姦声乱色について

四字熟語 | 姦声乱色 |
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読み方 | かんせいらんしょく |
意味 | 人の心を乱し、堕落させる音楽や淫らな女性の容貌のこと。 「姦声」は人の心を乱して堕落させる音楽。 「乱色」は淫らな女性の容貌。 |
出典 | 『礼記』「楽記」 |
使用されている漢字
「姦」を含む四字熟語
姦人之雄(かんじんのゆう)
世辞がうまく、世渡り上手で中身の薄い人のこと。 「姦人」はあくどい人のこと。
姦声乱色(かんせいらんしょく)
偏聴生姦(へんちょうしょうかん)
論争をする場合に、一方の言い分だけを聞いて判断すると、災いが生まれるということ。 「偏聴」は一方の言い分だけを聞くこと。 「生姦」は道理に外れた悪い出来事が起きること。 「偏り聴けば姦を生ず」とも読む。
乱世姦雄(らんせいのかんゆう)
乱れた世の流れにのって、名声を得る悪知恵の働く人のこと。 「乱世」は戦争が絶えない乱れた世界。 中国の後漢の時代、人物鑑定で有名な許劭は、若い頃の曹操を清平の姦賊、乱世の英雄と評したという故事から。 『魏志』「武帝紀」では、治世の能臣、乱世の姦雄と評されたとされている。
「声」を含む四字熟語
悪声狼藉(あくせいろうぜき)
よい評判がなくなって、評判を元に戻すことができないこと。 「悪声」は悪い評判。 「狼藉」は散らかっていて、取りまとめることができないこと。 悪名が広がりすぎて、どうにもならないことを状況をいう。
鴉雀無声(あじゃくむせい)
周囲に動くものもなく、静まりかえった様子のこと。 鴉(からす)や雀(すずめ)の鳴き声すらしないという意味から。
飲泣呑声(いんきゅうどんせい)
悲しみや苦しみなどの辛い気持ちを我慢すること。 涙を飲み込んで、泣き声を我慢するという意味から。 「泣を飲んで声を呑む」とも読む。
因声求義(いんせいきゅうぎ)
漢字は音で概念を表すとする考え方。または、音が同じ漢字は同じ意義を示すとする考え方。 中国の清朝考証学で重要とされる原則で、王念孫や段玉裁を中心に唱えられた。 「声に因りて義を求む」とも読む。
鶴唳風声(かくれいふうせい)
風の音や鶴の鳴き声のような、少しのことでも驚いて、恐れて怯えることのたとえ。 「鶴唳」は鶴の鳴き声のこと。 「風声」は風の音。 前秦の符堅の軍が東晋の軍に敗れて、敗走する時に兵たちは、風の音や鶴の鳴き声のようなわずかな音でも敵の追撃かと恐れて、壊滅したという故事から。
金声玉振(きんせいぎょくしん)
備わっている才知と、人徳の釣り合いが取れていることのたとえ。 または、そのような人のこと。 「金声」は鐘を鳴らすこと。 「玉」は磬という打楽器のこと。 「振」は収めること。 古代中国の音楽は、まず始めに鐘の音から始まって、琴や笛の音が続き、最後は磬で締めくくるというもので、最初から最後までよく整っているもののたとえとして使われる。 孟子が孔子を賛美したとされる言葉。
「乱」を含む四字熟語
一糸不乱(いっしふらん)
完全に整っている様子。 一本の糸も乱れていないということから。 「一糸、乱れず」とも読む。
一心不乱(いっしんふらん)
他のことに心を奪われることなく、一つのことに集中すること。 または、余所見をすることなく、ひたすら努力すること。 「一心」は心を一つにして集中すること。 「不乱」は乱さないこと。 元は仏教の語。
一治一乱(いっちいちらん)
世の中が治まったり乱れたりと繰り返し変化する様子。 「一」は「あるときは~、あるときは~」という意味で、「一治一乱」の場合、あるときは平和に治まったり、あるときは戦乱によって乱れるという意味になる。
快刀乱麻(かいとうらんま)
複雑な問題を見事に解決すること。 「快刀」はよく切れる刀のこと。 「乱麻」は絡まった麻の糸のこと。 絡まった麻の糸を刀で綺麗に断ち切るという意味から。
怪力乱神(かいりきらんしん)
人の知識では理解することが出来ない、怪しく奇怪な現象や物事のこと。 「怪」は奇怪な現象。 「力」は勇ましく、力が強いこと。 「乱」は道徳に反することや社会の秩序を乱すこと。 「神」は人が見ることの出来ない超人的な力を持つ存在、鬼神や神霊のこと。 原文では「子は怪力乱神を語らず」とあり、理解できない奇怪なものは教訓にしないという孔子の姿勢を示す言葉。
狂喜乱舞(きょうきらんぶ)
思い切り喜ぶこと。 「狂喜」は正気を失ったかのように激しく喜ぶこと。 「乱舞」は大人数で入り乱れて踊ることや狂ったように踊ること。 思わず踊ってしまうほど激しく興奮して喜ぶという意味から。
「色」を含む四字熟語
黯然失色(あんぜんしっしょく)
衝撃を受けて気力を失うこと。 「黯然」は暗い様子。または、顔色を失うこと。 「失色」は元の色が失われること。または、顔色を失うこと。 本来の色が消え失せて、暗く冴えない色になるという意味から。
歓言愉色(かんげんゆしょく)
楽しげな会話と楽しげな表情。 または、お世辞を言って、愛想よく振る舞うこと。 「歓言」は楽しく話しをする、談笑。 「愉色」は楽しげな表情、笑顔。
喜色満面(きしょくまんめん)
嬉しそうな表情が顔全体に溢れ出ている様子。 「喜色」は嬉しそうな表情のこと。 「満面」は顔全体のこと。
空即是色(くうそくぜしき)
「空」であることによって、はじめてこの世の全ての事象や物体が成り立つということ。 「空」とは、存在しているが実体性を欠いていることで、 この世の全ての事象や物体などのすべてを否定しているのではない。「空」が事象や物体などの真の姿でもあるという意味。 「色」とは、この世に存在する全ての物質的な物や、人が認識できる全ての事象のこと。
巧言令色(こうげんれいしょく)
心のこもっていない言葉や取り繕った表情などで、相手に気に入られようとすること。 「巧言」は相手に気に入られるために飾った言葉。 「令色」は表情を愛想良く飾ること。
国色天香(こくしょくてんこう)
植物の牡丹の別名。 または、美人を言い表す言葉。 「国色」は国の中にあるものの中で最も美しい色のこと。または、国の中で最も美しい人のこと。 「天香」はこの世のものとは思えないほどのよい香りのこと。