「け」を含む四字熟語
「け」を含む四字熟語 — 560 件
軽諾寡信(けいだくかしん)
深く考えずに物事を簡単に引き受ける人は、約束を守ることが少ないためにあまり信用できないということ。 「軽諾」は出来るかを考えずに、軽く引き受けること、安請け合い。 「寡信」の「寡」は少ないという意味で、「寡信」は信用が少ないという意味から、信じることができないということ。 「軽諾は必ず信寡し」を略した言葉。
髻中明珠(けいちゅうみょうしゅ)
隠された奥義のたとえ。 「髻」は束ねた髪。 法華経で説かれる七つのたとえ話の一つで、転輪聖王は束ねた髪の中に隠した宝珠を大きな功績がある者にだけ与えたとされている。
軽佻浮薄(けいちょうふはく)
言動に思慮が足りず、気持ちが浮ついている様子。 または、信念がなく、言動が軽率で周りに流されやすいこと。 「軽佻」はよく考えずに発言したり行動したりすること。 「浮薄」は気持ちに落ち着きがないこと。 「軽窕浮薄」とも書く。
形直影正(けいちょくえいせい)
心の善悪が行動に表れること。 または、原因と結果が相反することがないことのたとえ。 「形」と「影」はどちらも本体とそれから現れるもののたとえで、原因と結果のたとえ。または、自分と他人のたとえ。 まっすぐなものは、影もまっすぐになるという意味から。 「形(かたち)直(なお)ければ影(かげ)正(ただ)し」とも読む。
兄弟鬩牆(けいていげきしょう)
兄弟が家の中で争い合うこと。または、味方と味方が争い合うこと。 「鬩」は争うこと。 「牆」は垣根のことで、家の敷地内のこと。 「兄弟(けいてい)牆(かき)に鬩(せめ)ぐ」とも読む。
敬天愛人(けいてんあいじん)
天を尊いものとして崇めて、人を愛すること。 「敬天」は天を敬うこと。「愛人」は人を愛すること。 西郷隆盛が自身の学問の目的としていた言葉。
桂殿蘭宮(けいでんらんきゅう)
とても美しい宮殿のこと。 「桂」は香木の名前、「蘭」は香草の名前のことで、どちらも見た目が美しく、良い香りを放つ植物。 「殿」と「宮」はどちらも建物のこと。
軽薄才子(けいはくさいし)
軽率で調子がよく、ずるがしこいこと。 「軽薄」は調子がよく、心がこもっていないこと。 「才子」は才能があるという意味で、ここでは反語の意味で使われる。
軽薄短小(けいはくたんしょう)
人格が薄っぺらで中身がないことを言い表す言葉。または、物の大きさが小さく、厚さが薄く、重さが軽くなっていく様子。
瓊葩綉葉(けいはしゅうよう)
美しい花と美しい葉。 「瓊葩」は宝石のように美しい花。 「綉葉」は美しい葉のこと。 「瓊葩繍葉」とも書く。
鶏皮鶴髪(けいひかくはつ)
年老いて衰えた老人の容姿のたとえ。 鶏のように張りを失った肌と、鶴の羽のように白い髪の毛という意味から。 「鷄皮鶴髪」とも書く。
繋風捕影(けいふうほえい)
話や物事にまとまりがないことのたとえ。 風をつなぎとめて、影を捕まえることは不可能なことという意味から。 「風を繋(つな)ぎ影を捕(と)らう」とも読む。 「係風捕影」とも書く。
恵風和暢(けいふうわちょう)
心地よい風が吹いて、穏やかでなごやかにすること。 「恵風」は生物を育む恵の風。 「和暢」は穏やかでなごやかなこと。または、穏やかでなごやかにすること。
軽便信用(けいべんしんよう)
手間がかからずに得られる信用のこと。 信用を得るには、長い期間の努力の積み重ねるしかないが、これは便利で簡単に得られる信用をいう。
刑鞭蒲朽(けいべんほきゅう)
世の中が平和なことのたとえ。 刑罰用の鞭や蒲の穂が使われることなく朽ちるという意味から。 中国の後漢の官僚の劉寛は、温厚で知られ、打っても痛みの少ない蒲の穂で鞭を作り、痛みよりも恥辱を与えるようにした。 しかし、犯罪が起きなくなって、蒲の穂が使われることなく朽ちたという故事から。 「刑鞭(けいべん)蒲(ほ)朽(く)つ」とも読む。
傾盆大雨(けいぼんのたいう)
激しく降る雨、豪雨のたとえ。 「盆」は水や酒を入れるための大きい器、鉢。 鉢をひっくり返したように見えるほどの雨ということから。
軽妙洒脱(けいみょうしゃだつ)
会話や文章が軽快で洗練されていること。 「軽妙」は軽やかで洗練されていること。 「洒脱」は垢抜けていて爽やかなこと。
鶏鳴狗盗(けいめいくとう)
小賢しい策略で人をおとしめようとする人やくだらない技能や芸しかない人のたとえ。 または、使い道のないような技能や芸でも役に立つことがあることのたとえ。 「鶏鳴」は鶏の鳴き声の真似をすること。 「狗盗」は犬のようにこっそりと物を盗むことで、人を騙したり卑しい行為をしたりする人のたとえ。 戦国時代、斉の孟嘗君が捕らえられていたときに、鶏の鳴き真似のうまい者と犬のようにうまく物を盗む者の二人を利用して逃げ延びたという故事から。
形名参同(けいめいさんどう)
口に出して言った言葉と行動を完全に合わせること。 「形」は行動、「名」は言葉、「参同」は比較して一致させること。 中国の戦国時代、韓非子ら法家が唱えた基本的な思想で、実際に起こした行動や功績と、臣下が言ったことや地位を比較して、それが合っているかどうかで賞罰を決めること。 「刑名参同」とも書く。
鶏鳴之助(けいめいのたすけ)
妻が夫を影ながら支えること。 鶏の鳴き声が聞こえて、夫が遅刻してはいけないと思って起こそうとしたが、実は聞き間違いで、まだ夜中だったという故事から。
兄友弟恭(けいゆうていきょう)
兄は弟に兄弟としての愛情を尽くし、弟は兄を慎み敬うこと。 「友」は兄弟としての愛情、友愛。 「恭」は敬って慎むこと、恭敬。 「兄(けい)は友(ゆう)、弟(てい)は恭(きょう)」とも読む。
勁勇無双(けいゆうぶそう)
並外れて武術にすぐれ、勇ましい様子。 「勁勇」は勇気があって、力強いこと。 「無双」は比べるものが存在しないこと。 「勁」は「きょう」とも、「無」は「む」とも読む。
傾揺解弛(けいようかいし)
気持ちが落ち着かず不安で、やるべきことがいい加減になること。 「傾揺」は不安で落ち着きがないこと。 「解弛」は怠ること。 「傾揺懈弛」とも書く。
形容枯槁(けいようここう)
容姿がやつれていて、生気がないこと。 「形容」は容姿のこと、「枯槁」は植物が枯れるという意味から、人がやつれることのたとえ。
形容辺幅(けいようへんぷく)
容姿、見た目。 「形容」は容姿、容貌。 「辺幅」は布や織物のへりということから、外からの見た目、外見。
啓沃之功(けいよくのこう)
主君の手助けをして、功績をあげること。 「啓沃」は誠意をもって主君に仕えて、よい策略を助言すること。 「功」は功績のこと。
軽慮浅謀(けいりょせんぼう)
思慮の欠けた考えや作戦。 「軽慮」は軽はずみな考え。 「浅謀」はあまり考えられていない計画や作戦。
桂林一枝(けいりんのいっし)
非常にすぐれていて、高潔な人のこと。または、貴重な人材や出来事。または、自身の出世を謙遜して言う言葉。 桂の木の林の中にある枝の一本という意味から。 元は、現在の自身の地位に満足していないことをいう言葉。 中国の晋の時代に、武帝が地方の長官に任命された郤シンに感想を尋ね、郤シンがそれに答えた言葉から。
灰身滅智(けしんめっち)
煩悩を無くし、身体も心も無にした悟りの境地のこと。 仏教の言葉で、小乗仏教の理想の境地とされている。 「身(み)を灰にして智(ち)を滅す」とも読む。
結縁灌頂(けちえんかんじょう)
多くの人々に仏道との縁を結ばせるために行う儀式。 「灌頂」は頭に水を注ぎかける儀式で、仏道との縁を結ばせたり、僧侶が高い地位にのぼるときに行う密教の儀式。
血脈相承(けちみゃくそうじょう)
師から弟子へと、仏の教えを受け継いで伝えていくこと。 仏教の言葉で、父親から子へと血を受け継いでいくことにたとえた言葉。
厥角稽首(けっかくけいしゅ)
最も礼儀正しく、心のこもった敬礼をすること。 「厥角」と「稽首」はどちらも地面に頭を着けてする礼のこと。
決河之勢(けっかのいきおい)
止めることの難しい、激しい勢いのこと。 「決河」は川の水が堤防を壊して流れ出ること。
結跏趺坐(けっかふざ)
仏教で修行の時に行われる座り方。 「跏」は足の裏、「趺」は足の甲。 主に禅宗の座禅を行う時の座法で、左の股の付け根に右の足の甲を、右の股の付け根に左の足の甲を付けて、足の裏が上に向くように組む座法。
譎詭不経(けっきふけい)
大げさなことばかり言って人を騙し、道理に背くこと。 または、人を騙す道理に合わない言葉。 「譎詭」は不思議なこと。 「不経」は道理に合わないこと。
譎詭変幻(けっきへんげん)
様々な不思議で奇妙な様子に変化すること。 「譎詭」は色々なものに変化すること。 「変幻」はまぼろしのように現れたり、変化したり、消えたりすること。
血気方剛(けっきほうごう)
働き盛りの年頃になると、精力が盛んになるということ。 「血気」は心身の元気、精力。 「方」はまさに、ちょうど。 「剛」は活発や、つよいという意味。 君子の戒めとして、孔子が説いた言葉から。 「血気(けっき)方(まさ)に剛(つよ)し」とも読む。
譎詐百端(けっさひゃくたん)
嘘や裏切りが非常に多いこと。 「譎詐」は嘘や裏切り。 「百端」は数が多いことのたとえ。
欠席裁判(けっせきさいばん)
本人がいない場所で、その人に関係する大切なことを、他の人が勝手に決めることのたとえ。 もとは、被告人が欠席の状態で行われる裁判のこと。
結縄之政(けつじょうのまつりごと)
古代に行われた政治のこと。 文字が存在しなかった時代の政治を行う上での意志の伝達や記録の方法で、大事には大きな縄の結び目を結び、小事には小さな縄の結び目を結んだということから。
血脈貫通(けつみゃくかんつう)
文章の構成に初めから最後まで一貫性があり、統一されていること。 血液の流れが体の全てに行き渡るという意味から。
快楽不退(けらくふたい)
尽きることのない安らかな楽しみが永久に続くこと。また、そのさま。極楽浄土における絶え間ない喜び。
兼愛交利(けんあいこうり)
全ての人を愛して、互いに利益を与え合うこと。 「兼愛」は全ての人を愛するという意味。 墨子が儒教の「仁愛」を差別愛と批判して唱えた思想。 「交利」はお互いに利益を与え合うこと。
涓埃之功(けんあいのこう)
非常に小さな功績と、その功績のための非常に小さな苦労のこと。 「涓」はしずく。 「埃」はほこり。 どちらも非常に小さいことのたとえ。 自身の功績を謙っていう言葉。
兼愛無私(けんあいむし)
全ての人を愛すること。 「兼愛」は全ての人を愛するという意味。 墨子が儒教の「仁愛」を差別愛と批判して唱えた思想。 「無私」は個人的な感情がないこと。 「兼愛(けんあい)私(わたくし)無し」とも読む。
牽衣頓足(けんいとんそく)
つらい別れを惜しむことを言い表す言葉。 「牽衣」はしがみついて服を引っ張ること。 「頓足」は足踏みをすること。 戦地に行くことになった兵士の家族が衣服にしがみつき、足をばたばたさせて悲しむ様子を言い表した言葉。 「衣(い)を牽(ひ)き足(あし)を頓(とん)す」とも読む。
犬猿之仲(けんえんのなか)
ひどく仲が悪いこと。 犬と猿は相性が悪く、互いに敵視するとされていることから。
狷介孤高(けんかいここう)
意志を曲げずに、他人と協力しないこと。 「狷介」は自分の意志を固く守り、決して妥協しないこと。 「孤高」は自分一人の狭い視野だけを信じること。 「孤高狷介」ともいう。
狷介孤独(けんかいこどく)
自分の考えややり方などを決して変えず、他人に対して譲らず調和しないこと。 「狷介」は考えややり方などを決して変えないこと。
狷介固陋(けんかいころう)
意志をかたく守り、頑固で他人の意見を受け入れないこと。 「狷介」は自分の意志を難く守り、決して妥協しないこと。 「固陋」は視野が狭く、頑固なこと。
狷介不羈(けんかいふき)
意志を固く保って、なにものにも縛られないこと。 「狷介」は自分の意志を難く守り、決して妥協しないこと。 「不羈」は決して縛られないこと。
蒹葭玉樹(けんかぎょくじゅ)
愚かな人が、富貴な親戚の勢いと力を借りること。 または、勢いのある親戚のおかげで繁栄することを軽蔑していう言葉。 または、それを謙って言う言葉。 「蒹葭」は成長しきっていない、オギとアシのことで、身分の低い人のたとえ。 「玉樹」は宝石のように美しい木のことで、身分が高く、富のある人のたとえ。 植物のオギとアシが、宝石のように美しい木に寄りかかるという意味から。 「蒹葭玉樹に倚る」を略した言葉。
喧嘩囂躁(けんかごうそう)
慌しく騒々しいこと。 または、その様子。 「喧嘩」は騒々しいこと。 「囂躁」は騒々しく慌しいこと。 似た意味の言葉を重ねて強調した言葉。 「喧嘩」は「喧譁」とも、「囂躁」は「嗷騒」とも書く。
懸崖撒手(けんがいさっしゅ)
勇気を出して思い切って物事を行うこと。 または、一度死んで生き返ること。 「懸崖」は険しい崖、「撒手」はつかんでいるものを離すこと。 もとは仏教の言葉で、険しい崖から手を離すという意味で、それまでの考えを全て捨てて、心を無にして修行し、真の命をつかむことをいう。 「懸崖(けんがい)に手(て)を撒(はな)つ」とも読む。
懸崖勒馬(けんがいろくば)
あと少しのところで危険なことに気がついて引き返すこと。 「懸崖」は険しい崖。 「勒馬」は馬の手綱を強く引くこと。 崖から落ちる直前に気がついて、手綱を引いて何とか助かるという意味から。 主に情欲に溺れかけ、そのことを後悔して悟ることをいう言葉。 「懸崖(けんがい)に馬(うな)を勒(おさ)う」とも読む。
懸河瀉水(けんがしゃすい)
流れるような話し方や、文章を言い表す言葉。 「懸河」は傾斜が激しい場所を、激しく流れている川。または、滝のこと。 「瀉」は流れ込むこと。 「懸河(けんが)水を瀉(そそ)ぐ」とも読む。
犬牙相制(けんがそうせい)
国境でお互いに牽制しあうこと。 「犬牙」は犬の牙のことで、国境が入り組んでいることのたとえ。 「犬牙(けんが)相(あい)制す」とも読む。
懸河之弁(けんがのべん)
つまることなく、流れるような弁舌のこと。 「懸河」は傾斜が激しい流れの速い川。 止まることがなく、勢いよく流れる川のような弁舌という意味から。
牽強附会(けんきょうふかい)
自分に都合がいいように、滅茶苦茶な理屈をこじつけること。 「牽強」は道理に合わないことを合っているかのようにいうこと。 「附会」は無理に関連付けたり一つに合わせたりすること。 どちらも理屈をこじつけるという意味。 「牽強付会」とも、「牽強傅会」とも書く。
懸軍万里(けんぐんばんり)
本隊から遠くに離れた部隊が、敵地に進軍すること。 または、本隊から遠くに離れた部隊が、本隊と連絡がないまま敵地の奥に進軍すること。 または、その部隊のこと。 「懸」は離れること。 「万里」の「里」は距離の単位で、「万里」は距離が非常に離れていることのたとえ。
喧喧諤諤(けんけんがくがく)
議論で次から次へと意見を出されてやかましい様子。 「喧喧」は騒がしいこと。 「諤諤」は誰にも遠慮することなく、思うことをしっかりと主張すること。 元は「喧喧囂囂」と「侃侃諤諤」を混同されてできた言葉。
喧喧囂囂(けんけんごうごう)
たくさんの人たちが各々好き勝手に喋ってやかましい様子。 または、たくさんの人たちが激しく騒ぎ立てて、事態を収めることが出来ないこと。 「喧喧」と「囂囂」はどちらもやかましいや騒がしいという意味で、同じ意味の言葉を重ねて強調したもの。 「喧々囂々」とも書く。
見賢思斉(けんけんしせい)
賢者を実際に見て、そうなりたいと憧れること。 孔子の言葉から。 「賢(けん)を見ては斉(ひと)しからんことを思う」とも読む。
蹇蹇匪躬(けんけんひきゅう)
自身のことはあとまわしにして、主君に尽くすこと。 「蹇蹇」は辛い状況でも主君に忠義を尽くすこと。 「匪躬」は自身が富や名声の得るためではないということ。
拳拳服膺(けんけんふくよう)
人から教わった事や言葉などを決して忘れることなく、常に心に留めて大切にすること。 「拳拳」は丁寧に両手で捧げるように持つこと。 「服膺」は胸に付けるということから、心に留めるという意味。
剣戟森森(けんげきしんしん)
恐ろしくなるような厳しく激しい性格のこと。 「剣戟」は剣と矛ということから、武器のこと。 「森森」は数多く立ち並んでいる様子。 多くの武器が立ち並んでいる様子を性格にたとえた言葉。
堅甲利兵(けんこうりへい)
強大な戦力を持つ軍隊のこと。 「堅甲」は丈夫な鎧、「利兵」は鋭い武器。
乾坤一擲(けんこんいってき)
自身の運命を賭けて、運まかせの大博打をすること。 「乾坤」は天と地のこと。 「一擲」は賽子(サイコロ)を一回振ること。 天地の命運を賭けて、賽子を一回振るという意味から。 「一擲乾坤」ともいう。
堅塞固塁(けんさいこるい)
並外れて守りの堅い砦。 「塞」と「塁」はどちらも要塞のこと。
剣山刀樹(けんざんとうじゅ)
地獄にあるとされている、剣の山と刀の林のこと。 「剣山」は刃を上に向けて立てた山のこと。 「刀樹」は刀が葉になっている木がたくさん生えている林のこと。
妍姿艶質(けんしえんしつ)
華やかで美しい姿や、色っぽい身体のこと。 「妍」と「艶」はどちらも色っぽいこと。 「質」は生まれた時からもっていること。または、肉体のこと。
懸車致仕(けんしゃちし)
公の仕事から退いてのんびりと生活すること。 または、七十歳のこと。 「懸車」は車をつるしておくこと。 「致仕」は官職を辞めること。または、七十歳のこと。 中国の前漢の薛広徳は、七十歳になり官職を辞めるときに天子から賜った馬車を、高く吊るしてその名誉を子孫に伝えたという故事から。 「車を懸(かか)げて致仕(ちし)す」とも読む。 「致仕懸車」ともいう。
見出知入(けんしゅつちにゅう)
結果を見て、行った物事の影響を知ること。 「出(いず)るを見て入(い)るを知る」とも読む。
見性自覚(けんしょうじかく)
自身の生まれつき持っている性質を悟ること。 「見性」は自身の本質を見極めること。
見性成仏(けんしょうじょうぶつ)
自身の持つ仏としての性質を見極め、悟りの境地に至ること。 「見性」は自身の本質を見極めること。 「成仏」は悟りを得て、仏になること。 禅宗の言葉で、全ての人は本質的に仏になる資質を持っているということをいう言葉。
兼弱攻昧(けんじゃくこうまい)
弱いものが併合して、道理に合わないものを攻撃すること。 また、弱いものが協力して、政治が乱れ衰えた国を討ち果たすこと。 「昧」は、乱れていること。道理に合わないこと。 「弱を兼ね昧(まい)を攻む」とも読む。
献寿羞璧(けんじゅしゅうへき)
長生きの祝いとして、言葉と品を贈ること。 「献寿」は長生きの祝いとして言葉を贈ること。 「璧」は中央に穴の開いた平たい円形の玉。 「羞」は相手にすすめること。 「寿(じゅ)を献(けん)じ璧(へき)を羞(すす)む」とも読む。
懸鶉楽道(けんじゅんらくどう)
粗末な姿で、貧しくも清らかな生活を楽しむこと。 「懸鶉」はぶら下げたうずらのことで、すそがあがった衣服に見えるということから、破れた粗末な衣服のたとえ。 「楽道」は聖人と賢者の道を守りながら楽しむこと。 「懸鶉(けんじゅん)、道を楽しむ」とも読む。
堅城鉄壁(けんじょうてっぺき)
並外れて守りの固い砦のこと。 鉄で出来た城壁という意味から。
萱草忘憂(けんそうぼうゆう)
植物の忘れ草は、憂いを忘れさせてくれるということ。 「萱草」は忘れ草のこと。 「萱草(けんそう)憂(うれ)いを忘れしむ」とも読む。