「書」を含む四字熟語一覧
書を含む四字熟語の一覧です。
五十音順に表示しています。
郢書燕説(えいしょえんせつ)
関連のない物事を無理に関連付けて説明すること。 「郢」は楚の国の郡の名前。 「燕」は国の名前。 郢の人が燕の大臣に手紙を書いたときに、周りが暗かったので「燭を挙げよ」と言うと、その言葉を書記がそのまま手紙に書いてしまった。 これを読んだ燕の大臣が「賢人を登用せよ」という意味だと無理矢理解釈して王に進言して実行すると国がよく治まったという故事から。
家書万金(かしょばんきん)
一人で寂しいときに、家族から届く手紙は何よりも嬉しいということ。 「家書」は実家からの手紙。 「万金」は大金という意味から、極めて価値があることのたとえ。 旅先などで一人きりで寂しいときに家族から届く手紙は、大金のような価値があるということから。
河図洛書(かとらくしょ)
非常に珍しく、価値のある書物のこと。 「河図」は易経の八卦の元になったとされる図で、中国の伏羲の世に、黄河から現われた竜馬の背中の渦巻いた毛を写したとされている。 「洛書」は『書経』「洪範伝」の元になったとされる文で、夏の禹王の時代に、洛水という川の洪水治めた後に現われたとされる、神亀の背中に書かれていた文字を書き写したとされている。
窮愁著書(きゅうしゅうちょしょ)
不遇な境遇に負けずに、そのことを書物に書き、その意志を書き記すこと。 「窮愁」は苦しんで悩むこと。 「窮愁(きゅうしゅう)書を著(あらわ)す」とも読む。
琴棋書画(きんきしょが)
教養のある、文人のたしなみのこと。 琴を弾いて囲碁を打ち、書を書いて絵を描くということをいう。 中国では四芸と呼ばれ、文人のたしなみとされ、画題としてもよく用いられる。
琴棋書画(きんぎしょが)
教養のある、文人のたしなみのこと。 琴を弾いて囲碁を打ち、書を書いて絵を描くということをいう。 中国では四芸と呼ばれ、文人のたしなみとされ、画題としてもよく用いられる。
校書掃塵(こうしょそうじん)
何度書物を校正しても、誤りがなくなることがないということ。 書物を校正する作業は、机の上の全ての塵を掃ってもなくなることはないように、終わることは無いという意味から。 「書を校するは塵を掃うが如し」を略した言葉。
孔翊絶書(こうよくぜっしょ)
私情を挟まず、公正に政治を行うこと。 「孔翊」は人の名前。 「絶書」は手紙の中身を確認せずに捨てること。 中国の晋の時代の洛陽の長官になった孔翊は、その地位を頼って送ってくる私的な依頼の手紙は、全て読まずに水の中に捨てていたという故事から。
鑿壁読書(さくへきどくしょ)
貧しい生活をしながらも勉学に励むこと、苦学のたとえ。 「鑿壁」は壁に穴を空けること。 匡衡は家が貧しく、灯火を買うことができなかったので、壁に穴を開けて隣の家の明かりで読書をしていたという故事から。
四書五経(ししょごきょう)
代表的な儒教の経典のこと。 「四書」は「大学」、「中庸」、「論語」、「孟子」のこと。 「五経」は時代によって異説あるが漢以降は、「易経」、「詩経」、「書経」、「礼記」、「春秋」のこと。
咫尺之書(しせきのしょ)
短い手紙の文章や書状のこと。 「咫尺」は周代の長さの単位で、咫は八寸、尺は十寸という意味から、短い距離や長さのこと。
種蕉学書(しゅしょうがくしょ)
学問に励むこと。 「種」は植物の種や苗を植えること。 「蕉」は植物の芭蕉(ばしょう)。 芭蕉を育て、その大きな葉に文字を書いて勉強することから。 中国の唐の時代の懐素(かいそ)は、紙を買うことができないほど貧しかったために、芭蕉を育てて紙の代わりにしたという故事から。 「蕉(しょう)を種(う)えて書(しょ)を学(まな)ぶ」とも読む。
書画骨董(しょがこっとう)
書と絵画と骨董品のこと。 「書画」は書道の作品と絵画。 「骨董」は古い美術品や、値打ちがある使い古された道具のこと。
書心画也(しょはしんがなり)
書かれた文字を見れば、その筆者の性格や心情を理解できるということ。 文字は書いた人の心を表す画(絵)であるとの意から。
身言書判(しんげんしょはん)
人を登用するときに基準とするもののこと。 「身」は容姿。 「言」は言葉遣い。 「書」は筆跡。 「判」は文章。 中国の唐の官吏を登用するときの基準をいう。
大書特書(たいしょとくしょ)
とある事を強調して書いて、はっきりと目立つように示すこと。 「大書」は大きく書くこと。 「特書」は強調して書くこと。
丹書鉄契(たんしょてっけい)
功労のあった家臣に天子が与えた誓文のこと。 鉄に朱で書かれた割り符で、本人やその子孫が罪を犯したときに減免される証となった。
枕経藉書(ちんけいしゃしょ)
読書に夢中になることのたとえ。 枕として経書を使い、敷物として書物を使うということから。 「経(けい)を枕にし書を藉(し)く」とも読む。
読書三余(とくしょさんよ)
読書をするのに都合のよい三つの余暇のこと。 冬の季節、夜、雨天の日の三つ。 中国の三国時代、魏の董遇が弟子に読書を勧めると、弟子は時間が無いと嘆いたときに諭したという言葉から。
特筆大書(とくひつたいしょ)
目立つように大きな文字で書くこと。 「特筆」は特別なものとして取り上げて書くこと。
塗抹詩書(とまつししょ)
幼い子供のこと。 または、幼い子供のいたずらのこと。 「塗抹」は塗りつぶすこと。 「詩書」は儒教で大切にされている経典の詩経と書経。 儒教では大切にされている経典も、幼児は気にかけることなく塗りつぶしてしまうという意味から。 「詩書(ししょ)を塗抹(とまつ)す」とも読む。
読書三到(どくしょさんとう)
読書をするときに大切な三つのこと。 「三到」は「目到」、「口到」、「心到」の三つの心得のこと。 「目到」は文字を目でしっかりと見ること。 「口到」は声を出して読むこと。 「心到」は集中して読むこと。 中国の宋の朱熹が唱えたもの。
読書三余(どくしょさんよ)
読書をするのに都合のよい三つの余暇のこと。 冬の季節、夜、雨天の日の三つ。 中国の三国時代、魏の董遇が弟子に読書を勧めると、弟子は時間が無いと嘆いたときに諭したという言葉から。
読書三昧(どくしょざんまい)
一日中、ずっと読書にふけること。 「三昧」は一つのことに心を奪われて、ほかの事を蔑ろにすること。
読書尚友(どくしょしょうゆう)
読書をすることで、昔の賢者を友とすること。 書物を読むことで、その人物の人格や、その時代を明らかにすることをいう。
読書百遍(どくしょひゃっぺん)
意味の難しい文章でも、何度も読むことで自然に理解できるということ。 「百遍」は百回行うということから、何度も行うことのたとえ。 「読書百遍、意自ずから通ず」という形で使うことの多い言葉。 中国の三国時代、魏の薫遇が読書の大切さを弟子に説いたという言葉から。
読書亡羊(どくしょぼうよう)
重要なことを忘れて、他のことに夢中になること。 「亡羊」は羊に逃げられること。 羊の見張りをしていた二人の男は、一人は読書に、一人は博打に夢中になって見張りを忘れて、羊に逃げられてしまったが、逃げられたという点では、読書も博打も同じ罪であるということから。 「書を読みて羊(ひつじ)を亡(うしな)う」とも読む。
白面書郎(はくめんしょろう)
若くて経験の少ない人や、若くて学問を十分に修練していない人のたとえ。 「白面」は白い顔という意味から、年が若く経験の足りない人のこと。 「書郎」は学問をする人のこと。
白面書生(はくめんのしょせい)
若くて経験の少ない人や、若くて学問を十分に修練していない人のたとえ。 「白面」は白い顔という意味から、年が若く経験の足りない人のこと。 「書生」は学問をする人のこと。
不刊之書(ふかんのしょ)
いつまでも伝わり続ける書物。 不朽の名作。 「刊」は削るという意味。 紙のない時代には、木や竹に文字を記し、必要の無い部分や誤った部分は削っていたということから。
腹中之書(ふくちゅうのしょ)
広い知識があることを自慢する言葉。 腹の内側に書物がたくさんあるという意味から。 中国の晋のカク隆は七月七日に腹を出して寝ている理由を尋ねられ、書物を虫干しする日だから腹の中の書物を虫干ししていると答えたという故事から。
焚書坑儒(ふんしょこうじゅ)
宗教、言論、学問などを弾圧すること。 「焚書」は書物を燃やすこと。 「坑儒」は儒者を土の中に埋めること。 秦の始皇帝が政治的な批判を避けるために実用書を除いた書物を全て焼けという命令を出し、それに逆らう儒者を生き埋めにしたという故事から。
鳳凰銜書(ほうおうがんしょ)
天子の使者が命令の書かれた文書を持ってくること。 「鳳凰」は聖天子が出現する時に現れるとされる想像上の鳥。 「銜」は口にくわえるという意味。 鳳凰が勅書を口にくわえて持ってくるという意味からきた言葉。
傭書自資(ようしょじし)
人に雇われて文書を書くことを仕事にして、生計を立てること。 「傭書」は雇われて文書を書き写すこと。 「自資」は自身の生計の糧にすること。
蠅頭細書(ようとうさいしょ)
非常に細かい文字のこと。 「蠅頭」は蠅の頭のことから、小さいもののたとえ。 「細書」は細かく書くことや細かい文字。
臨池学書(りんちがくしょ)
懸命に文字を書く練習をすること。 「臨池」は池の近くのこと。または、書道のこと。 中国の後漢の書家の張芝は、池のほとりで文字を書く練習に励み、池が墨で黒くなったという故事から。 「池に臨(のぞ)みて書を学ぶ」とも読む。