一労永逸について

四字熟語 | 一労永逸 |
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読み方 | いちろうえいいつ |
意味 | 一度苦労すれば、その後は長く利益が得られ、安定した暮らしが送れること。 「一労」は一度の苦労。または、少しの苦労。 「永」は長くの意味。 「逸」は安楽、利益のこと。 「一たび労して永く逸んず」とも読む。 |
出典 | 『文選』班固「封燕然山銘」 |
類義語 | 一労久逸(いちろうきゅういつ) |
暫労永逸(ざんろうえいいつ) | |
先難後獲(せんなんこうかく) |
使用されている漢字
「一」を含む四字熟語
以一当千(いいつとうせん)
一人で千人と同等の働きをすること。 または、一つのものが千のものの代わりになること。 「一を以て千に当つ」とも読む。
夷険一節(いけんいっせつ)
どんな時でも信念を守り続けること。 「夷険」は平らな場所と険しい場所のことから順境と逆境のことで、順境でも逆境でも信念を変えないということ。
一意攻苦(いちいこうく)
苦労しながら、ひたすら考えること。 「一意」はいちずに、一心にという意味。 「攻苦」は苦難、苦境とたたかうという意味から、苦労しながら勉強すること。
一意孤行(いちいここう)
他人からの意見を聞かずに、自身の考えだけで行動すること。 「一意」は一つのことに専念すること。 「孤行」は一人で行くこと。 相手の意見に左右されず、公平なことのたとえとして用いることもあるが、誰の意見も聞かずに自分の考えだけで判断して行動するという意味でも用いられる言葉。
一意専心(いちいせんしん)
他のことに心を奪われることなく、一つのことだけに心を注ぐこと。 「一意」と「専心」はどちらも一つのことだけに心を注ぐこと。 「一意摶心」とも書く。
一衣帯水(いちいたいすい)
海や川が間にあって遮られているが、非常に距離が近いこと。 または、互いの関係が非常に深いこと。 陳の君主の悪政によって庶民が飢えと寒さで窮地に陥ったときに、隣国の隋の文帝が「たった一本の帯のような川(揚子江)に隔てられているからといって、民を見捨てることができるか」といって、陳の国を討伐したという故事から。
「労」を含む四字熟語
以逸待労(いいつたいろう)
こちらが動かないときに、相手が動かなければいけない情況を作って相手の疲弊を狙う策略。 兵法三十六計の第四計。 局面の主導権を握ることの重要性をいうもの。
以労撃逸(いろうげきいつ)
疲労のたまった軍隊で気力に満ちた軍隊を打ち倒すこと。 「労」は疲労。 「逸」は休むこと。 「労を以て逸を撃つ」とも読む。 中国の三国時代の魏の張既は、疲弊した遠征軍を率いて、策略によって他国を平定したという故事から。
汗馬之労(かんばのろう)
物事を成功させるために、苦労しながらあちこち駆け回ること。 「汗馬」は馬に汗をかかせるということから、戦場で功績を得るために駆け巡るということ。
勤労奉仕(きんろうほうし)
公の利益のために、報酬を得ずに仕事をすること。 「勤労」は報酬を得て、決まった時間働くこと。 「奉仕」は人のために尽力すること。
勲労功伐(くんろうこうばつ)
成果や功績のこと。または、成果や功績を上げること。 「勲」、「労」、「功」、「伐」はどれも成果や功績のこと。 人臣の功は「閲」を含めた五つ。
犬馬之労(けんばのろう)
君主や他人のために出来る限りのことをすること。 自分の労力を謙遜していう言葉で、犬や馬程度の働きという意味から。 中国の三国時代、諸葛亮が劉備に出仕を承諾した故事から。
「永」を含む四字熟語
永永無窮(えいえいむきゅう)
果てしなく続くこと。または、終わりのない永遠に続く長い時間。 「無窮」は限りが無いこと。 「永永として窮まり無し」とも読む。
永遠偉大(えいえんいだい)
いつまでも変わらずに立派な様子。 「永遠」は永久、いつまでも変わらずに続くこと。
永遠回帰(えいえんかいき)
宇宙の全ての事象は永遠と同じものが同じことを繰り返しているということ。 「永遠」は終わりがない長い時間。 「回帰」は同じところに帰ってくるという意味。 この世は延々と循環運動を行っていて、来世や前世というものは考えず、今の人生を繰り返していてもその生を肯定して、一瞬を大切にして生きるべきであるということ。 ドイツの哲学者ニーチェの根本思想であり、生への絶対的肯定。
永遠不変(えいえんふへん)
いつまでも変化しないこと。 「永遠」は永久、終わることなく続くこと。 「不変」は変わらないこと。
永遠不滅(えいえんふめつ)
いつまでもなくなることなく、残り続けること。 「永遠」は永久、終わることなく続くこと。 「不滅」はいつまでもなくならないこと。
永遠無窮(えいえんむきゅう)
果てしなく続くこと。または、終わりのない永遠に続く長い時間。 「無窮」は限りが無いこと。
「逸」を含む四字熟語
以逸待労(いいつたいろう)
こちらが動かないときに、相手が動かなければいけない情況を作って相手の疲弊を狙う策略。 兵法三十六計の第四計。 局面の主導権を握ることの重要性をいうもの。
意趣卓逸(いしゅたくいつ)
心の向かう先が非凡なこと。 「意趣」は意向、考え。 「卓逸」は非常にすぐれていること。
以労撃逸(いろうげきいつ)
疲労のたまった軍隊で気力に満ちた軍隊を打ち倒すこと。 「労」は疲労。 「逸」は休むこと。 「労を以て逸を撃つ」とも読む。 中国の三国時代の魏の張既は、疲弊した遠征軍を率いて、策略によって他国を平定したという故事から。
驕奢淫逸(きょうしゃいんいつ)
偉そうに振る舞って贅沢な暮らしをして、女性に溺れること。 または、その様子。 「驕奢」は調子に乗って贅沢をすること。 「淫逸」は性的に乱れた暮らしをすること。 「驕奢淫佚」とも書く。
好逸悪労(こういつあくろう)
苦労するのを嫌がり、遊んで暮らすことだけを求めること。 「逸」は楽しむこと。 「悪」は嫌うこと。 「逸を好み労を悪む」とも読む。 中国の後漢の医者の郭玉が言った病気を治すための四つの困難の一つ。
傲世逸俗(ごうせいいつぞく)
世間を軽く見て、世間から逃げること。 「傲世」はおごり高ぶり、世間を甘く見ること。 「逸俗」は世間から逃げること。 現実から逃避することをいう。