「む」を含む四字熟語
「む」を含む四字熟語 — 243 件
諸行無常(しょぎょうむじょう)
世の中は常に変化しており、いつまでも変化しないものや永久に無くならないものはないということ。 人生、人の命の儚さをいう言葉。 「諸行」はこの世にある全てのもの、全ての現象のこと。 「無常」は変化しないものはないという意味。 「諸行無常、諸法無我、涅槃寂静」という仏教の思想の特徴を表す三法印の一つ。 平家物語の冒頭として有名。
職務権限(しょくむけんげん)
その職が担当する仕事の範囲で行使できる権限。また、その権限が及ぶ範囲。
諸法無我(しょほうむが)
仏教の根本的な三つの思想の一つで、この世に存在しているものの全ては、永遠不変の本質はもっていないということ。 「諸行無常」、「涅槃寂静」と合わせて三法印と呼ばれる。 「諸法」はこの世の全ての事象や現象のこと。 「無我」は不変の本質である「我」は存在しないということ。
真実無妄(しんじつむもう)
間違いや嘘ではない、本当のこと。 または、嘘や偽りのない様子。 「無妄」は騙したり、偽らないこと。
身中之虫(しんちゅうのむし)
組織や集団の内部から災いをもたらすこと。 獅子の体内に寄生する虫が獅子を死なせることから。
親密無間(しんみつむかん)
人と人との関係が非常に親密で、隙間や隔たりがまったくない様子。 「親密(しんみつ)間(かん)無(な)し」とも読む。
自己矛盾(じこむじゅん)
同じ人の考えや行動が前後で食い違い、つじつまが合わなくなること。
事実無根(じじつむこん)
事実に基づいていない上に、根拠もないこと。
事無二成(じむにせい)
二つの物事を同時に行っても、両方とも成功させることはできないということ。 「事(こと)に二成(にせい)無(な)し」とも読む。
縦横無礙(じゅうおうむげ)
思ったまま好きなように物事を行う様子。 または、満足するまで自由に行動すること。 「縦横」は縦と横のことから自分の思うよう好きに振舞うこと。 「無礙」は何者にも縛られないこと。
縦横無尽(じゅうおうむじん)
思うまま好きなように物事を行う様子。 または、満足するまで自由に行動すること。 「縦横」は縦と横のことから、自分の思いのままに振る舞うこと。 「無尽」は尽きることが無いという意味。
重重無尽(じゅうじゅうむじん)
全てのものが、互いに数え切れないほどの関係を持っていて、反映し、一体化しあっているということ。 「重重」は何重にも重なり合っていること。 「無尽」は尽きないこと。 華厳宗の世界観を示す言葉で、十枚の鏡を張り巡らせた中央に一本の蝋燭を立てると、炎が鏡に移り、それがさらに別の鏡に映っていき、限りなく重なり合うように、世界は成り立っているとされている。 「十十無尽」とも書く。
十年一昔(じゅうねんひとむかし)
世の中の変化が非常に激しいことのたとえ。 十年の年月を一区切りとして、十年という期間が過ぎれば、身の回りも変化して、もう昔のことのように感じるという意味から。
寿福無疆(じゅふくむきょう)
長寿と幸福がいつまでも続くことを願う言葉。 「無疆」はいつまでも続くこと。
純一無雑(じゅんいつむざつ)
他の物がまったく混ざってない様子。 または、邪心や偽りなどが一切無く純粋なこと。 「純一」や「無雑」はどちらも他のものが全く混ざっておらず純粋であるという意味で、同じ意味の語を重ねて強調した言葉。 「純一(じゅんいつ)にして雑(まじ)ること無し」とも読む。
純潔無垢(じゅんけつむく)
汚れが全くない、真っ白な心のこと。 「純潔」は清らかなこと。 「無垢」は穢れが全く無いこと。 似た意味の言葉を重ねて強調した言葉。
純真無垢(じゅんしんむく)
邪念や私欲などのない清らかな心を持っていること。 または、自然のままで飾り気のない様子のこと。 「純真」と「無垢」はどちらも清らかで汚れのないという意味。 同じ意味の言葉を重ねて強調した言葉。 主に子供のことをいう言葉。
純精無雑(じゅんせいむざつ)
わずかな汚れもなく、混じり気のない様子。 「純精」と「無雑」はどちらも純粋という意味で、似た意味の言葉を重ねて強調した言葉。
如夢初醒(じょむしょせい)
以前の誤りや気力のない状態に気づき、改善や修正をしようとすること。 ようやく夢から覚めたという意味から、新たな自覚や理解に至ったことを表す言葉。 「夢(ゆめ)初(はじ)めて醒(さ)めるが如(ごと)し」とも読む。
仁者無敵(じんしゃむてき)
人徳が備わった人には、敵になる人がいないということ。 「仁者」は仁徳が備わっている人、仁徳者。 仁徳者が君主になれば、全ての人民を平等に愛するので、敵になる人がいなくなるという意味から。 「仁者は敵無し」とも読む。
人生如夢(じんせいじょむ)
人の一生が儚いことのたとえ。 人の一生は夢のように消えてしまいやすいということから。 「人生(じんせい)夢の如(ごと)し」とも読む。
人畜無害(じんちくむがい)
何ものにも害を与える可能性がないこと。 または、そのような人や物のこと。 「人畜」は人と家畜。 落ち着いた性格の人や、女性に対して危険性のない男性をいう言葉。
水火無情(すいかむじょう)
水害や火災は人に大きな損害を与えるということ。 水害や火災には情けはないという意味で、天災の恐ろしさをいう言葉。
水清無魚(すいせいむぎょ)
心が清く高潔であっても、程度が過ぎると人に親しまれないということ。 「水清ければ魚無し」とも読み、澄み切った水には魚が住めないという意味から。
酔生夢死(すいせいむし)
何かを成し遂げることもなく、ぼんやりと一生を過ごすこと。 酒に酔っているかのようにぼんやりと生きて、夢を見ているかのように死んでいくという意味から。
清浄無垢(せいじょうむく)
汚れのない清らかな様子。 仏教では、煩悩がなく澄んでいる心のこと。 「無垢」は汚れのないという意味。 「清浄」は「しょうじょう」とも読む。 「無垢清浄」ともいう。
聖人無夢(せいじんむむ)
徳を積んだ聖人は、悩むことや心を乱すことがないので、夢をみることがないということ。 「聖人に夢無し」とも読む。
清淡虚無(せいたんきょむ)
静かで落ち着いて、わだかまりなどがなにもなく、欲の少ない心。 「清淡」は心が清らかでさっぱりしていること。 「虚無」は何もない状態ということから、物欲がないという意味。
精忠無比(せいちゅうむひ)
比較することが出来ないほどの純粋な忠義心。 「精忠」は純粋な君主への忠義心。
千万無量(せんまんむりょう)
どれくらいあるか数えることができないほどに数が多いこと。 「千万」はこの上なく数が多いこと。 「無量」は見当がつけられないほど数が多いこと。
千里無烟(せんりむえん)
人々の生活が貧しく苦しいこと。 「千里」は千里四方という意味から、広大な範囲のたとえ。 「烟」は炊事をするときにでる煙。 千里四方の広い範囲で、炊事をする煙が見えないという意味から。 「千里無煙」とも書く。
前後矛盾(ぜんごむじゅん)
言葉や行動が前後で噛み合っていないこと。 「矛盾」は二つの物事の辻褄があっていないこと。
束手無策(そくしゅむさく)
どうする方法もなく、何もできないこと。 「束」は縛ること。 策略もなく、手も縛られていて何もできないという意味から。 「手(て)を束ねて策無し」とも読む。
楚夢雨雲(そむううん)
男女の交わり、情交のたとえ。 中国の戦国時代の楚の懐王が昼寝をした際、夢の中で巫山の女神と情交を結んだ。別れ際に女神が「朝には雲となって、夕方には雨となってここに参ります」と言ったという故事から。
造反無道(ぞうはんむどう)
体制に背いて、道理に外れた行いをすること。 「造反」は体制に背いた行動を起こすこと、謀反。
大逆無道(たいぎゃくむどう)
道理や人の道からひどく外れた常軌を逸した行為のこと。 「大逆」は君主や親を殺すなどの極悪な行い。 「無道」は道理を無視した行いのこと。
大公無私(たいこうむし)
個人的な意見をはさむことなく、公平な立場を貫くこと。
他言無用(たごんむよう)
内密の話題を絶対に他の人に話してはいけないということを表現する言葉。 「他言」は内密の話題を他人に話すこと。 「無用」はしてはいけないという意味。
澹然無極(たんぜんむきょく)
この上なく静かで穏やかなこと。 「澹然」は静かで穏やかなこと。 「無極」は程度が甚だしいこと。
胆勇無双(たんゆうむそう)
何事にも恐れることなく、誰よりも勇気があること。 「胆勇」は大胆で勇気があること。 「無双」はこの世にあるなにものとも、比較することすらできないほどにすぐれているという意味。
中秋無月(ちゅうしゅうむげつ)
美しい満月が出る、秋の十五夜に月が出ないこと。 または、風流を邪魔されることのたとえ。 「中秋」は月が美しく見え、月を観賞して楽しむ、陰暦の八月十五日のこと。 「無月」は雲に覆われて、月が見えないこと。
昼想夜夢(ちゅうそうやむ)
昼に考えていたことが、夜になって夢になること。または、いつも思い続けていることを言い表す言葉。 「昼想い、夜夢(ゆめ)む」とも読む。
忠勇無双(ちゅうゆうむそう)
一際、忠義心に厚く、勇気があること。 または、そのような人のこと。 「忠勇」は忠義心に厚く、勇気があること。 「無双」は比べることのできるものが存在しないこと。
痛快無比(つうかいむひ)
胸がすっとして、並外れて楽しく気持ちのよい様子。 「無比」は比べることができるものが存在しないということ。
痛烈無比(つうれつむひ)
手加減がなく、非常に激しいこと。 「痛烈」は激しく非難すること。 「無比」は比べることができるものが存在しないということ。
天衣無縫(てんいむほう)
詩や文章などにわざとらしさがなく、自然で美しいこと。 また、無邪気で飾り気のない人柄のこと。 「天衣」は天に住むとされる天女の衣服のこと。 「無縫」は縫い目がないこと。 天女の衣服は、縫い目がない(加工されていない)にもかかわらず美しいという意味から。 「無縫天衣」ともいう。
天下無双(てんかむそう)
世の中につりあうものが存在しないほどすぐれていること。 または、そのような人のこと。 「天下」は全世界や国全体のこと、「無双」は二つと存在しないということから、比べられるものがないという意味。 「天下に双(なら)ぶ無し」とも読む。 「てんか」は「てんが」とも、「むそう」は「ぶそう」とも読む。
天下無敵(てんかむてき)
この世に相手になるものが存在しないほどに強いこと。 「天下」は全世界や全国のこと。 「無敵」は相手になるものが存在しないこと。 「天下に敵無し」とも読む。
天下無類(てんかむるい)
世の中につりあうものが存在しないほどすぐれていること。 または、そのような人のこと。 「天下」は全世界や国全体のこと。 「無類」は二つと存在しないということから、比べることが出来るものがないという意味。
天壌無窮(てんじょうむきゅう)
いつまでも終わることなく、天と地と共に続いていくこと。 「天壌」は天と地のことで、広く大きいことや終わりがないことのたとえ。 「無窮」は極まりないという意味から、永遠や永久のたとえ。
天地無用(てんちむよう)
荷物の外側に見えやすいように記す指示で、中の物が壊れやすい物なので、取り扱いに注意して上下を逆にしてはいけないということ。 「天地」は上と下。 「無用」はしてはいけないという意味。
天道無親(てんどうむしん)
天の働きは、何に対しても公平であるということ。 「無親」は特定の人にだけ親しくするようなことはしないということ。 「天道(てんどう)親(しん)無し」とも読む。
当代無双(とうだいむそう)
同じ時代に比較するものが存在しないほどにすぐれていること。 「当代」は現在の時代。 「無双」は比較できるものが存在しないということ。
同床異夢(どうしょういむ)
立場や仕事が同じでも、考え方や目的が違うこと。 同じ寝室に寝ていても、見る夢の内容はそれぞれ違うという意味から。
同床各夢(どうしょうかくむ)
立場や仕事が同じでも、考え方や目的が違うこと。 同じ寝室で寝ても、見る夢の内容はそれぞれ違うという意味から。
呑雲吐霧(どんうんとむ)
仙人の術を使う人が、その術を使って雲を飲み込んで霧を吐き出すこと。 または、仙人の術の修行をするときに、食べ物を食べずに気を養うこと。 「雲を呑(の)み霧を吐く」とも読む。
南無三宝(なむさんぼう)
仏門に入り、仏教の三宝を信じて、仏に頼ること。 または、驚いたり失敗したときに「南無三」と略して発する言葉。 「南無」は経典や仏の名前の前につけて、絶対的な信頼を寄せて頼ること(梵語の音訳)。 「三宝」は仏、仏の教え、教えをひろめる僧のこと。
破戒無慙(はかいむざん)
仏教の戒律を破っても全く恥じることがないこと。 「破戒」は不殺生、不偸盗、不邪淫、不妄語、不飲酒という仏教の戒律を破ること。 「慙」は恥だと感じること。
斑衣之戯(はんいのたわむれ)
親孝行することのたとえ。 または、孝養を尽くすことのたとえ。 「斑衣」は子どもが着るような派手な模様の服のこと。 楚の老莱子は七十歳になっても、子供用の服を着て子どものように戯れ、親を喜ばせて年老いたことを忘れさせようとした故事から。
万寿無疆(ばんじゅむきょう)
健康でいつまでも長生きすること。 「万寿」は一万年の寿命ということから、長生きのたとえ。 「無疆」は限りがないということ。 限りなく長生きしますようにと、長寿を祝う言葉。 「万寿(ばんじゅ)疆(きわま)り無し」とも読む。
万邦無比(ばんぽうむひ)
全ての国の中でも、比べることができるものがいないほどにすぐれていること。 「万邦」は全ての国。 「無比」は比べることができるものが存在しないということ。
百載無窮(ひゃくさいむきゅう)
いつまでも無くなることがないこと。 「百載」は「百歳」のことで、百年という意味から、永遠、永久という意味。 「無窮」は限りがないこと。 天地はいつまでも不変であることをいう言葉。
剽悍無比(ひょうかんむひ)
極めて素早く、荒々しいこと。 「剽悍」は動きが素早く、乱暴なこと。 「無比」は比べるものが存在しないほど、ということ。
風月無辺(ふうげつむへん)
自然の風景が極めて美しいこと。 「風月」は自然の美しさ、特に風や月などの風情や景色。 「無辺」はその美しさが際限なく、広々としていること。 自然界の壮大さや美しさに感動したり、その無限の広がりを称賛する言葉。
婦怨無終(ふえんむしゅう)
男性からの愛を失った女性は、その怨みをいつまでも忘れることはないということ。 「婦(ふ)の怨(うら)みは終わり無し」とも読む。
不急之務(ふきゅうのむ)
いつかはしなければならないが、特に急ぐ理由のない仕事のこと。
浮生若夢(ふせいじゃくむ)
人の一生は儚いということ。 「浮生」は儚い人の一生ということ。 「浮生(ふせい)は夢の若(ごと)し」とも読む。
文人無行(ぶんじんむこう)
文人の行儀や作風がよくないこと。 「文人」は知識人や芸術家などのこと。 「無行」は行儀が悪いこと。
弁才無礙(べんざいむげ)
喋ることが非常にうまく、流れるように話すことが出来ること。 「弁才」は弁舌の才能があること。 「無礙」は何ものにも妨げられることがないこと。 元は仏教語で、菩薩が仏の教えを他人に説く、すぐれた能力のことをいった言葉。 「弁才無碍」とも書く。
放佚無慙(ほういつむざん)
自分勝手で恥知らずであること。 「放佚」は自分勝手なこと。 「無慙」は罪を犯していながら、それを恥だと感じないこと。
泡沫夢幻(ほうまつむげん)
人の命が儚いことのたとえ。 「泡沫」は水の泡。 水の泡、夢、幻のようにすぐ消えてなくなるという意味から。 「夢幻泡沫」ともいう。
法誉無上(ほうよむじょう)
仏教を信仰している人たちの中で、最も高い名誉があること。 「法誉」は仏教の中での名声や名誉のこと。 「無上」は最も上なこと。
無為渾沌(むいこんとん)
そのままの状態で、はっきりとしていない様子。 「無為」は人の手が入っていない、あるがままの状態。 「渾沌」は物事がはっきりと区別されていないこと。 天地が入り混じっていて、はっきりと分かれていない状態をいう。
無為自然(むいしぜん)
人の手を加えずにあるがままにまかせること。 「無為」は何もしない、「自然」は人の手が入っていないありのままの状態。
無為徒食(むいとしょく)
何もしないでただ過ごすこと。 「無為」は何もしないこと。 「徒食」は働かないで食べること。 「徒食無為」ともいう。
無為不言(むいふげん)
何もしていなくても、何も言わなくても全てがうまくいくこと。
無位無官(むいむかん)
地位や肩書き、階級などがないこと。 「位」は地位や身分、「官」は役目や官職のこと。
無位無冠(むいむかん)
重要な地位や役職がないこと。位がないこと。 「位」は地位や身分、「冠」は地位のたとえ。 「無位」「無冠」はどちらも地位や身分、役職がないという意味。
無為無策(むいむさく)
何も対策をせずに、そのまま放置すること。 「無為」は何もしないこと。 「無策」は有効的な対策をだすことができないこと。 「無策無為」ともいう。
無為無能(むいむのう)
「何もしない何もできない」ということ。 自分のことを謙遜するときに用いることが多い。 「無為」は何もしないこと。 「無能」は能力がないということ。