「う」で終わる四字熟語
「う」で終わる四字熟語 — 1521 件
馬鹿果報(ばかかほう)
思ってもいないことで大きな幸運が手に入ること。または、愚かな人は人から憎しみを受けることがないので、幸せな人生を送ることができるということ。
漠漠濛濛(ばくばくもうもう)
はっきりと見えず、ぼんやりとしている様子。 「漠」は薄暗い様子。 「濛」は雨やもやなどで薄暗く、ぼんやりしていること。
馬氏五常(ばしごじょう)
兄弟全員が優秀なこと。 中国三国時代、蜀の馬氏の五人兄弟はみな優秀であり、全員の字(あざな)に「常」の字がついていた。 中でも、馬良はひときわすぐれおり、幼い頃から眉に白い毛が混ざっていたことから「白眉」と呼ばれ、「馬氏の五常、白眉最も良し」といわれたという故事から。
馬歯徒増(ばしとぞう)
何かを成し遂げるでもなく、無意味に歳をとっていくこと。 「馬歯」は、自分の歳を謙遜していう言葉。 「徒」は、いたずらに、むだにという意味。 「馬歯(ばし)徒(いたず)らに増す」とも読む。
馬耳東風(ばじとうふう)
他人からの注意や批評を聞いても受け入れることなく、全て聞き流すこと。 または、何を言われても反応を示すことがないこと。 「馬耳」は馬の耳。 「東風」は東から吹く春風のこと。 人は東からの暖かく心地よい風が吹くと春の訪れを喜ぶが、馬の耳に風が吹いても、馬は反応を示さないように見えるという意味から。
馬痩毛長(ばそうもうちょう)
貧しいと生きるだけで手一杯で、気力がなくなるということ。 馬が栄養を取ることができずに痩せて、毛だけが長くなるということから。 「馬(うま)痩(や)せて毛(け)長し」とも読む。
跋扈跳梁(ばっこちょうりょう)
悪人などが我が物顔で好き勝手に振舞うこと。 「跳梁」は跳ね回ること、「跋扈」は大きな魚が仕掛けた罠から飛び跳ねて逃げる様子のことから。 「跋扈跳梁」ともいう。
伐異党同(ばついとうどう)
事の善し悪しに関わらず、とにかく仲間の味方をして対立する相手を攻撃すること。 「党」は仲間のこと。 「異」は対立する相手のこと。 「同じきに党(むら)がり異なるを伐(う)つ」とも読む。 「伐異党同」ともいう。
抜来報往(ばつらいほうおう)
速やかにやって来て、速やかに去っていくこと。 または、何度も行ったり来たりすること。 「抜」と「報」はどちらも速いことのたとえ。 「抜(と)く来たり報(と)く往(ゆ)く」とも読む。
罵詈讒謗(ばりざんぼう)
乱暴で品のない言葉を使い、相手のことを悪く言うこと。 「罵詈」は汚い言葉で相手の悪口を言うこと。 「讒謗」は他人のことを悪く言うこと。 「讒謗罵詈」ともいう。
万国共通(ばんこくきょうつう)
全ての国で通用するもの。 「万国」は世界にある全ての国。 「共通」は複数のもの全てに通用すること。
万古千秋(ばんこせんしゅう)
この上なく長い年月。永遠の歳月。 「万古」は万年、永遠のたとえ。 「千秋」は千年、長い年月のたとえ。 「千秋万古」ともいう。
万死一生(ばんしいっしょう)
死ぬ覚悟で事に当たること。 または、非常に危険な状況からなんとか助かること。 「万死」は命が助かりそうにない危険な状況。 「万死に一生を顧みざるの計」または、「万死を出でて一生に遇う」を略した言葉。
万紫千紅(ばんしせんこう)
たくさんの色の花が咲いている様子。 または、たくさんの色を言い表す言葉。 「千」と「万」は数が多いことのたとえ。 「紅」と「紫」はたくさんの花の色のたとえ。 「万紫千紅」「千紫万紅」ともいう。
伴食宰相(ばんしょくさいしょう)
持っている地位に見合った能力がないこと。 または、言いなりになるだけの無能な大臣のこと。 「伴食」は主客のお供をして、食事をご馳走になること。または、仕事をせずに給料をもらうこと。 「宰相」は大臣のこと。 中国の唐の盧懐慎は、姚崇が政務を休んだときに、自分の能力が姚崇に及ばないということを知った。 それから盧懐慎は、独断で物事を処理することなく、姚崇に指示を仰いでいたということを、人々から「伴食宰相」と呼称されたという故事から。
万寿無疆(ばんじゅむきょう)
健康でいつまでも長生きすること。 「万寿」は一万年の寿命ということから、長生きのたとえ。 「無疆」は限りがないということ。 限りなく長生きしますようにと、長寿を祝う言葉。 「万寿(ばんじゅ)疆(きわま)り無し」とも読む。
万世不朽(ばんせいふきゅう)
永遠に滅びないこと。 「万世」は永遠や永久。 「不朽」は永遠に朽ちないこと。
万馬奔騰(ばんばほんとう)
極めて盛んな勢いがあること。 「万馬」は非常に馬が多いこと。 「奔騰」は勢いよく走って高く飛び跳ねる。
万物斉同(ばんぶつせいどう)
荘子の思想で、相対的な知を否定して、唯一絶対の観点からすれば、全てのものは同じであるというもの。 人の認識は善悪などの対立する概念を相対化して成り立っているが、それらを超越した絶対的な無の境地から見れば、全ては同じものであるということ。
万夫之望(ばんぷのぼう)
世界の多くの人々に尊敬して慕われること。 または、そのような人のこと。 「万夫」は数多くの人、万人。 「望」は仰ぎ見る、尊敬すること。
万夫不当(ばんぷふとう)
たくさんの男が向かっていっても、勝負にすらならないほど強い人のこと。 「万夫」は大勢の男。 「不当」は相手にもならないこと。 「万夫(ばんぷ)当たらず」とも読む。
万里長風(ばんりちょうふう)
大きく堂々としている様子を言い表す言葉。または、偉業を成し遂げること。 「万里」は非常に距離が遠いこと。 「長風」ははるか遠くの場所まで吹く風のこと。
万里同風(ばんりどうふう)
天下が一つにまとめあげられていて、平和に治まっていること。 「万里」ははるか遠くまでということ。 「同風」は風俗が同じものになるということから、同じ国になることのたとえ。 「万里(ばんり)風(ふう)を同じうす」とも読む。
万緑一紅(ばんりょくいっこう)
たくさんのものの中に、一つだけすぐれたものがあることのたとえ。 または、大勢の男の中に一人だけ女がいること。 緑一色の草むらの中に、一つだけ赤い花が咲いているということから。 「万緑叢中紅一点」を略した言葉で、「紅一点」という形で使うことが多い言葉。
飛花落葉(ひからくよう)
この世は常に変化しているということ。 花が風に散り、葉が落ちることから。
悲歓離合(ひかんりごう)
出会いや別れなどのこの世の中でのさまざまな体験とそのときの心情のこと。 「離合悲歓」ともいう。
被官郎党(ひかんろうとう)
武士、または、その家来のこと。 「被官」は大名などの上級武士に直接仕えている下級武士のこと。 「郎党」は武士の下僕のことで、血の繋がりがなく、領地を持っていない人のこと。 「被官」は「被管」、「郎党」は「郎等」とも書く。
被害妄想(ひがいもうそう)
主に精神疾患にみられる症状で、特に根拠もないのに、他者から危害を受けていると思い込むこと。 「妄想」は間違ったことを根拠もなく信じること。
非義非道(ひぎひどう)
人としてやってはいけない、道に背いた悪い行いのこと。 「非義」は義理に背いた行い。 「非道」は人としての道から外れた行い。
比肩継踵(ひけんけいしょう)
次から次へと絶え間なく続いている様子。 または、大勢の人が次々と続いている様子。 「比肩」は肩を並べるということから、人が多いということ。 「継踵」は踵を踏むほどの間隔で続いてくること。 「肩を比べ踵(くびす)を継ぐ」とも読む。
比肩随踵(ひけんずいしょう)
次から次へと絶え間なく続いている様子。または、大勢の人が次々と続いている様子。 「比肩」は肩を並べるということから、人が多いということ。 「随踵」は踵を踏むほどの間隔で続いてくること。 「肩を比べ踵(かかと)に随(したが)う」とも読む。
非常之功(ひじょうのこう)
とてつもなくすごい功績のこと。 「非常」は程度が飛びぬけていること。 「功」は功績のこと。
飛短流長(ひたんりゅうちょう)
でたらめな噂をばら撒いて、悪意をもって他人の名誉を傷つけること。 「飛」と「流」はでたらめなこと。 「長」と「短」は良いことと悪いこと。
匹夫之勇(ひっぷのゆう)
思慮の足りない人が一時の感情に任せただけの勇気のこと。 「匹夫」は身分の低い人や普通の人という意味から、軽率な人のたとえ。
人身御供(ひとみごくう)
欲望を満足させるために犠牲になること。または、犠牲になる人のこと。または、神への供え物として人を捧げること。または、捧げられる人のこと。 「人身」は人の身体。 「御供」は神のための供物。
非難囂囂(ひなんごうごう)
欠点や失敗を責める声が非常にやかましい様子。 「非難」は相手の欠点や失敗を責めること。 「囂囂」はやかましいことや、非常に声が大きいこと。 「非難囂々」とも書く。
被髪佯狂(ひはつようきょう)
髪を振り乱して、気がふれた人のふりをすること。 「被髪」は束ねずに乱れた髪の毛。 「佯狂」は狂っているかのように見せかけること。 古代中国の殷の紂王の臣下である箕子は、暴政を行う紂王を諫(いさ)めたが聞き入れられなかった。 君主のもとを去れば、君主の悪が公になってしまい、また、自分自身を弁解することにもなってしまうと考えた箕子は、髪を乱し、狂ったふりをして奴隷となったという故事から。
肥馬軽裘(ひばけいきゅう)
身分が高く財産がある人の服装。または、常にとても富貴な様子。 「軽裘」は軽くて高級で丈夫な皮ごろも。 「肥馬」は肥え太った立派な馬。 「肥馬軽裘」ともいう。
誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)
根拠のない悪口を言ったり、非難して人の名誉を傷つけること。 「誹謗」と「中傷」はどちらも似た意味で、重ねて強調した言葉。
比目同行(ひもくどうこう)
二人が親密で離れないことのたとえ。 「比目」は目を並べること。 「同行」は共に歩くこと。 中国の伝説上の比目魚は、目が一つしかないために、二匹並ばないと泳ぐことができないということから。
百載無窮(ひゃくさいむきゅう)
いつまでも無くなることがないこと。 「百載」は「百歳」のことで、百年という意味から、永遠、永久という意味。 「無窮」は限りがないこと。 天地はいつまでも不変であることをいう言葉。
百丈竿頭(ひゃくじょうかんとう)
行き着くことの出来る最高の地点。 長さが百丈ある長い竿の先の部分という意味から。 最高の地点からさらに努力して、その先を目指す向上心をいう。
百尺竿頭(ひゃくせきかんとう)
行き着くことの出来る最高の地点。 長さが百尺ある長い竿の先の部分という意味から。 最高の地点からさらに努力して、その先を目指す向上心をいう。 「百尺竿頭一歩を進む」という形で用いることが多い言葉。
百折不撓(ひゃくせつふとう)
何度失敗しても信念を曲げないこと。 「百折」は何度も折れること。 「不撓」は決して曲がらないこと。 非常に意志が固いことをたとえた言葉で、物事が何度途中で駄目になっても、決して諦めないという意味から。
百戦百勝(ひゃくせんひゃくしょう)
全ての戦いで確実に勝利すること。 百回の戦いで、百回勝利するという意味から。 古代中国の兵法家の孫子は、確実に勝利する戦いよりも、戦いを起こさずに勝利することを最も善い策略とした。
百人百様(ひゃくにんひゃくよう)
考え方や、やり方は人それぞれに異なるというということ。 「様」は人の外観からとらえた形。姿。 人が百人いても、一人として同じ姿の人はいないという意味から。
百年之業(ひゃくねんのぎょう)
これから後の世に残る素晴らしい仕事のこと。 または、昔から受け継がれてきた伝統的な仕事のこと。 「業」は仕事という意味。
百八煩悩(ひゃくはちぼんのう)
人間の持つ苦しみを生み出す全ての迷いのこと。 「煩悩」は仏教の言葉で、人間の心身の苦しみを生み出す迷いのこと。煩悩は百八種類あるとされている。
百薬之長(ひゃくやくのちょう)
酒のこと。 酒を賞賛したもので、様々な薬の中で酒が最も効果があるという意味の言葉。 「百薬」は様々な種類の薬。 「長」は最も上に立つもの、かしら。 前漢の王莽が言ったとされる言葉から。
百様玲瓏(ひゃくようれいろう)
様々な種類の美しさがある様子。 「百様」は数多くの種類のものがある様子。 「玲瓏」は宝石のように澄み切っていて美しい様子。または、宝石や金属から出る澄んだ美しい音のこと。
百錬成鋼(ひゃくれんせいこう)
心と体を何度も鍛えることによって、初めて立派な人物になることができるということ。 または、意志などが非常に強いことのたとえ。 「百錬」は何度も繰り返し鍛えること。 鋼を作るためには何度も鉄を鍛えなければならないという意味から。 「百錬(ひゃくれん)鋼(こう)を成す」とも読む。
百花斉放(ひゃっかせいほう)
学問や芸術などが、自由で盛んに行われて発展すること。 「百花」は花の数が非常に多いことのたとえ。 全ての花が同時に咲くという意味から。 1956年に主席である中国共産党の毛沢東が「百家争鳴」と共に掲げた標語の一つで、翌年には撤回された。
百鬼夜行(ひゃっきやこう)
たくさんの悪人たちが横暴な態度で好き勝手に行動して、思いのままに悪事を働くこと。 「百鬼」は色々な怪物のこと。 「夜行」は夜に連なって歩き回ること。 夜になると色々な怪物が、たくさん連なって好き勝手に歩き回るという意味から。
百挙百捷(ひゃっきょひゃくしょう)
どんなことをしても全て上手くいくこと。 「百挙」は行動や策略などの様々な行い。 「捷」は勝つという意味。
百孔千瘡(ひゃっこうせんそう)
欠点や短所が数多くあること。 または、ひどく傷だらけでぼろぼろの状態のこと。 「百」と「千」はどちらも数が多いことのたとえ。 「孔」は穴、「瘡」は切り傷。 百の穴、千の切り傷があるという意味から。 「千瘡」は「千創」とも書く。 「千瘡百孔(千創百孔)」ともいう。
百発百中(ひゃっぱつひゃくちゅう)
発射した弾丸や矢などが、全て狙った場所に当たること。 または、予想や計画などが、全て狙い通りの結果になること。 「百発」は矢や弾丸などを百回発射すること。 「百中」は矢や弾丸などが狙った場所に百回命中すること。 古代中国の楚の国の養由基という弓の名人が、柳の木から百歩離れた場所から百発の矢を放ち、全ての矢を葉に命中させたという故事から。
百歩穿楊(ひゃっぽせんよう)
すぐれた射撃の能力があること。 「穿」は穴を開けること。 「楊」は柳のこと。 百歩離れた場所から、細い柳の葉を打ち抜くという意味から。 「百歩(ひゃっぽ)楊(やなぎ)を穿(うが)つ」とも読む。
憑虚御風(ひょうきょぎょふう)
広々としていて、世俗を超越しているような気持ちや気分のこと。 「憑」はたよりにするということ。 「虚」は空のこと。 「御」は馬車などをうまく操作すること。 空に身を任せて、風に乗ってどれだけ行くのか分からないという意味から。 「虚(きょ)に憑(よ)り風(かぜ)に御(ぎょ)す」とも読む。
飄忽震蕩(ひょうこつしんとう)
いきなり激しく揺り動かすこと。 「飄忽」は突然、いきなりという意味。 「震蕩」は激しく揺らすこと。 「飄忽震盪」とも書く。
飄忽淜滂(ひょうこつひょうほう)
速い速度で風が吹き付ける様子。または、その音を言い表す言葉。 「飄忽」は素早い様子。 「淜滂」は風が物に当たった時に発する音。
飄飄踉踉(ひょうひょうろうろう)
ふらふらとしていて定まらない足取りのこと。 「踉踉」は足取りが定まらずにふらふらとするという意味の言葉で、それを重ねて強調した言葉。
摽末之功(ひょうまつのこう)
ちょっとした功績。わずかな功績。 「摽」は刀の先端、切っ先のことで、わずかなことのたとえ。 「功」は成し遂げた結果。功績。手柄。
皮裏春秋(ひりのしゅんじゅう)
口に出して言うことなく、心の中で善悪や是非を判断して批判すること。 「皮裏」は皮膚の裏側という意味から、心の中という意味。 「春秋」は孔子が厳正に歴史を批評し、賞賛や批判の意味を、言葉の一つ一つに深く込めて編集したとされる。
皮裏陽秋(ひりのようしゅう)
口に出して言うことなく、心の中で善悪や是非を判断して批判すること。 「皮裏」は皮膚の裏側という意味から、心の中という意味。 「陽秋」は孔子が厳正に歴史を批評し、賞賛や批判の意味を、言葉の一つ一つに深く込めて編集したとされる、五経の一つの『春秋』の別名。
貧者一灯(ひんじゃのいっとう)
誠意がこもっている行いのこと。 または、誠意のこもった行いは尊いものであるということのたとえ。 裕福な人が多くの寄付をするよりも、貧しい人の誠意のこもった少しの寄付のほうが尊いものであるという意味の言葉。 古代インドの阿闍世王が、仏を供養するためにたくさんの灯明で照らしたが、それらの灯明はすべて消えてしまった。 貧しい老女が誠意を込めて用意した灯明は、朝まで輝き続けたという故事から。
牝牡驪黄(ひんぼりこう)
物事の見た目にこだわらず、本質を見抜くことのたとえ。 「牝牡」はめすとおすのこと。 「驪黄」は色の黒色と黄色。 中国の秦の穆公が、馬を見抜く名人である伯楽に推薦された九方皐に馬を探しに行かせた。 九方皐が黄色い牝馬を見つけたという報告を受けたが、連れ帰られた馬は黒い牡馬であった。 穆公は馬の色や性別も分からないのかと怒ったが、これに対して伯楽は色や性別などの見た目にこだわらず、馬本来の能力を見るべきだといった。 そして、その馬は他と比べることのできないほどの名馬だったという故事から。
美酒佳肴(びしゅかこう)
とても豪華な食事のこと。または、そのような酒食のこと。 「美酒」はおいしい酒。 「佳肴」はおいしい料理。
尾大不掉(びだいふとう)
臣下の力が大きくなりすぎると、君主が統制することができなくなるということ。 「尾大」は尾の大きさが大きいこと。 「掉」は振り動かすこと。尾が大きすぎると自力で尾を動かすことができないという意味から。
麋沸蟻動(びふつぎどう)
世の中が激しく動いて社会が混乱することのたとえ。 「麋」はお粥(かゆ)のことで、「麋沸」はお粥が煮え立つこと。 「蟻動」は蟻が集まって動き回ること。 どちらも激しく乱れることのたとえ。 「麋沸」は「糜沸」、「蟻動」は「螘動」とも書く。
美味佳肴(びみかこう)
豪勢でおいしい料理のこと。 「美味」はおいしいこと。 「佳肴」は素晴らしい料理のこと。
微妙玄通(びみょうげんつう)
全ての物事に精通していて、底知れないこと。 「微妙」は底が深く、底がわからないこと、「玄通」は物事に精通していること。 真理を会得した人を言い表す言葉。
眉目温厚(びもくおんこう)
温厚な容姿のこと。 「眉目」は眉と目のことで、容姿のたとえ。 「温厚」は落ち着いていて暖かいこと。 優しく、落ち着いていて温かな容姿をいう。
眉目清秀(びもくせいしゅう)
顔のつくりが美しく整っている様子。 主に男性に対して使う言葉。 「眉目」は眉と目のことで、顔のつくりという意味。 「清秀」は他よりも優れていて、美しく整っている様子。
病入膏肓(びょうにゅうこうこう)
趣味などに夢中になって、やめられなくなること。 または、悪い癖が出て手がつけられなくなること。 元は病気の症状が悪化して、治る見込みがなくなるという意味から。 「膏肓」は治療のための鍼や薬が届かない、体の奥深い部分のこと。 「病膏肓に入る」という形で使うことが多い言葉。
布衣之交(ふいのこう)
身分や地位などを気にしない心からの交友。または、庶民の付き合い。 「布衣」は布で作った衣服のことで一般庶民をあらわすことから無位無官の人のこと。
風雨対牀(ふううたいしょう)
兄弟が会うこと。 「牀」は床や寝床という意味で、兄弟が床を並べて、雨や風の音を心静かに聞きながら、語り合って眠るということから。
風雨同舟(ふううどうしゅう)
困難や苦労を一緒に経験すること。 「風雨」は強い風や雨のことで、困難のたとえ。 「同舟」は同じ舟に乗ること。 同じ舟に乗って激しい嵐を乗り越えるという意味から。
風岸孤峭(ふうがんこしょう)
威厳があり、人と馴れ合わない性格のため、角が立ってしまい孤立していること。 「風岸」は融和できずにすぐに角が立ってしまう厳しい性格。 「孤峭」は孤立した山などが険しく立っている様子。
風起雲湧(ふうきうんゆう)
様々な物事が絶えずに起こり続ける様子。または、激しい勢いがある様子。 次から次へと風が起こり、雲がわき続ける様子をいう。 「風(かぜ)のごとく起こり雲のごとく湧(わ)く」とも読む。
富貴寿考(ふうきじゅこう)
高い地位や身分があり、金持ちで長生きなこと。 「富貴」は金持ちで、高い地位や身分があること。 「寿考」は長生きなこと。