「もん」を含む四字熟語
「もん」を含む四字熟語 — 84 件
医鬱排悶(いうつはいもん)
憂さ晴らしをすること。 「医鬱」は憂鬱な気分を晴らすこと。 「排悶」は憂さ晴らしをすること。 似た意味の言葉を重ねて強調したもの。
以多問寡(いたもんか)
人から素直に学ぼうとすること。 多くの知識を持つ人が、知識の少ない人に物事を尋ねるということから。 「多(た)を以(もっ)て寡(か)に問う」とも読む。
一問一答(いちもんいっとう)
一つの質問、設問に対して一つの解答をすること。また、その形式のこと。
一門数竈(いちもんすうそう)
一つの家族が一つの家に暮らしながらも、生計を別々にしてまとまりがないことを非難する言葉。 「一門」は一つの家族。 「数竈」はかまどが複数あること。 一つの家に複数のかまどがあるということから。 元は魏が南方の江南地方の風習を非難して言った言葉。
一文半銭(いちもんはんせん)
ごくわずかな金銭のこと。 「文」と「銭」はともに昔の通貨の単位。 一文銭の直径が一寸(ひとき)であることから、半銭を"きなか"とも読む。
一文不通(いちもんふつう)
読み書きができないこと。 「文」は文字の意。 一文字ですら意味が通じていないことから。
一登竜門(いっとりゅうもん)
権力を持っている人に認められると、急激に世間の評判はよくなるということ。 「一登」は一回登ること。 「竜門」は中国の黄河の上流にある山のことで、非常に激しい流れの川があることで有名。 苦しく険しいことで有名な場所を一度でも登りきれば、名声を上げることが出来るということから。
倚門之望(いもんのぼう)
母親が子のことを思う愛情のこと。 「倚」は寄りかかるという意味。 母親が門に寄りかかって、子の帰りを待ち望むという意味から。 中国の春秋時代の衛の王孫賈は、朝早くから夜遅くまで出掛けることが多く、母親は家の前の門や、村の入り口にある閭という門に寄りかかって帰ってくるのを待ちわびたという故事から。
于公高門(うこうこうもん)
人知れず善行を積んだ家の子孫は繁栄することのたとえ。 「于公」は人物名で、漢代に丞相になった于定国の父のこと。 于公は裁判官として公平に裁判を処理して、ひそかに善行を積んでいた。 彼の住む村の門を修理するときに、人知れず善行を積む家の子孫は出世して繁栄するだろうと、門を広大に作った故事から。
轅門二竜(えんもんにりょう)
中国の唐の烏承ヒンと烏承恩の二人のこと。 二人が戦場ですぐれた功績をあげたことを評した言葉。 「轅門」は軍営の門のこと。 二台の戦車の轅(ながえ)を向かい合わせにして門にしたことから。
懊悩煩悶(おうのうはんもん)
思い悩んで、苦しんでもだえること。 「懊悩」は悩んでもだえること。 「煩悶」は苦しみ悩むこと。 似た意味の語を重ねて強調した言葉。 「煩悶懊悩」ともいう。
王門伶人(おうもんれいじん)
王家に仕える演奏家。 または、権力者に召抱えられている芸術家。 「王門」は王家。 「伶人」は演奏家。 武陵王は、琴の達人の戴逵を召抱えようとしたが断られたという故事から。
槐門棘路(かいもんきょくろ)
政界の最高幹部のこと。 「槐門」は中国の三公の別称。 「棘路」は中国の九卿の別称。 中国の周の時代に、君主が朝廷の庭の三公の位置を示す場所に槐の木を植え、九卿の場所を示す場所に棘の木を植えていたということから。
開門揖盗(かいもんゆうとう)
自分自身で原因を作って、災いを招き入れること。 「揖盗」は泥棒を会釈して招き入れること。 自宅の門を自ら開けて、会釈して泥棒を招き入れるという意味から。 「門(もん)を開いて盗(とう)に揖(ゆう)す」とも読む。
禍福同門(かふくどうもん)
不幸と幸福はどちらも人が原因となって生じるものであるということ。 「禍」は災難、不幸。 「福」は幸い、幸福。 「禍福(かふく)、門を同じうす」とも読む。 この言葉の後ろに「利と害とは隣(となり)を為(な)す」と続く。
禍福無門(かふくむもん)
不幸も幸福も、その人自身が招くものであるということのたとえ。 不幸や幸福がやってくるための決まった入り口があるわけではなく、心がけ次第で不幸にも幸福にもなるということ。 「禍福門無し、唯人の招く所なり」を略した言葉。
肝腎肝文(かんじんかんもん)
非常に重要なこと。 「肝腎」は肝臓と腎臓のことで、人の身体で大切な部分ということから、重要なことのたとえ。 「肝文」は肝になる一節という意味から、重要なことのたとえ。
記問之学(きもんのがく)
書物などを読んで、覚えるだけの学問。 または、生活の中で役に立たない知識や学問のこと。 「記問」は書物や他人の考えや意見を覚えること。または、それらの知識を活かさないこと。
魚跳竜門(ぎょちょうりゅうもん)
社会的に高い地位に上り詰めて名声を得ることを願う言葉。 中国の黄河にある竜門という流れの速い場所を登り切った魚は竜になるという伝説から。 「魚(うお)竜門(りゅうもん)を跳(は)ぬ」とも読む。
葷酒山門(くんしゅさんもん)
匂いの強い食べ物や酒を寺院に持ち込んだり、そのような物を飲食した者は、寺院に入ってはいけないという戒め。 「葷」はにらやねぎ、にんにくなどの強い匂いを発する野菜のこと。 「酒」は酒のことで、どちらも修行の邪魔になり、不浄のものとされている。 「山門」は寺院の門や、寺院そのもののこと。 主に禅寺の門の脇に設置されている石碑に、「不葷酒入山門」と刻まれていて、その言葉を略した言葉。
愚問愚答(ぐもんぐとう)
意味のない問答のこと。 つまらない質問と愚かな答えという意味から。
外題学問(げだいがくもん)
見た目だけは立派だが、中身のない学問。 「外題」は書物の表題の名のこと。 名前は知っているが、内容が全くない学問という意味から。
口心門戸(こうしんもんこ)
慎重に喋るべきであるということ。 口は心が外へと現れる門であるということから。 「口(くち)は心(こころ)の門戸(もんこ)である」を略したもの。
鴻門之会(こうもんのかい)
古代中国の漢の劉邦と楚の項羽が鴻門で会談したこと。 この会談で項羽は劉邦を殺そうとしたが、劉邦の家臣が見破って劉邦は逃げ延びた。 その後、項羽は劉邦に敗北して自決したという故事から。
鴻門玉斗(こうもんのぎょくと)
中国の漢の劉邦が、鴻門の会で楚の項羽の家臣である范増に贈った、翡翠でできたひしゃくのこと。 劉邦と項羽が鴻門で会見した際、項羽の家臣である范増は、項羽に劉邦を殺すように進言したが、項羽は劉邦を討ちもらした。 それを知った范増は、激怒して悔しがり、劉邦から贈られた翡翠のひしゃくを剣で打ち砕いたという故事から。
公門桃李(こうもんのとうり)
政府の官職に、すぐれた能力のある人材が集まっていることのたとえ。 「公門」は政府や役所のこと。 「桃李」は植物のももやすもものこと。 ももやすももは夏には涼しい木陰を生み、秋には食べられる実をつけるということから、人の役に立つすぐれた才能のある人のたとえ。
刻苦問学(こっくもんがく)
苦労しながら勉学に取り組むこと。 「刻苦(こっく)、学(がく)を問(と)う」とも読む。
蒟蒻問答(こんにゃくもんどう)
的外れで噛みあっていない論争のこと。 元は古典落語の「蒟蒻問答」から出た言葉で、住職がいなくなり荒れ果てた寺を心配した蒟蒻屋の六兵衛は、居候の八五郎に住職になるように言った。 にわか坊主となった八五郎は、旅の禅僧に禅問答をしかけられ、問答に負けると寺を追い出されることになり、六兵衛に相談すると、六兵衛は住職になりすまして問答を受けると言った。 六兵衛は禅僧の問に何も答えず、禅僧はそれを無言の行と勘違いし、次は身振りで問を出した。 六兵衛は、身振りの問に、自身が坊主に成りすました蒟蒻屋ということが気づいていると思い、自分の作った蒟蒻が馬鹿にされたと勘違いし、六兵衛も身振りで問に答えると、禅僧はすばらしい答えと解釈して負けを認めたという故事から。
三人文殊(さんにんもんじゅ)
平凡な人でも、三人で知恵を出し合えば何かよい考えが出るものだということ。 「文殊」は知恵をつかさどるとされるという文殊菩薩のこと。 普通な人でも三人で考えを出し合えば、文殊菩薩と同等以上の考えが浮かぶという意味から。 「三人寄れば文殊の知恵」を略した言葉。 「三人文珠」とも書く。
紫緋紋綾(しひもんりょう)
高い地位や役職を持っている人が着る、美しい文様の織りなしたきらびやかな着物。 「紫緋」は紫色と緋色の着物のことで、高い位の人が着る着物のこと。 「紋綾」は模様のこと。
四門出遊(しもんしゅつゆう)
釈迦が太子の時に、四つの門から外に出て老人、病人、死人、修行者を見つけて、出家を決意した伝説のこと。 釈迦がまだシッダルータ太子と呼ばれ、不自由のない生活をしていたときに、城外で遊ぼうとして別々の日に別々の門の外に老人、病人、死人を見かけた。そして、人間の無常を感じ、最後に修行者に出会い出家する決意をしたといわれている。
四門遊観(しもんゆうかん)
釈迦が太子の時に、四つの門から外に出て老人、病人、死人、修行者を見つけて、出家を決意した伝説のこと。 釈迦がまだシッダルータ太子と呼ばれ、不自由のない生活をしていたときに、城外で遊ぼうとして別々の日に別々の門の外に老人、病人、死人を見かけた。 そして、人間の無常を感じ、最後に修行者に出会い出家する決意をしたといわれる。
衆妙之門(しゅうみょうのもん)
全てのものが生まれ出るとされる門のこと。 「衆」は数が多いこと。 「妙」は様々な不思議な現象のこと。全てのもののことをいう。
朱門之家(しゅもんのいえ)
身分が高く裕福な人が暮らす家。 中国の唐の時代には、高貴で金持ちな人の家の門は赤色に塗られていたことから。
将門有将(しょうもんゆうしょう)
立派な家系の家からは、立派な人材が出るということ。 「将門」は将軍を代々輩出している家系のこと。 「有将」は将軍が現れること。 「将門(しょうもん)、将(しょう)有り」とも読む。
自問自答(じもんじとう)
自分自身に質問をしかけて、自分自身でその質問に答えること。
切問近思(せつもんきんし)
理解が難しいことを、身近な問題として取り上げて、真剣に考えること。 「切問」は理解できていないことを問うこと。 「近思」は身近なこととして考えること。 「切(せつ)に問いて近く思う」とも読む。
千門万戸(せんもんばんこ)
建物や部屋の数が極めて多いこと。 または、たくさんの建物が隙間も無いほどに集まっていること。 「千」と「万」は数が多いことのたとえ。 「門」と「戸」は建物の出入り口ということから、部屋や家のたとえ。
前代未聞(ぜんだいみもん)
いまだかつて聞いたことがないようなこと。 大変な出来事や珍しい出来事などをいう言葉。 「前代」は現在より前の時代のこと。 「未聞」は一度も聞いたことがないこと。
大門高台(だいもんこうだい)
立派な屋敷のこと。 「大門」は正面にある大きくて立派な門。 「高台」は高層の建物。
蟄居閉門(ちっきょへいもん)
門や窓を閉じて、部屋から出ないこと。 「蟄居」は窓や扉を閉めて部屋にこもらせる江戸時代の武士に課せられた刑罰の一つ。 「閉門」は窓や門を閉めて人の出入りを禁止する江戸時代に武士や僧侶に課せられた刑罰の一つ。 「閉門蟄居」ともいう。
頂門一針(ちょうもんのいっしん)
要点を的確に突く戒めや忠告のこと。 「針」は治療のために使う、鍼灸の針のこと。 頭頂部にあるつぼを、一本の針で確実に突いて治療するという意味から。 「頂門一鍼」とも書く。
頂門金椎(ちょうもんのきんつい)
要点を的確に突く戒めや忠告のこと。 「頂門」は頭頂部。 「金椎」は金槌。 急所である頭頂部を、金槌で確実に叩くという意味から。
珍問珍答(ちんもんちんとう)
変な質問と変な答えのこと。 普通とは違う質問と、それに対する奇妙な答えということ。
程門立雪(ていもんりっせつ)
弟子が師匠を尊敬し、心の底から教えを乞うこと。 「程門」は程一族の家の門。または、中国の宗の程顥と程頤の学問を受け継ぐ人のこと。 「立雪」は雪の上に立つこと。 中国の北宗の時代、游酢と楊時の二人は、程顥と程頤に教えを受けようと家を訪れたが、程頤は瞑想をしていたので傍で待っていたが、程頤が二人に気がついた時には雪が一尺ほど積もっていたという故事から。 教えを受ける人の心得をいう言葉。 「程門(ていもん)雪に立つ」とも読む。
天門開闔(てんもんかいこう)
この世の全てのものが変化し、生まれ消滅すること。 「天門」はこの世にあるものが生まれ出るとされる門。 「開闔」は開いたり閉まったりすること。 天門が開くと全てのものが生まれ、閉じると全てのものが消滅するといわれている。
天門登八(てんもんとうはち)
仕官して、一番上の地位を得ようとすれば、自身の命が危うくなるということ。 「天門」は天にあるとされる門。 古代中国では、天には九つの階層があるとされていて、晋の陶侃は翼で飛んで八つ目をこえ、九つ目の前で門番に叩き落とされる夢を見た後に、八州を治める高官になった。 さらに上の地位を目指そうとしたが、夢を思い出して自重したという故事から。
桃李満門(とうりまんもん)
すぐれた人材が数多く集まること。 人材を桃やすももにたとえた言葉で、味のよい桃やすももが門に満ち溢れるという意味から。 「桃李(とうり)門に満つ」とも読む。
杜門却掃(ともんきゃくそう)
門を開けることなく、世間との関係を絶つこと。 「杜門」は門を閉じること。 「却掃」は客をしりぞけること。 道を掃除して客を迎えることをしないという意味から。
都門桂玉(ともんけいぎょく)
他の土地からやってきて、物価の高さで生活に苦労すること。 「桂」は香木、「玉」は宝玉。 戦国時代の遊説家の蘇秦が、楚の威王を訪れたところ、面会までに三か月も待たされてしまい、その間、宝玉より高い食べ物や香木より高い薪の値段に悩まされ、生活に苦労したという故事から。
二束三文(にそくさんもん)
売値がとても安いこと。 ほとんど価値がないこと。 「文」は昔使われていた価値の低い貨幣。 「三文」は少しの金額のたとえ。 二束売っても三文(少しの金額)にしかならないということから。 「二束」は「二足」とも書き、農民の副業として多く生産されていた金剛草履という丈夫な草履が、二足でたったの三文という安い値段で売られていたことが語源という説もある。
入境問禁(にゅうきょうもんきん)
知らない土地に行ったら、はじめにその地での禁止事項を聞いて、それを守ることが大切だということ。 「入境」は国境を越えること。他の地域に行くこと。 「問禁」は禁止されていることを聞くこと。
如是我聞(にょぜがもん)
仏教で経文の冒頭に記される定型の言葉。 「私はこのようにお聞きしました」という意味。
博学審問(はくがくしんもん)
様々な学問を広く学び、深く細かいことを詳しく問うこと。 儒教の朱子学の学問の過程にある「学、問、思、弁、行」のうち、学と問のことを意味する言葉。 「審問」は詳しく調べて、細かいことを尋ねること。
反躬自問(はんきゅうじもん)
自分で自分のことを反省すること。 「反躬」は自分で自分のことを振り返って考えること。 「自問」は自分で自分に尋ねること。
煩悶憂苦(はんもんゆうく)
思い悩んで、苦しんでもだえること。 「煩悶」は苦しみ悩むこと。 「憂苦」は心配して苦しむこと。
班門弄斧(はんもんろうふ)
その分野で最もすぐれている人に、自慢げに技術を見せ付けること。 「班」は人の名前で、公輸盤のこと。 中国の春秋時代、名大工の公輸盤の家の門の前で斧を振るって見せるという意味から。 「班門(はんもん)に斧(おの)を弄(もてあそ)ぶ」とも読む。
表敬訪問(ひょうけいほうもん)
敬う気持ちを示すために人を訪ねること。 「表敬」は敬う気持ちを示すこと。
不聞不問(ふぶんふもん)
興味を示さない態度のこと。 「不聞」は聞こうとしない態度。 「不問」は質問しようとしない態度。 「聞かず問わず」とも読む。
不平煩悶(ふへいはんもん)
様々な不満や悩み、苦しみのこと。 「不平」は思うとおりにならずに、不満に思うこと。 「煩悶」は悩みや苦しみのこと。
不立文字(ふりゅうもんじ)
経典に書かれている教義や教条だけではなく、体験によって伝えることが最も大切であるということ。 禅宗の言葉で、悟りの道は言葉や文字ではなく心で伝わるものだという教えから。 「文字(もんじ)を立てず」とも読む。
北門之嘆(ほくもんのたん)
仕官した先の主人が愚かな人物で、重要な地位につくことができずに嘆くこと。 「北門」は『詩経」の詩の編名。 中国の東晋の李充が家計のために、地位の低い地方官になったときに言ったとされる言葉から。 「北門之歎」とも書く。
望聞問切(ぼうぶんもんせつ)
東洋医学で最も重要な四つの診療方法。 「望診」、「聞診」、「問診」、「切診」の四つを略した言葉。 「望診」は目で見て観察すること。 「聞診」は耳で聞くこと。 「問診」は患者に言葉で尋ねること。 「切診」は指でさすって調べること。
真一文字(まいちもんじ)
「一」の字のようにまっすぐなこと。 一直線であることや、わき目も振らないこと。
名聞利養(みょうもんりよう)
名声と財産を得ようとする欲のこと。 「名聞」は世間の評判、「利養」は身を削り財欲を満たすこと。
無学文盲(むがくもんもう)
知識がなく、文字を読むことさえできないこと。 または、その人のこと。
無知文盲(むちもんもう)
知識や知恵がなく、文字が読めないこと。または、そのような人のこと。 「文盲」は文字を読むことができないこと。または、学問のないこと。 「無智文盲」とも書く。
迷者不問(めいしゃふもん)
わからないことがあれば積極的に尋ねるべきだという戒め。 無知な人は道に迷っても、人に道を尋ねることをせず、さらに迷うことになるという意味。
門外不出(もんがいふしゅつ)
とても大切な技術や物などを、決して他人に知られないように人に見せ付けたり自慢することなく隠して外に出さないこと。 家の門から外に出さないという意味から。
問牛知馬(もんぎゅうちば)
関係のない話から始めていって、うまく相手の隠していることを聞き出すこと。 趙広漢の得意とした話術の鉤距術というもので、鉤距は物を引っ掛けて出す道具のこと。 馬の値段を知るには、犬や羊、牛と聞いていき、馬の値段を聞いてほかと比較して値段を知るという尋問方法の一つ。 趙広漢はこれを使って、多くの犯罪者を検挙したという。
門巷塡隘(もんこうてんあい)
門の前などに大勢の人が集まることの形容。 「門巷」は門や門の前にある小道、「塡隘」はふさがって狭くなるという意味で、人が多くて道が通れないということから。
門戸開放(もんこかいほう)
制度や制限をなくして、自由に出入りできるようにすること。 門戸を開け放って自由にするという意味から。
文殊知恵(もんじゅのちえ)
文殊菩薩のようなすぐれた知恵のこと。 「文殊」は仏教で知恵の仏の文殊菩薩のこと。
門衰祚薄(もんすいそはく)
一族の勢いが弱くなって、幸運に見放されること。 「門」は一族ということ。 「祚」は幸運のこと。 「門(もん)衰(おとろ)え祚(さいわい)薄し」とも読む。
悶絶躄地(もんぜつびゃくじ)
酷い痛みで転げまわりながら悶えて苦しむこと。 「悶絶」は悶えて苦しんで気を失うこと。 「躄地」は地面を這いずり回ること。
門前雀羅(もんぜんじゃくら)
訪ねてくる人が全くいないさびしい様子のこと。 「雀羅」は鳥のすずめを捕まえるときに使う網のこと。 人の気配がないため、門の前にたくさんのすずめが集まっており、網を設置すれば捕まえられるほどであるという意味から。 「門前雀羅設くべし」を略したもので、主に「門前雀羅を張る」という形で使う言葉。
門前成市(もんぜんせいし)
たくさんの人が集まること。 門の前にたくさんの人が集まっていて市場のようになっているという意味から。 中国の前漢の時代の鄭崇が、人を集めて謀反を企んでいると疑われ、「家の門の前には市場のように人がいるが、心は水のように清らかです」と訴えたという故事から。 「門前(もんぜん)市を成す」とも読む。
門地門閥(もんちもんばつ)
家の格式。または、名家のこと。 「門地」と「門閥」のどちらも家の格式をいう。 同じ意味の言葉を重ねて強調した言葉。
問鼎軽重(もんていけいちょう)
人の権力や地位を軽くみて、取って代わろうとすることのたとえ。 または、人の権力や能力を疑って軽くみること。 「鼎」は古代中国で、ものを煮るのに用いた青銅器。ここでは帝位の象徴とされた宝器。 古代中国の楚の荘王が、周の帝位の象徴である鼎の大きさや重さを尋ねた。 鼎は象徴であり、大小や軽重を問うべきではないにもかかわらず、それを問うたのは周の王室の権威をないがしろにし、暗に王権を狙ったものあったという故事から。 一般的に「鼎の軽重を問う」という形で使うことが多い言葉。
門庭若市(もんていじゃくし)
門や庭にたくさんの人が集まること。 人がたくさんいて騒々しいことをいう。 「門庭(もんてい)市(いち)の若(ごと)し」とも読む。