「う」を含む四字熟語
「う」を含む四字熟語 — 4264 件
孫楚漱石(そんそそうせき)
自身の失敗や負けを認めようとしないこと。 または、何かにつけて言い訳ばかりすること。 西晋の孫楚が「石に枕し流れに漱ぐ」と言おうとして、「石に漱ぎ流れに枕す」と言い間違え、それを指摘されると、「石で歯を磨いて、流れで耳を洗う」と言い、間違いを認めなかったという故事から。 文豪の夏目漱石の雅号「漱石」は、この故事が由来。
僔沓背憎(そんとうはいぞう)
表面上は愛想よく振る舞っているが、実際にはお互いに陰で憎み合って悪口を言っている様子。 「僔」は、人が集まること。
尊皇攘夷(そんのうじょうい)
政治的な思想の一つで、天皇を崇拝して、他国の勢力を排除しようとすること。 「攘」は追い払うこと。 「夷」は異民族のこと。 元は別々の尊王論と攘夷論の二つが一つになって、江戸時代の討幕運動の中心となった。 「尊王攘夷」とも書く。
造化小児(ぞうかのしょうじ)
神や運命のことを戯れていう言葉。 「造化」は世界を作った神のこと。 「小児」はつまらない人という意味の言葉で、人を軽蔑して呼ぶ名称。
象牙之塔(ぞうげのとう)
現実社会から離れて、芸術を楽しむ芸術至上主義の人々の孤高と静寂の境地。 または、現実社会から離れるほどに研究熱心な科学者や、その生活や研究室などの閉鎖社会のこと。 もとは、批評家サント=ブーブがフランスの詩人ヴィニーの生活を批評した言葉。
造言蜚語(ぞうげんひご)
根拠もなく、いい加減な噂のこと。 「造言」は根拠のない嘘や作り話。 「蜚語」は無責任な噂のこと。 「造言飛語」とも書く。
造次顛沛(ぞうじてんぱい)
忙しくて慌ただしい時。または、ごく短い時間のこと。 「造次」は慌ただしい時。とっさの場合。 「顛沛」はつまずいて転ぶことから、ごく短い時間のたとえ。
象箸玉杯(ぞうちょぎょくはい)
贅沢な生活を言い表す言葉。 または、贅沢な欲求が生まれ始めること。 象牙の箸と宝石の杯という意味から。 古代中国の殷の名臣の箕子は、主君の紂王が象牙の箸を作ったことを聞き、箸だけでは満足できずに宝石の杯を作り、それに合わせ食事や住居も贅沢になっていき、最後には世界の全てのものを集めても満足しなくなるだろうと恐れたという故事から。
蔵頭露尾(ぞうとうろび)
自分ではしっかり隠しているつもりだが、自分以外からはよく見えていること。または、事の事実を隠そうとして、はっきりしない態度でごまかすこと。 「頭を蔵して尾を露す」とも読み、「頭隠して尻隠さず」ということわざのこと。
造反無道(ぞうはんむどう)
体制に背いて、道理に外れた行いをすること。 「造反」は体制に背いた行動を起こすこと、謀反。
造反有理(ぞうはんゆうり)
体制に背くことにも、それなりの道理があること。 「造反」は体制に背いた行動を起こすこと、謀反。 「有理」は道理があること。 一九三九年に中国の毛沢東が言った言葉で、文化大革命の時に紅衛兵の標語となった言葉。
俗臭芬芬(ぞくしゅうふんぷん)
下品で低俗な様子。 「俗臭」は低俗で卑しい様子。 「芬芬」は臭いが強く香ること。 金銭や社会的地位に固執する様子をいう。 「俗臭紛紛」とも書く。
続短断長(ぞくたんだんちょう)
多くなりすぎたり、少なくなりすぎたりしないように整えること。 長さが短いものは継ぎ足しすることで長さを補い、長いものは切って短くするという意味から。 「短(たん)を続(つ)ぎ長(ちょう)を断(た)つ」とも読む。
続貂之譏(ぞくちょうのそしり)
つまらない者が、権力で次々と高官になることを罵しる言葉。 または、劣った者がすぐれた者のあとに続くこと。 「貂」は動物のてんのことで、昔は高官の冠にてんの尾を飾っていた。 「譏」は罵ること。 晋の趙王倫が力を得て、一族をみな高官にして、てんの尾で飾った冠をつけたために、てんの尾が足りなくなって、犬の尾で飾らないといけなくなると人々が罵った故事から。
属毛離裏(ぞくもうりり)
親子のつながりが深いこと。 「属」と「離」はどちらも連なるという意味。 「毛」は体の外側にあるという意味から、陽の存在を言い表す言葉で、父親のたとえ。 「裏」は母胎という意味から、母親のたとえ。 父親を手本にし、母親に育てられて成長することをいう言葉。
粟粒一炊(ぞくりゅういっすい)
人の世界での繁栄は儚いということのたとえ。 または、人の人生が儚いことのたとえ。 「粟粒」は穀物の粟のこと。 「一炊」は一度飯を炊くこと。 唐の盧生という人が、旅の途中の邯鄲の町で、道士から出世が叶うという枕を借りて寝ると、出世して財力や権力を手に入れる夢を見た。 目が覚めると、宿の主人に頼んでいた、粟のかゆが出来上がっていないほどのわずかな時間しか過ぎていなかったという故事から。
鏃礪括羽(ぞくれいかつう)
現状に満足せず、学識に磨きをかけて、さらにすぐれた人材になること。 「鏃礪」は矢の先にやじりをつけて、それを研いで鋭くすること。 「括」は弦を受ける矢の部分、矢筈。 「羽」は矢羽。 竹にやじりや矢筈、矢羽をつけて矢を作るという意味から。
大隠朝市(たいいんちょうし)
悟りを開いた真の隠者は、山中ではなく人の多い街中で生活しているという意味。 「大隠」は本当に悟りを開いた隠者のこと。 「朝市」は人が多く集まる場所。
太液芙蓉(たいえきのふよう)
美人の顔のたとえ。 「太液」は漢代には未央宮の北にあった池の名前のこと。 「芙蓉」は蓮の花のこと。
大海撈針(たいかいろうしん)
非常に困難なこと、ほぼ実現不可能なこと。 「撈」はすくい上げること。 海の底に落ちた一本の針をすくい上げるという意味から。
大廈高楼(たいかこうろう)
大きくて高さのある建物のこと。 または、それらの建物が並び立っている様子。 「廈」は屋根のある大きな建物。 「楼」は二階建て以上の高さのある建物のこと。 高層ビル群や大きくて煌びやかな豪邸のこと。 「高楼大廈」ともいう。
大廈棟梁(たいかのとうりょう)
国を支える重職を担う人材のたとえ。 「大廈」は屋根があって大きい建物。 「棟」と「梁」は屋根を支えるための棟木と梁のことで、どちらも家屋を支える大事なものということから。
大旱雲霓(たいかんうんげい)
極めて強く待ち望むこと。 または、苦しいときの助けを強く待ち望むこと。 「大旱」は快晴が続いて、長い期間雨が降らないこと。 「雲霓」は雨雲と虹のこと。 「大旱の雲霓を望む」を略した言葉で、日照りが続いて水不足になったときに、雨が降って虹が出るのを待ち望むということから。
大寒索裘(たいかんさくきゅう)
準備や対策を前もってせずに、何かが起きてから慌てること。 「索」は求める、「裘」は皮の上着のことで、寒くなってから皮の上着を求めるという意味から。
大旱慈雨(たいかんじう)
極めて強く待ち望むこと。 または、苦しいときの助けを強く待ち望むこと。 「大旱」は快晴が続いて、長い期間雨が降らないこと。 「慈雨」は雨雲のこと。 日照りが続いて水不足になったときに、雨が降ることを待ち望むということから。
大願成就(たいがんじょうじゅ)
大きな願いごとがかなうこと。 また、神仏に願ったことがかなうこと。 「大願」は大きな願いのこと。 「成就」は望んだことが望んだ通りになること。
大器小用(たいきしょうよう)
優れた才能がある人にくだらない雑務をさせること。 または、そのような人をうまく使いこなせていないこと。 「大器」は優れた才能を持つ人を大きな器にたとえたもの。 「小用」は小さなことに用いること。 大きな器を小さなことに使用するという意味で、使い方が適切ではないことのたとえ。
対機説法(たいきせっぽう)
相手の事情や、能力に合わせて説法を変えること。 「機」は教えを受ける人の才能や能力のこと。 「機に対して法を説く」とも読む。
耐久之朋(たいきゅうのとも)
長く変わることのない友情で結ばれた友人のこと。 「耐久」は長い月日が経過しても変化しないという意味。 「朋」は親しい相手、友人という意味。
大驚失色(たいきょうしっしょく)
非常に激しく驚き恐れて、血の気が引いて青ざめること。 「大驚」はとても激しく驚くこと。 「失色」は顔色を失うということから青ざめるという意味。
大衾長枕(たいきんちょうちん)
同じ布団で寝るほどに兄弟や夫婦が仲睦まじいことのたとえ。 「衾」は夜着や掛け布団のこと。 元は夫婦仲がよいという意味の言葉であったが、玄宗皇帝が、息子兄弟が仲良く寝られるように大きな布団と長い枕を作らせた故事から、兄弟の仲がよいこともいうようにもなった。
大逆無道(たいぎゃくむどう)
道理や人の道からひどく外れた常軌を逸した行為のこと。 「大逆」は君主や親を殺すなどの極悪な行い。 「無道」は道理を無視した行いのこと。
対牛弾琴(たいぎゅうだんきん)
苦労しても何も効果がなく無駄なこと。 または、愚かな人に立派な道理を説いて聞かせること。 牛に琴を弾いて聞かせても意味がないことから。
大桀小桀(たいけつしょうけつ)
残虐な王や為政者のこと。 「桀」は殷の紂王と同じく、暴君の代名詞になっている夏王朝の桀王のこと。
大月小月(たいげつしょうげつ)
一ヶ月の日数が三十一日ある「大の月」とそれより少ない「小の月」のこと。 一年は「大の月」と「小の月」から成っているという意味。 「大の月」は一月、三月、五月、七月、八月、十月、十二月。 「小の月」は二月、四月、六月、九月、十一月。
大言壮語(たいげんそうご)
実力の伴っていない威勢のいい誇張した話をすること。 「大言」は大げさな言葉、誇張した話。 「壮語」は威勢のいい大きなことを言うこと。
太羹玄酒(たいこうげんしゅ)
規則を守ることばかりの面白味のない文章のたとえ。 「太羹」は味をつけていない肉汁。 「玄酒」は水のこと。 まだ酒が無かった太古の時代の祭りでは、酒の代わりに水を使っていたことからきた言葉。
大巧若拙(たいこうじゃくせつ)
極めて巧みなものほど、少し見ただけでは粗雑に見えるということ。 または、極めて優れた技量の持ち主は、逆に不器用に見えるということ。 「大巧(たいこう)は拙(せつ)なるが若(ごと)し」とも読む。
大公無私(たいこうむし)
個人的な意見をはさむことなく、公平な立場を貫くこと。
大材小用(たいざいしょうよう)
能力のすぐれた人にくだらない仕事をさせること。 小さなことに必要以上に大きな材料を使うという意味から。
泰山鴻毛(たいざんこうもう)
重さの差が激しいことのたとえ。 「泰山」は中国の山の名前で非常に重いもののたとえ。 「鴻毛」は鴻の羽毛のことで非常に軽いもののたとえ。 主に死の意義の有無についていう言葉。 死刑宣告された友人に司馬遷が送った手紙の一説、「死は或は泰山より重く、或は鴻毛より軽し」を略した言葉。 「太山鴻毛」とも書く。
大山鳴動(たいざんめいどう)
騒ぎばかりが大きくて、結果は非常に小さいことのたとえ。 「鳴動」は音を立てて揺れること。 「大山鳴動して鼠(ねずみ)一匹」という言葉の略。 「大きな山が産気づき激しい音を立て揺れ動いた結果、鼠が一匹生まれた」という古代ローマのことわざからきた言葉。 「泰山鳴動」とも、「太山鳴動」とも書く。
泰山梁木(たいざんりょうぼく)
立派で優れている人物のこと。 「泰山頽れ梁木壊る」という言葉を略したもので、孔子が自身の死を予見して歌ったとされ、立派で優れている人物の死を意味するようになった。 「泰山」は中国の山東省にある山の名前。 「梁木」は屋根を支えている長く太い木、梁のこと。 中国の人々から最も尊ばれる、立派な風格のある山の泰山と、屋根を支えている重要な梁ということから。 「太山梁木」とも書く。
対症下薬(たいしょうかやく)
問題点を確認して、それに合わせた処置をすること。 「対症」は病気の症状に合わせて対処すること。 「下薬」は薬を与えること。 「症(しょう)に対して薬(くすり)を下す」とも読む。
対牀風雪(たいしょうふうせつ)
友人と一晩中語り明かすこと。 「牀」は寝床や腰掛け。 吹雪いている夜に時間も忘れて、隣同士の寝床で語り明かすという意味から。 「対床風雪」とも書く。
大所高所(たいしょこうしょ)
一部ではなく、全体を見通す広い視野のこと。 「大所」は広い立場、「高所」は高い場所のこと。 どちらも広く見渡せる場所のことで、似ている意味の語を重ねて強調した言葉。 「高所大所」ともいう。
大樹将軍(たいじゅしょうぐん)
謙虚で増長することが無い指導者。または、素晴らしい人格の将軍の異称。 「大樹」は中国後漢の将軍の馮異の異称。 馮異は他の将軍たちが手柄話をすると、大きな樹の下に移動して自身の功績を語ろうとしなかったという故事から。
大樹美草(たいじゅびそう)
素晴らしい人物が上にいると、下のものは上に行くことができずに、立派な人物に育たないということ。 大きな木の下は、日の光が遮られて影になるために、美しい植物は生えないという意味から。 「大樹の下に美草無し」を略した言葉。
大醇小疵(たいじゅんしょうし)
すぐれているが、細かいところに小さな欠点があることのたとえ。 「醇」はよく熟していて、味の濃い酒。 「疵」は欠点。
大政奉還(たいせいほうかん)
江戸時代の末期である一八六七年、江戸幕府の十五代将軍徳川慶喜が、明治天皇に政権を返上したこと。 「大政」は天下の政治。 「奉還」は天皇に返すという意味。
黛蓄膏渟(たいちくこうてい)
水面が落ち着いていて静かな様子。 「黛」は眉を書いたり、整えるために使う墨で、青黒い色をいう。 「膏」は油。 油で満たされているように静かで、青黒く淀んでいる水面ということから。
大道微意(たいどうびい)
儒教に経典に記されている人の行うべき正しい道と、微妙で深い大儀のこと。 「大道」は道理にかなった人が行うべき正しい道のこと。 「微意」は奥深く微妙な大儀のこと。 儒教の経典の奥義をいう言葉。
大道不器(たいどうふき)
聖人が行う偉大な道は、普遍的で大きな働きをもつということ。 「大道」は聖人が行う偉大な道。 「器」は物を入れることしか使い道のない器のこと。 器のように一つの用途でしか使えないものとは異なり、聖人の行う道は様々な作用を発揮するという意味から。
大貉小貉(たいばくしょうばく)
未開の土地の野蛮な異民族のような為政者のこと。 「貉」は中国の北の異民族の蔑称。
台風一過(たいふういっか)
台風が通り過ぎること。 または、台風が通り過ぎたあとのすっきりと晴れた空のこと。 または、騒動が治まったあとに静かになること。 「一過」は停滞せずに通り過ぎること。
大法小廉(たいほうしょうれん)
全ての家臣が忠義を尽くし、清く正しいこと。 臣下の心得をいう言葉で、「大法」は大臣が法律を守ること、「小廉」は身分の低い臣下、小臣が清廉に仕えること。
戴封積薪(たいほうせきしん)
中国の後漢の戴封が、雨が降るように祈りをささげたが雨は降らず、積み重ねた薪の上に座り自分を燃やして生贄にしようとしたところ大雨が降り始めたという故事。 「戴封」は人の名前。 「積薪」は薪を積み重ねるという意味。
退歩返照(たいほへんしょう)
物事への執着をやめ、反省して自分自身の心を理解すること。 「退歩」は基本に立ち返ること。 「返照」は反省して自身の心を理解すること。
体貌閑雅(たいぼうかんが)
容姿が落ち着いていて上品な様子。 「体貌」は体つきと容貌、姿かたちのこと。 「閑雅」は品があって落ち着いていること。
戴盆望天(たいぼんぼうてん)
一度に二つのことを同時にすることは出来ないということのたとえ。 頭に盆を載せたままでは、盆が邪魔になって天を見上げることは出来ないという意味から。 司馬遷が死刑を宣告された友人に送ったとされる手紙の一節から。 「盆を戴(いだ)きて天を望む」とも読む。
怠慢忘身(たいまんぼうしん)
やるべきことをやらずに、自身を磨くことを忘れること。 そのようにしていると、災いが降りかかるということを戒めた言葉。 「怠慢(たいまん)身を忘(わす)る」とも読む。
大欲非道(たいよくひどう)
慈悲が全くなく、非常に欲深いこと。 「大欲」は欲深いこと。 「非道」は人の道から外れていること。 「大慾非道」とも書く。
太牢滋味(たいろうのじみ)
立派で豪華な料理のこと。 「太牢」は祭りの時に供えるいけにえという意味から、牛、羊、豚の三種の肉のこと。 「滋味」はおいしい食べ物のこと。 「大牢滋味」とも書く。
多岐多様(たきたよう)
様々な方向に分かれていて、いろいろなものがあること。 「多岐」は多方面に分かれていること。 「多様」はいろいろなものがあること。
多岐亡羊(たきぼうよう)
進路や方針が多すぎて何を選ぶべきかわからなくなること。または、学問の道が細かく分かれすぎていて、学問の根本を捉えにくいことのたとえ。 「多岐」は分かれ道が多いこと。 「亡羊」は羊に逃げ切られること。 羊が逃げ出し、大勢の人で追いかけたが分かれ道が多く、逃げられてしまったという話を聞いた楊朱は、学問も同じように様々なものに分かれすぎていて、それぞれの根本は同じなのにそれを忘れ、理解できなくなっていると言ったという故事から。 「岐(き)多くして羊(ひつじ)を亡(うしな)う」とも読む。
択言択行(たくげんたくこう)
言葉に出して言った言葉と、実際の行いが道理にかなっていて立派なこと。 「択」は善いものと悪いものを区別して選ぶこと。 選ぶ必要がないほど言葉や行動が立派という意味から。
度徳量力(たくとくりょうりき)
自身の持つ徳や信望、力量をしっかりと確かめること。 または、確かめた後に能力に応じて事にあたるべきであるということ。 「度」と「量」はどちらも測るという意味。 「徳を度(はか)り力(ちから)を量る」とも読む。
踔厲風発(たくれいふうはつ)
激しく議論を交わす様子。 「踔厲」は勢いが盛んなこと。 「風発」は盛んな勢いで言葉が口から出ること。 風が起こるように、激しい勢いで言葉が口から出るという意味から。
多言数窮(たげんすうきゅう)
口数が多すぎると、逆に上手い言い方が出来なくなって困るということ。 または、口数が多すぎると言葉の意味が軽くなって力がなくなるということ。 「窮」は処置に困って苦しむこと。 喋りすぎることを戒めた言葉。 「多言は数窮す」と読むことが多い言葉。
他言無用(たごんむよう)
内密の話題を絶対に他の人に話してはいけないということを表現する言葉。 「他言」は内密の話題を他人に話すこと。 「無用」はしてはいけないという意味。
多才能弁(たさいのうべん)
様々な才能があり、話し上手なこと。 「多才」は様々な才能や知恵があること。 「能弁」は弁舌がすぐれていること。
多愁善感(たしゅうぜんかん)
物事にとても感じやすく、感傷的になりやすい様子。 または、そのような人のこと。 「愁」は心の中に悲しい気持ちを持つこと。 「善」はよくそうなることがあること。
多種多様(たしゅたよう)
それぞれ異なっていて様々な種類があること。 「多種」と「多様」はどちらも様々な種類があるという意味。 同じ意味の言葉を重ねて強調した言葉。
多生之縁(たしょうのえん)
この世に生まれる前から結ばれている深い因縁。 道を歩いていて、知らない人と服の袖が触れるような些細なことでも、この世に生まれる前の、何度も転生を繰り返す間に結ばれた深い縁によるものだという意味から。 本来は誤用だが、「他生之縁」と書くこともある。
多事争論(たじそうろん)
たくさんの人が様々な議論を戦わせること。 「多事」はたくさんの事柄。 「争論」は議論を戦わせること。
多情多感(たじょうたかん)
感情が豊かで、感受性が鋭いこと。 物事から影響を受けて起こる心の動きをいう「情感」に、意味を強める「多」の文字を重ねた言葉。 「多感多情」ともいう。
多情多恨(たじょうたこん)
刺激や影響を受けやすく、恨みや悲しみの感情になることが多いこと。 「多情」は物事から感情に感じやすいこと。 「多恨」は恨みや憎しみの感情が多いこと。 「多恨多情」ともいう。
多情仏心(たじょうぶっしん)
感情が豊かで気が変わりやすいが、情が深く無慈悲になれないこと。 仏の慈悲の心のことをいう言葉で、人や物事への情が多いという意味から。
多蔵厚亡(たぞうこうぼう)
欲の深い人は財産だけに固執するために、人間関係だけではなく、財産も全て失うということ。 財産を蓄えれば蓄えるほどに失うものも多くなるという意味から。 欲をおさえて、相応のところで満足することが大切であるという戒め。 「厚亡」はたくさんのものを失うということ。 「多く蔵(ぞう)すれば厚く亡(うしな)う」とも読む。
他人行儀(たにんぎょうぎ)
親しい関係なのに、他人と接するような行動や態度をとること。 「他人」はよく知らない人や親しくない人のこと。 「行儀」は立ったり座ったりなどの動作ということから、普段の生活での動作や行動という意味。