断鶴続鳧について

四字熟語 | 断鶴続鳧 |
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読み方 | だんかくぞくふ |
意味 | 理由もなく、どうなるかも考えずに自然に手を加えて害すること。 無闇に自然に手を加えるべきではないという戒め。 「鳧」は鳥の鴨のこと。 足の長い鶴の足を切って、足の短い鴨に継ぎ足して長くしても意味はないということから。 「鶴を断ちて鳧に続く」とも読む。 |
出典 | 『荘子』「駢拇」 |
使用されている漢字
「断」を含む四字熟語
一刀両断(いっとうりょうだん)
ためらうことなく、物事をすぐさま決断すること。 または、思い切りよく、物事の始末をつけること。 「一刀」は刀を一度振り下ろすこと。 「両断」は二つに切断すること。 刀を一度振り下ろし、真っ二つに切断するという意味から。 「一刀両段」とも書く。
慧可断臂(えかだんぴ)
とても固い決意を示すこと。 「慧可」は高僧の名前、「断臂」は腕を切り落とすこと。 慧可は河南省嵩山の少林寺にいた達磨に教えを請うために、左腕を切り落として決意を示したという故事から。
軻親断機(かしんだんき)
物事を途中でやめてしまったり、諦めてしまってはいけないという戒めの言葉。おもに学問のことを指す。 「軻親」は孟子(孟軻)の母親のこと。 「断機」は織りかけている機の糸を途中で切ること。 孟子が学問を投げ出そうとしたときに、孟子の母親は織り途中の機の糸を切断して「学問を途中でやめることは、この織物と同じようなものだ」と言って戒めたという故事から。
九腸寸断(きゅうちょうすんだん)
ひどくつらく、悲しいこと。 「九腸」は腸全体のこと。 「寸断」は細かくたくさんに切ること。 内臓がばらばらに千切れるような、つらい悲しみという意味から。
藕断糸連(ぐうだんしれん)
関係が完全には切れていないことのたとえ。 夫婦などが離婚などで縁を切っても、相手のことを思う情は完全には消えないということのたとえ。 「藕」は植物の蓮。または、その根、蓮根。 「糸連」は切った部分が糸を引くこと。 蓮や蓮根を切っても糸でつながっているという意味から。 「藕断たれて糸連なる」とも読む。
好謀善断(こうぼうぜんだん)
しっかりと考えて、物事を正しく処理すること。 「謀」はしっかりと考えること。 「善断」はうまく処理すること。
「鶴」を含む四字熟語
懿公喜鶴(いこうきかく)
大切にすべきものを軽く扱い、くだらないものを大切にしたために身を滅ぼすことのたとえ。 「懿公」は人の名前。 衛の国の懿公は、家臣や国民を大切にせず、動物の鶴を好んで爵位を与えて大切にしていたが、戦争になると兵隊は鶴に戦わせればよいと言って協力せず、懿公は身を滅ぼしたという故事から。 「懿公鶴を喜む」とも読む。
懿公好鶴(いこうこうかく)
大切にすべきものを軽く扱い、くだらないものを大切にしたために身を滅ぼすことのたとえ。 「懿公」は人の名前。 衛の国の懿公は、家臣や国民を大切にせず、動物の鶴を好んで爵位を与えて大切にしていたが、戦争になると兵隊は鶴に戦わせればよいと言って協力せず、懿公は身を滅ぼしたという故事から。
一琴一鶴(いっきんいっかく)
清廉潔白な役人のこと。 または、旅支度がとても簡易であることのたとえ。 一張りの琴と一羽の鶴の意。 宋の役人が蜀に赴任する際、一張りの琴と一羽の鶴だけを携えて出ていったことから。
雲中白鶴(うんちゅうのはっかく)
世俗を超越した、心の清らかな人のたとえ。 白い雲の中にいる白い鶴のことで、心が清らかで、気高く立派な人物をたとえた言葉。
延頸鶴望(えんけいかくぼう)
強く待ち焦がれること。 「延頸」は首を伸ばすこと。 鶴の長い首のように、長く首を伸ばして心待ちにするという意味から。 「頸を伸ばして鶴望す」とも読む。
鶴寿千歳(かくじゅせんざい)
長く生きること。 鶴は千年生きることができるといわれているということから。
「続」を含む四字熟語
以長続短(いちょうぞくたん)
他人の長所を学び、それを取り入れて自分の短所を補うこと。 「長を以て短を続ぐ」とも読む。
狗尾続貂(くびぞくちょう)
つまらない者が、権力で次々と高官になることを罵しる言葉。または、劣った者がすぐれた者のあとに続くこと。 「狗尾」は犬の尾、「貂」は動物のてんのことで、昔は高官の冠にてんの尾を飾っていた。 晋の趙王倫が力を得て、一族をみな高官にして、てんの尾で飾った冠をつけたために、てんの尾が足りなくなって、犬の尾で飾らないといけなくなると人々が罵った故事から。
続短断長(ぞくたんだんちょう)
多くなりすぎたり、少なくなりすぎたりしないように整えること。 長さが短いものは継ぎ足しすることで長さを補い、長いものは切って短くするという意味から。 「短を続ぎ長を断つ」とも読む。
続貂之譏(ぞくちょうのそしり)
つまらない者が、権力で次々と高官になることを罵しる言葉。 または、劣った者がすぐれた者のあとに続くこと。 「貂」は動物のてんのことで、昔は高官の冠にてんの尾を飾っていた。 「譏」は罵ること。 晋の趙王倫が力を得て、一族をみな高官にして、てんの尾で飾った冠をつけたために、てんの尾が足りなくなって、犬の尾で飾らないといけなくなると人々が罵った故事から。
断鶴続鳧(だんかくぞくふ)
断長続短(だんちょうぞくたん)
程度が丁度いいように整えること。 または、生まれつき持っている性質を軽んじて、無駄な調整をすること。 長いものを切って短くして、短いものに継ぎ足して長くするということから。 「長を断じ短を続ぐ」とも読む。
「鳧」を含む四字熟語
越鳧楚乙(えつふそいつ)
場所や人が違えば、同じものでも呼び名が違うことのたとえ。 「越」と「楚」は古代中国の国の名前。 「鳧」は鴨(かも)のこと。「乙」は燕(つばめ)のこと。 空高く飛んでいる鴻(おおとり)を見て、越の国の人は鴨であると言い、楚の国の人は燕であると言ったという故事から。
鶴汀鳧渚(かくていふしょ)
美しい水辺の風景を言い表す言葉。 鶴のいる水際と、かもが遊んでいる波打ち際ということから。 「汀」は水際、「渚」は波打ち際。 「鳧」はかものこと。
断鶴続鳧(だんかくぞくふ)
兎起鳧挙(ときふきょ)
並外れて素早いことのたとえ。 兎が巣から素早く飛び出したり、鴨が飛び上がる様子にたとえた言葉。 「兎起ち鳧挙がる」とも読む。
鳧趨雀躍(ふすうじゃくやく)
大いに喜んで小躍りすること。 「鳧趨」は鳥のかもが小走りに走ることで、かもは体を左右に揺らしながら小走りするということから、小躍りする様子のたとえ。 「雀躍」は鳥の雀が踊ること。