以人為鑑について

四字熟語 | 以人為鑑 |
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読み方 | いじんいかん |
意味 | 他の人の態度や言動をみて、自分の戒めにすること。 他人を鏡にするという意味から。 中国の唐の時代、地位など気にせずに相手をしっかりと諫める魏徴の死を悼んだ太宗皇帝は、為政者が手本とすべき三鑑の内の一つを失ったと嘆いたという故事から。 「人を以て鑑と為す」とも読む。 |
出典 | 『新唐書』「魏徴」 |
使用されている漢字
「以」を含む四字熟語
以夷征夷(いいせいい)
自ら手を下さずに他人を利用して利益を図ること。 「夷」は中国東方の異民族、外敵のことで外敵を利用して外敵を制する外交戦略のこと。 「夷を以って夷を征す」とも読む。 「以夷制夷」とも書く。
以逸待労(いいつたいろう)
こちらが動かないときに、相手が動かなければいけない情況を作って相手の疲弊を狙う策略。 兵法三十六計の第四計。 局面の主導権を握ることの重要性をいうもの。
以一当千(いいつとうせん)
一人で千人と同等の働きをすること。 または、一つのものが千のものの代わりになること。 「一を以て千に当つ」とも読む。
以火救火(いかきゅうか)
火を使って火を消そうとすること。 問題を解決しようとしてやり方を間違い、逆に被害が大きくなることをいう。 「火を以て火を救う」とも読む。
以杞包瓜(いきほうか)
高位の人物が持つ徳が、大衆を包み込むこと。または、高位の人物が謙遜した態度で賢者を求めること。 「杞」は植物の行李柳のことで、高い地位を持つ人のたとえ。 「瓜」は植物の瓜のことで、普通の人々のたとえ。 行李柳で作った葛籠に壊れやすい瓜を入れるということから。 「杞を以て瓜を包む」とも読む。
以魚駆蠅(いぎょくよう)
物事の対処の仕方を間違えると、かえって悪化するということ。 蠅が寄ってくる魚を振り回して追い払おうとしても、蠅は逆に寄ってくるということから。 「魚を以て蠅を駆る」とも読む。
「人」を含む四字熟語
悪人正機(あくにんしょうき)
罪深い悪人を救済することこそが、阿弥陀仏の本願であるという教えのこと。 「正機」は人が悟りを得るための条件や資質のことで、悪人こそが往生するにふさわしい機根だとする浄土真宗の親鸞の基本的思想のこと。
暗箭傷人(あんせんしょうじん)
こっそりと人を陥れたり、中傷したりすること。 「暗箭」は暗がりから放たれた矢のこと。 「傷人」は人を傷つけること。 「暗箭人を傷る」とも読む。
一人当千(いちにんとうせん)
非常に大きな力、勇気があること。 または、そのような人。 一人が千人と同等の力を持っている意味から。 「一人千人に当たる」とも読む。
意中之人(いちゅうのひと)
心の中でひそかに思いを寄せている相手。 恋愛対象や、仕事などの適任者の候補として挙げている人を指すときに用いる。
以貌取人(いぼうしゅじん)
人の賢愚は容姿だけでは判断することはできないということ。 澹台滅明は容姿が醜く、孔子は弟子にとることを躊躇したが、非常に優秀で清廉な人物だったということから。 孔子の失敗談の一つ。 「貌を以て人を取る」とも読む。
以力服人(いりょくふくじん)
力で他人を従わせること。 「力を以て人を服す」とも読む。
「為」を含む四字熟語
安心無為(あんじんむい)
信仰することで得た心の安らぎ。
為虎傅翼(いこふよく)
もとから強い力を持っているものが、さらに力をつけること。 「傅翼」は翼をつけることで、もとから強い虎に翼をつけて飛べるようにするという意味。
為善最楽(いぜんさいらく)
善い行いをすることが一番楽しいことであるということ。 「善を為すこと最も楽し」とも読む。
以鼠為璞(いそいはく)
取るにたらない物を高価なものとして扱うこと。 「璞」は手が加わっていない宝石の原石。 古代中国の鄭の国では宝石の原石を璞(はく)といい、周の国では鼠の生肉を朴(はく)と言っていた。 周の国の人が鄭の国の商人に、はくを買わないかと言われたが、璞ではなく朴だったという故事から。 「鼠を以て璞と為す」とも読む。
以杙為楹(いよくいえい)
取るに足らない人物を重用することのたとえ。 小さな杭を家の大黒柱として使うということから。 「杙」は馬や牛をつなぎ止めておく杭。 「楹」は太く丸い丸太。 「杙を以て楹を為す」とも読む。
因敗為成(いんはいいせい)
失敗の原因を調べて繰り返さないようにし、成功の原因とすること。 「敗に因りて成と為す」とも読む。