「心」を含む四字熟語
「心」を含む四字熟語 — 169 件
心織筆耕(しんしょくひっこう)
文章を書くことで生計を立てること。 心で機を織って、筆で田畑を耕して暮らすという意味から。 中国の唐の詩人の王勃が人に頼まれて文章を作ると、お礼として車一杯に黄金をもらったということを、人々がからかったという故事から。
身心一如(しんしんいちにょ)
肉体と精神は一つのものの両面であり、分けることはできないということ。 「一如」は一体であること。 「心身一如」とも書く。
心神耗弱(しんしんこうじゃく)
精神が弱くなって、善悪の判断や行動を抑制する能力が弱くなること。 「心神」は心と精神。 「耗弱」はすり減って弱くなること。 医学や法律などで使われる用語で、心神喪失の手前の状態をいう。
心神喪失(しんしんそうしつ)
精神的に弱って、行動の結果がどうなるかを考える能力がなくなること。 「心神」は心、精神。 「喪失」は失う、無くすこと。 法律用語。
心事高尚(しんじこうしょう)
心の中で思う事の品性が高く、立派な様子。 「心事」は心の中で思うこと。 「高尚」は上品で立派なこと。
心耳心眼(しんじしんがん)
心を研ぎ澄まして、物事を深く理解したり判断したりすること。 心の耳と心の眼を使って洞察するとの意から。
心若死灰(しんじゃくしかい)
さっぱりとしていて欲がない様子。または深い悲しみによって元気を失った状態。 心が燃え尽きて冷たくなった灰のようであるとの意から。 「心(こころ)死灰(しかい)の若(ごと)し」とも読む。
心如鉄石(しんじょてっせき)
人の忠誠心が非常に強いことのたとえ。 心が鉄や石のように堅く揺るがないとの意から。 「心(こころ)、鉄石(てっせき)の如(ごと)し」とも読む。
心如涌泉(しんじょようせん)
知略やアイデアが絶えず湧き出ることのたとえ。 心が水の湧き出る泉のように絶えず新しいものを生むとの意から。 「心(こころ)、涌泉(ようせん)の如(ごと)し」とも読む。
信心決定(しんじんけつじょう)
阿弥陀仏(あみだぶつ)の救済の本願を信じ、その信念が不動である状態を指す仏教用語。
身心脱落(しんじんだつらく)
体も心も全ての束縛から解き放たれること。 中国の宋の如浄禅師のもとで、道元が修行した際に得た実感を言い表した言葉。
心正筆正(しんせいひつせい)
心が正しければ、その人の筆跡も整うということ。 中国の唐時代の書家、柳公権が穆宋皇帝に筆法を尋ねられたときに言ったとされる言葉。 「心(こころ)正(ただ)しければ筆(ふで)正(ただ)し」とも読む。
深層心理(しんそうしんり)
普段生活しているときには意識されない、奥深いところに隠れている心理のこと。 「心理」は心の動きや状態のこと。 心理学者のフロイトやユングによる心理学の用語。
心地光明(しんちこうめい)
心が正しく、清く広いこと。 「心地」は心のこと。 「光明」は仏の心身から放たれる、明るく輝く光のこと。
心定理得(しんていりとく)
行動や道理が正しいために、心が安定していて落ち着いている様子。 「人心定まりて事理得」を略した言葉。
心頭滅却(しんとうめっきゃく)
気を散らすような考えを消し去ること。 または、集中してことにあたれば、苦しさを感じないということ。 「心頭」は心の中。胸の内。 「滅却」は何も残らないように全て無くすこと。 「心頭を滅却すれば火もまた涼し」を略した言葉で、禅僧の快川が織田信長に寺を焼き討ちにされた際、燃え上がる山門でこの句を唱えたという故事から。
心煩意乱(しんはんいらん)
いらいらとして心が落ち着かないこと。 「心煩」は悩ますことが多く、苛立たしいこと。 「意乱」は心が落ち着かないこと。
心不在焉(しんふざいえん)
心が他の場所にあるため、目の前の物事に集中できない状態を指す言葉。 注意散漫で、手元の作業や会話に心を傾けることが難しい様子などをいう。 「心(こころ)焉(ここ)に在(あ)らず」とも読む。
心腹之疾(しんぷくのしつ)
命を落とす可能性の高い、非常に危険な病気。 または、どうすることも出来ない災害や、大きな障害、手ごわい相手のことをいう。 「心腹」は心臓と内臓のこと。 人にとって重要な部分の病気という意味から。
心腹之友(しんぷくのとも)
親友のこと。 「心腹」は腹を割って話して、何も隠さずに本心を明かすということから。
心平気和(しんぺいきわ)
落ち着いていて安らいでいる様子。 心が落ち着いていて、争いを起こす気が全くない様子をいう。 「心(こころ)平(たい)らかに気(き)和(わ)す」とも読む。
心慕手追(しんぼしゅつい)
すぐれた技術や、その技術を持つ人物などに心が惹かれ真似をすること。 心が惹かれ、手で真似をするという意味から。
心満意足(しんまんいそく)
この上なく満たされた気持ちになること。 「心満」と「意足」はどちらも心が満たされるという意味。 「心(こころ)満ち意(い)足る」とも読む。
心乱如麻(しんらんじょま)
心が取り乱されて、どうすればよいかわからない様子。 心が、絡まった麻糸のように複雑で解けない状態にあるとの意から。 「心乱(しんらん)麻(あさ)の如(ごと)し」とも、「心(こころ)乱(みだ)るること麻(あさ)の如(ごと)し」とも読む。
心理戦争(しんりせんそう)
武力を用いず、情報操作やプロパガンダ(喧伝)、心理的操作などを通じて、相手を不利にし、自己の利益を追求する戦術や戦略。
心領神会(しんりょうしんかい)
心の中で深く理解すること。 「領」と「会」はどちらも理解すること。 「神」は心のこと。
心霊現象(しんれいげんしょう)
科学的な方法では証明または説明が困難である、超自然的な現象。 特に、幽霊や死後の世界といった、死者の霊魂が関与しているとされる現象についていう言葉。 これらの現象は、多くの場合、個人の経験に基づいて報告されており、科学的な根拠は一般に不足している。
心労辛苦(しんろうしんく)
ひどく辛い苦労をすること。 「労苦」という言葉に、「辛」を加えて強調した言葉。 「辛労」は「心労」とも書く。 「辛苦辛労(辛苦心労)」ともいう。
直指人心(じきしにんしん)
人の心を直に指差すこと。 禅宗の言葉で、人の心と仏は同じものであり、そのことを言葉や文字でなく、直接的に導くことをいう。
自己中心(じこちゅうしん)
自分のことしか考えずに行動すること。
辞譲之心(じじょうのこころ)
自分の立場や境遇から退いて、それを他者に譲ろうとする心。 儒教の「礼」の糸口とされる言葉。
耳聴心受(じちょうしんじゅ)
心に深く刻みつけること。 耳で聞き、心で受け止めることから。
慈悲心鳥(じひしんちょう)
カッコウ目カッコウ属の鳥、十一(じゅういち)の別称。 「ジヒシン」と鳴いているように聞こえることから。
人心一新(じんしんいっしん)
人々の心を新しくすること。 「人心」はたくさんの人々の心。 「一新」は古いものを無くして、新しいものにすること。
人心洶洶(じんしんきょうきょう)
世の人たちの心が恐れおののいて動揺していること。 「洶洶」はびくびくしたり、動揺したりすること。
人心収攬(じんしんしゅうらん)
たくさんの人たちの心をしっかりとらえてまとめること。 または、たくさんの人たちの信頼を得ること。 「収攬」はまとめて手でにぎること。
人心如面(じんしんじょめん)
人々の心は、顔のように個々に異なるということ。 心も容姿も人それぞれであり、一概に判断できないという意味から。 「人心(じんしん)は面(めん)の如(ごと)し」とも読む。
人心向背(じんしんのこうはい)
人々の心がどちらに向かうかということ。 「人心」はたくさんの人たちの心。 「向背」は従うか背くかということ。 たくさんの人たちが同意するか、反対するかという意思やその傾向のことをいう。
人心沸騰(じんしんふっとう)
多くの人々の心が熱狂すること。 「人心」はたくさんの人たちの心。 「沸騰」は興奮状態になること。
人面獣心(じんめんじゅうしん)
非情で残酷な人のたとえ。 けだものの心を持った人間という意味から。
西施捧心(せいしほうしん)
同じ行動でも、人物や状況の違いによって善悪の差が生じること。 または、病気に苦しむ美しい女性の様子のこと。 「西施」は越の有名な美女の名前。 病を患った西施は、眉をひそめながら痛む胸をおさえて歩くことが多かったが、多くの人がその姿を美しいと見惚れた。 その様子を見ていた村の醜い女性が、真似をして同じように歩くと、皆が逃げ出したという故事から。
誠心誠意(せいしんせいい)
損得を考えず人に尽くそうとする純粋な気持ちのこと。 または、そのような気持ちを持って人に接すること。 「誠意誠心」ともいう。
赤心奉国(せきしんほうこく)
誠意を込めて国のために尽くすこと。 「赤心」は嘘のない本当の心という意味。
切歯腐心(せっしふしん)
激しく怒って、思い悩むこと。 「切歯」は歯軋りをするということから、怒った顔のたとえ。 「腐心」は心を悩ますこと。
世道人心(せどうじんしん)
この世の道徳と、その道徳を守る人たちの心。 「世道」は人が人として守るべき道徳のこと。 「人心」は多くの人の心。
洗心革面(せんしんかくめん)
改心して面目を新しくすること。 「洗心」は心の汚れを落として清めること。 「革面」は顔つきをよりよくすること。 「心(こころ)を洗い面(おもて)を革(あらた)む」とも読む。
是非之心(ぜひのこころ)
物事の善と悪をしっかりと判別できる能力のこと。 「是非」は正しいことと、間違っていること。
惻隠之心(そくいんのこころ)
他人を思いやったり、同情する心のこと。 「惻隠」は人をいたわったり、思いやること。 孟子の性善説の四端説の一つで、「惻隠の心は仁の端なり」を略した言葉。
大快人心(たいかいじんしん)
人々を痛快な気持ちにさせること。 悪人を厳しく罰したときなどに用いられることが多い。
多情仏心(たじょうぶっしん)
感情が豊かで気が変わりやすいが、情が深く無慈悲になれないこと。 仏の慈悲の心のことをいう言葉で、人や物事への情が多いという意味から。
胆戦心驚(たんせんしんきょう)
恐怖を感じて震えること。 「胆」は肝臓。 「心」は心臓という意味から、心や感情のたとえ。 「戦」と「驚」はどちらも恐怖で震えること。 「肝(きも)戦(おのの)き心(こころ)驚く」とも読む。
胆大心小(たんだいしんしょう)
度胸は大きく、注意は細やかであること。 「胆」は度胸。 「心」は気を配ること。 「胆は大ならんことを欲し、心は小ならんことを欲す」を略した言葉。
痴心妄想(ちしんもうそう)
愚かな気持ちと実現できそうもない想像のこと。 「痴心」は愚かな気持ちのこと。
誅心之法(ちゅうしんのほう)
実際に行動を起こしていなくても、心の中に悪意があれば罰を与えること。 中国の春秋時代の法で、「原心定罪」と呼ばれ、動機に応じた罰を与えるということ。
彫心鏤骨(ちょうしんるこつ)
非常に辛い苦労をすること。 または、苦心を重ねて詩文を作り上げること。 心に彫りつけて骨に刻み込むという意味から。 「心(こころ)に彫(ほ)り骨(ほね)に鏤(きざ)む」とも読む。
椎心泣血(ついしんきゅうけつ)
激しく怒り悲しむこと。 「椎心」は怒りや悲しみのあまりに、自分の胸を拳でたたくこと。 「泣血」は涙が枯れて血が出るほどに、激しく泣き悲しむこと。 「心(むね)を椎(う)ちて泣血(きゅうけつ)す」とも読む。
鉄心石腸(てっしんせきちょう)
鉄や石のように固く強い心と意志のこと。 「鉄心」は鉄のように固い心臓、「石腸」は石のように固い腸。 「心」と「腸」は内臓の心臓と腸のことから、心や意志のたとえ。
鉄腸石心(てっちょうせきしん)
鉄や石のように固く強い心と意志のこと。 「鉄腸」は鉄のように固い腸。 「石心」は石のように固い心臓。 「腸」と「心」は内臓の腸と心臓のことから、心や意志のたとえ。 「石心鉄腸」ともいう。
同心協力(どうしんきょうりょく)
心を一つにして、皆と力を合わせて物事に取り組むこと。
道心堅固(どうしんけんご)
道徳心を堅く守り通すこと。 「道心」は是非や善悪をしっかりと判断して、正しい道を守って行動しようとする心、道徳心。 「堅固」は意志が固く、動かされないこと。
同心戮力(どうしんりくりょく)
心を合わせて協力すること。 「同心」は心を合わせること。 「戮力」は力を合わせること。 「心を同じくして力を戮(あわ)す」とも読む。 「戮力同心」ともいう。
独具匠心(どくぐしょうしん)
他と異なる技術や創造性がある作品のこと。 「匠心」は芸術作品をよりよくする工夫をしようとする心のこと。
独出心裁(どくしゅつしんさい)
表現や発想が他人とは違っていて独創的なこと。 「心裁」は独自の考えや思いつきのこと。 「独り心裁(しんさい)を出(いだ)す」とも読む。
度衆生心(どしゅじょうしん)
仏教の言葉で、この世の人々を迷いから救おうとする心のこと。 「度」は渡すという意味で、迷いの世界である現世から、悟りの境地である彼岸へと人々を導くことをいう。 「衆生」はこの世にいる人々のこと。
万能一心(ばんのういっしん)
何を学ぶにしても、集中してやらなければ身につかないということ。または、様々な技芸をこなすことができても、心が欠けていれば意味がないということ。 「万能足りて一心足らず」を略した言葉。
匪石之心(ひせきのこころ)
自分の信念を堅く守り、決して揺らぐことのない心のこと。 石のように転がることがない心という意味から。
腹心内爛(ふくしんないらん)
内側から崩れること。 「腹心」は腹の内側の中心部分。 「内爛」は内側から腐敗すること。
腹心之疾(ふくしんのしつ)
命を落とす可能性の高い、非常に危険な病気。 または、どうすることも出来ない災害や、大きな障害、手ごわい相手のこと。 「腹心」は内臓と心臓のこと。 人にとって重要な部分の病気という意味から。
腹心之臣(ふくしんのしん)
心から信頼できる家臣のこと。 「腹心」は自分の腹や心になるという意味で、確実な信頼をすること。
忿忿之心(ふんぷんのこころ)
激しく怒っているときの心。 「忿忿」は怒ったり、恨んだりしている時の様子。
平気虚心(へいききょしん)
疑念や不満、不信などをなくし、心を穏やかにすること。 「平気」は心を落ち着かせること。 「虚心」は心にわだかまりをもたないこと。 「虚心平気」ともいう。
平心定気(へいしんていき)
気持ちを落ち着けること。 「平心」と「定気」はどちらも気持ちを落ち着けること。 「心(こころ)を平(たいら)かにして気を定む」とも読む。
碧血丹心(へきけつたんしん)
厚い忠誠心や誠意のこと。 「碧」は青色のこと。 「丹心」は誠意や真心。 敬王に仕えていた萇弘は、讒言(ざんげん:事実を曲げた偽りの告げ口)によって追放され、郷里の蜀(しょく)で自決した。 蜀の人々がその様子を哀れに思い、その血を器に入れておいたところ、三年後にはその血が碧玉(青く美しい宝玉)になったという故事から。
包蔵禍心(ほうぞうかしん)
誰にも気付かれないように悪事を企むこと。 「包蔵」は包み隠すこと。 「禍心」は悪い行いをしようと計画すること。 「禍心(かしん)を包蔵(ほうぞう)す」とも読む。 「苞蔵禍心」とも書く。
放胆小心(ほうたんしょうしん)
文章、主に漢文を作る心得で、始めは恐れずに思い切って表現して、ある程度熟練してからは細かい部分に注意して、文字や語句を十分に考えるのがよいというもの。 または、それら二つの文章の形式のこと。 「放胆」は文法などの約束事を多少外れても、思い切って書くこと。または、その文。 「小心」は細かい部分に気を配って書くこと。または、その文。
発菩提心(ほつぼだいしん)
悟りを得るために仏門に入る気持ちを持つこと。 「発」は物事を始めること。 「菩提心」は煩悩を捨てて、悟りを得ようとする心のこと。 「発心」と略して使うこともある。
貌合心離(ぼうごうしんり)
表面は親密さを装って交際してはいるが誠意がないことのたとえ。 「貌」は表に見せている形ということで、表向きは合わせてはいるが、心は離れているという意味から。
木人石心(ぼくじんせきしん)
薄情で冷酷な人のたとえ。または、意思が固く、頑固な人のこと。 体が木でできていて、心が石でできているという意味から。
銘心鏤骨(めいしんるこつ)
心にしっかりと刻み込み、決して忘れることがないこと。 「銘心」は心に刻み込むこと。 「鏤骨」は骨に刻み込むこと。 心と骨に刻み込むように、しっかりと記憶して忘れることがないという意味。
目挑心招(もくちょうしんしょう)
遊女が客を流し目で誘惑する様子のこと。 「目挑」は流し目で誘うこと、「心招」は心の中で誘い招くこと。