「うち」を含む四字熟語
「うち」を含む四字熟語 — 143 件
情緒纏綿(じょうちょてんめん)
感情が深く、いつまでも心から離れないこと。 「情緒」は感情や気分。 「纏綿」はまとわりつくという意味。
人口稠密(じんこうちゅうみつ)
人や家が一箇所に集まっていること。 「稠密」は隙間がないほどに集まっていること。
数往知来(すうおうちらい)
過去の出来事や経験を振り返ることで、将来の予測や洞察を得ること。 「往(おう)を数(かぞ)えて来(らい)を知(し)る」とも読む。
積羽沈舟(せきうちんしゅう)
小さなものでも、数がたくさん集まれば大きな力になるということのたとえ。 軽い羽毛でもたくさん集まれば、舟を沈めるほどの重さになるという意味から。 「積羽(せきう)舟(ふね)を沈む」とも読む。
先刻承知(せんこくしょうち)
以前から知っているということ。 「先刻」は以前から、すでに。
洗耳恭聴(せんじきょうちょう)
相手の話を敬意をもって丁寧に聞くこと。 「耳(みみ)を洗(あら)いて恭(うやうや)しく聴(き)く」とも読む。
前跋後疐(ぜんばつこうち)
どうすることもできない窮地に追い込まれること。 「跋」は踏むこと。 「疐」はつまずき倒れること。 年老いた狼は前に進もうとすると垂れ下がった自分の顎を踏み、後ろに進もうとすると自分の尻尾を踏んで倒れるという意味から。 「前に跋(ふ)み後ろに疐(つまず)く」とも読む。
蚤知之士(そうちのし)
時代の流れの先を見通すことができる人。 先見の明のある人をいう。 「蚤知」は早い段階で、事が起こる前に知るという意味。
曾母投杼(そうぼとうちょ)
嘘の話でも、多くの人から何度も繰り返し話を聞かされていると信じてしまうことのたとえ。 「曾母」は孔子の弟子である曾参の母親。 「杼」は機織仕事の道具で糸を通すためのもの。 ある時、曾参の親類の者が人を殺した。 誰かが誤って、曾参の母親に「曾参が人を殺した」と告げたが、曾参の母親は信じなかった。 しかし、二人目、三人目と同じことを告げに来ると、さすがに話を信じて、機織仕事をやめて家を飛び出したという故事から。
象箸玉杯(ぞうちょぎょくはい)
贅沢な生活を言い表す言葉。 または、贅沢な欲求が生まれ始めること。 象牙の箸と宝石の杯という意味から。 古代中国の殷の名臣の箕子は、主君の紂王が象牙の箸を作ったことを聞き、箸だけでは満足できずに宝石の杯を作り、それに合わせ食事や住居も贅沢になっていき、最後には世界の全てのものを集めても満足しなくなるだろうと恐れたという故事から。
大衾長枕(たいきんちょうちん)
同じ布団で寝るほどに兄弟や夫婦が仲睦まじいことのたとえ。 「衾」は夜着や掛け布団のこと。 元は夫婦仲がよいという意味の言葉であったが、玄宗皇帝が、息子兄弟が仲良く寝られるように大きな布団と長い枕を作らせた故事から、兄弟の仲がよいこともいうようにもなった。
単刀直入(たんとうちょくにゅう)
前置きなしに、いきなり本題に入ること。 いきなり本題に入って、追及すること。 「単刀」は一本の刀。 「直入」は回り道をすることなく、すぐに入ること。 一本の刀を持って、敵陣にまっすぐ攻め込むという意味から。
弾丸雨注(だんがんうちゅう)
雨が激しく降るように、弾丸が降り注ぐこと。 「弾丸(だんがん)雨のごとく注ぐ」とも読む。
池魚籠鳥(ちぎょろうちょう)
束縛された境遇のたとえで、主に宮仕えの役人のこと。 また、不自由な暮らしのこと。 不自由な境遇を「池の魚」と「籠(かご)の鳥」にたとえたもの。
躊躇逡巡(ちゅうちょしゅんじゅん)
いつまでも悩んで、物事を決めることが出来ないこと。 「躊躇」と「逡巡」はどちらもぐずぐずするという意味で、似た意味の言葉を重ねて強調した言葉。
冢中枯骨(ちょうちゅうここつ)
特に目立つ長所がなく、役に立たない人のこと。 「冢」は墓のこと。 墓の中の骨のような人という意味から。 中国の後漢の劉備が徐州の長官を辞退して、袁術に任せようとしたときに、孔融が袁術をあざけって言ったとされる言葉から。
彫虫篆刻(ちょうちゅうてんこく)
詩文を作るときに、細かい部分の技巧を必要以上にこだわること。 または、細かい部分の技巧にこだわって飾っただけの内容のない詩文のこと。 「彫」と「刻」はどちらも刻み込むという意味。 「彫虫」は虫に文字を刻み込むこと。または、一説には非常に複雑な書体の虫書のこと。 「篆」は漢字の書体の一つで、非常に複雑な書体。 「篆刻」は木などに篆書の文字を刻み込むこと。 非常に複雑な書体で書いただけの文章という意味から。 「雕虫篆刻」とも書く。
喋喋喃喃(ちょうちょうなんなん)
男女が小さな声で仲良く話をすること。 または、小さな声で仲良く語り合う様子。 「喋喋」はたくさん喋ること。 「喃喃」は小さな声で話すこと。
打打発止(ちょうちょうはっし)
激しい議論を交わすこと。 または刀などでお互いに激しく切り合って戦う様子を表す言葉。 「打打」は物同士を何度も打ち続ける音。 「発止」は硬い物が激しくぶつかり合う音。 「打打」は「丁丁」、「発止」は「発矢」とも書く。
朝朝暮暮(ちょうちょうぼぼ)
毎朝毎晩。 「朝朝」は毎朝。 「暮暮」は毎晩。 「暮暮朝朝(暮々朝々)」ともいう。
長枕大被(ちょうちんたいひ)
同じ布団で寝るほどに兄弟や夫婦が仲睦まじいことのたとえ。 「被」は夜着や掛け布団のことで、元は夫婦仲がよいことだったが、玄宗皇帝が、息子兄弟が仲良く寝られるようにと、大きな布団と長い枕を作らせた故事から、兄弟の仲がよいことをいうようにもなった。
通暁暢達(つうぎょうちょうたつ)
ある事柄について詳しく知り抜いていて、文章や言葉がのびやかで行き届いていること。 「通暁」は物事に詳しく通じていること。 「暢達」はのびのびとしている様子。
天宇地廬(てんうちろ)
世界。天と地。この世。 「天宇」は空の屋根という意味から、空や世界のこと。 「地廬」は地のいおりという意味から、大地のこと。
天高聴卑(てんこうちょうひ)
帝王は高い場所にいるが、地上にいる普通の人々のことも聞いてよく知ることができるということ。 帝王の理解力や判断力がすぐれていることをいう。 「天高きも卑(ひく)きを聴く」とも読む。
天長地久(てんちょうちきゅう)
物事が終わることなくいつまでも続くこと。 天地はいつまでも消えることがないという意味から。 平和や長寿、繁栄などがいつまでも続くことを願って使われる言葉。 「天(てん)は長く地は久(ひさ)し」とも読む。
天覆地載(てんぷうちさい)
広く大きな人徳や慈愛の心のたとえ。 「天覆」は天が上から広くこの世の全てのものを覆うこと。 「地載」は地が下からこの世の全てのものを載せて支えること。 天地が全てのものを包み込むという意味から、様々なことを受け入れる、人としての器量の大きさをいう。
電光朝露(でんこうちょうろ)
非常に短い時間のたとえ。 または、人の一生が儚いことのたとえ。 「電光」は稲光。 「朝露」は植物の葉に宿る朝の露のこと。 「電光」と「朝露」はどちらもあっという間に消えるという意味から。
湯池鉄城(とうちてつじょう)
城の守りが非常に固いことのたとえ。 「湯池」は熱湯で満たした堀。 「鉄城」は鉄の塀に囲まれた城。
同衾共枕(どうきんきょうちん)
男女が同じ布団で睦まじく寝て、情愛を交わすこと。 「衾」は布団や夜具のこと。 同じ布団で枕を共にするという意味から。
道聴塗説(どうちょうとせつ)
聞いただけで理解していない学問のこと。 または、聞いただけで根拠のない知識を他人にそのまま話すこと。 「道」と「塗」はどちらも通行するための通路、道のこと。 道を歩いている時に聞いた話を、同じ道にいる人に得意気に話すということから。 「道(みち)に聴(き)きて塗(みち)に説く」とも読む。
桐葉知秋(どうようちしゅう)
わずかな前兆や現象から、物事の本質や衰退を察知すること。 「知秋」は秋が到来を知ること。 一枚の葉が落ちることから、秋の訪れを察知するということから。
嚢中之錐(のうちゅうのきり)
すぐれた才能の持ち主は、大衆の中に交じっていても、自然と才能を発揮することから目立ってくることのたとえ。 「嚢中」は袋の中という意味。 「錐」は小さな穴をあけるための鋭い刃先の工具 袋の中に錐を入れておくと、錐の刃先が自ずと袋を突き破り、外に出てくることから。
白玉楼中(はくぎょくろうちゅう)
文人の死をいう言葉。 「白玉楼」は天にあるとされる、白く美しい宝石で作られた楼閣のことで、文人の死後に行くとされている場所のこと。 中国の詩人の李賀のところに天からの使者が現れ、「天帝が白玉楼を作り、李賀を招いてその記を書かせることになった」と言われ、まもなく死んだという故事から。
馬痩毛長(ばそうもうちょう)
貧しいと生きるだけで手一杯で、気力がなくなるということ。 馬が栄養を取ることができずに痩せて、毛だけが長くなるということから。 「馬(うま)痩(や)せて毛(け)長し」とも読む。
飛短流長(ひたんりゅうちょう)
でたらめな噂をばら撒いて、悪意をもって他人の名誉を傷つけること。 「飛」と「流」はでたらめなこと。 「長」と「短」は良いことと悪いこと。
誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)
根拠のない悪口を言ったり、非難して人の名誉を傷つけること。 「誹謗」と「中傷」はどちらも似た意味で、重ねて強調した言葉。
備荒貯蓄(びこうちょちく)
農作物の不作の年のために、作物や金銭をためて準備しておくこと。 または、そのたくわえ。 「備荒」は農作物の不作の年や、天災に対する準備をしておくこと。
美妙巧緻(びみょうこうち)
細かく複雑で、なんともいえない味わいがあり、美しいこと。 「美妙」は非常に美しく、すぐれていること。 「巧緻」は工夫されていて、細かい部分まで手が込んでいること。
不老長寿(ふろうちょうじゅ)
老いることなくいつまでも長生きすること。
不老長生(ふろうちょうせい)
いつまでも年老いることなく長生きすること。 「不老」はいつまでも年を取ることないことや、老いることがないこと。 「長生」は長く生きること。
平滑流暢(へいかつりゅうちょう)
非常に滑らかで、詰まったりせずによどみがない様子。 「平滑」は起伏がなく滑らかな様子。 「流暢」は水などがよどみなく流れるように、言葉が詰まることなく出る様子。
抱柱之信(ほうちゅうのしん)
約束を守りぬくことのたとえ。 または、正直すぎて機転がきかないことのたとえ。 「抱柱」は橋の脚にしがみつくこと。 「信」は信義という意味。 魯の国の尾生が橋の下で女性と会う約束をしたが、いつまでも女性はこないまま尾生は橋の下で待ち続けた。 やがて、雨が降り始めて川が増水して、橋の橋脚に抱きついたまま溺れ死んだという故事から。
朋友知己(ほうゆうちき)
互いのことをよく理解している友人。親密な関係の人。親友。 「知己」は自分の心をよく知っているという意味から親友のこと。 「朋友」は友人や友達のこと。 「朋友知己」ともいう。
忙中有閑(ぼうちゅうゆうかん)
どんなに忙しいときでも、一息つくくらいの暇はあること。 「忙中(ぼうちゅう)閑(かん)有り」とも読む。
謨猷籌画(ぼゆうちゅうかく)
計略のこと。 「謨」「猷」「籌」「画」は、それぞれ計略という意味。
慢業重畳(まんごうちょうじょう)
非常に傲慢なこと。 または、そのような気持ちを持つこと。 「慢業」は仏教の言葉で、人に自分のことを誇ったり、偉そうな態度をとったりすること。 「重畳」は何重にも重なり合うという意味の言葉で、「慢業」の意味を強めるための言葉。
未雨綢繆(みうちゅうびゅう)
しっかりと準備をして、災害が起こる前に防ぐこと。 「綢繆」は穴をふさぐこと。 鳥は雨が降る前に巣の穴をふさぎ雨に備えることから。 「未雨綢繆」ともいう。
矛盾撞着(むじゅんどうちゃく)
前と後でつじつまが合わないこと。理屈に合わないこと。 「矛盾」と「撞着」はどちらも理屈が食い違っていること。 矛と盾を売ろうとした商人が「この矛はどんな盾も貫き、この盾はどんな矛も防ぐ」と言った。 それを聞いた人が「その矛でその盾を突くとどうなるか」と問うと、商人は返答できなかったという故事から。 「撞着矛盾」ともいう。
妄言妄聴(もうげんもうちょう)
根拠のない、いい加減なことを言ったり、相手の話を真面目に聞かないこと。 「妄言」は根拠のないでたらめな発言。 「妄聴」はいい加減に話を聞くこと。 話をする人も話を聞く人も、どちらもいい加減な様子をいう言葉。
孟仲叔季(もうちゅうしゅくき)
兄弟姉妹の長幼の順序を表す言葉。 長子を「孟」、次子を「仲」、三子を「叔」、四子を「季」という。 兄弟が三人の場合は「孟仲季」という。
茂林修竹(もりんしゅうちく)
青青と生い茂っている林と長く伸びている竹のこと。 「修竹」はよく伸びている竹のこと。
問牛知馬(もんぎゅうちば)
関係のない話から始めていって、うまく相手の隠していることを聞き出すこと。 趙広漢の得意とした話術の鉤距術というもので、鉤距は物を引っ掛けて出す道具のこと。 馬の値段を知るには、犬や羊、牛と聞いていき、馬の値段を聞いてほかと比較して値段を知るという尋問方法の一つ。 趙広漢はこれを使って、多くの犯罪者を検挙したという。
薬籠中物(やくろうちゅうのもの)
自分の使いたい時に自由に使える物や技術、または人のこと。 「薬籠」は薬箱のことで、自分の家にある薬箱の中の薬はどれも役に立つものであり、必要なときに好きなように使えることから。
庸中佼佼(ようちゅうのこうこう)
普通の人たちの中で少しすぐれている才能をもっている人のこと。 「庸」は平凡、「佼佼」はすぐれているという意味。
窈窕淑女(ようちょうしゅくじょ)
容姿が美しく慎み深い女性のこと。 「窈窕」は慎み深く、言動に落ち着きがあり上品なこと。 「淑女」は善良で気品がある女性のこと。
羊腸小径(ようちょうしょうけい)
曲がりくねっている山道や小道のこと。 「径」は道のことで、羊の腸のような道という意味から。
輿馬風馳(よばふうち)
速度が並外れて速いことのたとえ。 「輿馬」は乗り物と馬のこと。 「風馳」は風のように速く走ること。
竜興致雲(りょうこうちうん)
聖徳のある天子が立つと、賢明な臣下が現れることのたとえ。 竜が興ると雲がわき起こることになぞらえた語。
蓼虫忘辛(りょうちゅうぼうしん)
人にはそれぞれ好みの違いがあり、一度好きになったり、その状況に慣れてしまえば悪い部分も気にならなくなるということ。 「蓼」は植物の一種で、辛さがあって香辛料として用いられる。 極めて辛い蓼の葉をいつも食べている虫は、蓼の葉の辛さは気にならないという意味から。 「蓼虫(りょうちゅう)辛(しん)を忘る」とも読む。
竜跳虎臥(りょうちょうこが)
筆に勢いがあり、自由でのびのびしている様子のたとえ。 筆の勢いを、竜が天に伸び上がったり、虎が地に伏したりする様子にたとえた言葉。 元は、中国の南北朝時代の梁の武帝が、晋の王羲之の書を褒め称えた言葉。
良知良能(りょうちりょうのう)
人が生まれた時から持っている正しい心の働きと能力のこと。 孟子の性善説に基づく考え方で、誰に教わるでもなく、子が親を尊敬して、親しみを持つような類いのことをいう。
籠鳥檻猿(ろうちょうかんえん)
自由を奪われて自分の好きなように生きることが出来ない境遇のたとえ。 籠の中の鳥と檻の中の猿という意味から。 「檻猿籠鳥」ともいう。
籠鳥恋雲(ろうちょうれんうん)
捕らえられている者が自由を望むことのたとえ。 籠の中の鳥が空を恋しがるという意味から。