「大」から始まる四字熟語
「大」から始まる四字熟語 — 70 件
大盤振舞(おおばんぶるまい)
盛大なごちそうのことや物を与えたりご馳走したりすること。 江戸時代、正月に親戚などを招待して酒宴を開くことをいった。
大安吉日(たいあんきちじつ)
物事を行うのに最も縁起がよいとされる日。 「大安」は陰陽道の六輝の一つ。
大隠朝市(たいいんちょうし)
悟りを開いた真の隠者は、山中ではなく人の多い街中で生活しているという意味。 「大隠」は本当に悟りを開いた隠者のこと。 「朝市」は人が多く集まる場所。
大快人心(たいかいじんしん)
人々を痛快な気持ちにさせること。 悪人を厳しく罰したときなどに用いられることが多い。
大海撈針(たいかいろうしん)
非常に困難なこと、ほぼ実現不可能なこと。 「撈」はすくい上げること。 海の底に落ちた一本の針をすくい上げるという意味から。
大廈高楼(たいかこうろう)
大きくて高さのある建物のこと。 または、それらの建物が並び立っている様子。 「廈」は屋根のある大きな建物。 「楼」は二階建て以上の高さのある建物のこと。 高層ビル群や大きくて煌びやかな豪邸のこと。 「高楼大廈」ともいう。
大廈棟梁(たいかのとうりょう)
国を支える重職を担う人材のたとえ。 「大廈」は屋根があって大きい建物。 「棟」と「梁」は屋根を支えるための棟木と梁のことで、どちらも家屋を支える大事なものということから。
大旱雲霓(たいかんうんげい)
極めて強く待ち望むこと。 または、苦しいときの助けを強く待ち望むこと。 「大旱」は快晴が続いて、長い期間雨が降らないこと。 「雲霓」は雨雲と虹のこと。 「大旱の雲霓を望む」を略した言葉で、日照りが続いて水不足になったときに、雨が降って虹が出るのを待ち望むということから。
大寒索裘(たいかんさくきゅう)
準備や対策を前もってせずに、何かが起きてから慌てること。 「索」は求める、「裘」は皮の上着のことで、寒くなってから皮の上着を求めるという意味から。
大旱慈雨(たいかんじう)
極めて強く待ち望むこと。 または、苦しいときの助けを強く待ち望むこと。 「大旱」は快晴が続いて、長い期間雨が降らないこと。 「慈雨」は雨雲のこと。 日照りが続いて水不足になったときに、雨が降ることを待ち望むということから。
大壑拐然(たいがくかいぜん)
大きく波打っている様子。 または、大きな谷が曲がりくねり、うねっている様子。 「大壑」は大きな谷のこと。または、海のこと。 「拐然」は曲がりくねっている様子。
大願成就(たいがんじょうじゅ)
大きな願いごとがかなうこと。 また、神仏に願ったことがかなうこと。 「大願」は大きな願いのこと。 「成就」は望んだことが望んだ通りになること。
大器小用(たいきしょうよう)
優れた才能がある人にくだらない雑務をさせること。 または、そのような人をうまく使いこなせていないこと。 「大器」は優れた才能を持つ人を大きな器にたとえたもの。 「小用」は小さなことに用いること。 大きな器を小さなことに使用するという意味で、使い方が適切ではないことのたとえ。
大器晩成(たいきばんせい)
偉大な人は大成するのが遅く、歳をとってから頭角を現すようになるということ。 また、才能があるにもかかわらず報われていない人を同情するときに用いる言葉。 「大器」は大きい器のことから優れた才能を持つ人のこと。 「晩成」は普通より遅れて形になること。 大きな器は出来上がるまでに時間がかかるという意味から。
大驚失色(たいきょうしっしょく)
非常に激しく驚き恐れて、血の気が引いて青ざめること。 「大驚」はとても激しく驚くこと。 「失色」は顔色を失うということから青ざめるという意味。
大衾長枕(たいきんちょうちん)
同じ布団で寝るほどに兄弟や夫婦が仲睦まじいことのたとえ。 「衾」は夜着や掛け布団のこと。 元は夫婦仲がよいという意味の言葉であったが、玄宗皇帝が、息子兄弟が仲良く寝られるように大きな布団と長い枕を作らせた故事から、兄弟の仲がよいこともいうようにもなった。
大義名分(たいぎめいぶん)
ある行動に対して根拠となる正当な理由や建前のこと。 「大義」は人として大切な道義。 「名分」は身分や立場に伴う本分のこと。 本来は身分や立場に応じた守るべき本分や道義のこと。
大義滅親(たいぎめっしん)
国や君主の正義を貫くためには、親や兄弟などの身内すらかえりみないこと。 「大義」は人として大切な道義。 「親」は親や兄弟などの身内。 春秋時代に衛の州吁と石厚が、共謀して君主を殺し王位を奪ったが、民心をつかむことができなかった。 石厚の父親「石サク」は石厚に”陳の国に助けを求めよ”と命じ、その裏で陳王に「君主を殺したものを処刑してほしい」と伝えた。 州吁と石厚は陳王に処刑され、正義を貫くために自分の子供の命すらかえりみなかった石サクは民に純臣として賞賛されたという故事から。
大逆無道(たいぎゃくむどう)
道理や人の道からひどく外れた常軌を逸した行為のこと。 「大逆」は君主や親を殺すなどの極悪な行い。 「無道」は道理を無視した行いのこと。
大慶至極(たいけいしごく)
非常にめでたく、よろこばしいこと。 「大慶」は大いにめでたいこと。 「至極」はこれ以上ないほどという意味。
大桀小桀(たいけつしょうけつ)
残虐な王や為政者のこと。 「桀」は殷の紂王と同じく、暴君の代名詞になっている夏王朝の桀王のこと。
大賢虎変(たいけんこへん)
すぐれた賢者が、時の流れに合わせて、日々自己変革すること。 または、すぐれた統治者の制度変革によって、古い制度が新しくてより良い制度に改められること。 「大賢」は徳があって立派な人。 「虎変」は虎の毛が美しく立派に生え変わること。 見事に変化や改革をすることのたとえ。
大月小月(たいげつしょうげつ)
一ヶ月の日数が三十一日ある「大の月」とそれより少ない「小の月」のこと。 一年は「大の月」と「小の月」から成っているという意味。 「大の月」は一月、三月、五月、七月、八月、十月、十二月。 「小の月」は二月、四月、六月、九月、十一月。
大言壮語(たいげんそうご)
実力の伴っていない威勢のいい誇張した話をすること。 「大言」は大げさな言葉、誇張した話。 「壮語」は威勢のいい大きなことを言うこと。
大巧若拙(たいこうじゃくせつ)
極めて巧みなものほど、少し見ただけでは粗雑に見えるということ。 または、極めて優れた技量の持ち主は、逆に不器用に見えるということ。 「大巧(たいこう)は拙(せつ)なるが若(ごと)し」とも読む。
大公無私(たいこうむし)
個人的な意見をはさむことなく、公平な立場を貫くこと。
大悟徹底(たいごてってい)
欲望や迷いなどの煩悩を全て捨てて悟りを得ること。 「大悟」は真理を会得すること。 「徹底」は端から端まで全てに行きとどくこと。
大才晩成(たいさいばんせい)
偉大な人は歳をとってから頭角をあらわすようになること。 「大才」は大きな才能、「晩成」は普通より遅れて形になることで、すぐれた才能は成熟するまでに時間がかかるという意味から。
大材小用(たいざいしょうよう)
能力のすぐれた人にくだらない仕事をさせること。 小さなことに必要以上に大きな材料を使うという意味から。
大山鳴動(たいざんめいどう)
騒ぎばかりが大きくて、結果は非常に小さいことのたとえ。 「鳴動」は音を立てて揺れること。 「大山鳴動して鼠(ねずみ)一匹」という言葉の略。 「大きな山が産気づき激しい音を立て揺れ動いた結果、鼠が一匹生まれた」という古代ローマのことわざからきた言葉。 「泰山鳴動」とも、「太山鳴動」とも書く。
大所高所(たいしょこうしょ)
一部ではなく、全体を見通す広い視野のこと。 「大所」は広い立場、「高所」は高い場所のこと。 どちらも広く見渡せる場所のことで、似ている意味の語を重ねて強調した言葉。 「高所大所」ともいう。
大処着墨(たいしょちゃくぼく)
物事の一番重要な部分から取り掛かること。 「大処」は最も大切なところ、「着墨」は墨をつけるという意味から、書き始めるという意味。 文章や絵を書くときに、一番大切な要所から書き始めるという意味から。 「大処(たいしょ)より墨を着く」とも読む。
大書特書(たいしょとくしょ)
とある事を強調して書いて、はっきりと目立つように示すこと。 「大書」は大きく書くこと。 「特書」は強調して書くこと。
大信不約(たいしんふやく)
約束をしなければ守られないようなことは、本当の信頼関係とはいえないということ。 または、信義のない約束は、約束としての意味を持たないということ。 「大信」はこのうえない誠意という意味から、本物の信頼関係という意味。 「大信(たいしん)は約せず」とも読む。
大樹将軍(たいじゅしょうぐん)
謙虚で増長することが無い指導者。または、素晴らしい人格の将軍の異称。 「大樹」は中国後漢の将軍の馮異の異称。 馮異は他の将軍たちが手柄話をすると、大きな樹の下に移動して自身の功績を語ろうとしなかったという故事から。
大樹美草(たいじゅびそう)
素晴らしい人物が上にいると、下のものは上に行くことができずに、立派な人物に育たないということ。 大きな木の下は、日の光が遮られて影になるために、美しい植物は生えないという意味から。 「大樹の下に美草無し」を略した言葉。
大醇小疵(たいじゅんしょうし)
すぐれているが、細かいところに小さな欠点があることのたとえ。 「醇」はよく熟していて、味の濃い酒。 「疵」は欠点。
大人虎変(たいじんこへん)
すぐれた賢者が、時の流れに合わせて、日に日に自己変革すること。または、すぐれた統治者の制度変革によって、古い制度が新しくてよりよい制度に改められること。 「大人」は徳があって立派な人、「虎変」は虎の毛が美しく立派に生え変わることから、変化や改革を見事にすることのたとえ。
大声一喝(たいせいいっかつ)
大きな声を発して、しかりつけること。
大声疾呼(たいせいしっこ)
大きな声で思いっきり呼ぶこと。 「疾呼」は激しい声で呼ぶこと。
大政奉還(たいせいほうかん)
江戸時代の末期である一八六七年、江戸幕府の十五代将軍徳川慶喜が、明治天皇に政権を返上したこと。 「大政」は天下の政治。 「奉還」は天皇に返すという意味。
大道微意(たいどうびい)
儒教に経典に記されている人の行うべき正しい道と、微妙で深い大儀のこと。 「大道」は道理にかなった人が行うべき正しい道のこと。 「微意」は奥深く微妙な大儀のこと。 儒教の経典の奥義をいう言葉。
大道不器(たいどうふき)
聖人が行う偉大な道は、普遍的で大きな働きをもつということ。 「大道」は聖人が行う偉大な道。 「器」は物を入れることしか使い道のない器のこと。 器のように一つの用途でしか使えないものとは異なり、聖人の行う道は様々な作用を発揮するという意味から。
大貉小貉(たいばくしょうばく)
未開の土地の野蛮な異民族のような為政者のこと。 「貉」は中国の北の異民族の蔑称。
大法小廉(たいほうしょうれん)
全ての家臣が忠義を尽くし、清く正しいこと。 臣下の心得をいう言葉で、「大法」は大臣が法律を守ること、「小廉」は身分の低い臣下、小臣が清廉に仕えること。
大味必淡(たいみひったん)
最もすぐれた味は、薄味であっさりしているものであるということ。 「大味」は味のすぐれている食べ物。 「淡」は味がうすく、あっさりしているという意味。 濃い味の食べ物は、短い期間好まれることは合っても長続きせず、うすくあっさりとした食べ物は飽きられずに好まれるという意味から。 「大味(たいみ)必ず淡し」とも読む。
大名鼎鼎(たいめいていてい)
よい評判が世間に広く知られること。 「大名」はよい評判、名誉。 「鼎鼎」は華やかな様子。
大欲非道(たいよくひどう)
慈悲が全くなく、非常に欲深いこと。 「大欲」は欲深いこと。 「非道」は人の道から外れていること。 「大慾非道」とも書く。
大牢滋味(たいろうのじみ)
立派で豪華な料理のこと。 「太牢」は祭りの時に供えるいけにえという意味から、牛、羊、豚の三種の肉のこと。 「滋味」はおいしい食べ物のこと。 「大牢滋味」とも書く。
大輅椎輪(たいろのついりん)
簡単な物から始まり、複雑になっていき、大雑把になり、細かい部分に行き届いて完成するということのたとえ。 「大輅」は天子が乗るための車。 「椎輪」は飾り気がなく、最低限の車ということから、物事の始めのたとえ。 飾り気の無い最低限の車が、天子が乗るための車になるということから。
大惑不解(たいわくふかい)
自分の心にある迷いを理解できない人は、いつまでも真理を悟ることができないということ。 または、様々なことを疑い迷って、疑問を解くことができないこと。 「大惑」は酷く迷うということで、自分の心にある迷いを理解できない人をいう。 「大惑(たいわく)解(と)けず」または、「大惑(たいわく)は解(さと)らず」とも読む。
大異小同(だいいしょうどう)
一致する部分は少しあるが、全体的に大きく異なっているということ。 「大異」は大部分が異なっていること。 「小同」は細かい部分が似ていること。
大喝一番(だいかついちばん)
大きな一声で厳しく叱ること。 または、その声のこと。 「喝」は禅宗で使われる修行者の迷いや邪心を厳しく叱ったり、励ますときのかけ声のこと。
大喝一声(だいかついっせい)
大きな声を発して、厳しく叱ること。 または、その声のこと。 「喝」は禅宗で使われる修行者の迷いや邪心を、厳しく叱ったり励ますときのかけ声のこと。
大驚小怪(だいきょうしょうかい)
取るに足らないことに、大げさに驚くことのたとえ。 くだらない出来事を騒ぎ立てることをいう。 「大いに小怪(しょうかい)に驚く」とも読む。
大死一番(だいしいちばん)
必死の覚悟で物事に取り組むこと。 元は仏教の言葉で、自身の欲望、迷いを捨てて修行に取り組むことをいう。
大慈大悲(だいじだいひ)
心を持つ全てのものを救おうとする、仏の限りない慈悲のこと。 「大慈」は衆生に楽を与えて救おうとする仏の慈悲。 「大悲」は衆生を苦しみから救い出そうとする仏の慈悲。 「大悲大慈」ともいう。
大千世界(だいせんせかい)
この世界の全て。全宇宙。 仏教の言葉で、須弥山を中心に四つの大陸があり、その周りに九山八海があるのが一つの世界とするもの。 その一つの世界が千集まったものが小千世界とされ、小千世界が千合わせたものを中千世界、中千世界を千合わせたものを大千世界という。 大千世界、中千世界、小千世界を合わせて三千大千世界といい、これを略した言葉。 世間という意味でも使われることがある。 一人の仏が、教え導くことができる範囲とされる。
大沢礨空(だいたくらいくう)
大と小の差が非常に大きいこと。 「大沢」は大きな沢、大きな沼地のこと。 「礨空」は小さい穴。または、蟻(あり)が掘った穴のこと。 大きな沢と小さな穴という意味から。
大胆不敵(だいたんふてき)
精神力が強く、決して恐れることがないこと。 「大胆」は度胸が据わっていること。 「不敵」は敵を敵とも思わないこと。
大智如愚(だいちじょぐ)
すぐれて賢い人は、一目見たくらいでは愚かな人に見えるということ。 本当の賢者は知識や才能を見せびらかさないということから。 「大智(だいち)は愚(ぐ)の如し」とも読む。
大智不智(だいちふち)
本当にすぐれて賢い人は、知識や才能を見せびらかさないので、一見愚かな人のように見えるということ。 「大智」は、すぐれた知恵、またはそれを持つ人。 「大智(だいち)は智ならず」とも読む。
大椿之寿(だいちんのじゅ)
長く生きることのたとえ。 または、長寿を祝う言葉。 「大椿」は伝説上の大木のこと。 大木の八千年を四季の一つとして、三万二千年を人間の一年にたとえた言葉。
大同小異(だいどうしょうい)
小さな違いがあって完全に同じではないが、ほぼ同じこと。 大きな差がないこと。 「大同」は大まかには同じものであること。 「小異」は少しだけ差や違いがあること。
大同団結(だいどうだんけつ)
複数の政党や団体などの目的を持った人々の集まりが、一つの大きな目的のために、政党や団体などの各々の意見の違いを超えて力を合わせること。 日本の明治時代、一八八六年~一八八九年に発生した自由民権運動各派による反政府統一運動が有名。
大兵肥満(だいひょうひまん)
体が大きく、太っている体格のこと。 または、そのような人のこと。 「大兵」はたくましくて大きい体のこと。
大腹便便(だいふくべんべん)
体型が太っていて、腹が出ていること。 「便便」は太っている体型のこと。
大梵高台(だいぼんこうだい)
きらびやかで美しい宮殿の中のたとえ。 「大梵」は「大梵天」のことで、仏教の守護神の天部の一柱。 「高台」は高層の建物の意味で、大梵天の住む宮殿のこと。
大門高台(だいもんこうだい)
立派な屋敷のこと。 「大門」は正面にある大きくて立派な門。 「高台」は高層の建物。
大和撫子(やまとなでしこ)
しとやかで凛とした美しさの日本女性をたたえるときに使う言葉。 語源の「ナデシコ」は多年草の植物で、夏から秋にかけて淡紅色の花を咲かせる。
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