破邪顕正について

四字熟語 | 破邪顕正 |
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読み方 | はじゃけんしょう(はじゃけんせい) |
意味 | 不正を打破して、正しい行いを示して守ること。 仏教の言葉で、邪説を打破して、正しい仏教の道を指し示すことをいう。 |
出典 | 『三論玄義』 |
別表記 | 破邪顕正(はじゃけんせい) |
使用されている漢字
「破」を含む四字熟語
悪婦破家(あくふはか)
悪妻は家族の不仲のもとになって、家庭を崩壊させること。
快犢破車(かいとくはしゃ)
大成する才能をもった子供は、無茶をすることがよくあるが、周りにいる人は肝要に見守るべきであるということ。 または、そのような子供には、自身の感情や欲望を抑えることを教え、しっかりとした大人になるようにするべきであるということ。 または、そのような子供が成長していくのは楽しみであるということ。 「快犢」は威勢のよい子牛。 「破車」は車を破壊すること。 「快犢車を破る」とも読む。
偶像破壊(ぐうぞうはかい)
神や仏などを象った像を壊すこと。 または、権力の象徴を否定して非難や攻撃をする。 「偶像」は信仰の対象として、神や仏を象った像のこと。
現状打破(げんじょうだは)
現在の状態を打ち破ること。 「現状」は今現在の状態。 「打破」は障害になるものを打ち破ること。
石破天驚(せきはてんきょう)
非常に斬新ですぐれている詩文や音楽のこと。 石が破れて、天が驚くほどに素晴らしいという意味から。 「石破れて天驚く」とも読む。
顛撲不破(てんぼくふは)
どうやっても議論で相手を言い負かすことができないこと。 「顛」はひっくり返すこと。 「撲」はたたくこと。 ひっくり返したり、たたいたりしても破れないという意味で、学説などが批判や、反論など一切できないほどに正しいことをいう。
「邪」を含む四字熟語
異端邪説(いたんじゃせつ)
少数派に信じられている正統ではない主張や学説、宗教のこと。 「異端」は多くの人には認められず、少数の人によって信じられている主張や学説、宗教などのこと。 「邪説」は道理に外れた主張や学説のこと。
淫祠邪教(いんしじゃきょう)
邪な神をまつり、人の心を惑わす宗教のこと。 「淫祠」は邪な神をまつっている祠。 「邪教」は邪な教えのこと。 本人が信仰している宗教以外の他の宗教を批判するときに使うこともある。
改邪帰正(かいじゃきせい)
悪い行いをやめて、正しいことをするように改心すること。
干将莫邪(かんしょうばくや)
古代中国にあったとされる名剣の名前。 「干将」は中国の春秋時代の呉の国の刀工の名前。 「莫邪」はその刀工の妻の名前。 干将は呉の王に剣を作るように言われ、剣を作り始めたが、上手くいかなかった。 炉に妻の髪と爪を入れてみると、二振りの名剣が完成して、その剣に「干将」と「莫邪」という名 づけて献上したという故事から。 「干将莫耶」とも書く。
奸佞邪智(かんねいじゃち)
性格がひねくれていて、悪知恵がはたらくこと。 「奸佞」は心がひねくれていて悪賢く、人にこびへつらうこと。 「邪智」は悪いことにだけよく働く知恵。 「奸佞」は「姦佞」とも、「邪智」は「邪知」とも書く。
曲直正邪(きょくちょくせいじゃ)
正しいことと、正しくないこと。 「曲直」と「正邪」は、どちらも正しいことと、正しくないことという意味で、似た意味の言葉を重ねて強調した言葉。
「顕」を含む四字熟語
開権顕実(かいごんけんじつ)
仏教で悟りにいたる三つの方法の三乗は仮の姿であり、仏の統一された教えの一乗こそが真実の教えであるとうち明けること。 「開」は本当のことを話す、「権」は仮、「顕実」は真実の姿をはっきりさせること。
貴顕紳士(きけんしんし)
高貴で教養があり、有名な男子のこと。 「貴顕」は高貴で名高い評判があること。 「紳士」は礼儀正しく、上品で教養がある男子のこと。または、上流社会の男子のこと。
自己顕示(じこけんじ)
自らの存在に注目させようとすること。 または、自らの功績や成功を自慢すること。 「顕示」は明確に示すこと。
破邪顕正(はじゃけんしょう)
「正」を含む四字熟語
悪人正機(あくにんしょうき)
罪深い悪人を救済することこそが、阿弥陀仏の本願であるという教えのこと。 「正機」は人が悟りを得るための条件や資質のことで、悪人こそが往生するにふさわしい機根だとする浄土真宗の親鸞の基本的思想のこと。
安宅正路(あんたくせいろ)
仁と義のたとえ。 「安宅」は住み心地の良い家のことで、安らかな身の置き場の意から、仁のたとえ。 「正路」は人の歩むべき正しい道という意から、義のたとえ。
改邪帰正(かいじゃきせい)
悪い行いをやめて、正しいことをするように改心すること。
帰正反本(きせいはんぽん)
悪い状態をよい方へ変えて、元のあるべき状態に戻ること。 「正に帰り本に反る」とも読む。
曲直正邪(きょくちょくせいじゃ)
正しいことと、正しくないこと。 「曲直」と「正邪」は、どちらも正しいことと、正しくないことという意味で、似た意味の言葉を重ねて強調した言葉。
形直影正(けいちょくえいせい)
心の善悪が行動に表れること。 または、原因と結果が相反することがないことのたとえ。 「形」と「影」はどちらも本体とそれから現れるもののたとえで、原因と結果のたとえ。または、自分と他人のたとえ。 まっすぐなものは、影もまっすぐになるという意味から。 「形直ければ影正し」とも読む。