「ホウ」で終わる四字熟語
「ホウ」で終わる四字熟語 — 44 件
鴉巣生鳳(あそうせいほう)
無能の親から頭の良い子どもが生まれること。 または、貧しい家から聡明な人がでること。 鴉(からす)の巣に伝説の瑞鳥である鳳凰が生まれるという意味から。
因果応報(いんがおうほう)
よい行いには必ずよい報いがあり、悪い行いには必ず悪い報いがあるということ。 「因果」は原因と結果。 「応報」は善悪に応じた報いがあること。 元は仏教語で、過去や前世の行いの善悪に応じた報いがあるという意味。 現在では、悪い行いの報いの意味で使われることが多い言葉。
陰徳陽報(いんとくようほう)
誰にも知られないように善い行いをすると、必ずよい報いがあるということ。 「陰徳」は人知れずに善い行いをすること。 「陽報」は一目でわかるよい報いのこと。 「陰徳あれば必ず陽報あり」とも読む。
越俎代庖(えっそだいほう)
自分の出過ぎた行いによって、他人の権限を侵す罪のこと。 「俎」はまな板のこと。 「庖」は料理、または、料理人のこと。 古代中国で尭帝が許由に天下を譲ろうとしたとき、許由は「人は分を守ることが大切で、たとえ料理人が神に供える料理をうまく作らなかったとしても、神主が料理人に代わって料理を作るべきではない」と言って断った故事から。
横死九法(おうしくほう)
天寿を全うできずに死んでしまう九つの原因のこと。
懐宝迷邦(かいほうめいほう)
才能がありながら、生かさずに世間のためになることをしないことのたとえ。 「懐宝」は宝物を懐にしまったままにしておくこと。 「迷邦」は国が乱れたものを乱れたままにしていること。 「宝(たから)を懐(いだ)いて邦(くに)を迷(まよ)わす」とも読む。
夏雲奇峰(かうんきほう)
夏に発生する入道雲が作り出す、珍しい峰の形のこと。
豁達豪放(かったつごうほう)
心が広く、大らかな性格。また、度量が大きく堂々とした様子。 「豁達」は心が広く、細かいことにこだわらないこと。 「豪放」は小さなことにこだわらず、豪快なこと。 「豁達」は「闊達」とも書く。 「豪放豁達(豪放闊達)」ともいう。
寒煖饑飽(かんだんきほう)
普段の生活で感じる苦楽のこと。 寒さや暖かさ、空腹や満腹ということから。 「饑飽」は空腹と満腹のこと。 「寒暖饑飽」とも書く。
瓦解土崩(がかいどほう)
物事が根元から崩壊して、手の施しようが無いこと。 「土崩」は盛っていた土の山が崩れること。 「瓦解」は落ちてきた瓦が砕けてばらばらになること。 「瓦解土崩」ともいう。
鷽鳩笑鵬(がくきゅうしょうほう)
小人物が大人物を嘲笑うこと。または、大人物を理解することは小人物には難しいということ。 「鷽鳩」は小さな鳩(はと)のこと。 「鵬」は伝説上の鳥。 ”鵬は南の果ての海である冥南を目指して九万里の高さで飛ぶ”という話を聞いた小さな鳩が、それに何の意味があるのかと嘲笑ったという説話から。 「鷽鳩(がくきゅう)、大鵬(たいほう)を笑う」を略した言葉。 「鷽鳩」は「学鳩」とも書く。
行儀作法(ぎょうぎさほう)
立ち居振る舞いの仕方。 「行儀」は礼儀にかなっているかという面から見た、立ち居振る舞い。 「作法」は礼儀正しい立ち居振る舞い。
魚爛土崩(ぎょらんどほう)
国家や物事が内側から壊れてなくなること。 「魚爛」は魚が内臓から腐ること。 「土崩」は積み上げた土が崩れること。 「土崩魚爛」ともいう。
坐食逸飽(ざしょくいつほう)
仕事をせずに食事をして、気楽に食べたいだけ食べること。 「坐食」は仕事をせずに食事をすること。 「逸飽」は悩まずに好きなだけ食事をすること。 「坐食」は「座食」とも、「逸飽」は「佚飽」とも書く。
四海同胞(しかいどうほう)
人と接するときにまごころと礼儀を持てば、人は兄弟のように親しくなれること。または、親しくするべきだということ。 「四海」は四つの方向の海のことから全世界という意味。
駟介旁旁(しかいほうほう)
武装した四頭立ての馬が引く戦車が戦場を駆け巡ること。 「駟」は四頭立ての馬のこと。 「介」は鎧のこと。 「旁旁」は駆け巡る様子。
杓子果報(しゃくしかほう)
「杓子」は菜や汁を盛る道具、「果報」は幸せのことで、杓子に食べ物が山盛りに配られるという意味から、運に恵まれること。
捨閉閣抛(しゃへいかくほう)
自力での仏教修行を廃棄して、念仏だけをひたすら行うこと。 「捨」、「閉」、「閣」、「抛」はそれぞれ捨て去るという意味。 浄土宗の法然が著した「選択本願念仏集」から、日蓮宗の日蓮が四文字を抜き出して並べた言葉で、浄土宗を批判するための標語とされた。
辛苦遭逢(しんくそうほう)
非常に辛く苦しい出来事にあうこと。 「辛苦」は辛く苦しい出来事。 「遭」と「逢」はどちらも遭遇するということ。
獣尽狗亨(じゅうじんくほう)
目的を果たすまで重用されていた人が、その後冷遇されることのたとえ。 「狗」は猟犬のこと。 「亨」は煮ること。 獣を取り尽くした後、猟犬は不要となるため、煮て食べられるという意味から。 「獣(けもの)尽きて狗(いぬ)亨(に)らる」とも読む。
随鴉彩鳳(ずいあさいほう)
女性が身分の劣る男性に嫁に行かされること。また、そのことに不満を持つこと。 美しい鳳(おおとり)が鴉(からす)に嫁ぐことから。 妻が夫のことをいい加減に扱うことにも用いる言葉。 「随鴉彩鳳」ともいう。
尺璧非宝(せきへきひほう)
時間は非常に大切なものであるということのたとえ。 「尺璧」は直径が一尺ほどある宝石。 一尺の直径がある宝石も時間に比べると大した宝物ではないという意味から。 「尺璧(せきへき)宝(たから)に非ず」とも読む。
断爛朝報(だんらんちょうほう)
ばらばらになって、どこがどう繋がるかわからない朝廷の記録のこと。 「断爛」はちぎれてぼろぼろになること。 「朝報」は朝廷の記録のこと。 中国の北宋の王安石が、儒教の五経の一つの『春秋』をそしったという故事から。
智円行方(ちえんこうほう)
さまざまな深い知識があり、規律正しいこと。 または、その様子。 「智円」はさまざまな知識があり、知らないことが存在しないということ。 「行方」は行いが正しく、礼儀正しいこと。
竹苑椒房(ちくえんしょうほう)
天子の后と子孫のこと。 または、皇室や宮中のこと。 「竹苑」は中国の前漢の文帝の子の孝王は、梁に報じられたときに竹園を造ったという故事から、天子の子孫のこと。 「椒房」は子孫の繁栄を祈ったり、湿気を取り除いたりするために、壁に山椒の実を塗りこめた椒壁の房室のことで、皇后の別室や高い地位を持っている女性の部屋をいう。
誅心之法(ちゅうしんのほう)
実際に行動を起こしていなくても、心の中に悪意があれば罰を与えること。 中国の春秋時代の法で、「原心定罪」と呼ばれ、動機に応じた罰を与えるということ。
天衣無縫(てんいむほう)
詩や文章などにわざとらしさがなく、自然で美しいこと。 また、無邪気で飾り気のない人柄のこと。 「天衣」は天に住むとされる天女の衣服のこと。 「無縫」は縫い目がないこと。 天女の衣服は、縫い目がない(加工されていない)にもかかわらず美しいという意味から。 「無縫天衣」ともいう。
騰蛟起鳳(とうこうきほう)
才能が抜群にすぐれていること。 「騰蛟」は天に躍り上がる蛟竜のことで、雷雨を呼び洪水を起こすとされる伝説の竜。 「起鳳」は飛び立つ鳳凰のこと。鳳凰は伝説の鳥。
兎死狗烹(としくほう)
利用できるときだけは重用されるが、利用できなくなるとすぐに捨てられるということのたとえ。 兎がいなくなれば、兎を捕まえるための猟犬は必要なくなって、猟犬は煮て食べられるという意味から。 元は、戦乱の世が終わって平和になると、武勲をあげた武将は必要なくなって殺されるということをいった言葉。 「兎(うさぎ)死して狗(いぬ)烹(に)らる」とも読む。
年功加俸(ねんこうかほう)
年功によって、本俸以外に給付される俸給のこと。 「年功」は長年にわたる経験や功績のこと。 「加俸」は正規の俸給(本俸)に加えて特別に支給される俸給のこと。
攀竜附鳳(はんりょうふほう)
力のある人に付き従うことで、自身も出世すること。 「攀」はすがりつくということ。 「鳳」は中国の伝説上の鳥の鳳凰の雄のこと。 竜や鳳凰にしがみつくという意味から。 「竜(りょう)に攀(よ)じ鳳(ほう)に附(つ)く」とも読む。
馬鹿果報(ばかかほう)
思ってもいないことで大きな幸運が手に入ること。または、愚かな人は人から憎しみを受けることがないので、幸せな人生を送ることができるということ。
百花斉放(ひゃっかせいほう)
学問や芸術などが、自由で盛んに行われて発展すること。 「百花」は花の数が非常に多いことのたとえ。 全ての花が同時に咲くという意味から。 1956年に主席である中国共産党の毛沢東が「百家争鳴」と共に掲げた標語の一つで、翌年には撤回された。
飄忽淜滂(ひょうこつひょうほう)
速い速度で風が吹き付ける様子。または、その音を言い表す言葉。 「飄忽」は素早い様子。 「淜滂」は風が物に当たった時に発する音。
腹誹之法(ふくひのほう)
心の中で非難するだけで罰する法律のこと。 「腹誹」は心の中で対象を非難すること。 「腹非之法」とも書く。
舞文弄法(ぶぶんろうほう)
自分の都合のいいように、法律の条文を解釈して乱用すること。 「舞」と「弄」はどちらも、好き勝手な解釈をすること。 「文を舞(ま)わし法を弄(もてあそ)ぶ」とも読む。
萍水相逢(へいすいそうほう)
旅をしているもの同士が偶然の出会いから知り合いになること。 「萍」は浮き草のこと。 偶然の出会いを浮き草と流れる水にたとえた言葉。
奉公守法(ほうこうしゅほう)
公務員の務めのことで、公務をきっちりと遂行して、法をしっかりと守ること。 「公を奉(ほう)じ法を守る」とも読む。
麻中之蓬(まちゅうのほう)
悪いものもよい環境の中では、よいほうに正されるということ。 普通は曲がりくねって育つことの多い蓬も、まっすぐ育つ麻の中で育てるとまっすぐに育つという意味。
無法之法(むほうのほう)
法と呼ばれるものが存在しないこと。または、法や規則で縛らなくても、秩序が自然に守られていること。 仏教の言葉では、この世の全ては空であり、真実ですら存在しないということが真実ということ。 儒教の言葉では、道徳を行き渡らせれば、細々とした法を作らずとも秩序は保たれるということ。
門戸開放(もんこかいほう)
制度や制限をなくして、自由に出入りできるようにすること。 門戸を開け放って自由にするという意味から。
憂来無方(ゆうらいむほう)
心配事はいつ、どこから来るか予想できないということ。 「憂来」は気がかりな出来事が現れること。 「無方」は方角が決まっていないこと。 「憂いの来(きた)る方(ほう)無し」とも読む。
蘭桂騰芳(らんけいとうほう)
子孫が繁栄することのたとえ。 植物の「蘭」と「桂」が立派に成長して香り立つという意味から。
輪廻応報(りんねおうほう)
輪廻を繰り返すなかで、自分の行いに対する報いを受けること。 「輪廻」は車輪が回り続けるように、生と死を繰り返すということ。 「応報」は行動の善悪に応じた報いを受けること。 思いがけないことや、不条理な出来事も前世の行動による報いであるという考えのこと。 「輪回応報」とも書く。
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