「ち」から始まる四字熟語
「ち」から始まる四字熟語 — 208 件
徴羽之操(ちうのそう)
「徴羽」は中国の五音の中の二つのことで、二つの音を操ることから正しい音楽のこと。
智円行方(ちえんこうほう)
さまざまな深い知識があり、規律正しいこと。 または、その様子。 「智円」はさまざまな知識があり、知らないことが存在しないということ。 「行方」は行いが正しく、礼儀正しいこと。
地角天涯(ちかくてんがい)
二つの地がきわめて離れていることのたとえ。 天の果て、大地のすみという意味から。 「地角天涯」ともいう。
治外法権(ちがいほうけん)
外国の元首や外交官などの特定の外国人が、滞在国の法律や裁判権の適用を免れる国際法上の特権。
知己朋友(ちきほうゆう)
互いのことをよく理解している友人。親密な関係の人。親友。 「知己」は自分の心をよく知っているという意味から親友のこと。 「朋友」は友人や友達のこと。 「朋友知己」ともいう。
遅疑逡巡(ちぎしゅんじゅん)
いろいろと疑い迷って、いつまでも決断できずにぐずぐずしている様子。 「遅疑」は疑い迷ってなかなか決断できない様子。 「逡巡」は尻込みしてぐずぐずすること。
池魚故淵(ちぎょこえん)
池の魚は生まれた池を懐かしく思うということから、故郷を懐かしく思うこと。
池魚之殃(ちぎょのわざわい)
なんの関係も無いのに、災難に巻き込まれることや巻き添えにあうこと。 語源が諸説ある言葉。 罪を犯した桓タイが逃げるときに、池に宝珠を投げ込み、それを探すために池をさらったために魚が全滅したという故事から。 または、城門の火事の消火のために池の水を使ったために、干上がって魚が全滅したという故事から。 または、城門の火事が広がり、池中魚という名前の人の家に燃え移って死んだという故事から。 「池魚之禍」とも書く。
池魚籠鳥(ちぎょろうちょう)
束縛された境遇のたとえで、主に宮仕えの役人のこと。 また、不自由な暮らしのこと。 不自由な境遇を「池の魚」と「籠(かご)の鳥」にたとえたもの。
竹苑椒房(ちくえんしょうぼう)
天子の后と子孫のこと。 または、皇室や宮中のこと。 「竹苑」は中国の前漢の文帝の子の孝王は、梁に報じられたときに竹園を造ったという故事から、天子の子孫のこと。 「椒房」は子孫の繁栄を祈ったり、湿気を取り除いたりするために、壁に山椒の実を塗りこめた椒壁の房室のことで、皇后の別室や高い地位を持っている女性の部屋をいう。
築室道謀(ちくしつどうぼう)
意見が多過ぎるとまとめることが困難で、物事がなかなか実現しないということ。 「築室」は家を建てること。 「道謀」は道で人に相談してまわること。 道で人に相談しても、それぞれが異なる意見を言うので、結局家が完成しないということから。
竹頭木屑(ちくとうぼくせつ)
役に立たないもののこと。 または、役に立たないように見えるものでも、役立つことがあるので粗末にしないこと。 「竹頭」は竹の切れ端。 「木屑」は木を削ったときに出るくず。 船を作るときに出た木屑を捨てずにとっておき、雪道で滑らないようにまいたり、竹の切れ端から作った釘を船の修理に使ったという故事から。
竹帛之功(ちくはくのこう)
歴史に名前が残るような功績や手柄のこと。 「竹帛」は竹の札と綿布のことで、紙のない時代には竹帛に文字を書いていたことから、歴史書や書物という意味。
竹馬之友(ちくばのとも)
子供のころからの親友や幼馴染のこと。 「竹馬」は一本の竹の棒を馬に見立てたもの。 幼いころから竹馬で駆け回って一緒に遊んだ友達という意味から。
竹苞松茂(ちくほうしょうも)
新築の家が完成したことを祝う言葉。 「竹苞」は竹の根のようにしっかりとした下部構造。 「松茂」は松の葉や枝のような上部の造りの見事さをほめ称える言葉。
矗立千尺(ちくりゅうせんせき)
極めて高く、まっすぐ立っていること。 「矗立」はまっすぐそびえたっていること。 「千尺」の「尺」は高さの単位で、「千尺」は極めて高いことのたとえ。
竹林七賢(ちくりんしちけん)
俗世から離れた竹林で高尚な論談をした七人の隠者のこと。 または、俗世を離れて生活をしている隠者のこと。 乱世の中、争いに嫌気が差した七人の賢人(「王戎」「ケイ康」「阮咸」「阮籍」「山濤」「向秀」「劉伶」)たちは、俗世から離れ隠者として生活をし、酒を酌み交わしながら老子や荘子を慕って論談をしたことから。
知行合一(ちこうごういつ)
知識と実践は一体であるということ。 また、知識があっても実践をしなければそれは本当の「知」とはいえず、知識に実践が伴ったものが本当の「知」であるという考え方。
治山治水(ちさんちすい)
山や川などの国土を改修して国民が生活しやすいようにすること。 「治山」は植林などを行って山を整備すること。 「治水」は洪水や土砂崩れなどの水害が起こらないように、河川を整備すること。
致仕懸車(ちしけんしゃ)
公の仕事から退いてのんびりと生活すること。 または、七十歳のこと。 「懸車」は車をつるしておくこと。 「致仕」は官職を辞めること。または、七十歳のこと。 中国の前漢の薛広徳は、七十歳になり官職を辞めるときに天子から賜った馬車を、高く吊るしてその名誉を子孫に伝えたという故事から。 「車を懸(かか)げて致仕(ちし)す」とも読む。 「致仕懸車」ともいう。
智者一失(ちしゃのいっしつ)
どんなに賢い人にでも失敗や誤りはあるということ。 「智者」は賢者などの知恵のある人。 「一失」は一つの過失ということ。 どんな賢い人でも、多くの考えを出せば一つくらいは間違えることもあるという意味。
知者不言(ちしゃふげん)
物事を本当に知っている人は、軽々しく言葉に出して説明しようとはしないということ。
知者不惑(ちしゃふわく)
賢い人は物事の道理を理解しているので、判断に迷うことがないということ。
知者楽水(ちしゃらくすい)
知恵のある人は水が流れることを好んで楽しむということ。 水がよどみなく流れる様子が、知恵が滞ることなく働くことに似ていることから。 「知者(ちしゃ)は水(みず)を楽しむ」とも読む。
置酒高会(ちしゅこうかい)
派手で立派な酒宴を催すこと。または酒宴そのもののこと。 「置酒」は酒宴を催すこと。 「高会」は派手で立派な宴のこと。
知小謀大(ちしょうぼうだい)
知力が乏しいにもかかわらず、大きな計画を立てること。 「謀大」は大きな計画や構想のこと。 「智小謀大」とも書く。
痴心妄想(ちしんもうそう)
愚かな気持ちと実現できそうもない想像のこと。 「痴心」は愚かな気持ちのこと。
地水火風(ちすいかふう)
仏教でこの世の全てを構成する四つの元素とされる、地、水、火、風のこと。 「四大」や「四大種」とも呼ばれる。
置錐之地(ちすいのち)
ほんの少しの土地のこと。 または、ひどく狭い空間のこと。 錐(きり)を立てるのが精一杯なほど狭い土地という意味から。
知崇礼卑(ちすうれいひ)
真の知者は知識が増えれば増えるほど、謙遜して他人に対して礼を尽くすものであるということ。 「崇」は高く積み上げること。 「卑」は謙遜すること。
知足安分(ちそくあんぶん)
多くのことを望まず、自分の立場や境遇に満足すること。 「足るを知り分(ぶん)に安(やす)んず」とも読む。
知足不辱(ちそくふじょく)
自分の境遇にあったところで満足すれば、辱めを受けることはないという意味。 分をこえた欲求を戒めた言葉。
致知格物(ちちかくぶつ)
物事の道理を極めて、知識を最大限に広げていくこと。 「格物」は物事の道理を極めつくすこと。 「致知」は知識を極めること。 「致知格物」ともいう。
蟄居屏息(ちっきょへいそく)
外出せず家の中で息をひそめて隠れていること。 また、外出を禁止して謹慎させた江戸時代の刑罰のこと。 「蟄居」は”虫が地中にこもる”という意味から、息をひそめて家にこもること。 「屏息」は息をひそめて隠れるという意味。
蟄居閉門(ちっきょへいもん)
門や窓を閉じて、部屋から出ないこと。 「蟄居」は窓や扉を閉めて部屋にこもらせる江戸時代の武士に課せられた刑罰の一つ。 「閉門」は窓や門を閉めて人の出入りを禁止する江戸時代に武士や僧侶に課せられた刑罰の一つ。 「閉門蟄居」ともいう。
馳騁縦横(ちていじゅうおう)
好きなように振る舞うこと。 または、思い通りに支配すること。 「馳騁」は馬で駆けること。または、思うとおりに行動すること。 「縦横」は自由に振る舞うこと。
智徳俊英(ちとくしゅんえい)
すぐれた知識と徳のどちらも持っていること。 または、そのような人のこと。 「智徳」は知識と徳のどちらも持っていること。 「俊英」はすぐれていること。 「知徳俊英」とも書く。
地平天成(ちへいてんせい)
万物が栄え、世の中が平穏に統治されていること。 または、天災などに見舞われることなく自然が穏やかなこと。 「地平」は世の中が平穏に統治されていること。 「天成」は天の運行がうまく進み、全てのものが栄えること。 「地(ち)平(たい)らかに天(てん)成(な)る」とも読む。 「内平外成」と同じく、元号の「平成」の由来とされる語。
智謀浅短(ちぼうせんたん)
浅はかな策略のこと。 考えが足りないこと。 「智謀」は知恵や策略、または知恵を使った策略。 「浅短」は浅はかなこと、思慮が足りないこと。 「知謀浅短」とも書く。
遅暮之嘆(ちぼのたん)
年老いていく自身の体を嘆くこと。 「遅暮」は少しずつ終わりに近づいていくという意味から。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)
人に悪いことをする、さまざまな化け物のこと。 または、私欲を満たすために悪事を働く者たちのたとえ。 「魑魅」は山林の精気から生じるとされる化け物。 「魍魎」は山川や木石などの自然物の精気から生じるとされる化け物のこと。
知目行足(ちもくぎょうそく)
悟りを得るためには、知識と修行、どちらも必要なものだということ。 仏教語で、知識を目、修行を足に例えたもの。 「智目行足」とも書く。
着眼大局(ちゃくがんたいきょく)
細かいことだけにとらわれずに、全体をしっかりと把握して本質を見極めて対処すること。 「着眼」は大事なことに注意して見ること。 「大局」は全体を見ること。
着手成春(ちゃくしゅせいしゅん)
詩人の文才や医者のすぐれた技術のこと。 「春」は生命力の象徴で、直接行うことで春ができるという意味から。 「手(て)を着(つ)くれば春(はる)を成す」とも読む。
忠君愛国(ちゅうくんあいこく)
君主に忠義を尽くして、国を愛すること。 「忠君」は君主に忠義を尽くして仕えること。 「愛国」は国を愛すること。
中権後勁(ちゅうけんこうけい)
軍隊の策略と陣容が整っていること。 「中権」は陣営の中央で参謀が策略を練ること。 「後勁」は後ろに強い部隊が待機していること。 「中(ちゅう)は権(はか)り後(のち)は勁(つよ)し」とも読む。
忠言逆耳(ちゅうげんぎゃくじ)
他人からの忠告は聞き入れがたいものだということ。 「逆耳」は聞きづらいということで、他人からの忠告は聞きづらいが、ためになるものなので、聞く態度をもつことが大切だという意味。 「忠言は耳に逆らう」とも読み、「忠言は耳に逆らえども行いに利あり」を略した言葉。
中原逐鹿(ちゅうげんちくろく)
多くの英雄が天子の位を狙って争うこと。または、一つの地位などの目的を狙って競い合うこと。 「中原」は中国の黄河中流域のことで、当時の国の中心ということから天下のたとえ。 「逐鹿」は鹿を追いかけることで、「鹿」は天子の位のたとえでもあり、猟師が鹿を追いかけることを天下を狙って競い合うことにたとえたもの。
中原之鹿(ちゅうげんのしか)
多くの英雄が天子の位を狙って争うこと。または、一つの地位などの目的を狙って競い合うこと。 「中原」は中国の黄河中流域のことで、当時の国の中心ということから天下のたとえ。 「鹿」は天子の位のたとえ。 天下を狙って競い合うことを、猟師が鹿を追いかけることにたとえた言葉。
忠孝一致(ちゅうこういっち)
主君に忠義を尽くすことと親を敬い尽くすことは同じことだということ。または、それらを両立することはできるということ。 「忠孝」は主君に忠義を尽くすことと親へ孝行すること。 「一致」は複数のものが完全に同じものであること。 日本国民を一つの家族とした場合、天皇は家長にあたるため、主君に忠義を尽くすことと親を敬い尽くすことは同じことだということから。
抽黄対白(ちゅうこうたいはく)
美しい文章を創作すること。または、美しい色をほどよく組み合せること。 「抽黄」は黄色を抜き出すこと。 「対白」は白に対比するということ。 四六駢儷文の創作についていう言葉。 「黄(こう)を抽(ぬ)きて白(はく)に対す」とも読む。
中冓之言(ちゅうこうのげん)
夫婦や男女が寝室で語り合うこと。 「中冓」は家の奥にある部屋ということから、夫婦の寝室のこと。
昼耕夜誦(ちゅうこうやしょう)
昼間は農作業をして、夜は勉強すること。または、貧しい生活をしながらも勉学に励むこと。 「昼耕」は昼に農作業をすること。 「夜誦」は夜に本を声に出して読むこと。 「昼は耕し夜は誦(しょう)す」とも読む。
忠孝両全(ちゅうこうりょうぜん)
君主への忠義と両親への孝行のどちらも果たすこと。 君主へ忠義を尽くすことと、両親へ孝行することは全く別のものだが、どちらも両立させるという意味。 「忠孝(ちゅうこう)両(ふた)つながら全(まっ)とうす」とも読む。
忠魂義胆(ちゅうこんぎたん)
忠義と正義を尊重する精神のこと。 「忠魂」は忠義を貫き通す精神。 「義胆」は正義を重んじる気持ち。
鋳山煮海(ちゅうさんしゃかい)
たくさんの財産を蓄えること。 または、山や海の資源が豊かなこと。 「鋳山」は山から銅を採掘して銅貨を作ること。 「煮海」は海水を煮て塩を作ること。 「山に鋳(い)、海を煮る」「山に鋳(い)、海に煮る」とも読む。
疇咨之憂(ちゅうしのうれい)
すぐれた人材を集めなければいけないという悩み。 「疇咨」は相談して人材を探すこと。 政治を行うものには、優秀な人材を確保することがいつも大きな悩みであるということ。
中秋玩月(ちゅうしゅうがんげつ)
仲秋の夜に月を見て楽しむ宴会を催すこと。 「中秋」は仲秋のことで、仲秋は秋を三分割した中の月のことで、陰暦八月十五日のこと。 「玩月」は月を見ること。または、愛でること。 「仲秋翫月」とも書く。
中秋名月(ちゅうしゅうのめいげつ)
仲秋の夜の満月のこと。 「中秋」は仲秋のことで、仲秋は秋を三分割した中の月ということから、陰暦八月十五日のこと。 「仲秋名月」とも書く。
中秋無月(ちゅうしゅうむげつ)
美しい満月が出る、秋の十五夜に月が出ないこと。 または、風流を邪魔されることのたとえ。 「中秋」は月が美しく見え、月を観賞して楽しむ、陰暦の八月十五日のこと。 「無月」は雲に覆われて、月が見えないこと。
忠信孝悌(ちゅうしんこうてい)
誠意を込めて親や目上の人に仕えること。 「孝悌」は両親や目上の人にしっかりと仕えること。 「忠信」は誠意をもって、決して欺かないこと。 儒教の四つの徳目。 「孝悌」は「孝弟」とも書く。 「忠信孝悌(忠信孝弟)」ともいう。
抽薪止沸(ちゅうしんしふつ)
問題を根元から解決すること。 「抽薪」は火のついている薪をかまどから引き抜くこと。 「止沸」は沸騰している湯を冷ますこと。 沸騰している湯を冷ますために、燃えている薪をかまどから引き抜くということから。 「薪を抽(ぬ)きて沸(たぎり)を止(とど)む」とも読む。
誅心之法(ちゅうしんのほう)
実際に行動を起こしていなくても、心の中に悪意があれば罰を与えること。 中国の春秋時代の法で、「原心定罪」と呼ばれ、動機に応じた罰を与えるということ。
稠人広衆(ちゅうじんこうしゅう)
群集や公衆のこと。 「稠人」はたくさんの人。 「広衆」は集まること。
疇昔之夜(ちゅうせきのよ)
昨晩。昨夜。前日の夜。 「疇」は過ぎた時間を言い表す言葉。
昼想夜夢(ちゅうそうやむ)
昼に考えていたことが、夜になって夢になること。または、いつも思い続けていることを言い表す言葉。 「昼想い、夜夢(ゆめ)む」とも読む。
躊躇逡巡(ちゅうちょしゅんじゅん)
いつまでも悩んで、物事を決めることが出来ないこと。 「躊躇」と「逡巡」はどちらもぐずぐずするという意味で、似た意味の言葉を重ねて強調した言葉。
中通外直(ちゅうつうがいちょく)
君子の広い心には邪心がなく、行いは正しく、まっすぐなこと。 君子のあり方を説いた言葉。 「中通」は蓮の茎の内側が空で何もないという意味から、邪な心を持っていないことのたとえ。 「外直」は蓮の茎の外側の形はまっすぐな形であるということから、堂々としている立派な態度のこと。 「中(なか)通(つう)じ外(そと)直(なお)し」とも読む。
中途半端(ちゅうとはんぱ)
始めたことが最後まで終わっていないこと。 または、はっきりと決めることができないあいまいな態度のこと。 「中途」は道の半ばのこと。 「半端」は必要なものが全てそろっていないことや、はっきりと決められないあいまいな態度のこと。
中肉中背(ちゅうにくちゅうぜい)
普通の体重で、普通の身長、普通の体格のこと。 「中肉」は太ってもいない、痩せてもいない中間の体系。 「中背」は高くもない、低くもない中間の身長。
虫臂鼠肝(ちゅうひそかん)
取るに足らない、くだらないことを言い表す言葉。 または、物事の変化は人間には予想することが難しいということのたとえ。 「虫臂」は虫の肘。 「鼠肝」は鼠の肝。 どちらも小さく、それほどのものではないと意味。
綢繆未雨(ちゅうびゅうみう)
しっかりと準備をして、災害が起こる前に防ぐこと。 「綢繆」は穴をふさぐこと。 鳥は雨が降る前に巣の穴をふさぎ雨に備えることから。 「未雨綢繆」ともいう。
昼夜兼行(ちゅうやけんこう)
一日中休まずに仕事をすること。 「昼夜」は昼と夜のことから、一日中という意味。 「兼行」は先を急ぎ、一日に二日分の距離を進むこと。
忠勇義烈(ちゅうゆうぎれつ)
正義感があり、忠義に厚く勇敢なこと。
忠勇無双(ちゅうゆうむそう)
一際、忠義心に厚く、勇気があること。 または、そのような人のこと。 「忠勇」は忠義心に厚く、勇気があること。 「無双」は比べることのできるものが存在しないこと。
中庸之道(ちゅうようのみち)
偏りがなく、過不足のない態度のこと。 儒教の中心的な思想とされ、考えや行動が中立であることをいう。
中流砥柱(ちゅうりゅうのしちゅう)
苦しく辛い状況でも動じずに節操を守る人のたとえ。 「中流」は川の流れの激しい場所。 「砥柱」は中国の黄河の中にそびえ立つ滑らかな岩の名前。 砥柱は激しい流れの川の中でも堂々と立っていることから。 「砥柱中流」ともいう。
仲連蹈海(ちゅうれんとうかい)
自身の信念を堅く守り抜くことのたとえ。 「仲連」は魯仲連という人の名前。 「蹈海」は海に飛び込んで自殺すること。 中国の春秋時代の斉の魯仲連は、趙の国で秦の軍に包囲された時に、「非道の国である秦が天下を取って悪政を行うのであれば、海に身を投げて自殺するつもりだ」と言った故事から。
沖和之気(ちゅうわのき)
天地の間にある調和されて穏やかな気のこと。 「沖和」はやすらかなこと。 陰と陽が交わるところにあるものとされ、人間そのものを言い表す言葉。 「冲和之気」とも書く。
黜陟幽明(ちゅっちょくゆうめい)
功績に合わせて人材を評価、登用すること。 「黜陟」は人材を評価し、それに合わせて待遇を決めること。 「幽明」は功績の無い愚者と功績のある賢者。 愚者を退けて賢者を登用するということから。 「幽明(ゆうめい)を黜陟(ちゅっちょく)す」とも読む。