「れ」を含む四字熟語
「れ」を含む四字熟語 — 213 件
片簡零墨(へんかんれいぼく)
書物の欠片やちょっとした書き物のこと。 「片簡」は切れてばらばらになった書物。 「零墨」は一滴の墨ということから、千切れた書物の一欠けらのこと。
駢四儷六(べんしれいろく)
四字句と六字句の対句を用いる、古代中国の修辞的な文体のこと。 「駢」は馬を二頭並べて車につなぐという意味から、対句という意味。 「儷」は一対になって並ぶという意味。 中国の六朝時代から唐の時代にかけて盛んに使われ、中国の美文の基本となった文体。
烽火連天(ほうかれんてん)
戦火がいたるところに広がっていくこと。 「烽火」は危険な事態が近づいていることを知らせるのろしのことで、戦火や戦争のたとえ。 「連天」はのろしや戦火が、天に届くほどに燃え上がること。 「烽火(ほうか)天(てん)に連なる」とも読む。
暴戻恣睢(ぼうれいしき)
好き勝手に振る舞い、乱暴で残忍な様子。 「暴戻」は乱暴で人としての道理から外れていること。 「恣」はわがままであること。 「睢」は怒ってにらみつけるいこと。または、好き放題に振る舞うこと。 人としての道理に背き、乱暴で好き放題に振る舞い、人に怒ってにらみつけることから。
磨礱砥礪(まろうしれい)
物が知らない間にすり減っていること。 「磨」は挽き臼。 「礱」は磨り臼。 「砥」と「礪」はどちらも砥石(といし)のこと。 どれも石製の道具のことで、こするや磨くという意味がある。 こすったり磨いたりすると、すり減ってなくなることから。
未練未酌(みれんみしゃく)
相手の事情を理解することができなくて、あきらめきれず心残りなこと。 「未練」は心残り、残念、「未酌」は相手の気持ちや状態を理解できないこと。
冥頑不霊(めいがんふれい)
道理がわからず、頑固で思考が鈍いひとのこと。 「冥頑」は頑固で道理がわからないこと、「不霊」は頭の働きが鈍いという意味。
優勝劣敗(ゆうしょうれっぱい)
能力のある者が勝ち、劣っている者が負けること。 生存競争で強者が繁栄して、弱者が滅亡すること。
容姿端麗(ようしたんれい)
顔立ちや姿かたちが美しいこと。 「容姿」は顔立ちや姿かたち、「端麗」は整っていて美しいこと。
劉伶之鍤(りゅうれいのすき)
気の向くままに酒を飲んで気ままに生きること。 「鍤」は農具の名前で、田畑を耕すためのもの。 中国の晋の国の劉伶は、鹿が引く車に乗り、酒と鍤を持った従者を常にそばに置き、自分が死んだらその場で鍤を使って穴を掘って埋めてくれと言っていたという故事から。
流連荒亡(りゅうれんこうぼう)
家にも帰らず、仕事もせずに酒を飲んだり遊びにふけって無駄に日々を過ごすこと。 「流連」は川遊びや山遊びに夢中になって帰るのを忘れること。 「荒亡」は狩りをしたり、酒を楽しんだりして仕事をしないこと。
両鳳連飛(りょうほうれんぴ)
兄弟がそろって高い地位を得ること。 鳳凰が二羽並んで飛び立つという意味から。 中国の南北朝時代、北斉の崔悛と仲文の兄弟が共に出世して、共に大臣に任命されたことを評して言った言葉から。 「両鳳(りょうほう)連(つらな)り飛ぶ」とも読む。
冷艶清美(れいえんせいび)
冷ややかで清く美しい様子。 「冷艶」は白い花や雪のように冷ややかで美しい様子。
冷汗三斗(れいかんさんと)
冷や汗が三斗出るということから、きわめて恐ろしい思いをすることや恥ずかしい思いをすること。 「斗」は体積の単位。
礼楽刑政(れいがくけいせい)
古代中国で国家を整え、秩序を維持するための四つの基本のことで、礼節、音楽、刑罰、政令のこと。
礼楽征伐(れいがくせいばつ)
政治、文化、教育、軍事のこと。 「礼楽」は礼儀作法と音楽のことで、古代中国では政治の要点とされていた。 「征伐」は悪人や反逆者を打ち滅ぼすこと。
冷眼傍観(れいがんぼうかん)
事の成り行きを、冷然と側でただ眺めていること。 「冷眼」は冷ややかな目のこと。 「傍観」はそばでみているだけのこと。
零絹尺楮(れいけんせきちょ)
書画の小さな切れ端やかけらのこと。 「零」と「尺」はどちらも少しという意味。 「零絹」は布の小さな切れ端のこと。 「尺楮」は紙の切れ端のこと。 「楮」は和紙の原料に使われる植物。
鴒原之情(れいげんのじょう)
危険や苦労があるときに助け合える兄弟の深い情愛のこと。 「鴒」は兄弟仲がよいされている水鳥の鶺鴒のこと。 「鴒原」は水辺にいるはずの鶺鴒が高原で鳴いているような危険な状況のこと。
冷酷無情(れいこくむじょう)
思いやりも同情心もないこと。 「冷酷」は思いやりがなくひどいこと。 「無情」は思いやりも、相手を哀れむ心もないこと。 似た意味の言葉を重ねて強調した言葉。
霊魂不滅(れいこんふめつ)
死によって肉体がなくなっても、人の霊魂は永遠に存続し不滅であるという考えのこと。
礪山帯河(れいざんたいが)
永久に変わらない固い誓いのたとえ。 または、国が栄え続けることのたとえ。 「礪」は砥石(といし)のこと。「山」は泰山のこと。 「帯」はおびのこと。「河」は黄河のこと。 高い泰山がすりへって砥石のように平たくなるようなことがあったとしても、広い黄河が帯のように細くなるようなことがあったとしても、永久に変わることはないという意味から。
醴酒不設(れいしゅふせつ)
人をもてなすための礼儀が雑になること。 「醴酒」は甘酒のことで、酒を飲み始めや、酒が苦手な人のため酒。 「醴酒(れいしゅ)設(もう)けず」とも読む。 中国の前漢の楚の元王は穆生を師として、酒宴の時には甘酒を用意していたが、孫の戊が楚の王になると甘酒を用意しなくなったという故事から。
藜杖韋帯(れいじょういたい)
飾り気が無く、慎ましいことのたとえ。 「藜杖」はあかざの杖、「韋帯」はなめし皮の帯のことで、どちらも質素なものという意味から。
励声一番(れいせいいちばん)
大切な場面で、全力で声を張り上げること。 「励声」は大きな声をだす、「一番」は最初やここ一番のこと。
励声疾呼(れいせいしっこ)
大声で何度も呼ぶこと。 「励声」は大きな声を出す、「疾呼」はあわただしく何度も呼ぶこと。
励声叱咤(れいせいしった)
大きな声で叱ること。または叱りつけるように励ますこと。 「励声」は大きな声をだす、「叱咤」は叱りつける、または叱りつけるように励ますという意味。
冷静沈着(れいせいちんちゃく)
何事にも動じずに、落ち着いていること。 「冷静」と「沈着」はどちらも、何事にも動じることなく落ち着いていることで、似た意味の語を重ねて強調した言葉。 「沈着冷静」ともいう。
霊台方寸(れいだいほうすん)
心。 「霊台」は魂がある場所。 「方寸」は四方が一寸の範囲ということから、心、胸中という意味。 心は胸の内の四方が一寸の範囲、心臓にあると考えられていたということから。
冷暖自知(れいだんじち)
自分のことは他人から教わらなくても自分自身で分かるということ。 水の冷暖は飲んだ者が分かるという意味から。
冷嘲熱諷(れいちょうねっぷう)
素っ気なく鼻で笑うことと激しく皮肉ること。 「冷嘲」は冷ややかに嘲笑すること。 「熱諷」は熱烈な風刺や皮肉を言うこと。
冷嘲熱罵(れいちょうねつば)
冷ややかに嘲笑して、激しく罵倒すること。 「冷嘲」は冷ややかに嘲る、「熱罵」は熱く罵るという意味。
零丁孤苦(れいていこく)
社会的地位や身分、財産などを失い、身寄りもなく苦労すること。 「零丁」は落ちぶれて身寄りのないこと。 「孤苦」は親がいなくて苦労すること。 晋の李密が武帝からの任官を辞退するときの上奏文で使われた言葉。 「孤苦零丁」ともいう。
冷土荒堆(れいどこうたい)
冷ややかで荒れた盛り土という意味から、墓のこと。 「堆」は土を高く盛ることや盛った土そのもの。
霊肉一致(れいにくいっち)
魂と肉体のどちらも大切であるということ。 キリスト教の言葉。
令聞令望(れいぶんれいぼう)
名声。良い評判。 「令聞」と「令望」はどちらも名声やよい評判という意味
烈士徇名(れっしじゅんめい)
義を重んずる人は、名誉のために命を懸けること。 「烈士」は正しい信念を持った義理堅い人のこと。 「徇」は一つのことに身を捧げるという意味。
烈日赫赫(れつじつかくかく)
日の光が激しく照りつける様子のこと。 「烈日」は太陽が激しく照ること。 「赫赫」は光り輝くこと。
蓮華往生(れんげおうじょう)
人が死んだ後に極楽に行くこと。 「蓮華」は極楽浄土のたとえで、仏や菩薩の座を表している。 「往生」は現世を離れて極楽に行くこと。
蓮華宝土(れんげほうど)
極楽浄土のこと。 「蓮華」は蓮、または、睡蓮の花のこと。 「宝土」は仏がいる国の美称。または、理想郷という意味。 常に釈迦が説法をしていて、清らかな蓮の鼻が咲き乱れ、苦しみのない世界をいう。
憐香惜玉(れんこうせきぎょく)
女性をとても大切に愛でること。 「憐」と「惜」は大切にするという意味。 「香」や「玉」は女性のたとえ。 「惜玉憐香」ともいう。
連鎖反応(れんさはんのう)
ある反応がきっかけで、別の反応を発生させて、次々と反応を引き起こしていく化学反応のこと。 または一つの出来事がきっかけで、次々と別の出来事が発生すること。
連日連夜(れんじつれんや)
毎日毎晩続けて。 「連日」はどの日も、毎日。 「連夜」はどの夜も。毎夜。
連城之璧(れんじょうのへき)
世にも珍しい宝物のこと。 「璧」は宝のこと。 卞和が山中で見つけた宝玉の原石を、レイ王に献じるとただの石と言われ罰として左足を切られ、武王に献じるとただの石と言われ罰として右足を切られた。 その後、悔しさで泣き続ける卞和のことを聞いた文王が使者にその原石を磨かせると、天下の宝玉だったという故事から。
連戦連勝(れんせんれんしょう)
何度も戦い、戦うたびに勝つこと。 「連戦」は何度も続けて戦うこと。 「連勝」は勝ち続けること。
連帯責任(れんたいせきにん)
複数の人が共に責任を負うこと。
廉恥功名(れんちこうみょう)
清く正しく、恥を知る心があり、名声を上げようとする心があること。 「廉恥」は潔く、清く正しいこと。 「功名」は功績を挙げて名誉を得ること。
廉頗負荊(れんぱふけい)
心の底から謝罪すること。 「廉頗」は人の名前。 「負荊」は茨を背負うこと。 中国の春秋戦国時代の趙の国の将軍である廉頗は、藺相如のことを恨んでいたが、藺相如は廉頗と争うと秦に滅ぼされるとして争いを避けていた。 そのことを知った廉頗は自身を恥じて、裸で茨の鞭を背負い、藺相如に心から謝罪して、後に相手のために死んでもいいと思うほどの親友になったという故事から。 「廉頗(れんぱ)荊(いばら)を負う」とも読む。
聯袂辞職(れんべいじしょく)
大勢の人が一緒に職を辞すること。 「聯袂」は”たもとを連ねる”という意味から、大勢の人が一緒に行動すること。 「連袂辞職」とも書く。
連璧賁臨(れんぺきひりん)
同時に二人の来客があること。 「連璧」は二つが一対になっている宝玉のことで、二人のすぐれた友人をたとえたもの。 「賁臨」は人が訪れることの敬称。
連理之枝(れんりのえだ)
男女の仲が良く、情愛が深いことのたとえ。 「連理」は別々の木の枝と枝が結合して一体化した枝のこと。
老驥伏櫪(ろうきふくれき)
老いても昔と同じように大志を抱き続けること。 「老驥」は老いた駿馬のこと。 「櫪」はくぬぎの木。床下の横木に使うことから馬屋のこと。 三国志の曹操の詩の一節で、若い頃に千里を駆けた駿馬が老いて馬屋に伏していても、千里を駆ける志を捨てないということから。
籠鳥恋雲(ろうちょうれんうん)
捕らえられている者が自由を望むことのたとえ。 籠の中の鳥が空を恋しがるという意味から。