「流」を含む四字熟語
「流」を含む四字熟語 — 61 件
一時名流(いちじめいりゅう)
その時、その時代で名を知られていて、優れた能力のある人。 「一時」はその時、その時代。 「名流」はすぐれた能力があり、世に名が知れ渡っている人のこと。
一時流行(いちじりゅうこう)
その時々の世の中の好みに合った一時的な新しさのこと。 もとは俳諧のことばで、常に新しさを求めて、変化を重ねていくことから。
依流平進(いりゅうへいしん)
経歴や年齢が多い順番の通りに出世すること。 「流」は等級や身分、段階という意味。または、自然の成り行きのこと。 「平進」は順番通りに進むということ。または、成り行きの通りに進む。 「流れに依(よ)りて平進(へいしん)す」とも読む。
衍曼流爛(えんまんりゅうらん)
悪人が多く世の中全体に蔓延ること。 「衍曼」はどこまでも広がる様子。 「流爛」は離れ離れになること。 「衍漫流爛」とも書く。
開源節流(かいげんせつりゅう)
支出を抑え、財源を増やす健全な財政のこと。 「開源」は水源を開発すること。 「節流」は水の流れの量を調節すること。 川の流れに財政をたとえたもの。
貴種流離(きしゅりゅうり)
高貴な生まれの人が他国をさすらって、苦難や恋などの苦楽を経験して帰国すること。 「貴種」は身分が高い家で生まれ育ったこと。 「流離」は他国でさすらうこと。 『竹取物語』や『今昔物語』、『源氏物語』などの物語の類型のことで「貴種流離譚」という。
急流勇退(きゅうりゅうゆうたい)
官職などを潔く辞めること。 「勇退」は勇気をもって退くという意味から、きっぱりと職を辞すること。 船が勢いのよい流れの中で引き返すという意味から、仕事の勢いがあるときに潔く辞職することをいう言葉。
源清流清(げんせいりゅうせい)
君主が善であれば、民も善になることのたとえ。 水源の水が清ければ川の下流も清いという意味から。 「源(みなもと)清ければ流れ清し」とも読む。
光陰流水(こういんりゅうすい)
時の流れが非常に早いことのたとえ。 「光陰」は太陽と月のことで、月日や年月、長い時間のたとえ。 「流水」は流れている水のこと。 流れる水のように、月日が過ぎていくという意味から。
光陰流転(こういんりゅうてん)
あっという間に時間が過ぎていくこと。 「光陰」は太陽と月、昼や夜や月日などの時間のこと。 「流転」は次から次へと移り変わること。
行雲流水(こううんりゅうすい)
物事に執着せず、自然体で事の成り行きに任せて行動するスタイルや姿勢のこと。 自在に空を漂う雲(行雲)、自然に川を流れる水(流水)の様子から。
口角流沫(こうかくりゅうまつ)
盛んな勢いで議論を交わす様子。 「口角」は口の端。 「流沫」は勢いよく喋って口から唾を飛ばすこと。 口から唾が飛ぶほどに議論を交わすという意味から。 「口角(こうかく)沫(あわ)を流す」とも読む。
巧言如流(こうげんじょりゅう)
心のこもっていない上辺だけの言葉を流れるように話すこと。 「巧言(こうげん)流(なが)るるが如(ごと)し」とも読む。
高山流水(こうざんりゅうすい)
素晴らしい演奏や音楽のたとえ。または、自分のことを心から理解してくれる親友のこと。または、けがれのない澄んだ自然のこと。 中国の春秋時代の琴の名手の伯牙が、友人の鍾子期の前で泰山を思い浮かべながら演奏すると鍾子期は「泰山のように素晴らしい」と言い、流れる川を思い浮かべながら演奏すると「流れる川のように素晴らしい」と言ったという故事から。 「流水高山」ともいう。
三界流転(さんがいるてん)
全ての生きているものは、三つの世界で生死を繰り返し続け、三つの世界を迷い続けるということ。 「三界」は欲界、色界、無色界の三つの世界のこと。 「流転」は迷い続けること。
車如流水(しゃじょりゅうすい)
交通量が多いことのたとえ。 川を流れる水のように、車が絶え間なく行き交うことから。 「車(くるま)、流水(りゅうすい)の如(ごと)し」とも読む。
生死流転(しょうじるてん)
生まれては死に、死んでは生まれを何度も繰り返すこと。 仏教の言葉で、悟りを得る事ができない人は、六道という六つの世界を巡り続けるということから。
生滅遷流(しょうめつせんる)
この世で生きている全てのものが、生き死にを常に繰り返しているということ。 「生滅」は生まれることと死ぬこと。 「遷流」は常に移り変わり、停滞することがないこと。
儒家者流(じゅかしゃりゅう)
孔子の学問を受け継ぐ学問の流派。
上昇気流(じょうしょうきりゅう)
上に昇っていく大気の流れのこと。 または、物事が特に問題なく、調子よく進むこと。 「上昇」は上にのぼること。 「気流」は大気の流れ。
随波逐流(ずいはちくりゅう)
自分の意見や主義を持たずに、世の大勢の流れに乗って従うこと。 「随波」は波の流れに随うこと。 「逐流」は流れに乗ること。 「波に随(したが)い流れを逐(お)う」とも読む。
生生流転(せいせいるてん)
世の中の全ての物は、次々と生まれては時間の経過とともにいつまでも変化し続けていくという意味。 「生生」は次から次へと生まれていくこと。 「流転」は時間とともに常に変化し続けること。
悽愴流涕(せいそうりゅうてい)
痛々しいほどに悲しみ、涙を流す様子。 「悽愴」は見ていられないほど悲しむこと。 「流涕」は涙を流すこと。 「凄愴流涕」とも、「淒愴流涕」とも書く。
積厚流光(せきこうりゅうこう)
蓄積したものが多ければ多いほど、その恩恵は大きいということ。 または、先祖の功績が大きければ、子孫にも恩恵が及ぶということ。 「積厚」は厚く積み重ねること。 「流光」は広く恩恵が及ぶこと。
截断衆流(せつだんしゅる)
この世の妄想や気を散らす邪魔な考えを完全に断ち切ること。 「截断」は断ち切ること。 「衆流」は様々なものの流れという意味から、雑念や煩悩のたとえ。 「衆流(しゅる)を截断(せつだん)す」とも読む。
漱石枕流(そうせきちんりゅう)
自身の失敗や負けを認めようとしないこと。 または、何かにつけて言い訳ばかりすること。 西晋の孫楚が「石に枕し流れに漱ぐ」という言葉を「石に漱ぎ流れに枕す」と言い間違えた。 友人に間違いを指摘されると「石で歯を磨いて、流れで耳を洗うのだ」と無理な主張をして間違いを認めなかったという故事から。 夏目漱石の雅号「漱石」はこの故事が由来。 「枕流漱石」ともいう。
濁流滾滾(だくりゅうこんこん)
勢いよく濁った水が流れる様子。 「滾滾」は水がいつまでも激しく流れ続ける様子を言い表す言葉。
中流砥柱(ちゅうりゅうのしちゅう)
苦しく辛い状況でも動じずに節操を守る人のたとえ。 「中流」は川の流れの激しい場所。 「砥柱」は中国の黄河の中にそびえ立つ滑らかな岩の名前。 砥柱は激しい流れの川の中でも堂々と立っていることから。 「砥柱中流」ともいう。
長袖者流(ちょうしゅうしゃりゅう)
公卿や僧侶など、長い袖の衣服を着る身分や階級の人。また、それらの人が持つ流儀や作法。
枕石漱流(ちんせきそうりゅう)
世間から離れて、山奥で自由に暮らすことのたとえ。 隠者の生活をいう。 「石(いし)に枕(まくら)し流れに漱(くちすす)ぐ」とも読む。 「枕石嗽流」とも書く。
顛沛流離(てんぱいりゅうり)
つまづいて倒れたり、ふらふらしながら、当てもなく歩くこと。 「顛沛」はつまづいて倒れること。 「流離」は当てもなくさまようこと。
顛沛流浪(てんぱいるろう)
つまづいて倒れたり、ふらふらしながら、当てもなく歩くこと。 「顛沛」はつまづいて倒れること。 「流浪」は当てもなくさまようこと。
投鞭断流(とうべんだんりゅう)
軍隊の人数が極めて多く、兵の力が強力なことのたとえ。 全員の鞭を川の長江に投げ込んで、川の流れを止めて川を渡るということから。 中国の前秦の世祖符堅が、東晋を攻めた時に言ったとされる言葉。 「鞭(むち)を投じて流れを断つ」とも読む。
波流弟靡(はりゅうたいび)
絶えず変化する世の中を言い表す言葉。または、世の変化に逆らわずに生きること。または、しっかりとした考えのないために、世の流れに流されること。 「波流」は水の流れのことで、常に変化を続ける世の中のたとえ。 「弟靡」は草木が風でなびくことで、物事の流れに従うこと。
万物流転(ばんぶつるてん)
この世に存在する全てのものは、変化し続けるということ。 「万物」はこの世に存在する全てのものや現象。 「流転」は常に変化し続けること。
飛短流長(ひたんりゅうちょう)
でたらめな噂をばら撒いて、悪意をもって他人の名誉を傷つけること。 「飛」と「流」はでたらめなこと。 「長」と「短」は良いことと悪いこと。
風流韻事(ふうりゅういんじ)
詩歌や書画などの高尚な遊びのこと。または、自然と親しむ上品で優雅な趣味のこと。 「風流」は上品で風情があること。 「韻事」は詩歌や書画などの風情がある高尚な遊びのこと。
風流雲散(ふうりゅううんさん)
離れ離れになることを言い表す言葉。 風が流れるように去って、雲のように飛び散るという意味から。 「風(かぜ)のごとく流れ雲のごとく散る」とも読む。
風流警抜(ふうりゅうけいばつ)
上品で洗練されている賢い人のこと。 「風流」は普通の人とは少し違っていて上品で洗練されていること。 「警抜」は普通の人からかけ離れて賢い人のこと。
風流三昧(ふうりゅうざんまい)
自然を親しんで、詩歌や書画などの高尚な遊びに夢中になること。 「風流」は上品で風情があること。 「三昧」はほかのことを忘れて熱中すること。
不易流行(ふえきりゅうこう)
松尾芭蕉一門の俳諧の理念の一つで、絶対に変わることがない部分を忘れずに、変化を続けている新しいものを取り入れていくこと。 または、新しいものを取り入れていくことこそが、永遠に変わらないことであるということ。 「不易」はいつまでも変わらないこと。 「流行」はその時々に合わせて変化すること。
平滑流暢(へいかつりゅうちょう)
非常に滑らかで、詰まったりせずによどみがない様子。 「平滑」は起伏がなく滑らかな様子。 「流暢」は水などがよどみなく流れるように、言葉が詰まることなく出る様子。
放飯流歠(ほうはんりゅうせつ)
下品な食べ方をいう言葉。 「放飯」は口を大きく開けてかき込むように飯を食うこと。 「流歠」は音を出してすすりながら流し込むように汁を飲むこと。 口を大きく開き、ほしいままに飯を食べ、音を立ててすすりながら流し込むように汁を飲むことから。
木牛流馬(ぼくぎゅうりゅうば)
敵を騙すための食料を運ぶための道具。 「木牛」は牛の形をした車。 「流馬」は馬の形をした車。 中国の三国時代、蜀の諸葛亮が作ったとされている。
没風流漢(ぼつふうりゅうかん)
風流を理解できない、下品な男のこと。 「没風流」は風流を理解できないこと。 「漢」は男性のこと。
無手勝流(むてかつりゅう)
策略を巡らせて、実際に戦わずに勝つことやその方法。 または、誰かに教わることなく、自身で考え出したやり方のこと。 「無手勝」は武器を何も持たずに勝利すること。 「流」は物事のやり方。 日本の戦国時代の剣客、塚原卜伝が渡し舟に乗っている時に真剣勝負を挑まれ、陸で戦おうと川の中州に誘ったあとに、そのまま舟を出して置き去りにして、「戦わずに勝つ、それが無手勝流だ」と言って相手を諫(いさ)めたという故事から。
落花流水(らっかりゅうすい)
落ちた花が流れる水に乗っていくことから、過ぎ去っていく春の景色のこと。 転じて、衰えおちぶれること。 また、男女が相思相愛にあることのたとえ。水の流れに身を任せたい落花を男、落花を浮かべて流れたい水を女にたとえて、男女の気持ちが通じ合うとの意で用いる。 「流水落花」ともいう。
流汗滂沱(りゅうかんぼうだ)
体中から汗が激しく流れ出ている様子。 「流汗」は汗が流れ出ること。または、その汗のこと。 「滂沱」は勢いよく流れ落ちる様子。
流汗淋漓(りゅうかんりんり)
体中から汗が出て、滴り落ちること。 「流汗」は汗が流れること、「淋漓」は滴り落ちる様子。
流金鑠石(りゅうきんしゃくせき)
金属や石が全て溶けて流れるほどの猛烈な暑さのこと。 「鑠」は溶かすという意味から、熱さや火力のたとえ。 十個の太陽が同時に昇って金属や石を全て溶かしたという古代中国の伝説から。
流金焦土(りゅうきんしょうど)
非常に激しい暑さのたとえ。金属が溶けて流れ、大地が焦げるほどの炎暑。
流血浮尸(りゅうけつふし)
戦場で死んだり、怪我をしたりした人が多いこと。 「尸」は死体のこと。 死体が浮かび上がるほどに、血が川のようになっているということから。 「流血(りゅうけつ)尸(しかばね)を浮かす」とも読む。
流血淋漓(りゅうけつりんり)
血が勢いよく滴り落ちる様子。 「淋漓」は水や汗、血などが垂れ落ちる様子。
流言蜚語(りゅうげんひご)
根拠のない噂話のこと。 「流言」と「蜚語」はどちらも世の中に飛び交うでたらめな話という意味。 「流言飛語」とも書く。
流觴曲水(りゅうしょうきょくすい)
曲がりくねった小さな川の上流に、酒の入った杯を浮かべ、自分の前を流れていってしまう前に詩を作って、杯の酒を飲むという風流な遊びのこと。 「觴」は杯のこと。 「曲水」は曲がりくねっている小川のこと。 中国では陰暦の三月三日に行われた風習で、晋の王羲之が会稽の蘭亭で行ったものが有名。 日本では奈良時代や平安時代に行われ、曲水の宴と呼ばれた。 「曲水流觴」ともいう。
流觴飛杯(りゅうしょうひはい)
宴会を開いて、心行くまで酒を飲むこと。 「流觴」は庭園の川にさかずきを浮かべること。 「飛杯」はさかずきを何度も交わすこと。
流星光底(りゅうせいこうてい)
光が一瞬の間だけ輝くこと。 勢いよく振り下ろした刀が一瞬輝くことを、流れ星の輝きにたとえた言葉。 「流星光底長蛇を逸す」という詩の一節で、上杉謙信が武田信玄を討ち損ねたことをうたった詩から。
流風余韻(りゅうふうよいん)
後世にまで伝わるような、すぐれた風習。 「流風」は昔の人から伝えられているすぐれた風習、美風。 「余韻」は事の後に残る味わいのこと。
流連荒亡(りゅうれんこうぼう)
家にも帰らず、仕事もせずに酒を飲んだり遊びにふけって無駄に日々を過ごすこと。 「流連」は川遊びや山遊びに夢中になって帰るのを忘れること。 「荒亡」は狩りをしたり、酒を楽しんだりして仕事をしないこと。
流転無窮(るてんむぐう)
様々な状態に変化し続けて、留まることがないこと。 「流転」は次から次へと変化し続けること。 「無窮」は終わることなく続くこと。
流転輪廻(るてんりんね)
生と死を何度も繰り返しながら、世界を迷い歩くこと。 「流転」と「輪廻」はどちらも生と死を繰り返し続けること。 「流転輪回」とも書く。
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