「う」を含む四字熟語
「う」を含む四字熟語 — 4264 件
轍鮒之急(てっぷのきゅう)
危険や困難が迫っていることのたとえ。 また、切迫した状況にある人のたとえ。 「轍」は車輪の跡、わだちのこと。 「鮒」は魚の鮒(ふな)のこと。 車輪の跡にできた枯れかけの水たまりにいる鮒という意味から。 荘子が監河侯に米を借りに行ったが、監河侯から「近々年貢が入るのでその後に貸しましょう」と言われた。 それを聞いた荘子は、「ここに来る途中で枯れかけの水たまりにいる鮒から水をくださいと助けを求められました。そこで私は、後で川の水を持ってきてあげようと答えました。しかし鮒は、水が欲しいのは今だと言って怒ってしまいました」というたとえ話をして窮状を訴えたという故事から。
鉄網珊瑚(てつもうさんご)
珍しい品物や、素晴らしい才能をもつ人物を得るために探すこと。 海の底に鉄の網を沈めて、それに着生させ、成長したあとに引き上げて珊瑚を採取するという、唐の時代に東ローマ帝国で行われたとされる方法から。
天衣無縫(てんいむほう)
詩や文章などにわざとらしさがなく、自然で美しいこと。 また、無邪気で飾り気のない人柄のこと。 「天衣」は天に住むとされる天女の衣服のこと。 「無縫」は縫い目がないこと。 天女の衣服は、縫い目がない(加工されていない)にもかかわらず美しいという意味から。 「無縫天衣」ともいう。
天宇地廬(てんうちろ)
世界。天と地。この世。 「天宇」は空の屋根という意味から、空や世界のこと。 「地廬」は地のいおりという意味から、大地のこと。
顛越不恭(てんえつふきょう)
人としての道を外れて、君主の命令に従わないこと。 「顛越」は転がり落ちるという意味から、人としての道を外れること。 「不恭」は不謹慎な態度のこと。
天淵氷炭(てんえんひょうたん)
違いの差が非常に大きいこと。 「炭」は燃えている炭。 「天」と「淵」、「氷」と「炭」という互いに性質が反対のものを並べて、非常に差があることをたとえた言葉。
天下蒼生(てんかそうせい)
世界の全ての人々のこと。 「蒼生」は青々と生い茂っている草木という意味から、たくさんの人々のたとえ。
天下無双(てんかむそう)
世の中につりあうものが存在しないほどすぐれていること。 または、そのような人のこと。 「天下」は全世界や国全体のこと、「無双」は二つと存在しないということから、比べられるものがないという意味。 「天下に双(なら)ぶ無し」とも読む。 「てんか」は「てんが」とも、「むそう」は「ぶそう」とも読む。
塡街塞巷(てんがいそくこう)
繁華街に人が多く、活気に満ちている様子。 「塡」と「塞」は塞ぐこと。 「巷」は町にある小さな道のこと。 大きな道も小さな道も、人や馬車が多くて道が塞がれるということから。 「街を塡(うず)め巷(ちまた)を塞(ふさ)ぐ」とも読む。
天高気清(てんこうきせい)
秋の空が高く、すっきりと晴れ渡っていて、空気がさっぱりとしていること。 「天高」は秋の空が晴れ渡っていて高いこと。 「気清」はさっぱりとしていて心地よい空気のこと。 「天高く気清し」とも読む。
天香桂花(てんこうけいか)
月の中にあるとされる桂(かつら)の花のこと。 または、美人を言い表す言葉。 「天香」は天から香る、かぐわしい香り。
天高聴卑(てんこうちょうひ)
帝王は高い場所にいるが、地上にいる普通の人々のことも聞いてよく知ることができるということ。 帝王の理解力や判断力がすぐれていることをいう。 「天高きも卑(ひく)きを聴く」とも読む。
天潢之派(てんこうのは)
皇族のこと。 「天潢」は天の川のこと。 「派」は大元から別れ出たもののこと。 天の川の支流にたとえた言葉。
天日之表(てんじつのひょう)
天子となるべき容貌のこと。 「天日」は天子のこと。 「表」は顔の形、容貌。 中国の書生という人物が、唐の高祖李淵の次男を評した故事から。
諂上欺下(てんじょうぎか)
自分よりも力のあるものには媚びを売り、自分よりも力のないものには馬鹿にした態度をとること。 「上(かみ)に諂(へつら)い下(しも)を欺(あざむ)く」とも読む。
天井桟敷(てんじょうさじき)
大きな劇場で、料金が安く、一番天井に近い後ろの客席のこと。 一番奥にあるために見づらく、せりふも聞き取り辛いが、料金が安いため、何度も通う芝居好きの客が多く、演者には重要視された。
天上人間(てんじょうじんかん)
天上界と人間界のこと。 または、絶対に通ずることのなく、遠く隔たっていることのたとえ。 または、距離が非常に離れていることのたとえ。
天上天下(てんじょうてんげ)
天上の世界と地上の世界のこと。 または、天と地の間。全世界のこと。
天壌無窮(てんじょうむきゅう)
いつまでも終わることなく、天と地と共に続いていくこと。 「天壌」は天と地のことで、広く大きいことや終わりがないことのたとえ。 「無窮」は極まりないという意味から、永遠や永久のたとえ。
天人相関(てんじんそうかん)
儒教の政治思想で、天が人間を生み出し、その人間が行う政治の結果に応じて天が祝福したり、災厄を与えたりするというもの。 中国の前漢の時代の儒家の薫仲舒が『春秋繁露』で唱えたもの。 「天人(てんじん)相関(あいかかわ)る」とも読む。
天人冥合(てんじんめいごう)
天の意志と人の行いが自然と一致すること。 正しい行いをすれば、知らず知らずのうちに天の意志と一致するということ。 「冥合」は自然と一致するという意味。
天孫降臨(てんそんこうりん)
古事記と日本書紀の神話の中で、天照大神から国家平定の命を受けた天照大神の孫である天津彦彦火瓊瓊杵尊が、天上の高天原から日向国の高千穂に天下ったこと。 「天孫」は天津彦彦火瓊瓊杵尊のことで、天照大神の子孫という意味から。 「降臨」は神が天界から地上に降りること。
天造草昧(てんぞうそうまい)
天と地が生まれる前の渾沌としている様子。 「天造」は天が世界を作ること。 「草昧」は始まる前の秩序もなく、渾沌としている状態のこと。
天地玄黄(てんちげんこう)
天は黒く、地は黄色いということ。 「玄」は色が黒いということ。 漢字を正しく書く練習に使われる『千字文』の第一句。
天地長久(てんちちょうきゅう)
物事が終わることなくいつまでも続くこと。 天地はいつまでも消えることがないという意味から。 平和や長寿、繁栄などがいつまでも続くことを願って使われる言葉。 「天(てん)は長く地は久(ひさ)し」とも読む。
天地万象(てんちばんしょう)
この世に存在する全てのものや現象のこと。 「天地」は天と地、この世のこと。 「万象」は形がある全てのもののこと。
天地万有(てんちばんゆう)
この世に存在する全てのものや現象のこと。 「天地」は天と地、この世のこと。 「万有」は形がある全てのもののこと。
天地無用(てんちむよう)
荷物の外側に見えやすいように記す指示で、中の物が壊れやすい物なので、取り扱いに注意して上下を逆にしてはいけないということ。 「天地」は上と下。 「無用」はしてはいけないという意味。
天長地久(てんちょうちきゅう)
物事が終わることなくいつまでも続くこと。 天地はいつまでも消えることがないという意味から。 平和や長寿、繁栄などがいつまでも続くことを願って使われる言葉。 「天(てん)は長く地は久(ひさ)し」とも読む。
転倒黒白(てんとうこくびゃく)
事実を捻じ曲げること。 黒い色を白い色と言い、白い色を黒い色と言うということから。 「黒白(こくびゃく)を転倒す」とも読む。
天道是非(てんどうぜひ)
天から受ける裁きは、本当に正しいのかどうかということ。 運命に対する怒りや疑問をいう言葉。 「天道(てんどう)是か非か」とも読む。 善人が貧しいまま餓死し、悪人は不自由せずに天寿を全うすることが多いということを嘆いた、中国の前漢の歴史家の司馬遷の言葉から。
天道無親(てんどうむしん)
天の働きは、何に対しても公平であるということ。 「無親」は特定の人にだけ親しくするようなことはしないということ。 「天道(てんどう)親(しん)無し」とも読む。
天之暦数(てんのれきすう)
運命のこと。 または、天命によって帝王になる運命のこと。 「暦数」は運命のこと。 古代中国の伝説上の聖天子の尭帝が、自身の息子ではなく、臣下の舜に帝位を譲ったときに言ったとされる言葉から。
天馬行空(てんばこうくう)
考え方や行動が自由なこと。 または、詩文や書の筆遣いに勢いがあること。 「天馬」は天帝が乗るとされる、空を駆けることのできる馬。 空を天馬が駆ける様子から。 「天馬(てんば)空(くう)を行く」とも読む。
顛沛流離(てんぱいりゅうり)
つまづいて倒れたり、ふらふらしながら、当てもなく歩くこと。 「顛沛」はつまづいて倒れること。 「流離」は当てもなくさまようこと。
顛沛流浪(てんぱいるろう)
つまづいて倒れたり、ふらふらしながら、当てもなく歩くこと。 「顛沛」はつまづいて倒れること。 「流浪」は当てもなくさまようこと。
天覆地載(てんぷうちさい)
広く大きな人徳や慈愛の心のたとえ。 「天覆」は天が上から広くこの世の全てのものを覆うこと。 「地載」は地が下からこの世の全てのものを載せて支えること。 天地が全てのものを包み込むという意味から、様々なことを受け入れる、人としての器量の大きさをいう。
典謨訓誥(てんぼくんこう)
『書経』の中にある四つの文体の名前。 または、『書経』の篇名の併称。 または、経典ということ。 「典」は時代が変わっても通用する軌範、尭典と舜典のこと。 「謨」は治世のあり方、大禹謨、皐陶謨、益稷謨の三つ。 「訓」は君主を導くための教え。 「誥」は臣下に対する教え。
天保九如(てんぽうきゅうじょ)
長生きすることを願う言葉。 「天保」は『詩経』の「小雅」の中にある篇の名前で、天子の長寿と平安を祈る詩。 「九如」は「天保」の中で「如」の文字が九つ使われているということ。
天魔外道(てんまげどう)
天上界にいる魔王と仏教を信仰しない人のこと。 「天魔」は仏教の修行や、善い行いなどを妨害したり、邪道に誘ったりする魔王のこと。 「外道」は仏教以外の宗教や、仏道から外れた教えのこと。または、それらを信仰する人のこと。 「天魔」も「外道」も仏道を妨害し、害を与える者のことをいう。
天網恢恢(てんもうかいかい)
悪人や悪事を天は決して見逃さないということ。 「天網」は天が張っている網ということから、天の道理が厳しくも正しいということのたとえ。 天が張っている網は、非常に大きく、隙間があるように見えるが、何があっても悪は逃がさないということから。 「天網恢恢疎にして漏らさず」を略した言葉。
天網之漏(てんもうのろう)
天の下す罰から免れること。 または、法の抜け穴をつくこと。 「天網」は悪人を捕らえるために、天が張っている網ということから、国の法律をいう。
天門開闔(てんもんかいこう)
この世の全てのものが変化し、生まれ消滅すること。 「天門」はこの世にあるものが生まれ出るとされる門。 「開闔」は開いたり閉まったりすること。 天門が開くと全てのものが生まれ、閉じると全てのものが消滅するといわれている。
天門登八(てんもんとうはち)
仕官して、一番上の地位を得ようとすれば、自身の命が危うくなるということ。 「天門」は天にあるとされる門。 古代中国では、天には九つの階層があるとされていて、晋の陶侃は翼で飛んで八つ目をこえ、九つ目の前で門番に叩き落とされる夢を見た後に、八州を治める高官になった。 さらに上の地位を目指そうとしたが、夢を思い出して自重したという故事から。
天佑神助(てんゆうしんじょ)
天や神の助けのこと。 または、予測していないような出来事に運良く助けられること。 「天佑」は天の助けのこと。「神助」は神の助けのこと。 どちらも、人の力の及ばないものからの加護という意味。 似ている意味の言葉を重ねて強調した言葉。 「天祐神助」とも書く。
天理人情(てんりにんじょう)
自然の道理と人の行うべき正しい道。 「天理」は全ての物事の釣り合いが取れる、正しい道理。 「人情」は人の行うべき正しい道。
泥牛入海(でいぎゅうにゅうかい)
出て行ったきりで何の連絡もなく、帰ってもこないこと。 泥でできた牛が出掛けて、海に入ると溶けてなくなって戻ってこないということから。 「泥牛(でいぎゅう)海に入(い)る」とも読む。
禰衡一覧(でいこうのいちらん)
記憶力が極めてよいことのたとえ。 「禰衡」は人の名前。 中国の後漢の禰衡は、蔡ヨウの碑文を一度しか見ていないにも関わらず、欠けてわからなかった二文字以外をすべて書き表したという故事から。
泥車瓦狗(でいしゃがこう)
役に立たないもののこと。 「泥車」は泥で作られた車。 「瓦狗」は瓦で作られた犬。 泥で作られた車は何も運ぶことができず、瓦で作られた犬は番犬としての役目を果たすことができないことから役に立たないものという意味。
泥中之蓮(でいちゅうのはす)
けがれた環境の中でも、悪い影響を受けることなく心の清らかさや美しさを失わずに保つことのたとえ。 泥の中でも美しい花を咲かせる蓮のこと。 煩悩の中でも仏法で清浄さを保つことができるということを蓮にたとえた仏教語。
田園将蕪(でんえんしょうぶ)
田畑の働き手がいなくなって、雑草が生い茂って荒れ果てようとしている様子。 「蕪」は雑草が生い茂ること。 「田園(でんえん)将(まさ)に蕪(あ)れなんとす」とも読む。
伝家宝刀(でんかのほうとう)
大事な時だけに使う絶大な威力の物や手段。 「伝家」は家に受け継がれ続けていること。 家に代々と受け継がれている名刀という意味から。
伝観播弄(でんかんはろう)
たくさんの人が次々に手にとっていじくること。 または、そうされること。 「伝観」は次々に伝えて見ること。 「播」は広く行き渡らせる、「弄」は手にとっていじくること。
電光影裏(でんこうえいり)
人の一生は短く儚いものだが、悟りを得た者の魂は滅びることなく、永久に存在するということのたとえ。 中国の宋の僧の祖元が元の兵に襲われたときに唱えたとされる、「電光影裏、春風を切る」という経文の一句を略した言葉。 命は落としても魂は消えることはないということをたとえた言葉で、春風を鋭く光る稲妻で切り裂いたとしても、春風は何の影響もなく、いつもどおり吹くという意味から。
電光石火(でんこうせっか)
動きが極めて早いこと。または、ごく短い時間。一瞬。 「電光」は雷の光。 「石火」は火打ち石などを打ち付けたときに出る火花。 どちらも一瞬の光であることから。 「石火電光」ともいう。
電光朝露(でんこうちょうろ)
非常に短い時間のたとえ。 または、人の一生が儚いことのたとえ。 「電光」は稲光。 「朝露」は植物の葉に宿る朝の露のこと。 「電光」と「朝露」はどちらもあっという間に消えるという意味から。
電光雷轟(でんこうらいごう)
勢いが非常に激しいこと。 「電光」は稲光が走ること。 「雷轟」は雷が鳴り響くこと。
田父之功(でんぷのこう)
争っているもの同士が両方とも倒れて、その争いとは関係ない人が利益を得ること。 「田父」は農夫のこと。 犬が兎を追いかけ続け、両方ともが疲労で死んでしまい、そこを通りかかった農夫が何の苦労もなく両方ともを手に入れたという話から。 古代中国の戦国時代、魏と戦っても秦や楚の国が喜ぶだけで意味はないと、淳于コンが斉の国の王を諭す時にしたたとえ話から。
田夫野嫗(でんぷやおう)
教養がなく、乱暴で礼儀を知らない人のこと。 「田夫」は農業を生業にする男性、農夫。
田夫野老(でんぷやろう)
教養がなく、乱暴で礼儀を知らない人のこと。 「田夫」は農業を生業にする男性、農夫。 「野老」は田舎に住んでいる老人という意味。
吐握之労(とあくのろう)
熱心にすぐれた人材を探し求めることのたとえ。 「握髪」は髪を握ること。 「吐哺」は食べ物を吐き出すこと。 春秋時代、周公旦は食事中でも食べ物を吐き出し、入浴中でも濡れた髪を握って、面接を求める人にはすぐに面会して、すぐれた人材の登用に努めたという故事から。 「吐哺握髪」「吐哺捉髪」「吐握之労」ともいう。
当意即妙(とういそくみょう)
機転をきかせて、その場で適切に対応すること。 「当意」は工夫して適切な対応をすること。 「即妙」はすぐに思いつくことで、機転のこと。
蕩佚簡易(とういつかんい)
のんびりとしていて自由なこと。また、細かいことにこだわらず寛大なこと。 「蕩佚」はのんびりと自由で寛大なこと。 「簡易」は細かいことにこだわらず、おだやかでさっぱりしていること。
桃園結義(とうえんけつぎ)
後漢末期に、張飛の家の庭にある桃園で「劉備」「関羽」「張飛」の三人が義兄弟の約束を交わした逸話から、義兄弟の契りを結ぶこと。
冬溫夏凊(とうおんかせい)
親孝行をすることのたとえ。 冬は暖かく、夏は涼しく過ごせるように環境に配慮することから。 「冬温夏清」とも書く。
頭会箕斂(とうかいきれん)
いろいろなところから多くの税を取り立てて集めること。 「頭会」は人数を数える。 「箕斂」は農具の箕ですくうこと。 人数を数えて、箕ですくうように手当たり次第にかき集めるという意味から。
凍解氷釈(とうかいひょうしゃく)
氷が解けるように疑問や問題などが解決すること。 「解」と「釈」はどちらも氷が解けるという意味。
東海揚塵(とうかいようじん)
世の中の変化が激しいことのたとえ。 東にある大きな海が陸地になって、土ぼこりが立つという意味から。 「東海(とうかい)塵(ちり)を揚(あ)ぐ」とも読む。
灯火可親(とうかかしん)
過ごしやすい秋の長い夜は、灯りの下で読書をするのにちょうどいいということ。 初秋の形容として使われる。 「灯火(とうか)親しむ可(べ)し」とも読む。
桃花癸水(とうかきすい)
女性の月経のこと。 「桃花」は女性を意味する雅語。 「癸」は十干の十番目である”みずのと”のこと。 「癸水」は月経のこと。
冬夏青青(とうかせいせい)
どんなときも変わらない固い信念のこと。 固い信念を一年中緑色の葉をつける常緑樹にたとえたもの。
投瓜得瓊(とうかとくけい)
男女が愛情の誓いの品を互いに贈ること。または、少しの贈りもので多くの贈りものを受け取ること。 古代中国の習慣で、女性が木瓜などの木の実を投げて求愛して、男性は応じるときに宝玉を贈っていたということから。 「瓊」は宝玉のこと。 「瓜を投じて瓊を得」と読む。
東家之丘(とうかのきゅう)
すぐれた人物を見抜くことが出来ないこと。 人を見る目がないこと。 または、すばらしい才能を持っているのに世間に知れ渡っていないこと。 「東家」は東隣にある家。 「丘」は孔子の名前。 孔子の家の隣人が、孔子のことを聖人とは知らずに「東隣の丘さん」と呼んでいたという故事から。
投閑置散(とうかんちさん)
重要な地位についていないことのたとえ。 「閑」と「散」はどちらもやるべきこのない、自由な時間、暇のこと。または、忙しくない職のこと。 暇な身分について、暇な場所に置かれるという意味から。 「閑(かん)に投じ散(さん)に置く」とも読む。
東岳大帝(とうがくたいてい)
人の寿命をつかさどるとされる中国の泰山の神のこと。 「東岳」は中国の山の泰山の別名。 「大帝」は偉大な皇帝。ここでは神のこと。 「泰山府君(たいざんふくん)」ともいう。
東窺西望(とうきせいぼう)
あちこちを見回して、落ち着きのない様子。 「東窺」は東の方角をうかがうこと。 「西望」は西の方角を遠望すること。
刀鋸鼎鑊(とうきょていかく)
古代中国の刑罰の道具。または、重い刑罰。 「刀鋸」は刀とのこぎり。 「鼎鑊」は三本足の釜である鼎(かなえ)と、足のついていない鼎のことで、人を煮る刑罰に使う釜のたとえ。 「刀鋸」と「鼎鑊」はどちらも刑罰のたとえとしても使う言葉。
当機立断(とうきりつだん)
機会を逃さないように、即座に決断すること。 「当機」は機に恵まれること。 「立断」はすぐに決断すること。
陶犬瓦鶏(とうけんがけい)
格好だけが立派で、実際には役に立たないもののこと。 「陶犬」は陶製の犬のこと。 「瓦鶏」は素焼きの鶏のこと。 作り物の犬では番犬のように家を守ることはできず、作り物の鶏では夜明けを告げることはできないことから。 「瓦鶏陶犬」ともいう。
倒懸之急(とうけんのきゅう)
状態が非常に切迫していること。 「倒懸」は逆さまに吊るすという意味で、逆さ吊りになって苦しい状態にたとえたもの。