暮雲春樹について

四字熟語 | 暮雲春樹 |
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読み方 | ぼうんしゅんじゅ |
意味 | 遠く離れている友人に思いをはせること。
「暮雲」は夕方の雲。 「春樹」は春になって新しい木の芽がふいた木のこと。 |
出典 | 杜甫「春日憶李白」 |
類義語 | 渭樹江雲(いじゅこううん) |
使用されている漢字
「暮」を含む四字熟語
広宵大暮(こうしょうたいぼ)
死んだ人の悲しみを嘆く言葉。 「広宵」はどこまでも広がる夜。 「大暮」はいつまでも続く夜。 夜がどこまでも広がり、いつまでも夜が明けないということから。 「広霄大暮」とも書く。
晨煙暮靄(しんえんぼあい)
朝に出る霧と夕方に出るもや。 「晨煙」は朝早くに出る霧。 「暮靄」は日暮れに出るもや。 霧やもやで霞んでいる日の出や夕暮れの風景をいう言葉。
晨去暮来(しんきょぼらい)
朝早く家を出て、夕方になって帰ってくること。 「晨」は早朝。 野鳥が朝早くに餌を探しに出て、夕方には巣に帰ってくるということから。
晨鐘暮鼓(しんしょうぼこ)
仏寺で朝と夜に鐘と太鼓を打ち鳴らし、時間を知らせること。 または、人の目を覚まさせるような戒めの言葉。
蒼然暮色(そうぜんぼしょく)
夕方になって、少しずつ暗くなっていく様子。 「蒼然」は日が沈んで薄暗い様子。 「暮色」は日が沈んで薄暗い夕方の景色。
旦暮周密(たんぼしゅうみつ)
常に気を張って、注意し続けること。 「旦暮」は朝から晩までということから、一日中ということ。 「周密」は細かいところまで注意が行き届いていること。
「雲」を含む四字熟語
天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)
皇位継承の証として、天皇が代々受け継いできた三種の神器の一つ。 草薙剣や草那芸之大刀とも呼ばれ、スサノオノミコトが八岐大蛇を倒したときに尾から出てきたとされている。 現在は、熱田神宮で神体として祭られている。
暗雲低迷(あんうんていめい)
悪い状態が好転する兆候もなく、先行き不安のまま長く続いている状況のこと。 「暗雲」は光が届かないほど厚く、今にも雨が降り出しそうな黒い雨雲のことから、悪いことが起こりそうな気配のたとえ。 「低迷」は雲が高さの低い位置で留まること。 主に経済や社会状況、人の気持ちについていう言葉。
渭樹江雲(いじゅこううん)
遠くにいる友人を気遣うこと。 「渭樹」は長安郊外を流れる川、渭水のほとりの樹木。 「江雲」は長江の空に浮かぶ雲。 渭水の北の地にいる杜甫が、長江にいる李白を思って詩を作ったということから。
雲雨巫山(うんうふざん)
男女の交わり、情交のたとえ。 「雲雨」は雲と雨のこと。 「巫山」は中国の四川省と湖北省の間にある、女神が住んでいたとされる山のこと。 中国の戦国時代の楚の懐王が昼寝をした際、夢の中で巫山の女神と情交を結んだ。別れ際に女神が「朝には雲となって、夕方には雨となってここに参ります」と言ったという故事から。
雲烟過眼(うんえんかがん)
雲や煙が留まることなく目の前を過ぎ去っていくように、物事に過剰に執着することがないこと。または、物事にとらわれすぎずさっぱりしていること。 「雲烟」は雲と煙、または雲と霞(かすみ)のこと。 「過眼」は目の前を通過すること。 「雲煙過眼」とも書く。
雲烟万里(うんえんばんり)
非常に距離が離れていることのたとえ。 または、非常に遠くまで薄く長く伸びている雲や霞のこと。 「雲烟」は雲と霞。 「万里」の「里」は距離の単位で、一万里ということから、非常に距離があることのたとえ。 雲や霞が一万里もの距離に渡って続くという意味から。 「雲煙万里」とも書く。
「春」を含む四字熟語
一場春夢(いちじょうのしゅんむ)
人生の栄光や繁栄が、儚く消えてしまうことのたとえ。 「一場」はほんの短い間の意。 春の夜にみる夢のように儚いということから。
雨後春筍(うごしゅんじゅん)
同じようなものが次から次へと出現したり、発生したりすること。 「筍」は植物のたけのこ。 雨が降った後に、たけのこが次から次へと生えてくるという意味から。
月旦春秋(げったんしゅんじゅう)
人の価値などを評価して批評すること。 「月旦」は毎月のはじめの日のこと。 「春秋」は五経の一つの「春秋」のことで、「春秋」には、孔子の歴史への批評が含まれているということから、批評という意味。 後漢の許劭は、毎月のはじめの日に人を批評したものを発表していたという故事から。
小春日和(こはるびより)
冬の初めの春のように暖かく、穏やかに晴れた天候のこと。 「小春」は陰暦十月の別名。 「日和」は晴れている天気のこと。 「小春日」ともいう。
虎尾春氷(こびしゅんぴょう)
極めて危険なことのたとえ。 または、危険なことをすることのたとえ。 虎の尾を踏んで、春の厚みの無い氷の上を歩くという意味から。 「虎尾春冰」とも書く。
枯木逢春(こぼくほうしゅん)
辛く苦しい状況から抜け出ることのたとえ。 弱ったものや不遇な境遇にあるものが、勢いを取り戻すことのたとえ。 枯れているように見える木も、春になれば生き返るという意味から。 「枯木春に逢う」とも読む。
「樹」を含む四字熟語
渭樹江雲(いじゅこううん)
遠くにいる友人を気遣うこと。 「渭樹」は長安郊外を流れる川、渭水のほとりの樹木。 「江雲」は長江の空に浮かぶ雲。 渭水の北の地にいる杜甫が、長江にいる李白を思って詩を作ったということから。
一樹之陰(いちじゅのかげ)
この世の人との出会いや関係は全て、前世の縁によるものということ。 見知らぬ人同士が、一本の木に寄り雨宿りをするのも、前世からの縁であるということから。
一樹百穫(いちじゅひゃっかく)
人材を育成することは、大きな利益につながるということ。 また、大計を成功させるには人材の育成が必要であるということ。 「一樹」は一本の木を植えること。 「百穫」は百倍の収穫の意。
火樹銀花(かじゅぎんか)
町の灯りや花火の光が輝く様子。 または、夜景を言い表す言葉。 「火樹」は灯りで赤く燃えるように見える樹のこと。 「銀花」は銀白色の光のことで、灯りがきらびやかな様子。
蒹葭玉樹(けんかぎょくじゅ)
愚かな人が、富貴な親戚の勢いと力を借りること。 または、勢いのある親戚のおかげで繁栄することを軽蔑していう言葉。 または、それを謙って言う言葉。 「蒹葭」は成長しきっていない、オギとアシのことで、身分の低い人のたとえ。 「玉樹」は宝石のように美しい木のことで、身分が高く、富のある人のたとえ。 植物のオギとアシが、宝石のように美しい木に寄りかかるという意味から。 「蒹葭玉樹に倚る」を略した言葉。
剣山刀樹(けんざんとうじゅ)
地獄にあるとされている、剣の山と刀の林のこと。 「剣山」は刃を上に向けて立てた山のこと。 「刀樹」は刀が葉になっている木がたくさん生えている林のこと。