飛竜乗雲について

四字熟語 | 飛竜乗雲 |
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読み方 | ひりょうじょううん(ひりゅうじょううん) |
意味 | 時代の流れに乗って、英雄や賢者が才能を発揮することのたとえ。 竜が雲に乗って空へ舞い上がるという意味から。 「飛竜雲に乗る」とも読む。 |
出典 | 『韓非子』「難勢」 |
別表記 | 飛竜乗雲(ひりゅうじょううん) |
使用されている漢字
「飛」を含む四字熟語
暗中飛躍(あんちゅうひやく)
ひそかに計画を立てて、見事な活躍をすること。 「飛躍」は高く飛び上がるという意味から、見事な活躍をすることのたとえ。 「暗躍(あんやく)」と省略して用いられることもある。
烏飛兎走(うひとそう)
あっという間に月日が過ぎていくこと。 「烏」は日(太陽)、「兎」は月のたとえであることから、「烏」と「兎」で月日のことを表している。 「飛」や「走」は経過が早いことを表している。 太陽には金烏、月には兎が住んでいるとされる中国の伝説からきた言葉。
雲烟飛動(うんえんひどう)
筆の勢いが生き生きとしていて力強いこと。 「雲烟」は雲と霞。または、雲と煙。 雲や霞、煙などとどまることなく、常に飛ぶように動いているという意味から。 「雲煙飛動」とも書く。
燕雁代飛(えんがんだいひ)
入れ違いになること。 または、互いに隔てられていることのたとえ。 燕が南から渡ってくる季節には、雁は北へ渡り、雁が北から渡ってくる季節には、燕は南に渡るために出会うことはないということから。 「燕雁代わって飛ぶ」とも読む。
鳶飛魚躍(えんぴぎょやく)
全ての生き物が生まれた時から持っている性質に従って、その性質を楽しみながら自由に生きること。 または、そのような天の摂理のこと。 または、よい政治が行われ、世の中が平和なことのたとえ。 「鳶飛び魚躍る」を略した言葉で、鳥の鳶が自由に空を飛びまわり、川の淵で魚が躍るという意味から。
口角飛沫(こうかくひまつ)
口の端からつばを飛ばすほどの激しい議論のこと。
「竜」を含む四字熟語
一竜一猪(いちりょういっちょ)
努力して学ぶ人と、怠けて学ばない人との間には大きな賢愚の差ができるということ。 「竜」は賢く、成功した者のたとえ。 「猪」は豚のことで、無恥な愚な人のたとえ。 一方は竜になり、一方は豚になるということから。
一登竜門(いっとりゅうもん)
権力を持っている人に認められると、急激に世間の評判はよくなるということ。 「一登」は一回登ること。 「竜門」は中国の黄河の上流にある山のことで、非常に激しい流れの川があることで有名。 苦しく険しいことで有名な場所を一度でも登りきれば、名声を上げることが出来るということから。
雲蒸竜変(うんじょうりょうへん)
英雄や豪傑などが良い時期に現れて活躍すること。 「雲蒸」は雲が沸き起こること。 「竜変」は竜が思うままに動きまわること。 舞い上がる竜は雲を沸き起こし、さらに勢いを増しながら自在に活躍するという意味から。
雲竜井蛙(うんりょうせいあ)
地位や知恵の差が非常に大きいこと。 大空を翔る竜と井戸の中にいる蛙という意味から。 竜は地位や知恵が高いことをたとえたもの、蛙は低いことをたとえたもの。
雲竜風虎(うんりょうふうこ)
似た同士が互いに引きつけ合うこと。 または、英雄や豪傑のたとえ。 竜は雲と共に現れ、虎は風を引き連れて現れると考えられていたことから。
轅門二竜(えんもんにりょう)
中国の唐の烏承ヒンと烏承恩の二人のこと。 二人が戦場ですぐれた功績をあげたことを評した言葉。 「轅門」は戦場のたとえで、二台の戦車の舵棒、轅を向かい合わせて門にしたということから。
「乗」を含む四字熟語
一天万乗(いってんばんじょう)
天子や天皇のこと。 「一天」は天の下全てということから、全世界のこと。 「乗」は兵車のことや、兵車を数える場合に使う単位。 一万乗の兵車を出すことが出来る国の君主という意味から。 古代中国では、兵車一台に馬四頭と兵士百人がついていたとされている。 「一天万乗の君」を略した言葉。
乗桴浮海(じょうふふかい)
世の中を嘆いて逃げ出すこと。 「乗桴」はいかだを操縦すること。 「浮海」は船などで陸から離れて海へ出ること。 世の中が乱れているときには逃げるということで、いかだに乗って海へ逃げるという意味から。 「桴に乗りて海に浮かぶ」とも読む。
乗輿車駕(じょうよしゃが)
天子が乗る車。 または、天子のこと。 「乗輿」と「車駕」はどちらも天子が外出するときに使う車のこと。
乗輿播越(じょうよはえつ)
天子が都を落ち延びて、遠くの他国を流浪すること。 「乗輿」は天子が乗る車のこと。 「播越」は居場所がなくなって、他国を流浪すること。
千乗之国(せんじょうのくに)
大国。 「乗」は兵車を数える単位で、千の兵車を出すことのできる国ということから。 一つの兵車には、それぞれに百人の兵がつくとされていて、十万の兵力をいう。
千乗万騎(せんじょうばんき)
膨大な量の車と騎馬のこと。 または、規模が大きく、堂々とした行列のこと。 「千」と「万」は数が非常に多いことのたとえ。 「乗」は兵車を数える単位で、一つの兵車には兵が百人がついたとされている。 「騎」は騎馬のこと。 権力者、特に天子の行列のことをいう。
「雲」を含む四字熟語
天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)
皇位継承の証として、天皇が代々受け継いできた三種の神器の一つ。 草薙剣や草那芸之大刀とも呼ばれ、スサノオノミコトが八岐大蛇を倒したときに尾から出てきたとされている。 現在は、熱田神宮で神体として祭られている。
暗雲低迷(あんうんていめい)
悪い状態が好転する兆候もなく、先行き不安のまま長く続いている状況のこと。 「暗雲」は光が届かないほど厚く、今にも雨が降り出しそうな黒い雨雲のことから、悪いことが起こりそうな気配のたとえ。 「低迷」は雲が高さの低い位置で留まること。 主に経済や社会状況、人の気持ちについていう言葉。
渭樹江雲(いじゅこううん)
遠くにいる友人を気遣うこと。 「渭樹」は長安郊外を流れる川、渭水のほとりの樹木。 「江雲」は長江の空に浮かぶ雲。 渭水の北の地にいる杜甫が、長江にいる李白を思って詩を作ったということから。
雲雨巫山(うんうふざん)
男女の交わり、情交のたとえ。 「雲雨」は雲と雨のこと。 「巫山」は中国の四川省と湖北省の間にある、女神が住んでいたとされる山のこと。 中国の戦国時代の楚の懐王が昼寝をした際、夢の中で巫山の女神と情交を結んだ。別れ際に女神が「朝には雲となって、夕方には雨となってここに参ります」と言ったという故事から。
雲烟過眼(うんえんかがん)
雲や煙が留まることなく目の前を過ぎ去っていくように、物事に過剰に執着することがないこと。または、物事にとらわれすぎずさっぱりしていること。 「雲烟」は雲と煙、または雲と霞(かすみ)のこと。 「過眼」は目の前を通過すること。 「雲煙過眼」とも書く。
雲烟万里(うんえんばんり)
非常に距離が離れていることのたとえ。 または、非常に遠くまで薄く長く伸びている雲や霞のこと。 「雲烟」は雲と霞。 「万里」の「里」は距離の単位で、一万里ということから、非常に距離があることのたとえ。 雲や霞が一万里もの距離に渡って続くという意味から。 「雲煙万里」とも書く。