三軍暴骨とは

四字熟語 | 三軍暴骨 |
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読み方 | さんぐんばくこつ |
意味 | 大差で戦いに負けること。 「三軍」は三万七千五百人の軍隊ということから、大軍のたとえ。 「暴骨」は兵士が死んで、野で骨になるという意味。 中国の周の時代は、一万二千五百人の軍隊を一軍として、大国ではその三倍の三軍を保有するとされていた。 「三軍骨を暴す」とも読む。 |
出典 | 『春秋左氏伝』「襄公二六年」 |
漢検級 | 4級 |
場面用途 | 敗北 |
使用されている漢字
「三」を含む四字熟語
一月三舟(いちがつさんしゅう)
仏の教えは一つなのに、受け手によりそれぞれの解釈があるということ。 同じ一つの月でも、停止している舟から見れば止まって見え、北へ動く舟から見れば北へ動いているように見え、また南へ動く舟から見れば南へ動いているように見えるということから。
一行三昧(いちぎょうざんまい)
一つの修行法を一心に励むこと。 または、念仏を唱えること。 「一行」は一つのことに専念すること。 「三昧」は精神を集中することで、心を安らかにすること。
一字三礼(いちじさんらい)
敬い慎んで写経すること。 または、写経をするときは、敬い慎んでやるべきであるという教え。 写経する時は、一文字書き写すたびに仏を三度礼拝していたということから。
一日三秋(いちじつさんしゅう)
相手を恋しく思う気持ちが深いこと。 または、とても待ち遠しいこと。 「三秋」は秋が三回過ぎることから"三年"の意。 一日会わなかっただけで、三年も会わなかったような気がすることから。
一読三嘆(いちどくさんたん)
すばらしい詩文などをよみ、感銘を受けること。 または、そのような名文、書物のこと。 「三」は何度もという意味。 「嘆」は感心して褒め称える、感嘆という意味。
一念三千(いちねんさんぜん)
日常における一瞬の思いの中にも、全宇宙の全事象が備わっているということ。 「三千」は世界の数を意味し、全宇宙のこと。 天台宗の教義。
「軍」を含む四字熟語
僑軍孤進(きょうぐんこしん)
誰からの助けもなく、孤立した状態で進軍すること。 または、誰からも助けられることなく、一人で事に当たること。 「僑軍」は別の土地からやってきた軍隊、遠征軍のこと。
懸軍万里(けんぐんばんり)
本隊から遠くに離れた部隊が、敵地に進軍すること。 または、本隊から遠くに離れた部隊が、本隊と連絡がないまま敵地の奥に進軍すること。 または、その部隊のこと。 「懸」は離れること。 「万里」の「里」は距離の単位で、「万里」は距離が非常に離れていることのたとえ。
孤軍奮闘(こぐんふんとう)
援軍が来ることを期待できない状態で必死に戦うこと。 または、他人の手助けを受けることなく、難しい仕事をこなすために一人で必死に努力すること。 「孤軍」は味方から離れ、援軍が期待できない状態にある、少数の部隊のこと。 「奮闘」は全力を出して戦うこと。 味方から孤立し援軍も期待できない小数の部隊が、全力で敵軍と戦うという意味から。
千軍万馬(せんぐんばんば)
この上なく規模の大きい軍隊のこと。 または、戦闘の経験を多く積んでいる人物のことで、人生経験が豊富な人物のたとえ。 「千」と「万」は数が多いことのたとえ。 「軍」は兵士、「馬」は軍用の馬のこと。
大樹将軍(たいじゅしょうぐん)
謙虚で増長することが無い指導者。または、素晴らしい人格の将軍の異称。 「大樹」は中国後漢の将軍の馮異の異称。 馮異は他の将軍たちが手柄話をすると、大きな樹の下に移動して自身の功績を語ろうとしなかったという故事から。
敗軍之将(はいぐんのしょう)
戦いに負けた大将のこと。また、失敗したものは言い訳する資格はないということ。
「暴」を含む四字熟語
一暴十寒(いちばくじっかん)
努力というものは、続けられずに怠ってしまいがちであるということ。また、短期間努力してもその後に長期間怠れば努力が無駄になってしまうということ。 「暴」は日にさらすこと。 「寒」は冷やすこと。 日にさらして暖めようとして、一日は暖めたがその後の十日間は日陰においたままにして冷やしてしまうという意味。 「十寒一暴」ともいう。
以暴易暴(いぼうえきぼう)
暴力によって暴力をおさえること。 古代中国の暴君と名高い殷の紂王を周の武王が武力により征伐したさいに、伯夷と叔斉の兄弟が武王を非難した言葉。 「暴を以て暴に易う」とも読む。
婬虐暴戻(いんぎゃくぼうれい)
ふしだらで荒々しく、無慈悲な様子。 「婬虐」は淫らで残酷な様子。 「暴戻」は人としての道から外れていて乱暴なこと。 「淫虐暴戻」とも書く。
横徴暴斂(おうちょうぼうれん)
税金などを非常に厳しく取り立てること。 「横徴」と「暴斂」はどちらも強引に取り立てること。 似た意味の言葉を重ねて意味を強調した言葉。
狂悖暴戻(きょうはいぼうれい)
狂っているように暴力的で、道理に反していること。 「狂悖」は良心を失って、道理に反すること。 「暴戻」は暴力的で道理に反していること。
荒怠暴恣(こうたいぼうし)
気持ちが荒れていて、わがままな様子。 「荒怠」は気持ちが荒れていて、やらなければならないことを怠けること。 「暴恣」は暴力的で自分勝手なこと。
「骨」を含む四字熟語
哀毀骨立(あいきこつりつ)
哀しみのあまり体を毀し、骨と皮ばかりになるほど痩せること。
一将万骨(いっしょうばんこつ)
功名や手柄は上に立っている人が得るが、その陰には多くの部下の犠牲があるということ。 また、それを忘れてはいけないという戒め。 「将」は将軍のこと。 「万骨」は何万もの遺骨のこと。 「一将功成りて万骨枯る」の略した言葉。
換骨羽化(かんこつうか)
人から仙人になること。 「換骨」は仙人の術を使い、人間としての骨を仙人としての骨にかえること。 「羽化」は人の体に羽が生えて空を飛べるようになるという意味で、仙人になることをいう。
換骨奪胎(かんこつだったい)
詩文の創作法の一つで、昔の人が作った詩文の表現や発想を取り入れ、それに自身の発想を加えて新しいものを作り出すこと。 または、新しい技術や発想を加えて古いものを作り直すこと。 または、外側が同じでも中身が違うことや、中身だけを取り替えること。 現在では、他人の詩文を作り変えて自分の作品のように見せかけるという意味もあるが、本来は誤用。 元は人が修行して仙人の体に生まれ変わるという意味の言葉で、それを詩文を創作することにたとえた言葉。 「換骨」は凡骨を仙骨に換えること。 「奪胎」は胎盤を奪い自分のものにするという意味から、昔の詩文の内容を手本にして作り変えること。 「骨を換え胎を奪う」とも訓読する。 「奪胎」は「脱胎」とも書く。 「奪胎換骨(脱胎換骨)」ともいう。
顔筋柳骨(がんきんりゅうこつ)
中国の唐の時代の楷書の四大書家の二人である、顔真卿と柳公権の筆法の重要な部分。 または、それらを習得していること。 「筋」は筋肉、「骨」は骨格のことで、書道のこつや骨組みのたとえ。または、力強いことのたとえ。
気骨稜稜(きこつりょうりょう)
自分の信念を曲げずに、厳正に貫こうとする態度のこと。 「気骨」は自分の信念を貫こうとする性格。 「稜稜」は威勢があって厳正という意味。