一雁高空について

四字熟語 | 一雁高空 |
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読み方 | いちがんこうくう |
意味 | 群れから離れた一匹の雁が、他よりも高く飛んでいる様子。 他よりも飛びぬけて優れていることのたとえ。 |
出典 | 杜甫 |
使用されている漢字
「一」を含む四字熟語
以一当千(いいつとうせん)
一人で千人と同等の働きをすること。 または、一つのものが千のものの代わりになること。 「一を以て千に当つ」とも読む。
夷険一節(いけんいっせつ)
どんな時でも信念を守り続けること。 「夷険」は平らな場所と険しい場所のことから順境と逆境のことで、順境でも逆境でも信念を変えないということ。
一意攻苦(いちいこうく)
苦労しながら、ひたすら考えること。 「一意」はいちずに、一心にという意味。 「攻苦」は苦難、苦境とたたかうという意味から、苦労しながら勉強すること。
一意孤行(いちいここう)
他人からの意見を聞かずに、自身の考えだけで行動すること。 「一意」は一つのことに専念すること。 「孤行」は一人で行くこと。 相手の意見に左右されず、公平なことのたとえとして用いることもあるが、誰の意見も聞かずに自分の考えだけで判断して行動するという意味でも用いられる言葉。
一意専心(いちいせんしん)
他のことに心を奪われることなく、一つのことだけに心を注ぐこと。 「一意」と「専心」はどちらも一つのことだけに心を注ぐこと。 「一意摶心」とも書く。
一衣帯水(いちいたいすい)
海や川が間にあって遮られているが、非常に距離が近いこと。 または、互いの関係が非常に深いこと。 陳の君主の悪政によって庶民が飢えと寒さで窮地に陥ったときに、隣国の隋の文帝が「たった一本の帯のような川(揚子江)に隔てられているからといって、民を見捨てることができるか」といって、陳の国を討伐したという故事から。
「雁」を含む四字熟語
一雁高空(いちがんこうくう)
燕雁代飛(えんがんだいひ)
入れ違いになること。 または、互いに隔てられていることのたとえ。 燕が南から渡ってくる季節には、雁は北へ渡り、雁が北から渡ってくる季節には、燕は南に渡るために出会うことはないということから。 「燕雁代わって飛ぶ」とも読む。
鴻雁哀鳴(こうがんあいめい)
離散してさまよう民が、苦労や窮状を訴えることのたとえ。 鴻(おおとり)と雁(”がん”または”かり”)を流浪の民をたとえたもの。
衡陽雁断(こうようがんだん)
便りがなくなること。 「衡陽」は中国の山の衡山の南のこと。 衡山には回雁峰と呼ばれる険しい峰があり、雁は南へ行こうとしても、これを越えることができず、北に戻っていくということから。 「衡陽雁断ゆ」とも読む。
沈魚落雁(ちんぎょらくがん)
他と比べることもできないほどに美しい女性のこと。 その女性を見た魚は恥らって水底に隠れ、女性を見た雁は見とれて空から落ちるということから。 元は価値観の相対性を言った言葉で、人間の基準では絶世の美女でも、魚や雁からすれば恐れて逃げる対象でしかないということから。
平沙落雁(へいさらくがん)
干潟に降り立つ雁の群れのこと。 中国の山水画の伝統的画材である瀟湘八景の中の一つ。 琴曲の名前などにも用いられている言葉。 「平沙」は平坦で広大な砂原のこと。 「沙」は”砂”と同じ意味。
「高」を含む四字熟語
晏子高節(あんしのこうせつ)
脅しや暴力に屈しない気高い志のこと。 「晏子」は斉の宰相、晏嬰のこと。 「高節」は志や節度が高いこと。 中国の春秋時代の斉の崔杼は、君主である荘公を殺し、自身に従わない者を粛清したが、晏嬰はそれに従わず脅しに屈しなかったという故事から。
位卑言高(いひげんこう)
低い地位の人が、身分に合わない偉そうなことを言うこと。 「位卑くして言高し」とも読む。
飲酒高会(いんしゅこうかい)
規模が大きく、華やかな酒宴。
于公高門(うこうこうもん)
人知れず善行を積んだ家の子孫は繁栄することのたとえ。 「于公」は人物名で、漢代に丞相になった于定国の父のこと。 于公は裁判官として公平に裁判を処理して、ひそかに善行を積んでいた。 彼の住む村の門を修理するときに、人知れず善行を積む家の子孫は出世して繁栄するだろうと、門を広大に作った故事から。
有智高才(うちこうさい)
もとは仏教語で、「智」は生まれた時からもっている聡明さ、「才」は学んで得たすぐれた才能のことで、聡明ですぐれた才能を持っていること。
眼高手低(がんこうしゅてい)
目標は高いが実力が足りないこと。または、批評するのは上手いが、実際に自分で行う能力がないこと。 「眼高」は価値や本質など見抜く能力が高いこと。 「手低」は実力や技術力が低いこと。
「空」を含む四字熟語
一切皆空(いっさいかいくう)
この世の全て事象には実体がなく、全て空であるということ。 仏教の言葉で、「一切」は全てという意味の言葉。
迂疎空闊(うそくうかつ)
回りくどくて実際には役に立たないこと。 または、世間の事柄についての知識や理解が不十分で役に立たないこと。 「迂疎」は間接的で役に立たないことや世情に疎いこと。 「空闊」は広々としている様子やおおざっぱなこと。
海闊天空(かいかつてんくう)
性格が大らかでさっぱりしていること。 「海闊」は広大な海のこと。 「天空」はすっきりと晴れ渡る広い空のこと。
架空無稽(かくうむけい)
でたらめなこと。 「架空」と「無稽」はどちらも根拠のない、でたらめなこと。
机上空論(きじょうのくうろん)
理論的ではあるが、実際に行うことが不可能な考えや意見のこと。 「机上」は机の上。 「空論」は根拠がひとつもない理論のこと。 状況や状態などを一切考慮せずに、机の上で理論だけを考えたために、実現することが出来ない計画や議論という意味から。
跫音空谷(きょうおんくうこく)
人のいない場所での寂しい生活の中で予想外の訪問や便りのたとえ。 または、孤立した状態での自分の意見に賛同する人を得た時に用いる言葉。 「跫音」は足音という意味。 「空谷」は人気のない寂しい谷。