百薬之長について

四字熟語 | 百薬之長 |
---|---|
読み方 | ひゃくやくのちょう |
意味 | 酒のこと。 酒を賞賛したもので、様々な薬の中で酒が最も効果があるという意味の言葉。 「百薬」は様々な種類の薬。 「長」は最も上に立つもの、かしら。 前漢の王莽が言ったとされる言葉から。 |
出典 | 『漢書』「食貨志」 |
類義語 | 儀狄之酒(ぎてきのさけ) |
清聖濁賢(せいせいだくけん) | |
天之美禄(てんのびろく) | |
杯賢杓聖(はいけんしゃくせい) | |
麦曲之英(ばくきょくのえい) |
使用されている漢字
「百」を含む四字熟語
一樹百穫(いちじゅひゃっかく)
人材を育成することは、大きな利益につながるということ。 また、大計を成功させるには人材の育成が必要であるということ。 「一樹」は一本の木を植えること。 「百穫」は百倍の収穫の意。
一罰百戒(いちばつひゃっかい)
罪を犯した一人に罰を与えて、他の人が同じ罪を犯さないように注意を発すること。 「一罰」は一人に罰を与えること。 「百戒」は百人の戒めにすること。 一つの罰を百の戒めにするという意味。
一了百了(いちりょうひゃくりょう)
一つが解決すれば、すべてのことが解決すること。 または、根本の一つから、全体を推測できること。 「一」と「百」は初めと終わりの意味。 「了」は終わること。
一呼百諾(いっこひゃくだく)
人望や権威が強く、一声かければ応じる人の多いたとえ。 「一呼」は一声かけること。 「諾」は応じるや、同意すること。
一致百慮(いっちひゃくりょ)
物事を色々と考えても、結論は結局一つになるということ。 「一致」は考えた末に出る結論。 「百慮」は色々な考え。 「致を一にして慮を百にす」とも読む。
一斗百篇(いっとひゃっぺん)
酒をたくさん飲んで、たくさんの詩を書くこと。 「斗」は容積の単位。 唐の詩人の李白は、一斗の酒を飲んでいる間に詩を百篇作ったという故事から。
「薬」を含む四字熟語
因病下薬(いんびょうかやく)
相手の性格や能力に応じて適切な指導を行うこと。 症状に合わせた薬を与えるということから。 「病に因りて薬を下す」とも読む。
内股膏薬(うちまたこうやく)
自分の意見を持たず、その時によって都合のいいほうについていくこと。または、そのような人のこと。 「膏薬」は練り薬のことで、内股に張ると歩くたびに、右足についたり、左足についたりすることから。
応病与薬(おうびょうよやく)
人の性格や素質、理解力などの能力に合わせて適切な指導をすること。 「病に応じて薬を与える」とも読み、仏教語で症状に合う薬を与えると言う意味から。
薬九層倍(くすりくそうばい)
薬は、売値が原価の九倍と異常に高いことから、暴利をむさぼることのたとえ。
自家薬籠(じかやくろう)
自分の使いたい時に自由に使える物や技術、または人のこと。 「薬籠」は薬箱のことで、自分の家にある薬箱の中の薬はどれも役に立つものであり、必要なときに好きなように使えることから。
対症下薬(たいしょうかやく)
問題点を確認して、それに合わせた処置をすること。 「対症」は病気の症状に合わせて対処すること。 「下薬」は薬を与えること。 「症に対して薬を下す」とも読む。
「之」を含む四字熟語
阿吽之息(あうんのいき)
複数の人と同じことをするときに、お互いの調子や気持ちが一致すること。 「阿」は吐く息、「吽」は吸う息のことをいい、互いの呼吸が揃った様子をいう言葉。
阿衡之佐(あこうのさ)
賢い家臣や、宰相が政治の補佐をすること。 または、その人のこと。 「阿衡」は中国の殷の賢臣の伊尹が就いた官職の名前。 「佐」は手助けすること。
阿保之功(あほのこう)
子供を育て上げた功績。 貴族などの、高い身分の人の子の子守りをする人の功績をいう。 「阿保」は子供を危険から守ったり、一緒に遊んだりすること。
晏子之御(あんしのぎょ)
他人の権威を笠にきておごり、自らの低い地位に満足している愚か者のたとえ。 「晏子」は斉の宰相、晏嬰のこと。 「御」は御者のこと。 晏嬰の御者は、晏嬰を乗せたことで得意気になっていたが、その姿を見た御者の妻は離縁を迫ると、御者は改心したという故事から。
帷幄之臣(いあくのしん)
参謀や軍師など、指揮官に付き従って作戦を練る部下のこと。 「帷」は垂れ幕「幄」は引き幕のこと。 昔の陣営は幕をめぐらしたことから作戦を練る場所、本陣や本営、軍部の意味。
異域之鬼(いいきのき)
祖国に帰れず異国の地で死ぬこと。またはその人の魂。 「異域」は自分の国でない国、外国。 「鬼」は死んだ人の魂のこと。 故郷から離れて、外国に留まり続けている死者の魂という意味から。
「長」を含む四字熟語
安定成長(あんていせいちょう)
一つの国の経済が激しい変化をせずに、確実に発展していくこと。
一技之長(いちぎのちょう)
一つの技術に長けていること。
一日之長(いちじつのちょう)
年齢が一日分年上なこと。 または、少しだけ経験が多いという意味から、知識や技量などが少しだけすぐれていること。
以長撃短(いちょうげきたん)
味方の長所を活かして、相手の短所を攻撃する。 戦場での兵の動かし方を説いた言葉。 「長を以て短を撃つ」とも読む。
以長続短(いちょうぞくたん)
他人の長所を学び、それを取り入れて自分の短所を補うこと。 「長を以て短を続ぐ」とも読む。
一短一長(いったんいっちょう)
人や物には長所もあれば短所もあること。 得意なことと苦手なことがあり、完全ではないということ。 「短」は短所、苦手なこと、「長」は長所、得意なこと。 「一」は~もあれば~もあるという意味の文で、「一短一長」の場合は、短所もあれば長所もあるという意味になる。