「ち」を含む四字熟語
「ち」を含む四字熟語 — 994 件
魚跳竜門(ぎょちょうりゅうもん)
社会的に高い地位に上り詰めて名声を得ることを願う言葉。 中国の黄河にある竜門という流れの速い場所を登り切った魚は竜になるという伝説から。 「魚(うお)竜門(りゅうもん)を跳(は)ぬ」とも読む。
空山一路(くうざんいちろ)
人の気配のない静かな山の中に一つの道が通じていること。 「空山」は人気のない寂しく静かな山。 「一路」は一つの道。
空中楼閣(くうちゅうのろうかく)
土台のない蜃気楼で現れた建物という意味から、根拠がなく現実的ではない考えや議論のこと。
空中分解(くうちゅうぶんかい)
航空機が飛んでいる途中に、空中でばらばらに壊れること。 または、計画や組織などが、途中でつぶれたり、くずれたりしてだめになることのたとえ。
盟神探湯(くかたち)
古代日本で行われた、神に誓いを立て、真偽、正邪を判断する裁判の方法。 神に誓いを立てて熱湯に手をいれて、正しい者はやけどを負わず、罪のある者は手がただれるというもの。
苦中作楽(くちゅうさくらく)
苦しい中でも、楽しもうとして作り出すこと。 元は苦しいことばかりの世の中で、それが楽しいと思い込んで、この世界に心がとらわれているという否定的な意味で、そこから苦しいことも苦としないという意味に変わった言葉。または、忙しくても余裕のある生き方のことをいう。 「苦中(くちゅう)に楽(らく)を作(な)す」とも読む。
狗尾続貂(くびぞくちょう)
つまらない者が、権力で次々と高官になることを罵しる言葉。または、劣った者がすぐれた者のあとに続くこと。 「狗尾」は犬の尾、「貂」は動物のてんのことで、昔は高官の冠にてんの尾を飾っていた。 晋の趙王倫が力を得て、一族をみな高官にして、てんの尾で飾った冠をつけたために、てんの尾が足りなくなって、犬の尾で飾らないといけなくなると人々が罵った故事から。
君子自重(くんしじちょう)
学識があり、徳の備わった人格者は、自身の行動を慎んで、軽率な行動をしないこと。 「君子」は教養があり、高い徳がある人格者。 「自重」は慎んで、軽はずみな行動をしないこと。
愚痴無知(ぐちむち)
愚かで知識がないこと。 または、そのような人のこと。 「愚痴」は愚かなこと。 「無知」は何も知らないこと。 「愚痴無智」とも書く。
形影一如(けいえいいちにょ)
仲が良い夫婦のこと。 または、心の善悪が行動に出ること。 体と影は離すことが出来ないように深く結びついた関係ということから。
形影相弔(けいえいそうちょう)
誰かが来ることもなく、一人で寂しい様子。 「形影」は形と影。 「弔」はあわれむこと。 自分と自分の影で慰め合うことから孤独の意。 「形影(けいえい)相(あい)弔(とむら)う」とも読む。
傾蓋知己(けいがいのちき)
以前からの親友のように、初めて出会った者同士がすぐに親しくなること。 「傾蓋」は車の蓋を傾けるという意味から車を止めること。 「知己」は友人という意味。
稽古之力(けいこのちから)
過去の出来事を考える努力のこと。 または、学問や芸術の成果で、財産や地位を得ること。 「稽古」は過去の出来事を考えること。
髻中明珠(けいちゅうみょうしゅ)
隠された奥義のたとえ。 「髻」は束ねた髪。 法華経で説かれる七つのたとえ話の一つで、転輪聖王は束ねた髪の中に隠した宝珠を大きな功績がある者にだけ与えたとされている。
軽佻浮薄(けいちょうふはく)
言動に思慮が足りず、気持ちが浮ついている様子。 または、信念がなく、言動が軽率で周りに流されやすいこと。 「軽佻」はよく考えずに発言したり行動したりすること。 「浮薄」は気持ちに落ち着きがないこと。 「軽窕浮薄」とも書く。
形直影正(けいちょくえいせい)
心の善悪が行動に表れること。 または、原因と結果が相反することがないことのたとえ。 「形」と「影」はどちらも本体とそれから現れるもののたとえで、原因と結果のたとえ。または、自分と他人のたとえ。 まっすぐなものは、影もまっすぐになるという意味から。 「形(かたち)直(なお)ければ影(かげ)正(ただ)し」とも読む。
恵風和暢(けいふうわちょう)
心地よい風が吹いて、穏やかでなごやかにすること。 「恵風」は生物を育む恵の風。 「和暢」は穏やかでなごやかなこと。または、穏やかでなごやかにすること。
灰身滅智(けしんめっち)
煩悩を無くし、身体も心も無にした悟りの境地のこと。 仏教の言葉で、小乗仏教の理想の境地とされている。 「身(み)を灰にして智(ち)を滅す」とも読む。
結縁灌頂(けちえんかんじょう)
多くの人々に仏道との縁を結ばせるために行う儀式。 「灌頂」は頭に水を注ぎかける儀式で、仏道との縁を結ばせたり、僧侶が高い地位にのぼるときに行う密教の儀式。
血脈相承(けちみゃくそうじょう)
師から弟子へと、仏の教えを受け継いで伝えていくこと。 仏教の言葉で、父親から子へと血を受け継いでいくことにたとえた言葉。
懸車致仕(けんしゃちし)
公の仕事から退いてのんびりと生活すること。 または、七十歳のこと。 「懸車」は車をつるしておくこと。 「致仕」は官職を辞めること。または、七十歳のこと。 中国の前漢の薛広徳は、七十歳になり官職を辞めるときに天子から賜った馬車を、高く吊るしてその名誉を子孫に伝えたという故事から。 「車を懸(かか)げて致仕(ちし)す」とも読む。 「致仕懸車」ともいう。
見出知入(けんしゅつちにゅう)
結果を見て、行った物事の影響を知ること。 「出(いず)るを見て入(い)るを知る」とも読む。
見知故縦(けんちこしょう)
犯罪を目の前で見ていながら、見ていないふりをすること。 「見知」は実際に見ること。 「故縦」は犯罪と知っていながら意図的に見逃すこと。
捲土重来(けんどちょうらい)
敗北や失敗によって一度は落ちた勢いを、再び取り戻して反撃することのたとえ。 一度静まった土煙が、再び巻き上げられるという意味から。 「捲土」は土煙が舞い上がる様子のことから、勢いが激しいことのたとえ。 「重来」は去ったものが、もう一度やって来ること。 「巻土重来」とも書く。
堅忍質直(けんにんしっちょく)
何事にも忍耐強く、まっすぐな性格のこと。 「堅忍」は我慢強いこと。 「質直」は真面目で正直なこと。
剣一人敵(けんはいちにんのてき)
剣術は一人の敵を相手にするための技術であるということ。 中国の秦の時代の項羽は、天下を取ろうとする人は剣術よりも兵法を学ぶべきであるといったという故事から。 「一人」は「ひとり」とも読む。
剣抜弩張(けんばつどちょう)
戦闘が始まる直前のような緊張した状況のこと。 または、書道で筆勢に激しい気迫がこもっていることのたとえ。 剣を鞘(さや)から抜いて、石弓に矢をつがえて弦を引くことから。 「弩」は矢や石を飛ばすことのできる機械、石弓。 「張」は弦を引いて張ること。 「弩張剣抜」ともいう。
懸腕直筆(けんわんちょくひつ)
書道の基本的な筆の使い方のこと。 姿勢を整えて、肘を脇から離して腕を水平に上げ、筆を垂直に持つ書き方をいう。 「懸腕」は腕をつけずに浮かせること。 「直筆」は垂直に筆を持つこと。
懸腕枕腕(けんわんちんわん)
書道の基本的な筆の使い方のこと。 懸腕法と枕腕法のこと。 懸腕法は、姿勢を整えて、肘を脇から離して腕を水平に上げ、筆を垂直に持つ書き方。 枕腕法は、紙の上に左の手のひらを伏せて、左の手を右の手の枕のようにして構える書き方。
月中蟾蜍(げっちゅうのせんじょ)
月に住んでいるといわれる伝説上のひきがえるのこと。 古代中国の英雄が不老不死の薬を得たが、それを英雄の妻が盗み、月に逃げてひきがえるになったという伝説から。
言行一致(げんこういっち)
実際に口に出して言ったことと行動が同じであること。 主張していることと行動が同じであること。 「言行」は発言と行動。「一致」は同じものであること。
言者不知(げんしゃふち)
物事に対して本当に知っている人は、軽々しく言葉に出して説明しようとしないということ。
厳正中立(げんせいちゅうりつ)
片方に偏ることなく、どちらの敵にも味方にもならないこと。 「厳正」は公正な立場を貫くこと。 「中立」は二者の間にあっても、決してどちらの側にもつかないこと。
言文一致(げんぶんいっち)
いつも使っている話し言葉で文章を書くこと。 または、明治時代の言論界や文学界に行われた、文体の改革運動のこと。 「言文」は口語と文語のこと。 言論界では福沢諭吉や西周、文学界では二葉亭四迷や山田美妙などが推進した。
挙一明三(こいちみょうさん)
理解力が非常にすぐれていること。 仏教の言葉で、四角の一隅を挙げれば、残りの三隅を悟るということから。 「一を挙(あ)げて三を明らかにす」とも読む。
行雨朝雲(こううちょううん)
男女の交わり、情交のたとえ。 中国の戦国時代の楚の壊王が昼寝をしていると、夢の中で巫山の女性の神と情交して別れ際に、「朝には雲となって、夕方には雨になってここに参ります」と言ったという故事から。
慷慨忠直(こうがいちゅうちょく)
忠義の心から激しく怒り、悲しむこと。 「慷慨」は世の中の不義理や不正に腹を立てること。 「忠直」は国や君主に尽くそうという素直な気持ち、忠義のこと。または、そのような人のこと。
厚顔無恥(こうがんむち)
恥知らずで、遠慮がない態度のこと。 「厚顔」はあつかましいこと。 「無恥」は恥知らずなこと。 他人のことを一切考えずに、自分の思い通りに行動する態度のこと。 「無恥厚顔」ともいう。
功疑惟重(こうぎいちょう)
功績を明確に判別できない場合、恩賞は重くすべきであるということ。 「功(こう)の疑(うたが)わしきは惟(これ)重くせよ」とも読む。
高軒寵過(こうけんちょうか)
身分の高い人が訪ねてくること。 「高軒」は他人の車の敬称で、立派な車という意味。 「寵過」は名誉ある来訪という意味。 中唐の詩人、李賀の文才を伝え聞いた韓愈と皇甫湜が訪ねると、七歳だった李賀がその場で「高軒過」と題した詩を作ったという故事から。
綱断紐絶(こうだんちゅうぜつ)
国家を支えるための人材を、登用できないことのたとえ。 頼みの綱が切れてしまうことから。 「綱」と「紐」はどちらも国家を支えるための綱のこと。 「断」と「絶」はどちらも切れてしまうこと。 「綱紐断絶(こうちゅうだんぜつ)」ともいう。
巧遅拙速(こうちせっそく)
遅くて上手いよりも、下手でも速いほうがよいということ。 元は兵法の言葉で、時間をかけて素晴らしい戦果を上げるよりも、早く終わらせることが最も大切なことであるという意味から。 「巧遅は拙速に如かず」を略した言葉。
光中化仏(こうちゅうけぶつ)
主となる仏像の後ろの光の部分にある小さな仏像。
膠柱鼓瑟(こうちゅうこしつ)
その場に応じた対応ができないこと。融通が利かないこと。 「膠」は接着剤の一種。 「柱」は琴と弦の間に挟んで音階を調節するためのもの。琴柱(ことじ)。 「瑟」は大きい琴。 琴柱に膠(にかわ)を塗って固定すると音程を変えることができないことから。 「柱(ことじ)に膠(にかわ)して瑟(しつ)を鼓(こ)す」とも読む。
黄中内潤(こうちゅうないじゅん)
才能や徳を外側に出すことなく、人知れず内側に持っていること。 易経の五行説の言葉で、五色の色は青、赤、黄、白、黒という順番になるということから、「黄」は中央という意味。 「中」は中庸の徳のこと。 「黄中」は人としての徳が内側に満たされていること。 「内潤」は内側にあるつやや、輝きという意味から、才能や徳のことをいう。
口中雌黄(こうちゅうのしおう)
自身の言った間違っていることをすぐに訂正すること。 または、根拠のない、いい加減なことを言うこと。 「雌黄」は文字を訂正するときに使っていたとされる、黄色の顔料のこと。 昔の中国の紙は黄色がかっていたので、黄色の顔料で文字を塗りつぶして訂正していた。 文字を訂正するための黄色の顔料を常に口の中に含んでいるという意味から。
口誅筆伐(こうちゅうひつばつ)
言葉や文章を使って、相手を非難して攻撃すること。 「誅」と「伐」はどちらも罪人を責めて攻撃すること。
高枕安眠(こうちんあんみん)
気がゆるんで、警戒することを忘れること。 「高枕」は枕を高めにして、寝やすくすること。 「安眠」は深く眠ること。
高枕無憂(こうちんむゆう)
何の心配事も無く、ぐっすりと眠ること。 「高枕」は枕を高めにして、寝やすくすること。 「無憂」は心配することが何もないこと。 中国の戦国時代、張儀が魏の哀王に秦と連衡することを勧めたという故事から。 「枕を高くして憂い無し」とも読む。
孝悌忠信(こうていちゅうしん)
誠意を込めて親や目上の人に仕えること。 「孝悌」は両親や目上の人にしっかりと仕えること。 「忠信」は誠意をもって、決して欺かないこと。 儒教の四つの徳目。 「孝悌」は「孝弟」とも書く。 「忠信孝悌(忠信孝弟)」ともいう。
黄道吉日(こうどうきちにち)
何をしても上手くいく、よい日。吉日。 「黄道」は地球から見た太陽が移動するように見える軌道。 陰陽道の言葉で、全てがうまくいくとされている日のこと。
巧発奇中(こうはつきちゅう)
すぐれた発言で、他者の気持ちや事実を言い当てること。 「奇」はすばらしいや、すぐれているという意味。 「中」は当たること。
黄髪垂髫(こうはつすいちょう)
老人と子どものこと。 「黄髪」は黄色がかった白髪ということから、老人のたとえ。 「垂髫」は子どものおさげ髪ということから、子どものたとえ。
洪範九疇(こうはんきゅうちゅう)
天下をうまく治めるための模範となる政治道徳のこと。 「洪範」は『書経』の篇名。 「九疇」は「洪範」で述べられている九つの大法のことで、天下を治めるための政治道徳をいう。
光禄池台(こうろくのちだい)
非常に豪華で、素晴らしい屋敷のこと。 「光禄」は中国の高級官僚の役職の光禄勲のこと。 「池台」は庭にある池の中に建っている建物のこと。 中国の前漢の時代、光禄勲の長官だった王根の屋敷が極めて立派だったということから。
黒歯彫題(こくしちょうだい)
黒い色に染めた歯と入れ墨をした額のこと。 「題」は額のこと。 古代中国の南方にいた異民族の風習。 「彫題」は「雕題」とも書く。 「彫題黒歯(雕題黒歯)」ともいう。
黒貂之裘(こくちょうのきゅう)
非常に価値の高いもののたとえ。 「黒貂」は黒い色の動物のてん。 「裘」は皮衣。 てんの皮衣は、高貴な人が着る高価な服ということから。
鵠面鳥形(こくめんちょうけい)
飢えと疲労で痩せ細って、衰えている様子。 「鵠面」は鳥の白鳥のように痩せ細った顔のこと。 「鳥形」は鳥のように痩せ細っていること。
股肱之力(ここうのちから)
主君を補佐する能力。 または、全身の力。 「股肱」は手足のことで、一番信頼できる人物のたとえ。
壺中之天(こちゅうのてん)
酒を飲んで世間のことを忘れること。 または、現世から離れた理想郷のこと。 「天」は世界のこと。 中国の後漢の時代、壺公という薬売りが、店先に置いていた壺の中に入るところを見かけた役人の費長房は、その壺の中に入れてもらうと、多くのご馳走が並ぶ理想郷だったという故事から。
胡蝶之夢(こちょうのゆめ)
自分とものとの区別がなくなって、全てのものが一つのものとする万物一体の境地のこと。または、人の生がはかないことのたとえ。または、夢と現実の境がはっきりと区別できなくなること。 荘子が胡蝶になって遊ぶ夢をみて、目が覚めると夢で胡蝶になったのか、胡蝶が夢をみて自分になったのかわからなくなったという故事から。
困知勉行(こんちべんこう)
苦労しながらも学び、努力を積み重ねて物事を実際に行うこと。 「困知」は心を苦しめて何とか知ることが出来るということ。 「勉行」は努力を積み重ねて、実際に行うこと。 『中庸』での修養の三つの段階の一つで、才能の劣った人が行う修養だが、結果は全て同じになるので才能が劣った人も努力するべきであるという教え。
昏天黒地(こんてんこくち)
日が暮れて、灯りがなくなって真っ暗な様子。 または、意識がぼんやりとしていて、はっきりとしないこと。 または、生活や社会の秩序が乱れている様子。 「昏」は夜のこと。
合歓綢繆(ごうかんちゅうびゅう)
男女が深く愛し合うこと。 「合歓」は喜びを分かち合うことや、男女の睦みあいのこと。 「綢繆」は絡みつくこと。
剛毅直諒(ごうきちょくりょう)
裏表がなく誠実で意志が固いこと。 「剛毅」は意志が固いこと。 「直諒」は正直で誠実なこと。
剛腸石心(ごうちょうせきしん)
意志が固く、度胸があること。 「剛腸」は何事にも動じない、豪胆なこと。 「石心」は固い石のような心のこと。
敖不可長(ごうふかちょう)
思い上がって他者を見下す心は増長させてはいけないということ。 「敖」はおごって偉そうにすること。 「敖(おごり)は長(ちょう)ず可(べ)からず」とも読む。
五角六張(ごかくろくちょう)
何をしてもうまくいかない縁起の悪い日のたとえ。 または、物事がうまく進まないこと。 正座によって二十八方位に分割したものの中の二つ、「角」と「張」のことで、どちらも物事がうまく進まない日とされている。 五日に角宿にあい、六日に張宿にあうという意味から。
五十知命(ごじゅうちめい)
五十歳になって天から与えられた使命を知ること。 「命」は天命、天から与えられた使命のこと。 孔子が自身の人生を振り返って言った言葉。 五十歳を意味する、「知命」ということの語源。 「五十にして天命を知る」を略した言葉。
五体投地(ごたいとうち)
礼拝の形式の一つのことで、頭と両肘、両膝を地面につけて行う礼拝。 仏教で最高の礼拝とされている。
梧桐一葉(ごどういちよう)
物事が衰える前兆のこと。 「梧桐」は植物のあおぎりのこと。 あおぎりは他の木よりも早く葉が落ちるとされ、あおぎりの葉が一枚落ちるのを見て、秋が来ることを知るという意味から。
五里霧中(ごりむちゅう)
物事の状況が全くわからず、判断に困ること。または、そのような状況。 「五里霧」は五里にも渡って周囲が霧で覆われていること、「中」はその霧の中にいること。 霧の中にいて、先もよく見えず方向もよくわからない状態という意味から。 後漢の道士の張楷が五里霧という仙術を使い、周囲五里を霧で覆ったという故事からきた言葉。
最後通牒(さいごつうちょう)
外交文書の一種で、平和的交渉の最終的な要求。 受け入れられない場合は、戦争などの実力行使を行うことを宣言することが多い。
祭政一致(さいせいいっち)
神を祭ることと政治を行うことは、あわせて一つのものであるという考え。または、そうした政治形態のこと。 古代社会に多い政治形態の一つ。 「祭」は神を祭ることから宗教のこと。 「政」は政治を行うこと。 「一致」は二つ以上のものが一つになること。
採長補短(さいちょうほたん)
他人の長所をとり入れて、自身の短所を補うこと。 「長」は長所、「短」は短所。 「長(ちょう)を採(と)り短(たん)を補(おぎな)う」とも読む。
作史三長(さくしのさんちょう)
才知、学問、識見という三つの能力のことで、歴史家が歴史書を書いたり、編集したりするために必要な能力をいう。
沙中偶語(さちゅうのぐうご)
臣下同士で謀反を起こす相談をすること。 「沙中」は人のいない砂地のこと、「偶語」は向かい合って話し合うこと。 古代中国の漢の君主の劉邦の時代に、功績を上げていても褒賞がもらえずに、他に人のいない砂地で、臣下たちが謀反の相談をしていたという故事から。
三衣一鉢(さんえいっぱち)
僧侶が持ち歩く少しの持ち物。 「三衣」はインドの僧団の僧侶が着る三種類の衣服。 「一鉢」は托鉢の時に布施で食べ物をもらい、それをいれるための食器。 インドの僧団が僧侶が持つことが許されたもので、これらがあれば最低限は足りるという意味。
山海珍味(さんかいのちんみ)
山と海で採れた物から作られた、珍しい味のする食べ物。 または、非常に豪華な料理のこと。
山高水長(さんこうすいちょう)
清らかで気高い人の品性のたとえ。 または、そのような人の功績や名声が後の世まで語り継がれること。 「山高」は高く山がそびえたつことから、人々が功績や徳の高さを見上げるということのたとえ。 「水長」はいつまでも川の水が流れ続けるという意味から、いつまでも絶えないことのたとえ。 「山(やま)高く水(みず)長し」とも読む。