終南捷径とは

四字熟語 | 終南捷径 |
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読み方 | しゅうなんしょうけい |
意味 | 正規の試験などをすることなく官職につくこと。または、終南山には仕官への近道があるということ。 「終南」は長安の南にある山の終南山のこと。 「捷径」は近道、最短距離の道のこと。 終南山で隠居していた盧蔵用が、則天武后に召されて官職を得た故事から、終南山で隠者のふりをすることで名声が上がって仕官への近道になるという意味。 |
出典 | 『新唐書』「盧蔵用伝」 |
漢検級 | 準1級 |
類義語 | 南山捷径(なんざんしょうけい) |
使用されている漢字
「終」を含む四字熟語
一部始終(いちぶしじゅう)
物事の最初から最後までの詳しい事情のこと。 初めから終わりまで。 「一部」は一つの書物のこと。”部”は書物を数える単位。 「始終」は初めと終わり、または初めから終わりまでの全ての事情のこと。 元は”一つの書物の初めから終わりまでの全ての内容”という意味の言葉。
凶終隙末(きょうしゅうげきまつ)
仲良く付き合っていた関係が、最後には争い合う関係になることがよくあるということ。 「凶終」は最終的に相手を傷つけるような、激しい争いになるということ。 「隙末」は不仲になること。 中国の戦国時代の秦の張耳と陳余や、漢の蕭育と朱博は非常に仲がよかったが、最終的に殺し合いをする間柄になったという故事から。 「終わりを凶にし末に隙あらしむ」とも読む。
終歳馳駆(しゅうさいちく)
極めて忙しく、一年中走り回ること。 「終歳」は一年中、いつもという意味。 「馳駆」は走り回る、尽力すること。
終始一貫(しゅうしいっかん)
初めから終わりまで言動や態度を貫き通すこと。
慎始敬終(しんしけいしゅう)
最初から最後まで、気をゆるめずに慎重に行うこと。 または、物事は最初と最後が大切であるということ。 「慎」と「敬」はどちらも細心の注意を払うこと。 「始めを慎み終わりを敬しむ」とも読む。
同始異終(どうしいしゅう)
原因が同じでも、状況が違えば結果も変わるということ。 「同始」は始まりが同じであること。 「異終」は終わりが違うこと。 「始めを同じくするも終わりを異にす」とも読む。
「南」を含む四字熟語
越鳥南枝(えっちょうなんし)
故郷を懐かしみ忘れがたく思う気持ちのたとえ。 「越鳥」は中国の南方にある越の国から渡ってきた鳥。 「南枝」は南に向かって伸びている木の枝。 南方にある越の国から渡ってきた鳥は、南に向かって伸びている木の枝に巣を作るという意味から。 「越鳥は南枝に巣くう」を略した言葉。
子見南子(しけんなんし)
礼の道を守るために、周りに惑わされず自分の考えを信じること。 「南子」は、衛の国王霊公の夫人。 孔子は、衛の国王霊公に招かれた際、夫人の南子に謁見することが礼の道と考えたが、弟子の子路は南子の素行の悪さから謁見を嫌がり不快に思った。 しかし孔子は「私にやましいところがあれば天が私を見捨てるだろう」と誓いを立て、考えを変えなかったという故事から。
楚囚南冠(そしゅうなんかん)
捕虜として捕らわれていても、祖国のことを忘れないこと。 または、捕らわれて他国にいる人のこと。 「楚囚」は他国に捕らわれた楚の国の人。 「南冠」は南方にある国の様式の冠で、この場合の南方は楚の国のことをいう。 中国の春秋時代、楚の鐘儀は晋に捕らえられていても、祖国である楚の国の冠をいつも被っていたという故事から。
東西南北(とうざいなんぼく)
方位の東、西、南、北のこと。または、周囲の全ての方向のこと。
斗南一人(となんのいちにん)
この世で最もすぐれている人のこと。 「斗南」は星座の北斗七星よりも南という意味から、天下という意味。 天下で並ぶ人がいないほどすぐれているということから。
図南鵬翼(となんのほうよく)
大事業や海外進出などの大きな計画を立てること。 大きな目標を立てて、その目標を達成しようとすることをいう。 「図南」は南の海へ行こうと計画すること。 「鵬」は伝説の大きな鳥。 鵬が南の海を目指して飛びたったという説話から。
「捷」を含む四字熟語
資弁捷疾(しべんしょうしつ)
「資弁」は生まれつき弁舌が達者、「捷疾」は速いや素早いことから、生まれつき弁舌が達者で、行動が素早いこと。 中国古代の殷の紂王を評した故事が由来。
終南捷径(しゅうなんしょうけい)
南山捷径(なんざんしょうけい)
正規の試験などを受けることなく官職につくこと。 または、終南山には仕官への近道があるということ。 「南山」は中国の山、終南山のこと。 「捷径」は近道、最短距離の道のこと。 終南山で隠者のふりをして生活することで名声が上がり官職を得ることができるという故事から、終南山は仕官への近道であるという意味。
百挙百捷(ひゃっきょひゃくしょう)
どんなことをしても全て上手くいくこと。 「百挙」は行動や策略などの様々な行い。 「捷」は勝つという意味。
「径」を含む四字熟語
行動半径(こうどうはんけい)
船舶や航空機などが途中で補給せずに往復できる距離のこと。 または、人や動物が行動する範囲のこと。 「半径」は中心を出発点とした、外周までの距離。
終南捷径(しゅうなんしょうけい)
直情径行(ちょくじょうけいこう)
相手の気持ちや周りの状況を気にすることなく、自分の思うままに行動すること。 「直情」は偽ったりしていない、そのままの感情のこと。 「径行」は思ったことを思ったとおりに行うこと。 「情を直くして径ちに行う」とも読む。
南山捷径(なんざんしょうけい)
正規の試験などを受けることなく官職につくこと。 または、終南山には仕官への近道があるということ。 「南山」は中国の山、終南山のこと。 「捷径」は近道、最短距離の道のこと。 終南山で隠者のふりをして生活することで名声が上がり官職を得ることができるという故事から、終南山は仕官への近道であるという意味。
羊腸小径(ようちょうしょうけい)
曲がりくねっている山道や小道のこと。 「径」は道のことで、羊の腸のような道という意味から。