身中之虫について

四字熟語 | 身中之虫 |
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読み方 | しんちゅうのむし |
意味 | 組織や集団の内部から災いをもたらすこと。 獅子の体内に寄生する虫が獅子を死なせることから。 |
出典 | - |
類義語 | 獅子身中(しししんちゅう) |
使用されている漢字
「身」を含む四字熟語
可惜身命(あたらしんみょう)
体や命をいとおしむこと。 「可惜」は、今のままでは惜しい、または大切なものや良いものが相応しい扱いをされていないことを惜しむこと。 「身命」は身体や生命のこと。
以身役物(いしんえきぶつ)
自分の体が物に酷使されること。 または、周囲のことに振り回されたり、そのために苦労すること。 「身を以て物に役せらる」とも読む。
以身殉利(いしんじゅんり)
つまらない人間は、自分の利益や欲望のためだけに一生を費やすということ。 「以身」は自ら、自分自身という意味。 「殉利」は利益や欲望に身を捧げるという意味。 「身を以て利に殉ず」とも訓読する。
位尊身危(いそんしんき)
地位も財産も大きすぎるよりは適度がよいということ。 高い地位を持つと大きな責任を負ったり、敵が多くなったりして危険が増えるという意味から。 「位高ければ身危うし」とも読む。
一身軽舟(いっしんけいしゅう)
自然の中で自身と乗っている船が一つに感じられ、自身と他のものの区別がつかなくなること。 または、そのように感じるほどに風景が壮観な様子。 「軽舟」は軽快に進む小舟のこと。 「一身軽舟と為る」を略した言葉。
一身是胆(いっしんしたん)
強い勇気があり、何事にも恐れないことのたとえ。 体全体に胆力が満ち溢れているという意味から。 「一身」は全身。 「胆」は勇気や度胸のこと。 「一身是れ胆なり」とも読む。 中国の三国時代、蜀の劉備が魏の曹操に追われて逃げたときに活躍した、部下の趙雲の勇ましさを称えたという故事から。
「中」を含む四字熟語
暗中飛躍(あんちゅうひやく)
ひそかに計画を立てて、見事な活躍をすること。 「飛躍」は高く飛び上がるという意味から、見事な活躍をすることのたとえ。 「暗躍(あんやく)」と省略して用いられることもある。
暗中摸索(あんちゅうもさく)
手がかりのない中で、色々と試してみること。 「暗中」は暗い場所、「摸索」は手探りで何かを探すことで、暗い場所で手の感触のみを頼りに探し物をするという意味から。 「暗中模索」とも書く。
衣帯中賛(いたいちゅうのさん)
中国南宋の文天祥という人物が、処刑されるときに帯の中に残した文章のこと。または、仁義や忠節を守り通すこと。 「衣帯中」は衣服の帯の中のこと。 「賛」は人や物事を褒め称える文体のこと。 南宋が滅ぼされていく中、南宋の文天祥は元(げん)に捕らえられ、元に仕えるように迫られたが、南宋への忠義を守り通して処刑された。 文天祥の帯の中には、死に臨む賛の文章が残されていたという故事から。
意中之人(いちゅうのひと)
心の中でひそかに思いを寄せている相手。 恋愛対象や、仕事などの適任者の候補として挙げている人を指すときに用いる。
一旅中興(いちりょちゅうこう)
衰退して滅亡しかけた国を立て直して栄えさせること。 「一旅」は五百人の兵士のこと。 「中興」は復興するという意味。 「一旅にて中興す」とも読む。
一発必中(いっぱつひっちゅう)
一度の機会で確実に成功させること。 一発の銃弾や矢を確実に命中させるということから。
「之」を含む四字熟語
阿吽之息(あうんのいき)
複数の人と同じことをするときに、お互いの調子や気持ちが一致すること。 「阿」は吐く息、「吽」は吸う息のことをいい、互いの呼吸が揃った様子をいう言葉。
阿衡之佐(あこうのさ)
賢い家臣や、宰相が政治の補佐をすること。 または、その人のこと。 「阿衡」は中国の殷の賢臣の伊尹が就いた官職の名前。 「佐」は手助けすること。
阿保之功(あほのこう)
子供を育て上げた功績。 貴族などの、高い身分の人の子の子守りをする人の功績をいう。 「阿保」は子供を危険から守ったり、一緒に遊んだりすること。
晏子之御(あんしのぎょ)
他人の権威を笠にきておごり、自らの低い地位に満足している愚か者のたとえ。 「晏子」は斉の宰相、晏嬰のこと。 「御」は御者のこと。 晏嬰の御者は、晏嬰を乗せたことで得意気になっていたが、その姿を見た御者の妻は離縁を迫ると、御者は改心したという故事から。
帷幄之臣(いあくのしん)
参謀や軍師など、指揮官に付き従って作戦を練る部下のこと。 「帷」は垂れ幕「幄」は引き幕のこと。 昔の陣営は幕をめぐらしたことから作戦を練る場所、本陣や本営、軍部の意味。
異域之鬼(いいきのき)
祖国に帰れず異国の地で死ぬこと。またはその人の魂。 「異域」は自分の国でない国、外国。 「鬼」は死んだ人の魂のこと。 故郷から離れて、外国に留まり続けている死者の魂という意味から。
「虫」を含む四字熟語
夏虫疑氷(かちゅうぎひょう)
見識が非常に狭いこと。 世間のことを知らない人が、自分の知っていること以外のことを信じようとしないことをいう。 夏の季節しか生きることのできない虫は、冬に氷があるということを信じようとしないということから。 「夏虫氷を疑う」とも読む。 「夏虫疑冰」とも書く。
身中之虫(しんちゅうのむし)
虫臂鼠肝(ちゅうひそかん)
取るに足らない、くだらないことを言い表す言葉。 または、物事の変化は人間には予想することが難しいということのたとえ。 「虫臂」は虫の肘。 「鼠肝」は鼠の肝。 どちらも小さく、それほどのものではないと意味。
彫虫篆刻(ちょうちゅうてんこく)
詩文を作るときに、細かい部分の技巧を必要以上にこだわること。 または、細かい部分の技巧にこだわって飾っただけの内容のない詩文のこと。 「彫」と「刻」はどちらも刻み込むという意味。 「彫虫」は虫に文字を刻み込むこと。または、一説には非常に複雑な書体の虫書のこと。 「篆」は漢字の書体の一つで、非常に複雑な書体。 「篆刻」は木などに篆書の文字を刻み込むこと。 非常に複雑な書体で書いただけの文章という意味から。 「雕虫篆刻」とも書く。
蓼虫忘辛(りょうちゅうぼうしん)
人にはそれぞれ好みの違いがあり、一度好きになったり、その状況に慣れてしまえば悪い部分も気にならなくなるということ。 「蓼」は植物の一種で、辛さがあって香辛料として用いられる。 極めて辛い蓼の葉をいつも食べている虫は、蓼の葉の辛さは気にならないという意味から。 「蓼虫辛を忘る」とも読む。