「い」を含む四字熟語
「い」を含む四字熟語 — 3099 件
冷汗三斗(れいかんさんと)
冷や汗が三斗出るということから、きわめて恐ろしい思いをすることや恥ずかしい思いをすること。 「斗」は体積の単位。
礼楽刑政(れいがくけいせい)
古代中国で国家を整え、秩序を維持するための四つの基本のことで、礼節、音楽、刑罰、政令のこと。
礼楽征伐(れいがくせいばつ)
政治、文化、教育、軍事のこと。 「礼楽」は礼儀作法と音楽のことで、古代中国では政治の要点とされていた。 「征伐」は悪人や反逆者を打ち滅ぼすこと。
冷眼傍観(れいがんぼうかん)
事の成り行きを、冷然と側でただ眺めていること。 「冷眼」は冷ややかな目のこと。 「傍観」はそばでみているだけのこと。
零絹尺楮(れいけんせきちょ)
書画の小さな切れ端やかけらのこと。 「零」と「尺」はどちらも少しという意味。 「零絹」は布の小さな切れ端のこと。 「尺楮」は紙の切れ端のこと。 「楮」は和紙の原料に使われる植物。
鴒原之情(れいげんのじょう)
危険や苦労があるときに助け合える兄弟の深い情愛のこと。 「鴒」は兄弟仲がよいされている水鳥の鶺鴒のこと。 「鴒原」は水辺にいるはずの鶺鴒が高原で鳴いているような危険な状況のこと。
冷酷無情(れいこくむじょう)
思いやりも同情心もないこと。 「冷酷」は思いやりがなくひどいこと。 「無情」は思いやりも、相手を哀れむ心もないこと。 似た意味の言葉を重ねて強調した言葉。
霊魂不滅(れいこんふめつ)
死によって肉体がなくなっても、人の霊魂は永遠に存続し不滅であるという考えのこと。
礪山帯河(れいざんたいが)
永久に変わらない固い誓いのたとえ。 または、国が栄え続けることのたとえ。 「礪」は砥石(といし)のこと。「山」は泰山のこと。 「帯」はおびのこと。「河」は黄河のこと。 高い泰山がすりへって砥石のように平たくなるようなことがあったとしても、広い黄河が帯のように細くなるようなことがあったとしても、永久に変わることはないという意味から。
醴酒不設(れいしゅふせつ)
人をもてなすための礼儀が雑になること。 「醴酒」は甘酒のことで、酒を飲み始めや、酒が苦手な人のため酒。 「醴酒(れいしゅ)設(もう)けず」とも読む。 中国の前漢の楚の元王は穆生を師として、酒宴の時には甘酒を用意していたが、孫の戊が楚の王になると甘酒を用意しなくなったという故事から。
藜杖韋帯(れいじょういたい)
飾り気が無く、慎ましいことのたとえ。 「藜杖」はあかざの杖、「韋帯」はなめし皮の帯のことで、どちらも質素なものという意味から。
励声一番(れいせいいちばん)
大切な場面で、全力で声を張り上げること。 「励声」は大きな声をだす、「一番」は最初やここ一番のこと。
励声疾呼(れいせいしっこ)
大声で何度も呼ぶこと。 「励声」は大きな声を出す、「疾呼」はあわただしく何度も呼ぶこと。
励声叱咤(れいせいしった)
大きな声で叱ること。または叱りつけるように励ますこと。 「励声」は大きな声をだす、「叱咤」は叱りつける、または叱りつけるように励ますという意味。
冷静沈着(れいせいちんちゃく)
何事にも動じずに、落ち着いていること。 「冷静」と「沈着」はどちらも、何事にも動じることなく落ち着いていることで、似た意味の語を重ねて強調した言葉。 「沈着冷静」ともいう。
霊台方寸(れいだいほうすん)
心。 「霊台」は魂がある場所。 「方寸」は四方が一寸の範囲ということから、心、胸中という意味。 心は胸の内の四方が一寸の範囲、心臓にあると考えられていたということから。
冷暖自知(れいだんじち)
自分のことは他人から教わらなくても自分自身で分かるということ。 水の冷暖は飲んだ者が分かるという意味から。
冷嘲熱諷(れいちょうねっぷう)
素っ気なく鼻で笑うことと激しく皮肉ること。 「冷嘲」は冷ややかに嘲笑すること。 「熱諷」は熱烈な風刺や皮肉を言うこと。
冷嘲熱罵(れいちょうねつば)
冷ややかに嘲笑して、激しく罵倒すること。 「冷嘲」は冷ややかに嘲る、「熱罵」は熱く罵るという意味。
零丁孤苦(れいていこく)
社会的地位や身分、財産などを失い、身寄りもなく苦労すること。 「零丁」は落ちぶれて身寄りのないこと。 「孤苦」は親がいなくて苦労すること。 晋の李密が武帝からの任官を辞退するときの上奏文で使われた言葉。 「孤苦零丁」ともいう。
冷土荒堆(れいどこうたい)
冷ややかで荒れた盛り土という意味から、墓のこと。 「堆」は土を高く盛ることや盛った土そのもの。
霊肉一致(れいにくいっち)
魂と肉体のどちらも大切であるということ。 キリスト教の言葉。
令聞令望(れいぶんれいぼう)
名声。良い評判。 「令聞」と「令望」はどちらも名声やよい評判という意味
烈士徇名(れっしじゅんめい)
義を重んずる人は、名誉のために命を懸けること。 「烈士」は正しい信念を持った義理堅い人のこと。 「徇」は一つのことに身を捧げるという意味。
連帯責任(れんたいせきにん)
複数の人が共に責任を負うこと。
廉頗負荊(れんぱふけい)
心の底から謝罪すること。 「廉頗」は人の名前。 「負荊」は茨を背負うこと。 中国の春秋戦国時代の趙の国の将軍である廉頗は、藺相如のことを恨んでいたが、藺相如は廉頗と争うと秦に滅ぼされるとして争いを避けていた。 そのことを知った廉頗は自身を恥じて、裸で茨の鞭を背負い、藺相如に心から謝罪して、後に相手のために死んでもいいと思うほどの親友になったという故事から。 「廉頗(れんぱ)荊(いばら)を負う」とも読む。
聯袂辞職(れんべいじしょく)
大勢の人が一緒に職を辞すること。 「聯袂」は”たもとを連ねる”という意味から、大勢の人が一緒に行動すること。 「連袂辞職」とも書く。
螻蟻潰堤(ろうぎかいてい)
取るに足らないような些細なことが大きな問題の原因になることのたとえ。 「螻蟻」は螻蛄(けら)と蟻(あり)のこと。 「潰堤」は堤防が破れること。 螻蛄や蟻が開けた小さな穴が大きな堤防を決壊させて、洪水が起こる原因になるということから。
螻蟻之誠(ろうぎのせい)
螻蛄(けら)や蟻(あり)のような小さな生物のように小さな誠意という意味。 自分の誠意を謙っていう言葉。 「螻蟻」は螻蛄と蟻のこと。
弄巧成拙(ろうこうせいせつ)
うまくやろうとするが、失敗してかえってひどいことになること。
螻蛄之才(ろうこのさい)
様々な技能をもっているが極めている技能がないこと。 または、役に立つ技能が一つとしてないこと。 「螻蛄」はけらのことで、飛ぶ、木に登る、泳ぐ、穴を掘る、走るという五つの能力があるが、どれも極めてはいないことから。
狼心狗肺(ろうしんこうはい)
人の心が残酷で、欲深いことのたとえ。 「狼心」は狼のように冷酷で欲深い心。 「狗」は犬のことで、卑しさや狡賢いことのたとえ。 「肺」は心の奥や心の底のこと。
老成円熟(ろうせいえんじゅく)
経験が豊富で、人格や技能が十分に熟練していること。 「老成」は多くの経験を積んでいて、物事に長けていること。 「円熟」は人格や技能が十分に熟練していること。
老成持重(ろうせいじちょう)
十分に経験を積んでいて、さらに慎重なこと。 「老成」は多くの経験を積んでいて、物事に長けていること。 「持重」は大事を取るということから、慎重という意味。
老生常譚(ろうせいのじょうだん)
古臭くてありふれた話のこと。 「老生」は年をとった書生、「常譚」はいつもする話のことで、年老いた人がいつもする話という意味から。 三国時代に魏の管輅が何晏を占い「易を勉強して徳を深めないと危険」と言うと、同席していた鄧ヨウは「老生の常譚」といって取り合わなかったが、次の年に二人とも誅殺されてしまったという故事から。
老蚌生珠(ろうぼうせいしゅ)
ごく普通の親から優れた子が生まれることのたとえ。 または、年老いてから子を授かること。 「蚌」は貝の一種のドブガイのこと、「老蚌」は老人のたとえ。 ドブガイが美しい真珠を生み出すという意味から。
老莱斑衣(ろうらいはんい)
親孝行することのたとえ。 または、孝養を尽くすことのたとえ。 「老莱」は人の名前。 「斑衣」は子どもが着るような派手な模様の服のこと。 楚の老莱子は七十歳になっても、子供用の服を着て子どものように戯れ、親を喜ばせて年老いたことを忘れさせようとした故事から。
露往霜来(ろおうそうらい)
露の季節が過ぎ去って気が付くと霜の季節が来るという意味から、時の流れが早いことのたとえ。
露槐風棘(ろかいふうきょく)
政界の最高幹部のこと。 「露槐」は中国の三公の別称、「風棘」は中国の九郷の別称。 中国の周の時代に、君主が朝廷の庭の三公の位置を示す場所に槐の木を植え、九郷の場所を示す場所に棘の木を植えていたということから。
魯魚亥豕(ろぎょがいし)
文字を書き間違えること。 「魯」と「魚」、「亥」と「豕」の字の形が似ていて間違えやすいことから。
鹿苹之歓(ろくへいのよろこび)
平和な世の中で、客を招待して宴会を開くこと。 「苹」は植物のよもぎのこと。 鹿が鳴き交わして集まり、野原でよもぎを食べる姿にたとえた言葉。
鹿鳴之宴(ろくめいのえん)
客を招待して、もてなす酒宴のこと。または、中国の唐の時代、官吏登用試験に受かって、都に上る時に開いた宴会のこと。 「鹿鳴」は鹿が鳴いて仲間を呼び、野原でよもぎを食べる姿を歌った詩の名前で、客をもてなす宴会のたとえ。 社交場として明治政府が建てた、鹿鳴館の語源とされている。
盧生之夢(ろせいのゆめ)
人の世界での繁栄は儚いということのたとえ。 または、人の人生が儚いことのたとえ。 「盧生」は人の名前。 唐の盧生という人が、旅の途中の邯鄲の町で、道士から出世が叶うという枕を借りて寝ると、出世して財力や権力を手に入れる夢を見た。 目が覚めると、宿の主人に頼んでいた、粟のかゆが出来上がっていないほどのわずかな時間しか過ぎていなかったという故事から。
魯般雲梯(ろはんうんてい)
中国の春秋時代の魯の国にいたすぐれた大工の魯般が作った、雲に届くほどの高いはしごのこと。 「魯般」は人の名前。 「雲梯」は雲に届くような高さのあるはしごのことで、主に城を攻めるときに使っていた。 魯般は春秋時代の工匠で、公輸盤や公輸判、魯班とも呼ばれ、機械を作るのを得意としていて、木を刻んで作った鳥は空を飛んだとされている。 後の世では工匠の祭神として祭られている。
驢鳴犬吠(ろめいけんばい)
くだらない文章や、聞くだけ無駄な話のたとえ。 「驢鳴」は動物のろばの鳴き声。 ろばや犬の鳴き声のように無駄な話という意味から。 「驢鳴き犬吠ゆ」とも訓読する。 「犬吠驢鳴」ともいう。
論旨明快(ろんしめいかい)
議論や主張などの内容が分かりやすいこと。 「論旨」は議論や主張などの内容。
矮子看戯(わいしかんぎ)
見識がないことのたとえ。また、自分にはよくわからないことであっても、すぐに周りの意見に合わせることのたとえ。 「矮子」は背の低い人のこと。 「看戯」は観劇のこと。 背が低くて舞台が見えないのに、周りの人の批評を聞いて賛同するという意味から。
淮南鶏犬(わいなんのけいけん)
他人の権力と勢力で自分の利益を得たり、出世したりすること。 「淮南」は国の名前。 中国の前漢の時代、淮南の王の劉安が昇天した後に、自身が調合した仙薬の残りを犬や鶏がなめると、犬や鶏も昇天できたという故事から。
我儘気随(わがままきずい)
好き勝手にすること。 「我儘」と「気随」は他人のことを気に掛けず、好きなように行動すること。 似た意味の言葉を重ねて強調した言葉。
和顔愛語(わがんあいご)
仏教経典で菩薩の態度を表現する言葉で、和やかで親しみやすい態度のこと。 「和顔」はなごやかで柔らかい表情、「愛語」は親愛の気持ちのこもった言葉のこと。
和気藹藹(わきあいあい)
安らかでやわらかい気分が満ち溢れている様子。 「和気」は和やかな気分やのどかな気分のこと。 「藹藹」は静かで落ち着いている気分のこと。
和敬清寂(わけいせいじゃく)
茶道で主人と客が心を和らげて互いに敬い、茶室や茶器や雰囲気などを清らかで静かに保つこと。 「和敬」は主人と客が互いに心を和らげ敬うこと。 「清寂」は清らかで静かに保つこと。 千利休の茶道の精神を象徴する言葉。
和羹塩梅(わこうあんばい)
主君を補佐してうまく国を治める有能な大臣や宰相のこと。 「和羹」は様々な材料や調味料を合わせて作る吸い物のこと。 「塩梅」は塩と梅酢のこと。 国政の執行を塩と梅酢を程よく加えて美味しく仕上げる吸い物にたとえたもの。
和魂漢才(わこんかんさい)
「和魂」は日本古来の固有の精神のこと、「漢才」は中国伝来の学問のことで、日本古来の精神を大切にしつつ、漢学を学ぶという意味。
和魂洋才(わこんようさい)
「和魂」は日本古来の固有の精神のこと、「洋才」は西洋の学問や知識のことで、日本古来の精神を大切にしつつ、西洋の学問や知識を学ぶこと。
和衷共済(わちゅうきょうさい)
心を合わせて協力して物事を行うこと。 「和衷」は心の底から一つに合わせること。
和泥合水(わでいがっすい)
わが身を顧みずに、全力で他人を救うこと。 泥まみれになり水に濡れながらも、溺れている人を助けるという意味の仏教語。 「合水和泥」ともいう。
和風慶雲(わふうけいうん)
温厚な人格者を言い表した語。 穏やかで和らいだ風とよいことが起きる前兆とされる雲(慶雲)のような存在という意味。 孔子の弟子の顔淵を評した言葉。
和風細雨(わふうさいう)
「和風」は穏やかな風、「細雨」は雨粒が細かく優しく降る雨のことで、人に忠告するときなどに穏やかな態度で接して物事を進めること。