九夏三伏とは

四字熟語 | 九夏三伏 |
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読み方 | きゅうかさんぷく |
意味 | 夏の一番暑い時期のこと。 「九夏」は夏の季節の九十日間。 「三伏」は初伏、中伏、末伏のこと。 夏至以降の三回目の庚の日を初伏、四回目の庚の日を中伏、立秋の後の最初の庚の日を末伏という。 |
漢検級 | 3級 |
場面用途 | 季節 |
使用されている漢字
「九」を含む四字熟語
一言九鼎(いちげんきゅうてい)
国の動向に関わる重要な言葉。 「九鼎」は古代中国で使われた、祭器としても使われる三本足の鍋。
一日九回(いちじつきゅうかい)
ひどく心配して、悩み苦しむこと。 「九」は何度もということ。 一日に何度も腸がねじれるほどに悩み苦しむということから。 「一日九廻」とも書く。
一日九遷(いちじつきゅうせん)
あっという間に出世すること。 「九遷」は官位が九回上がること。 一日に官位が九回上がるという意味から。 皇帝から寵愛を受けていることをいう言葉。 「一日九たび遷る」とも読む。
一夕九徙(いっせききゅうし)
一晩の間に何度も居場所が変わること。 または、一定の居場所にいないため、どこにいるかわからないこと。 「一夕」は一晩。 「九」は数が多いことのたとえ。 「徙」は移動すること。 中国の後漢の時代の李コウは、暗殺を恐れて夜中に何度も居場所を変えていたために、同居している人ですら居場所が分からなかったという故事から。
鶴鳴九皐(かくめいきゅうこう)
世間から離れて暮らしていても、よい名声が自然と知られること。 「九皐」は山の奥深い場所にある沼沢。 山奥にある沼沢で美しい鳴き声の鶴が鳴くという意味から。 山の奥深くに隠居している賢者の名声は、自然と広まるということをたとえた言葉。
九牛一毛(きゅうぎゅうのいちもう)
たくさんある中のほんの少しの部分。 または、どうでもいい、些細なこと。 「九」は数が多いことのたとえ。 多くの牛がいる中の一頭の牛の毛の一本ということから。
「夏」を含む四字熟語
夏雲奇峰(かうんきほう)
夏に発生する入道雲が作り出す、珍しい峰の形のこと。
夏下冬上(かかとうじょう)
炭に火をおこす上手い方法のこと。 種火は夏には炭の下に置き、冬には上に置くとよいということ。
夏癸殷辛(かきいんしん)
暴君のたとえ。 古代中国の夏王朝の桀王と殷王朝の紂王のことから。 「癸」は桀王の名前。 「辛」は紂王の名前。 桀王と紂王はどちらも暴君として有名。
夏侯拾芥(かこうしゅうかい)
学問を修めることは大切なことであるということ。 「夏侯」は中国の漢の儒学者の夏侯勝のこと。 「拾芥」は地面に落ちているごみを拾うという意味から、簡単に手に入るということのたとえ。 夏侯勝は講義を行うたびに、学問をしっかりと修めてさえいれば、官職を得ることは道のごみを拾うくらいに簡単なことだと言い聞かせていたという故事から。 「夏侯芥を拾う」とも読む。
夏虫疑氷(かちゅうぎひょう)
見識が非常に狭いこと。 世間のことを知らない人が、自分の知っていること以外のことを信じようとしないことをいう。 夏の季節しか生きることのできない虫は、冬に氷があるということを信じようとしないということから。 「夏虫氷を疑う」とも読む。 「夏虫疑冰」とも書く。
夏鑪冬扇(かろとうせん)
時期が合っていないために、役に立たないもののこと。 または、役に立たない意見や才能のこと。 または、今は不要でも適切な時期が来れば役に立つようになること。 君主からの愛情や信用を失ったものや、恋人に捨てられた女性などを指す場合もある。 「夏鑪」は夏の火鉢や囲炉裏、「冬扇」は冬の扇のことで、どちらも季節外れであることから。 「夏鑪」は「夏炉」とも書く。 「冬扇夏鑪(夏炉)」ともいう。
「三」を含む四字熟語
一月三舟(いちがつさんしゅう)
仏の教えは一つなのに、受け手によりそれぞれの解釈があるということ。 同じ一つの月でも、停止している舟から見れば止まって見え、北へ動く舟から見れば北へ動いているように見え、また南へ動く舟から見れば南へ動いているように見えるということから。
一行三昧(いちぎょうざんまい)
一つの修行法を一心に励むこと。 または、念仏を唱えること。 「一行」は一つのことに専念すること。 「三昧」は精神を集中することで、心を安らかにすること。
一字三礼(いちじさんらい)
敬い慎んで写経すること。 または、写経をするときは、敬い慎んでやるべきであるという教え。 写経する時は、一文字書き写すたびに仏を三度礼拝していたということから。
一日三秋(いちじつさんしゅう)
相手を恋しく思う気持ちが深いこと。 または、とても待ち遠しいこと。 「三秋」は秋が三回過ぎることから"三年"の意。 一日会わなかっただけで、三年も会わなかったような気がすることから。
一読三嘆(いちどくさんたん)
すばらしい詩文などをよみ、感銘を受けること。 または、そのような名文、書物のこと。 「三」は何度もという意味。 「嘆」は感心して褒め称える、感嘆という意味。
一念三千(いちねんさんぜん)
日常における一瞬の思いの中にも、全宇宙の全事象が備わっているということ。 「三千」は世界の数を意味し、全宇宙のこと。 天台宗の教義。
「伏」を含む四字熟語
陰鷙鉗伏(いんしけんぷく)
忠義に欠ける臣下のたとえ。 裏で悪行を働いて、ばれないように隠すということから。 「鷙」はあらあらしい様子。 「鉗伏」は隠蔽すること。
嫗伏孕鬻(うふうよういく)
鳥や獣が子を産んで育てること。 「嫗伏」は鳥が翼で卵を覆って温めること。 「孕鬻」は獣が子を産んで育てること。
怨望隠伏(えんぼういんぷく)
不満や恨みを隠して、表面に出さないこと。 「怨望」は不満や恨みを抱くこと。 「隠伏」は表面に出さないこと。
禍福倚伏(かふくいふく)
災いと幸せは交互にやってくるということ。 「禍福」は災いと幸せ。 「倚伏」は交互に起こるということ。 災いには幸せが寄り添っていて、幸せには災いが潜んでいるという意味から。
雌伏雄飛(しふくゆうひ)
活躍する機会を待ちながら人に付き従い、機会が到来すると大いに活躍すること。 「雌伏」は雄鳥に雌鳥が従うという意味から、将来の活躍を待ちながら人に従うということ。 「雄飛」は雄鳥が高く羽ばたくように、雄雄しく飛び立つこと。
伏寇在側(ふくこうざいそく)
常に自身の身のまわりの注意を怠らず、慎みのある言動をするべきだということ。 「伏寇」は潜んでいる盗賊、「在側」は近いところにいるという意味。 怠ることなく、いつも注意すべきだという戒めの言葉。 「伏寇側に在り」とも読む。