やるべきことをやらずに、自身を磨くことを忘れること。 そのようにしていると、災いが降りかかるということを戒めた言葉。 「怠慢(たいまん)身を忘(わす)る」とも読む。
大味必淡(たいみひったん)
最もすぐれた味は、薄味であっさりしているものであるということ。 「大味」は味のすぐれている食べ物。 「淡」は味がうすく、あっさりしているという意味。 濃い味の食べ物は、短い期間好まれることは合っても長続きせず、うすくあっさりとした食べ物は飽きられずに好まれるという意味から。 「大味(たいみ)必ず淡し」とも読む。
大名鼎鼎(たいめいていてい)
よい評判が世間に広く知られること。 「大名」はよい評判、名誉。 「鼎鼎」は華やかな様子。
大欲非道(たいよくひどう)
慈悲が全くなく、非常に欲深いこと。 「大欲」は欲深いこと。 「非道」は人の道から外れていること。 「大慾非道」とも書く。
帯礪之誓(たいれいのちかい)
何があっても絶対に変わることがない固い誓いのこと。 功労のある家臣に天子が誓う言葉で、いつまでも繁栄させることを約束する言葉。 中国の黄河が帯のように細くなったり、泰山が砥石のように平らになるほどの年月がたっても、功労のある家臣の家はいつまでも途絶えさせないという意味から。 中国の漢の劉邦の制約文、「封爵之誓」の文言。
太牢滋味(たいろうのじみ)
立派で豪華な料理のこと。 「太牢」は祭りの時に供えるいけにえという意味から、牛、羊、豚の三種の肉のこと。 「滋味」はおいしい食べ物のこと。 「大牢滋味」とも書く。
大輅椎輪(たいろのついりん)
簡単な物から始まり、複雑になっていき、大雑把になり、細かい部分に行き届いて完成するということのたとえ。 「大輅」は天子が乗るための車。 「椎輪」は飾り気がなく、最低限の車ということから、物事の始めのたとえ。 飾り気の無い最低限の車が、天子が乗るための車になるということから。
対驢撫琴(たいろぶきん)
愚かな人物に物の道理を説いても理解できないので意味はないということ。 「驢」は動物のろば。 「撫」は奏でるという意味。 ろばに琴を弾いて聞かせるという意味から。 「驢(ろ)に対して琴(こと)を撫(ぶ)す」とも読む。
大惑不解(たいわくふかい)
自分の心にある迷いを理解できない人は、いつまでも真理を悟ることができないということ。 または、様々なことを疑い迷って、疑問を解くことができないこと。 「大惑」は酷く迷うということで、自分の心にある迷いを理解できない人をいう。 「大惑(たいわく)解(と)けず」または、「大惑(たいわく)は解(さと)らず」とも読む。
高手小手(たかてこて)
手を背面に回して、きつく縛り上げること。 「高手」は肩から肘までの部分。 「小手」は肘から手首までの部分。
高嶺之花(たかねのはな)
遠い場所にあって、手に取ることが出来ず、眺めるだけの人や物のこと。 心がひきつけられるような人や、価値の高い物などのたとえ。 「高嶺」は山の一番高いところ。 高い山の一番高いところに咲いている花には手が届かないという意味から。
多感多恨(たかんたこん)
感情に影響を受けやすいために、恨みや悲しみの感情になることが多いこと。 「多感」は物事から感情に感じやすいこと。 「多恨」は恨みや憎しみの感情が多いこと。
多岐多端(たきたたん)
たくさんの出来事があり、複雑で落ち着かないこと。 または、出来事や仕事が多すぎて忙しいこと。 「多岐」は多方面に分かれていること。 「多端」は出来事や仕事がたくさんあること。
多岐多様(たきたよう)
様々な方向に分かれていて、いろいろなものがあること。 「多岐」は多方面に分かれていること。 「多様」はいろいろなものがあること。
多岐亡羊(たきぼうよう)
進路や方針が多すぎて何を選ぶべきかわからなくなること。または、学問の道が細かく分かれすぎていて、学問の根本を捉えにくいことのたとえ。 「多岐」は分かれ道が多いこと。 「亡羊」は羊に逃げ切られること。 羊が逃げ出し、大勢の人で追いかけたが分かれ道が多く、逃げられてしまったという話を聞いた楊朱は、学問も同じように様々なものに分かれすぎていて、それぞれの根本は同じなのにそれを忘れ、理解できなくなっていると言ったという故事から。 「岐(き)多くして羊(ひつじ)を亡(うしな)う」とも読む。
濯纓濯足(たくえいたくそく)
世の中の流れに合わせて身の振り方を変えること。 または、善い行いをすれば尊ばれ、悪い行いをすれば蔑まれるということのたとえ。 または、世俗を超越すること。 「纓」は冠の紐。 水が綺麗なら冠の紐を洗い、水が汚れていれば足を洗うという意味から。
択言択行(たくげんたくこう)
言葉に出して言った言葉と、実際の行いが道理にかなっていて立派なこと。 「択」は善いものと悪いものを区別して選ぶこと。 選ぶ必要がないほど言葉や行動が立派という意味から。
託孤寄命(たくこきめい)
国の重要なことをまかせること。 または、そのような大切なことを任せることのできる臣下。 「託孤」は父親が亡くなった子どもをあずけること。 「寄命」は政治の全てを任せること。 王位を持つ父親に死なれ、幼い内に王位を継いでも、その補佐として政治の全てを任せることのできる重臣という意味から。 「孤(こ)を託し命(めい)を寄(き)す」とも読む。
卓爾不群(たくじふぐん)
一際すぐれていること。 または、そのような人のこと。 「卓爾」は並外れてすぐれていること。 「不群」は他よりも特にすぐれていること。
度徳量力(たくとくりょうりき)
自身の持つ徳や信望、力量をしっかりと確かめること。 または、確かめた後に能力に応じて事にあたるべきであるということ。 「度」と「量」はどちらも測るという意味。 「徳を度(はか)り力(ちから)を量る」とも読む。
拓落失路(たくらくしつろ)
地位を失い、出世の道が閉ざされること。 「拓落」は役人などが地位を失うこと。 「失路」は出世の道がなくなること。 「拓落(たくらく)して路(みち)を失う」とも読む。
踔厲風発(たくれいふうはつ)
激しく議論を交わす様子。 「踔厲」は勢いが盛んなこと。 「風発」は盛んな勢いで言葉が口から出ること。 風が起こるように、激しい勢いで言葉が口から出るという意味から。
多言数窮(たげんすうきゅう)
口数が多すぎると、逆に上手い言い方が出来なくなって困るということ。 または、口数が多すぎると言葉の意味が軽くなって力がなくなるということ。 「窮」は処置に困って苦しむこと。 喋りすぎることを戒めた言葉。 「多言は数窮す」と読むことが多い言葉。
他言無用(たごんむよう)
内密の話題を絶対に他の人に話してはいけないということを表現する言葉。 「他言」は内密の話題を他人に話すこと。 「無用」はしてはいけないという意味。
多才能弁(たさいのうべん)
様々な才能があり、話し上手なこと。 「多才」は様々な才能や知恵があること。 「能弁」は弁舌がすぐれていること。
他山之石(たざんのいし)
自身を磨くために役に立つ、他人の間違っている行い。 自分の所有していない、他人の山から採取された粗悪な石でも、自分の山から採取された宝石を磨くには役に立つという意味から。 他人の間違っている行いでも、自分を向上させるためには役に立つということのたとえ。
多士済済(たしせいせい)
優れた能力や才能のある人物がたくさんいること。また、その様子。 「多士」は優れた才能や能力を持っている多くの人たちのこと。 「済済」は数が多くて盛んな様子や、立ち振る舞いの礼儀作法が整っていて立派なこと。 「済」を「さい」と読むことは本来は誤用。 「済済多士」ともいう。
多愁善感(たしゅうぜんかん)
物事にとても感じやすく、感傷的になりやすい様子。 または、そのような人のこと。 「愁」は心の中に悲しい気持ちを持つこと。 「善」はよくそうなることがあること。
多種多様(たしゅたよう)
それぞれ異なっていて様々な種類があること。 「多種」と「多様」はどちらも様々な種類があるという意味。 同じ意味の言葉を重ねて強調した言葉。
多生之縁(たしょうのえん)
この世に生まれる前から結ばれている深い因縁。 道を歩いていて、知らない人と服の袖が触れるような些細なことでも、この世に生まれる前の、何度も転生を繰り返す間に結ばれた深い縁によるものだという意味から。 本来は誤用だが、「他生之縁」と書くこともある。
多事争論(たじそうろん)
たくさんの人が様々な議論を戦わせること。 「多事」はたくさんの事柄。 「争論」は議論を戦わせること。
多事多端(たじたたん)
やるべきことが多くて、非常に忙しいこと。 「多事」はやらなければならないことが多いこと。 「多端」は非常に忙しい様子。
多事多難(たじたなん)
事件や解決が難しい出来事が非常に多いこと。 「多事」は事件が非常に多いこと。 「多難」は災害が非常に多いこと。
打成一片(たじょういっぺん)
他のことを全て忘れて、一つのことだけに力を尽くすこと。 仏教の言葉で、禅宗の座禅に没頭して達する悟りの境地のこと。
多情多感(たじょうたかん)
感情が豊かで、感受性が鋭いこと。 物事から影響を受けて起こる心の動きをいう「情感」に、意味を強める「多」の文字を重ねた言葉。 「多感多情」ともいう。
多情多恨(たじょうたこん)
刺激や影響を受けやすく、恨みや悲しみの感情になることが多いこと。 「多情」は物事から感情に感じやすいこと。 「多恨」は恨みや憎しみの感情が多いこと。 「多恨多情」ともいう。
多情仏心(たじょうぶっしん)
感情が豊かで気が変わりやすいが、情が深く無慈悲になれないこと。 仏の慈悲の心のことをいう言葉で、人や物事への情が多いという意味から。
多銭善賈(たせんぜんこ)
良い条件が整っていれば物事は成功しやすいということ。 「多銭」は資金が豊富にあること。 「善賈」は商売がうまく行くこと。 資本が多くあれば商売はうまく行きやすいということから。 「多銭(たせん)、善く賈(こ)す」とも読む。
多蔵厚亡(たぞうこうぼう)
欲の深い人は財産だけに固執するために、人間関係だけではなく、財産も全て失うということ。 財産を蓄えれば蓄えるほどに失うものも多くなるという意味から。 欲をおさえて、相応のところで満足することが大切であるという戒め。 「厚亡」はたくさんのものを失うということ。 「多く蔵(ぞう)すれば厚く亡(うしな)う」とも読む。
立居振舞(たちいふるまい)
普段の生活で行う、最も基本的な動作のこと。 「立居」は立つことと座ること。 「振舞」は動作や行動のこと。 「起居振舞」とも書く。
達人大観(たつじんたいかん)
物事を深くきわめた人は広く全体を見ることができ、判断を間違えないということ。 「達人」は道理をわきまえていて、深く物事に通じている人のこと。 「大観」は物事全体を広く見ること。
他人行儀(たにんぎょうぎ)
親しい関係なのに、他人と接するような行動や態度をとること。 「他人」はよく知らない人や親しくない人のこと。 「行儀」は立ったり座ったりなどの動作ということから、普段の生活での動作や行動という意味。
多謀善断(たぼうぜんだん)
しっかりと考えて、物事を正しく処理すること。 「謀」はしっかりと考えること。 「善断」はうまく処理すること。
他力本願(たりきほんがん)
自分は努力せずに、他人の力だけを頼りに望みをかなえようとすること。 「他力」は自分以外の人の力のこと。 「本願」は仏と菩薩が修行しているときに立てた誓いのこと。 もとは仏教語で、本来の意味は阿弥陀如来の本願の力で極楽往生できることを願うこと。この用法での他力は阿弥陀如来の力のことを指す。
短褐穿結(たんかつせんけつ)
貧しい人の質素な衣服。 「短褐」は丈の短い粗末な布の服。 「穿結」は破れていたり、繕ったりしている服。
貪官汚吏(たんかんおり)
職権を悪用して悪事を働く役人のこと。 「官」は高官。 「吏」は下官。 個人の利益を貪る役人と汚れた役人を並べて強調した言葉。
箪食壺漿(たんしこしょう)
自分たちを救ってくれた軍隊を民衆が感謝してもてなすこと。 「箪」は竹やひのきなどの薄い木の板で作られた、食べ物をいれるための容器。 「漿」は酒以外の飲み物や汁物のこと。 古代中国の燕の国は斉の国に破れたが、悪政に苦しんでいた燕の国の民は、斉の軍隊に感謝しもてなしたという故事から。
箪食瓢飲(たんしひょういん)
質素な食事のたとえ。 「箪」は竹でできた容器、わりご。 「瓢」は瓢箪でできた容器、ひさご。 わりご一杯の飯とひさご一杯の汁物だけの食事ということから。 孔子の弟子の顔回が、貧しい生活をしながらも勉学に励むのを孔子がほめた言葉から。
貪小失大(たんしょうしつだい)
すぐに手に入る小さな利益を得ようとしたために、大きな利益を得られなくなること。 「小を貪(むさぼ)りて大を失う」とも読む。
淡粧濃抹(たんしょうのうまつ)
美しい女性の容姿のこと。 または、女性の化粧のこと。 「淡粧」は薄い化粧。 「濃抹」は濃い化粧。 どちらの化粧も、それぞれの良さがあって美しいという意味から。 中国の北宋の蘇軾が、中国四大美女の西施と、湖の西湖の美しさを比べて評した詩から。
丹書鉄契(たんしょてっけい)
功労のあった家臣に天子が与えた誓文のこと。 鉄に朱で書かれた割り符で、本人やその子孫が罪を犯したときに減免される証となった。
単純明快(たんじゅんめいかい)
単純でわかりやすいこと。 主に文章や話などの道筋や内容が、単純でわかりやすいことをいう言葉。 「明快」ははっきりとしていてわかりやすいこと。
袒裼裸裎(たんせきらてい)
この上なく無礼であること。 「袒裼」は袖から肘を引いて外に出すということから、上半身の衣服を脱ぐこと。 「裸裎」は全ての衣服を脱いで裸になること。
胆戦心驚(たんせんしんきょう)
恐怖を感じて震えること。 「胆」は肝臓。 「心」は心臓という意味から、心や感情のたとえ。 「戦」と「驚」はどちらも恐怖で震えること。 「肝(きも)戦(おのの)き心(こころ)驚く」とも読む。
澹然無極(たんぜんむきょく)
この上なく静かで穏やかなこと。 「澹然」は静かで穏やかなこと。 「無極」は程度が甚だしいこと。
単槍匹馬(たんそうひつば)
他人の力を借りることなく、一人の力だけで行うこと。 一頭の馬に乗り、槍を一本持って一人で敵陣に乗り込むという意味から。
胆大心小(たんだいしんしょう)
度胸は大きく、注意は細やかであること。 「胆」は度胸。 「心」は気を配ること。 「胆は大ならんことを欲し、心は小ならんことを欲す」を略した言葉。
胆大妄為(たんだいもうい)
好き放題に振る舞うこと。 「胆大」は配慮が足りない様子。 「妄為」は自分勝手な振る舞いのこと。
単刀直入(たんとうちょくにゅう)
前置きなしに、いきなり本題に入ること。 いきなり本題に入って、追及すること。 「単刀」は一本の刀。 「直入」は回り道をすることなく、すぐに入ること。 一本の刀を持って、敵陣にまっすぐ攻め込むという意味から。
耽美主義(たんびしゅぎ)
美が最高の価値だとして、美の追求を至上の目的とする生活上や芸術上の立場。 「耽美」は美の世界に陶酔すること。 十九世紀末にイギリスやフランスで生まれたもので、形式や感覚、虚構を最も重んじるもの。
単文孤証(たんぶんこしょう)
証拠としてあまり役に立たないもの。 不十分で信用できない証拠のことをいう。 一つの文章と一つの証拠という意味から。
貪夫徇財(たんぷじゅんざい)
欲深い人は金銭のために命を捨てるということ。 「貪夫」は強欲な人。 「徇財」は命を捨ててでも、金を欲しがるという意味。 「貪夫(たんぷ)は財に徇(したが)う」とも読む。
短兵急接(たんぺいきゅうせつ)
いきなり何かすること。 「短兵」は敵の近くで使う小刀。 「急接」はいきなり近づくこと。 いきなり近づいて、いきなり攻撃するという意味から、他の人よりも先に物事を行うことをいう。 「短兵急」という形で略して使うことが多い言葉。
端木辞金(たんぼくじきん)
納得のできない金銭は、絶対に受け取らないということ。 「端木」は人名。 「辞金」は金銭を受け取ることを辞退するという意味。 中国の春秋時代、孔子の弟子で富豪の端木は、他国に売られた魯の国の人を買い戻すときに公金を使うことになっていたにも関わらず、それをよしとせずに私財で買い戻したという故事から。 「端木(たんぼく)金(きん)を辞す」とも読む。
単樸浅近(たんぼくせんきん)
簡単で飾り気が無く、底が浅い様子。 「単樸」は簡単で素朴なこと。 「浅近」は底が浅いこと。
旦暮周密(たんぼしゅうみつ)
常に気を張って、注意し続けること。 「旦暮」は朝から晩までということから、一日中ということ。 「周密」は細かいところまで注意が行き届いていること。
鍛冶研磨(たんやけんま)
体や心、技術などを鍛錬すること。 「鍛冶」は金属を鍛えて加工すること。 「研磨」は磨き上げること。 人間を金属製の道具を作るための手順にたとえた言葉。
胆勇無双(たんゆうむそう)
何事にも恐れることなく、誰よりも勇気があること。 「胆勇」は大胆で勇気があること。 「無双」はこの世にあるなにものとも、比較することすらできないほどにすぐれているという意味。