階前万里とは

四字熟語 | 階前万里 |
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読み方 | かいぜんばんり |
意味 | 天子が地方の政治の状況を詳しく知っていて、家臣がごまかすことができないこと。 「階前」は宮殿の階段の前のこと。 宮殿の階段の前にあるかのように、万里の遠方の地方のことも詳しく知っているという意味から。 |
出典 | 『十八史略』「唐・宣宗」 |
漢検級 | 4級 |
使用されている漢字
「階」を含む四字熟語
位階勲等(いかいくんとう)
功績のあるものに贈られる位と、その勲章の等級。 「位階」は律令制での官僚の序列の標示。 「勲等」は国や社会に対して、功績のある人を褒め称えて与えられる、地位や称号などの栄典。
階前万里(かいぜんばんり)
尭階三尺(ぎょうかいさんじゃく)
君主がつつましい生活をすることのたとえ。 古代中国の伝説の聖天子の宮殿は、土を固めただけの階段があり、高さは三尺ほどしかなかったということから。 君主の生活の理想とされている。
土階三等(どかいさんとう)
質素な建物のたとえ。 「等」は階段の段の数。 宮殿の入り口の階段が土で出来ていて、三段しかないという意味から。 古代中国の伝説の聖天子の尭帝と舜帝の宮殿を言い表した言葉。
土階茅茨(どかいぼうし)
質素な建物のたとえ。 「土階」は土で出来た階段。 「茅茨」は茅葺きの屋根。 入り口の階段が土で出来ていて、茅葺きの屋根の宮殿という意味から。 古代中国の伝説の聖天子の尭帝と舜帝の宮殿を言い表した言葉。
不渉階梯(ふしょうかいてい)
段階を踏まずに、いきなり悟りに至ること。 「階梯」は修行の段階のこと。 「階梯に渉らず」とも読む。
「前」を含む四字熟語
一往直前(いちおうちょくぜん)
何があっても恐怖せずに、ひたすらまっすぐ進むこと。 「一往」はひたむきという意味。 「直前」は前だけを見てまっすぐ進むこと。
冠前絶後(かんぜんぜつご)
他よりも、飛び抜けてすぐれていること。 または、極めて珍しいこと。 「冠前」は過去から今までで一番すぐれていること。 「絶後」は今から未来にも現われないということ。 「冠絶」と略して使うこともある言葉。 中国の宋の徽宋帝が、唐の画家の呉道子を評した故事から。
空前絶後(くうぜんぜつご)
今までに例がなく、これからも起こることがないような珍しいこと。 「空前」は今までに起きたことがない。 「絶後」はこれからも起こることはありえないという意味。
梧前灯火(ごぜんとうか)
書斎で本を読むこと。 「梧前」は桐の机の前のこと。 桐の机の前の明かりの下という意味から。
史上空前(しじょうくうぜん)
過去に一度もないほどに珍しいこと。 「史上」は歴史として記録されている範囲内ということ。 「空前」は今までに一度もないということ。
承前啓後(しょうぜんけいご)
昔からのものを受け継いで、未来を切り開くこと。 学問や事業などのことをいう。 文化や文明を受け継いでいくことの大切さをいう言葉で、中国で昔から重要視されてきた考え方。 「前を承け後を啓く」とも読む。
「万」を含む四字熟語
遺憾千万(いかんせんばん)
この上なく残念なこと。 または心残りなこと。 「遺憾」は心残り、残念ということ。 「千万」は量が多いということから、非常に程度が高いこと。
遺臭万載(いしゅうばんさい)
悪い評判やうわさを後世まで残すこと。 「遺」は残すこと。 「臭」は悪臭ということから、悪い噂や評判のたとえ。 「万載」は万年という意味。
一言万鈞(いちごんばんきん)
非常に重みのある一言。 「万鈞」は重さが極めて重いこと。
一念万年(いちねんばんねん)
時が経過する間隔は、個人の感覚で変わるということ。 「一念」はほんの少しの時間。 禅宗の言葉で、一瞬心が動くと、その動きには一万年の月日が含まれているということから。
一粒万倍(いちりゅうまんばい)
ほんの少しのものから大きな利益をあげることのたとえ。 または、小さなものでも粗末に扱ってはいけないという戒め。 または、稲の別名。 「一粒」は一粒の種のこと。 「万倍」は一万倍のこと。 一粒の種が、たくさん(一万倍)の稲の穂を実らせるという意味から。 元は仏教の言葉で、一つの善い行いをすればたくさんのよい結果がもたらされることのたとえ。
一将万骨(いっしょうばんこつ)
功名や手柄は上に立っている人が得るが、その陰には多くの部下の犠牲があるということ。 また、それを忘れてはいけないという戒め。 「将」は将軍のこと。 「万骨」は何万もの遺骨のこと。 「一将功成りて万骨枯る」の略した言葉。
「里」を含む四字熟語
悪事千里(あくじせんり)
悪い噂や悪い評判はすぐに遠くまで知れ渡るということ。 「悪事」は悪い行い、「千里」は遠くの場所という意味。
一日千里(いちじつせんり)
一際すぐれた才能があることのたとえ。
一望千里(いちぼうせんり)
広い範囲を遠くまで見渡すことができること。 または、広々としていて遠くまで見通せる美しい景色のたとえ。 「一望」は景色などで、一度に全体を見ることができること。 「千里」の「里」は距離を表す単位のことで、一里は約四キロメートル。 一度に千里先まで見渡すことが出来るという意味から。
一里撓椎(いちりどうつい)
たくさんの人が同じ事を言うと、あり得ないことも事実のようになってしまうということ。 「一里」は一つの村。 「撓椎」は椎を曲げること。 椎を曲げることが出来る力のある人がいると、村の人々全員が言えば、実際にいるかのようになってしまうという意味から。 「一里なれば椎を撓む」とも読む。
一瀉千里(いっしゃせんり)
文章や言葉が、止まることなくすらすらと出てくることのたとえ。 または、物事が順調にどんどん進むこと。 「瀉」は斜めになっている場所を水が勢いよく流れること。 「里」は距離の単位。「千里」はとても長い距離のたとえ。 水が勢いよく流れ始めると、あっという間に千里も流れていくという意味から。
雲烟万里(うんえんばんり)
非常に距離が離れていることのたとえ。 または、非常に遠くまで薄く長く伸びている雲や霞のこと。 「雲烟」は雲と霞。 「万里」の「里」は距離の単位で、一万里ということから、非常に距離があることのたとえ。 雲や霞が一万里もの距離に渡って続くという意味から。 「雲煙万里」とも書く。