「と」を含む四字熟語
「と」を含む四字熟語 — 611 件
放蕩不羈(ほうとうふき)
思うまま好き勝手に振る舞うこと。 「放蕩」は好き勝手に振る舞うこと。 「不羈」はなにものにも縛られないこと。
放蕩無頼(ほうとうぶらい)
酒や女遊びに溺れて素行に問題があること。 「放蕩」は好き勝手にすることや酒や女遊びに溺れること。 「無頼」は社会的に認められた職に就かず、素行が悪いこと。
蓬頭乱髪(ほうとうらんぱつ)
見た目に気を配らず、むさくるしいこと。 植物の蓬のように乱れている髪の毛という意味から。
捧腹絶倒(ほうふくぜっとう)
腹を抱えて笑いこけること。 「捧腹」は腹を抱えること。 「絶倒」は倒れそうなほど大笑いすること。 「抱腹絶倒」とも書く。
北斗七星(ほくとしちせい)
北天の星座のおおぐま座に含まれている七つの星のこと。 「斗」はひしゃくという意味。 北の空にあるひしゃくの形をした七つの星ということからそう呼ばれ、古くから時間の測定や、航海の指針としても使われている。
蒲鞭之政(ほべんのまつりごと)
思いやりのある政治を行うこと。 「蒲鞭」は植物の蒲の穂の鞭。 刑罰に柔らかく痛みを与えない蒲の穂の鞭を使い、辱めを与えるだけの政治ということから。
本家本元(ほんけほんもと)
正しい系統や血筋の大本のこと。 「本家」と「本元」はどちらも一番の大本という意味で、似た意味の言葉を重ねて強調した言葉。
本末転倒(ほんまつてんとう)
物事の重要な部分とそうでない部分を逆に捉えてしまうこと。 「本末」の「本」は大事なこと、「末」は取るに足らないこと。 「転倒」は逆さにすること。
茅堵蕭然(ぼうとしょうぜん)
かやぶきの垣根のある家の物寂しい様子。 「茅堵」はかやぶきの垣根がある粗末な家のことで、田舎の家をいう。 「蕭然」はひっそりとしていて物寂しい様子。
忙裡偸閑(ぼうりとうかん)
忙しくても、ちょっとした時間を見つけて、その時間を楽しむこと。 「忙裡」は忙しい最中。 「忙裡(ぼうり)に閑(かん)を偸(ぬす)む」とも読む。 「忙裡」は「忙裏」とも、「偸閑」は「偸間」とも書く。
末路窮途(まつろきゅうと)
苦しい境遇や困難から逃げることが出来ない様子。または、そのような状態で困り果てること。 「末路」は道の終わり、「窮途」は先のない道のことで、道がなくどこにも行くことができないという意味から。 「窮途末路」ともいう。
曼倩三冬(まんせんさんとう)
非常にすぐれた才能を持つ人は、あっという間に教養を身につけることができるということのたとえ。 「曼倩」は人の名前。 「三冬」は三度冬が訪れるということから、三年ということ。または、冬の間の三ヶ月のこと。 中国の前漢の曼倩は、十三歳のときに書を学び始めて、三年、または三ヶ月の期間で、文書を書けるようになり、史伝を読めるほどに上達したという故事から。
三日法度(みっかはっと)
短い期間しか守られない法律や規則のこと。 また、効き目の薄い薬などのこと。 「三日」は非常に短い期間のこと。 「法度」は規則や法律のこと。
名字帯刀(みょうじたいとう)
江戸時代、武士の特権であった姓を名乗り刀を持つことが、功績や財力などによって平民にも許されたこと。 「帯刀」は刀を腰に差して持ち歩くこと。
無為渾沌(むいこんとん)
そのままの状態で、はっきりとしていない様子。 「無為」は人の手が入っていない、あるがままの状態。 「渾沌」は物事がはっきりと区別されていないこと。 天地が入り混じっていて、はっきりと分かれていない状態をいう。
無為徒食(むいとしょく)
何もしないでただ過ごすこと。 「無為」は何もしないこと。 「徒食」は働かないで食べること。 「徒食無為」ともいう。
無何有郷(むかうのさと)
理想郷を言い表す言葉。 「無何有」は何も有ること無しという意味で、何も存在しない世界のこと。 絶対的な無の世界のことから。 「无何有郷」とも書く。 「むかう(の)きょう」や「むかうのさと」とも読む。
無偏無党(むへんむとう)
主義や思想にこだわることなく、一定の党に所属せずに、公平で中立の立場をとること。 「無偏」はかたよらないこと。 「無党」は特定の主義や主張を持つ党派に所属しないこと。
無累之人(むるいのひと)
なにものにも縛られない、自由な心を持っている人のこと。 「累」はわずらわしさという意味。 世間のわずらわしい出来事から逃れて、関わらない人ということから。
明珠暗投(めいしゅあんとう)
どんなに貴重なものでも、人に贈るときに礼を失すれば恨まれることのたとえ。 「明珠」はそれ自身が光を発する宝玉、「暗投」は暗闇に物を投げるという意味。 暗闇にいる人に明月の珠を投げつけても、剣に手をかけて睨まない人はいない。 それは理由もなく急に前に飛んでくるからだと書状を奉り、身の潔白を主張した故事から。
盟神探湯(めいしんたんとう)
古代日本で行われた、神に誓いを立て、真偽、正邪を判断する裁判の方法。 神に誓いを立てて熱湯に手をいれて、正しい者はやけどを負わず、罪のある者は手がただれるというもの。
迷頭認影(めいとうにんえい)
本当に大切なことを見失ってしまい、その影にあたる大して関係のないものを探し続けること。 または、仏教で仏道を身につけることを怠って、経典の語句の解釈にこだわり続けること。 「頭(こうべ)を迷いて影を認む」とも読む。
孟浪咄嗟(もうろうとっさ)
いい加減な処置をとること。 「孟浪」はいい加減で大雑把なこと。 「咄嗟」は急なこと。 対処を考えずに、適当にその場で済ませることをいう。
木刻郅都(もっこくのしっと)
中国の漢の時代の匈奴(きょうど)は、弓矢の的として漢の雁門(がんもん)の長官である郅都(しっと)の木像を作って設置したが、恐ろしさのために誰も命中させることができなかったという故事。 「郅都」は国境である雁門を治める長官で、厳しく責めて容赦なく処罰することから鷹(たか)に例えて青鷹(そうよう)と呼ばれ恐れられた人物。
門当戸対(もんとうこたい)
互いの家柄や勢いの程度が同じで、釣り合いがとれている様子。 「門」と「戸」はどちらも家の格式のこと。 「当」と「対」はどちらも程度が同じで釣り合いがとれていること。
大和撫子(やまとなでしこ)
しとやかで凛とした美しさの日本女性をたたえるときに使う言葉。 語源の「ナデシコ」は多年草の植物で、夏から秋にかけて淡紅色の花を咲かせる。
有頭無尾(ゆうとうむび)
初めだけはあるが、終わりがないこと。 初めて物事を途中で止めることをいう。 「頭(こうげ)有りて尾(お)無し」とも読む。
用意周到(よういしゅうとう)
準備に手抜かりがなく、心遣いが行き届いていること。
羊頭狗肉(ようとうくにく)
外見は立派だが中身が釣り合っていないこと。 「羊頭を懸げて狗肉を売る」の略語で、羊の頭を看板に掲げていながら実際には犬の肉を売るという意味から。
蠅頭細書(ようとうさいしょ)
非常に細かい文字のこと。 「蠅頭」は蠅の頭のことから、小さいもののたとえ。 「細書」は細かく書くことや細かい文字。
揺頭擺尾(ようとうはいび)
気に入られるために相手の機嫌をとること。 「擺尾」は尾を振ること。 川の流れに逆らって泳ぐ魚の動作のことをいい、頭を揺らしながら尾を振るという意味から。 「頭(かしら)を揺(うご)かし尾を擺(うご)かす」とも読む。
揚眉吐気(ようびとき)
目的を成し遂げて思いっきり喜ぶこと。 または、我慢を強いられていた環境から解放されて喜ぶこと。 または、積極的な心持ちになっていて活気づいている様子。 眉を上げて息を吐くことから笑顔や活気のある様子のこと。 「眉を揚げ気を吐く」とも訓読する。 「吐気揚眉」ともいう。
抑揚頓挫(よくようとんざ)
文や声の調子を上げ下げして変えたり、勢いを変えたりすること。 または、勢いが急になくなること。
夜目遠目(よめとおめ)
女の人は、しっかりと見るよりも、よく見えないときのほうが美しく見えるということ。 暗い夜や遠く離れた場所から見たり、笠をつけているほうが実際よりも美しく見えるという意味から。 「夜目遠目笠の内」を略した言葉。
雷騰雲奔(らいとううんぽん)
現れたと思う時間すらなく、すぐに去ってしまうこと。 「雷騰」は雷が踊り上がること、「雲奔」は雲が走るように流れること。
爛額焦頭(らんがくしょうとう)
大切なことを忘れて、必要の無いことを重要視すること。 または、何かをするときに非常に苦労すること。 「爛額」は額が爛(ただ)れること。 「焦頭」は頭を焦がすこと。 火事のときに消火や救助をしてくれた人には感謝して、防火方法を教えてくれた人には感謝せず、加えて防火もしていなかったという故事から。 「焦頭爛額」ともいう。
蘭桂騰芳(らんけいとうほう)
子孫が繁栄することのたとえ。 植物の「蘭」と「桂」が立派に成長して香り立つという意味から。
利害得失(りがいとくしつ)
自分にとっての利益と損失のこと。 「利害」は利益と損害、「得失」は得することと損すること。 同義語を重ねて強調した語。
利害得喪(りがいとくそう)
自分にとっての利益と損失のこと。 「利害」は利益と損害、「得喪」は得することと損すること。 同義語を重ねて強調した語。
力戦奮闘(りきせんふんとう)
力の限り努力すること。または、全力で戦うこと。 「力戦」は全ての力を注いで戦うこと。 「奮闘」は気力を振るって戦うこと。
犂牛之喩(りぎゅうのたとえ)
地位や身分の低い家に生まれても、才能があれば出世することはできるということ。 「犂牛」は入り混じった毛色の牛のことで、低い地位や身分の家の生まれのたとえ。 孔子は弟子の仲弓に、入り混じった毛色の牛の子でも、毛色が赤で角がまっすぐであれば、祭祀の供物に使うことができる素晴らしい牛として重宝されるといって励ましたという故事から。
六韜三略(りくとうさんりゃく)
中国古代の有名な兵法書「六韜」と「三略」のこと。 または、兵法の極意などのこと。 「六韜」は文・武・竜・虎・豹・犬の六巻があり、周の太公望呂尚の作とされている。 「三略」は上巻、中巻、下巻の三巻があり、前漢の黄石公の作とされている。 「韜」は剣袋や弓袋のこと、「略」は作戦や計略のこと。
離心離徳(りしんりとく)
君主と国民の心が合わず、行いに釣り合いがとれないこと。 国民の心を惹き付けることができなくなり、徳に背いてゆくことをいう。
竜蛇之歳(りゅうだのとし)
十二支の辰年と巳年のこと。 または、辰年と巳年は賢者が死ぬ年とされていることから、災いの多い年、凶年のこと。 中国の後漢の学者の鄭玄は、病に伏しているときに夢の中で孔子に会い、「今年は辰年で来年は巳年だ」と言われ、その年のうちに無くなったという故事から。
柳眉倒豎(りゅうびとうじゅ)
容姿の美しい女性が怒る様子。 「柳眉」は柳の葉のように細い眉のことで、女性の美しい眉のたとえ。 「倒豎」は横や下を向いているものを上に向ける、逆立てること。 「柳眉を逆立てる」と用いることが多い言葉。
竜頭鷁首(りょうとうげきしゅ)
天子や貴族などの地位の高い人が乗る船。 「鷁」は中国の想像上の水鳥で、強風の中でも難なく飛ぶことができるので、水難避けとされている。 竜や鷁の頭の彫り物を船首に飾りつけた二艘で一対の船で、平安時代から室町時代に祭礼や宮中の行事、貴族の水遊びなどで使われていたとされている。 「竜」は「りゅう」、首は「す」とも読む。
竜闘虎争(りょうとうこそう)
同じくらいの実力のもの同士が全力で戦うこと。 実力の拮抗している竜と虎が激しい戦いをするという意味から。
竜騰虎闘(りょうとうことう)
同じくらいの実力のもの同士が全力で戦うこと。 実力の拮抗している竜と虎が激しい戦いをするという意味から。
竜頭蛇尾(りょうとうだび)
始めは盛んな勢いがあるが、終わりに近づくにつれて勢いが落ちてしまうこと。 頭は立派な竜だが、尾は弱々しい蛇という意味から。
遼東之豕(りょうとうのいのこ)
世間を知らず、経験や知識が少ないために、取るに足りないことで得意になること。 普通の人からすれば日常的なものを、特別なものとして誇らしげに思うことをいう。 「遼東」は中国にある遼河という河の東の地方のこと。 「豕」は豚のこと。 遼東の農家に頭の白い豚が生まれ、農民は特別なものだと思い天子に献上しようとしたが、道中で見かけた豚の群れは皆頭が白く、他の地方ではごく普通のことと知り、自身の無知を恥じて帰ったという故事から。
冷汗三斗(れいかんさんと)
冷や汗が三斗出るということから、きわめて恐ろしい思いをすることや恥ずかしい思いをすること。 「斗」は体積の単位。