空手還郷について

四字熟語 | 空手還郷 |
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読み方 | くうしゅげんきょう |
意味 | 手に何も持たずにふるさとに帰ること。 道元が宋の国に行って如浄禅師に出会い、当たり前のことをあるがままに知ることが悟りであり、ほかに悟るべき格別の仏法は存在しないということを悟って、帰国したという故事から。 「空手にして郷に還る」とも読む。 |
出典 | 『永平広録』「一」 |
使用されている漢字
「空」を含む四字熟語
一雁高空(いちがんこうくう)
群れから離れた一匹の雁が、他よりも高く飛んでいる様子。 他よりも飛びぬけて優れていることのたとえ。
一切皆空(いっさいかいくう)
この世の全て事象には実体がなく、全て空であるということ。 仏教の言葉で、「一切」は全てという意味の言葉。
迂疎空闊(うそくうかつ)
回りくどくて実際には役に立たないこと。 または、世間の事柄についての知識や理解が不十分で役に立たないこと。 「迂疎」は間接的で役に立たないことや世情に疎いこと。 「空闊」は広々としている様子やおおざっぱなこと。
海闊天空(かいかつてんくう)
性格が大らかでさっぱりしていること。 「海闊」は広大な海のこと。 「天空」はすっきりと晴れ渡る広い空のこと。
架空無稽(かくうむけい)
でたらめなこと。 「架空」と「無稽」はどちらも根拠のない、でたらめなこと。
机上空論(きじょうのくうろん)
理論的ではあるが、実際に行うことが不可能な考えや意見のこと。 「机上」は机の上。 「空論」は根拠がひとつもない理論のこと。 状況や状態などを一切考慮せずに、机の上で理論だけを考えたために、実現することが出来ない計画や議論という意味から。
「手」を含む四字熟語
得手勝手(えてかって)
他人のことは考えず、自分の都合ばかりを考えて好き勝手に行動すること。
勝手気儘(かってきまま)
他人のことを考えず、自分の思ったままに振る舞うこと。
眼高手低(がんこうしゅてい)
目標は高いが実力が足りないこと。または、批評するのは上手いが、実際に自分で行う能力がないこと。 「眼高」は価値や本質など見抜く能力が高いこと。 「手低」は実力や技術力が低いこと。
鬼手仏心(きしゅぶっしん)
外科医は冷静に手術するが、悪意などなく、患者を救いたいという優しい心によるものだということのたとえ。 または、無慈悲な行いに見えても、相手を思いやる、優しい心によるものだということ。 「鬼手」は鬼の残酷な手。 「仏心」は仏のように慈悲深い心のこと。
強硬手段(きょうこうしゅだん)
問題を解決するために、無理矢理力任せに物事を行うこと。
拱手傍観(きょうしゅぼうかん)
何もせずにただ近くで見ること。 「拱手」は古代中国の敬礼のことで、手を胸の前で合わせて重ねる動作ということから、腕を組んで何もしないことをいう。 「傍観」は近くで何もせずに見ること。 「手を拱いて傍らで観る」とも読む。 「拱手旁観」とも書く。
「還」を含む四字熟語
衣錦還郷(いきんかんきょう)
「故郷に錦を飾る」の語源で、出世して故郷に帰ること。 「錦」は金や銀などの糸で織り込んだ美しい絹織物のこと。
空手還郷(くうしゅげんきょう)
大政奉還(たいせいほうかん)
江戸時代の末期である、一八六七年に江戸幕府十五代将軍徳川慶喜が、明治天皇に政権を返上したこと。 「大政」は天下の政治。 「奉還」は天皇に返すという意味。
版籍奉還(はんせきほうかん)
明治維新の後に行われた政治改革で、日本全国の藩主が朝廷に領地と領民を返還したこと。 「版籍」は版図と戸籍のことで、土地と領民のこと。 「奉還」は返すという意味の言葉で、それを謙って言う言葉。 「藩籍奉還」とも書く。
「郷」を含む四字熟語
衣錦還郷(いきんかんきょう)
「故郷に錦を飾る」の語源で、出世して故郷に帰ること。 「錦」は金や銀などの糸で織り込んだ美しい絹織物のこと。
近郷近在(きんごうきんざい)
近い場所にある村。近所の村々。 または、大きな町に近い村。 「近郷」と「近在」はどちらも近くにある村や、大きな町に近い村という意味で、似た意味の言葉を重ねて強調したもの。
近在近郷(きんざいきんごう)
近い場所にある村。近所の村々。 または、大きな町に近い村。 「近在」と「近郷」はどちらも近くにある村や、大きな町に近い村という意味で、似た意味の言葉を重ねて強調したもの。
黒甜郷裏(こくてんきょうり)
昼寝。 「黒甜」は昼寝。または、ぐっすりと眠ること。 「裏」は中という意味。 昼寝の夢の世界の中という意味から。 「黒甜郷裡」とも書く。
背井離郷(はいせいりきょう)
生まれ育った故郷から離れて、他の地域で暮らすこと。 「井」は井戸のことで、井戸の近くに人が集まり住んだことから、まちを意味する。 「郷」は村や郷里のこと。 「背」と「離」はどちらも離れるという意味。
无何之郷(むかのきょう)
果てしなく広くて見渡す限り何もなく、人の手が入っていない場所のこと。 「无」は何もない、「郷」は場所という意味から何もない場所という意味。