「けん」で終わる四字熟語
「けん」で終わる四字熟語 — 45 件
一水四見(いっすいしけん)
同じものを見ても、見る人が変わればそれぞれの見方があるということ。 「一水」は一つの水のこと。 「四見」は四つの見方という意味から、様々な見方のたとえ。 仏教用語。
有情世間(うじょうせけん)
意志や感情を持った生き物のことで、人間や動物のこと。 または、それらが存在する世界のこと。
王述忿狷(おうじゅつふんけん)
中国の晋の時代の王述は、ひどく怒りやすい性格だったという故事のこと。 「忿」は怒ること。 「狷」はすぐに怒る性格のこと。 王述が卵を食べようとして、箸で突き刺そうとしたができなかったことに怒り、卵を地面に叩きつけ、下駄で踏もうとしたができず、最後には拾って噛み付いて吐き出したという故事から。
温良恭倹(おんりょうきょうけん)
素直で穏やかで、礼儀正しくひかえめなこと。 「温良」は穏やかで素直なこと。 「恭倹」は人に対して礼儀正しく、丁寧で穏やかなこと。
誨人不倦(かいじんふけん)
手を抜かずにしっかりと人を教え導くこと。 「誨」は教えるという意味。 相手が理解するのに時間がかかっても、諦めずに教えることをいう。 「人を誨(おし)えて倦(う)まず」とも読む。
傀儡政権(かいらいせいけん)
実権を持たず、他国からの言い分をそのまま受けるだけの政府のこと。 「傀儡」は操り人形のことで、相手に動かされるままに動くという意味から。
花実相兼(かじつそうけん)
見た目と内容がどちらもすぐれていること。 「花」は草木の花のことで、見た目や外観のたとえ。 「実」は果実のことで、中身や内容のたとえ。 「花実(かじつ)、相(あい)兼(か)ぬ」とも読む。
寡聞少見(かぶんしょうけん)
知識や経験が少ないこと。 または、世間のことを知らないこと。 「寡」と「少」はどちらも少ないという意味。 自分のことを謙遜していう言葉。
外強中乾(がいきょうちゅうけん)
見た目は強そうだが、中身は空っぽで弱いこと。 「乾」は乾くという意味から、中に何もないこと。 「外彊中乾」とも書く。
瓦鶏陶犬(がけいとうけん)
格好だけが立派で、実際には役に立たないもののこと。 「陶犬」は陶製の犬のこと。 「瓦鶏」は素焼きの鶏のこと。 作り物の犬では番犬のように家を守ることはできず、作り物の鶏では夜明けを告げることはできないことから。 「瓦鶏陶犬」ともいう。
区聞陬見(くぶんすうけん)
学問や知識の幅が狭くて偏っていること。 「区」は細かい、小さいという意味。 「陬」は偏っていること。 自分の知識を謙遜する場合に使うこともある。
口蜜腹剣(こうみつふくけん)
心地よい言葉をかけながら、心の中には悪意が満ちていること。 「口蜜」は甘い言葉、丁寧な言葉のこと。 「腹剣」は腹の中に剣があるという意味から、心に悪意があることのたとえ。 一見丁寧で親切に見えるが、邪な心を持っている人のことをいう。 中国の唐の時代の宰相、李林甫の計算高い狡賢さを評した言葉。 「口に蜜有り腹に剣有り」を略した言葉。
刻舟求剣(こくしゅうきゅうけん)
時代の変化を知らずに、古い考えや昔からの習慣にこだわって、融通がきかないことのたとえ。 中国の春秋時代、楚の人が舟で川を渡っているときに川に剣を落としてしまったので、慌てて剣を落とした位置を舟に記した。 向こう岸に着いた後に、舟に記した位置をたよりに水中を探したという故事から。 「舟に刻みて剣(けん)を求む」とも読む。
国民主権(こくみんしゅけん)
国家を統治するための、最も大きな権力は国民が持っているという考え。 「主権」は国家の最も大きい権力。
左戚右賢(させきゆうけん)
親族を低い地位の左側に、賢者を高い地位の右側に置くこと。 卑しいものを左側、尊ぶものを右側に置く中国の漢の時代の風習。 「右賢左戚」ともいう。
孜孜不倦(ししふけん)
途中でやめることなく、ずっと努力し続けること。 「孜孜」は熱心に努力すること。 「倦」は何度も続いて嫌な気分になること。 「孜孜(しし)として倦(う)まず」とも読む。
質実剛健(しつじつごうけん)
真面目で飾り気がなく、心身ともに強くてたくましい様子。 「質実」は誠実で飾り気がないこと。 「剛健」は健康で強くたくましいこと。 「剛健質実」ともいう。
質朴剛健(しつぼくごうけん)
飾り気がなく素直で、心も体も力強く頼もしいこと。 「剛健」は心と体のどちらも力強く頼もしいこと。 「質朴」は飾り気がなく素直なこと。 「質朴剛健」ともいう。
手足重繭(しゅそくちょうけん)
ひどく苦労すること。 「重繭」は手足にたこやまめが何度もできること。 たこやまめが何度もできるほど苦労するということから。
峻抜雄健(しゅんばつゆうけん)
一際力強い様子。 「峻抜」は高く険しい山が一際高く立っているように、高くぬきんでていること。 「雄健」は力強く、勢いがある様子。
脣槍舌剣(しんそうぜつけん)
きつい言い方で相手を強く非難すること。 「脣」は唇のこと。 槍のような唇と剣のような舌との意から。 「脣」は「唇」とも書く。
耳竪垂肩(じじゅすいけん)
耳たぶが長く、肩まで垂れていること。 「耳竪」は耳たぶのこと。 裕福で長生きな人の容姿をいう言葉。 「耳竪(じじゅ)肩(かた)に垂(た)る」「耳竪(じじゅ)肩(かた)に垂(なんなん)とす」とも読む。
耳聞目見(じぶんもくけん)
自身の耳や目で、実際に聞いたり見たりすること。 「耳もて聞き、目もて見る」とも読む。
十年一剣(じゅうねんいっけん)
武術の修練を長い間積み続けること。 または、修練を積み続けた武術を発揮する機会を待つこと。 一振りの刀を十年磨き続けるという意味から。 「十年、一剣を磨く」を略した言葉。
十年磨剣(じゅうねんまけん)
長い期間武術の修行をすること。 または、武術の修行をして、活躍する機会を待つこと。 十年の期間、一振りの剣を磨き続けるという意味から。 「十年、一剣を磨く」を略した言葉。
自由民権(じゆうみんけん)
人は自由であり、平等に政治へ参加する権利を持っているという考え。 「民権」は普通の人々が政治に参加することのできる権利。 日本では、これを実現するために、明治時代の初期に政治運動が起こった。
情恕理遣(じょうじょりけん)
人への態度が大らかで穏やかなこと。 「恕」は許すこと。 「遣」は逃がすこと。 他人が過ちを犯しても、思いやりや道理と見比べて、大らかな態度で許すという意味から。 中国の晋の衛カイが感情を表に出さないことについていった言葉。 「情もて恕(ゆる)し理(り)もて遣(や)る」とも読む。
井蛙之見(せいあのけん)
広い世間を知らず、自分だけの狭い見識にとらわれていること。井の中の蛙大海を知らずと同じ意味。
政在選賢(せいざいせんけん)
優れた政治を行うには、賢明な人材を見極め、起用することが最も大切であるとする考え。 「政(まつりごと)は賢(けん)を選(えら)ぶに在(あ)り」とも読む。
清聖濁賢(せいせいだくけん)
酒の異名。 「聖」は聖人、「賢」は賢者のことで、曹操が禁酒令を出したときに、清酒のことを聖人とよび、濁り酒のことを賢人とよんで、見つからないように飲んでいたという故事から。
隻紙断絹(せきしだんけん)
文字が書かれている布や紙の切れ端。 「隻紙」は紙の切れ端。 「断絹」は布の切れ端。 貴重な文字が書かれている紙や布の切れ端のことをいう。
赤手空拳(せきしゅくうけん)
誰から手を借りることなく、自分の力だけで物事を行うこと。 武器を持たずに、素手で敵に向かっていくという意味から。 「赤手」は素手。 「空拳」は手に何も持たない拳だけのこと。
湛盧之剣(たんろのけん)
宝剣のこと。 中国の呉の王の闔閭が持っていたとされる、黒く澄んだ宝剣。 「湛」は澄むや沈むという意味。 「盧」は黒い色という意味。 中国の春秋時代、越の王が有名な刀匠の欧冶子を招いて作らせたもので、呉の王の闔閭が最初に持っていたが、剣が見限って楚の昭王のものになったといわれている。
治外法権(ちがいほうけん)
外国の元首や外交官などの特定の外国人が、滞在国の法律や裁判権の適用を免れる国際法上の特権。
竹林七賢(ちくりんしちけん)
俗世から離れた竹林で高尚な論談をした七人の隠者のこと。 または、俗世を離れて生活をしている隠者のこと。 乱世の中、争いに嫌気が差した七人の賢人(「王戎」「ケイ康」「阮咸」「阮籍」「山濤」「向秀」「劉伶」)たちは、俗世から離れ隠者として生活をし、酒を酌み交わしながら老子や荘子を慕って論談をしたことから。
徒手空拳(としゅくうけん)
物事を始める時に、助けとなるものが何一つないこと。 「徒手」と「空拳」はどちらも手の中に何も無いという意味で、物事を始めるときに力として使うことが出来るものが何も無いことをいう。
突怒偃蹇(とつどえんけん)
怒った人やおごりたかぶった人の顔を言い表す言葉。 または、岩石が角ばっていて突き出た様子を言い表す言葉。 「突怒」は激しく怒っている様子。 「偃蹇」はおごりたかぶっている人の様子。
廃藩置県(はいはんちけん)
一八七一年、明治四年に明治政府が当時の藩を廃止して、代わりに府と県を設置した行政改革のこと。
皮膚之見(ひふのけん)
物事の表面的な部分だけを見て、本質を捉えようとしない浅はかな考えのこと。 「見」は考えという意味。
百舎重趼(ひゃくしゃちょうけん)
危険を乗り越えながら長い旅路を行くこと。 「百舎」は旅の途中で百回宿に泊まる、または、百里の距離を移動して一泊するということから、長旅のたとえ。 「趼」は足にできるたこ。 「重趼」は多くのたこのことをいい、歩き続けて多くのたこができるということから、長旅のたとえ。 「百舎重繭」とも書く。
百聞一見(ひゃくぶんいっけん)
何度も人から聞くよりも、一度実際に見るほうがよいということ。 「百聞」の「百」は数が多いことのたとえで、何度も聞くという意味。 「一見」は一度実際に見ること。 多くは「百聞は一見に如かず」という形で用いられ、これを略した言葉。
偏袒右肩(へんだんうけん)
右肩を出して、左肩覆う袈裟の着方。 古代インドの礼法で、恭敬や敬意を示す。 日本では、単なる片肌脱ぎについていうこともある。
偏露右肩(へんろうけん)
右肩を出して、左肩覆う袈裟の着方。 古代インドの礼法で、恭敬や敬意を示す。 日本では、単なる片肌脱ぎについていうこともある。
磨穿鉄硯(ませんてっけん)
強い意志を持ち続けて、達成するまで変えないこと。 または、休まず学問に励むこと。 「磨」はすり減らすこと、「穿」は穴をあけること。 鉄の硯(すずり)に穴を空けるほど学問に励むという意味。 「鉄硯磨穿」ともいう。
淮南鶏犬(わいなんのけいけん)
他人の権力と勢力で自分の利益を得たり、出世したりすること。 「淮南」は国の名前。 中国の前漢の時代、淮南の王の劉安が昇天した後に、自身が調合した仙薬の残りを犬や鶏がなめると、犬や鶏も昇天できたという故事から。
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