泰山北斗とは

四字熟語 | 泰山北斗 |
---|---|
読み方 | たいざんほくと |
意味 | 学問や芸術などの一つの分野で最もすぐれている人のこと。 「泰山」は中国の名高い山、「北斗」は星座の北斗七星のことで、どちらも人が見上げるものであることから。 |
出典 | 『唐書』「韓愈伝・賛」 |
漢検級 | 準2級 |
場面用途 | 優れた能力のある人 |
類義語 | 海内無双(かいだいむそう) |
国士無双(こくしむそう) | |
天下無双(てんかむそう) | |
天下無敵(てんかむてき) | |
斗南一人(となんのいちにん) |
使用されている漢字
「泰」を含む四字熟語
安如泰山(あんじょたいざん)
物事が安定していて揺るがないこと。 「泰山」は中国にある山の名前。 泰山のように安定しているということから。 「安きこと泰山の如し」とも読む。
持盈保泰(じえいほたい)
安らかで満ち足りた状態を維持し続けること。 または、慎重に行動して災いを招かないようにすること。 「持盈」は満ち足りた状態を維持すること。 「保泰」は安らかなことを維持すること。 「保泰持盈」ともいう。
泰山圧卵(たいざんあつらん)
強い者が弱い者を圧倒することのたとえ。または、さまざまなことを苦労することなく成し遂げることのたとえ。 「泰山」は中国の山の名前。 「圧卵」は卵をつぶすこと。 「泰山卵を圧す」とも読む。
泰山鴻毛(たいざんこうもう)
重さの差が激しいことのたとえ。 「泰山」は中国の山の名前で非常に重いもののたとえ。 「鴻毛」は鴻の羽毛のことで非常に軽いもののたとえ。 主に死の意義の有無についていう言葉。 死刑宣告された友人に司馬遷が送った手紙の一説、「死は或は泰山より重く、或は鴻毛より軽し」を略した言葉。 「太山鴻毛」とも書く。
泰山之安(たいざんのやすき)
その山のようにどっしりと安定していて変わらないこと。 「泰山」は中国の山の名前。 「太山之安」とも書く。
泰山府君(たいざんふくん)
人の寿命をつかさどるとされる中国の泰山の神のこと。 「泰山」は中国の山の名前。 「府君」は郡の最高位の長官のこと。ここでは泰山の最高位との意から神のこと。 「太山府君」とも書く。 また、「東岳大帝(とうがくたいてい)」ともいう。
「山」を含む四字熟語
安如泰山(あんじょたいざん)
物事が安定していて揺るがないこと。 「泰山」は中国にある山の名前。 泰山のように安定しているということから。 「安きこと泰山の如し」とも読む。
移山造海(いざんぞうかい)
自然を作り変えること。 山を移動させて、穴を掘って海を造るということから。 「山を移して海を造る」とも読む。
海千山千(うみせんやません)
物事の裏も表も知り尽くすほど様々な経験をしたことで、悪い知恵が働くようになること。 または、そのようなずる賢いこと人のこと。 海に千年、山に千年住んだ蛇は竜になるという伝説から。
雲雨巫山(うんうふざん)
男女の交わり、情交のたとえ。 「雲雨」は雲と雨のこと。 「巫山」は中国の四川省と湖北省の間にある、女神が住んでいたとされる山のこと。 中国の戦国時代の楚の懐王が昼寝をした際、夢の中で巫山の女神と情交を結んだ。別れ際に女神が「朝には雲となって、夕方には雨となってここに参ります」と言ったという故事から。 「巫山雲雨」ともいう。
回山倒海(かいざんとうかい)
山をころがし、海をひっくり返すほど勢いが盛んなこと。
海誓山盟(かいせいさんめい)
永久に変わることのない海や山のように、変わらない固い誓いという意味。 主に男女の愛情についていう言葉。
「北」を含む四字熟語
胡馬北風(こばほくふう)
故郷を懐かしむことのたとえ。 「胡馬」は中国の北の胡の国で生産された馬のこと。 胡馬は、北風が吹くとどこにいても風に身をまかせて、故郷を懐かしむということから。
頭北面西(ずほくめんさい)
頭を北に向け、右脇を下にして、西を向いて横になること。 または、そのようにして死んだ人を横たわらせること。 「北枕」の語源とされている言葉で、釈迦が死んだ時の姿とされ、これにならって死者を寝かせるようになったとされる。 仏教の言葉で、「頭北面西右脇臥」を略した言葉。
追奔逐北(ついほんちくほく)
走って逃げる賊などを追いかけるという意味。 「追」と「逐」は追いかけるという意味。「奔」と「北」は走って逃げるという意味。
東西南北(とうざいなんぼく)
方位の東、西、南、北のこと。または、周囲の全ての方向のこと。
南轅北轍(なんえんほくてつ)
意志と行動が矛盾していることのたとえ。 「轅」は前進する方向に向けるかじ棒のこと。 「轍」は車輪の跡のこと。 かじ棒は南を向いているのに、車輪の跡は北に向かって付いているという意味から。 「北轍南轅」ともいう。
南橘北枳(なんきつほくき)
人は環境次第で良くなることも悪くなることもあるということ。 江南ではとても美味しい橘(たちばな)を、淮水より北の土地に植えると食べることができない枳(からたち)になってしまうことから。
「斗」を含む四字熟語
一斗百篇(いっとひゃっぺん)
酒をたくさん飲んで、たくさんの詩を書くこと。 「斗」は容積の単位。 唐の詩人の李白は、一斗の酒を飲んでいる間に詩を百篇作ったという故事から。
鴻門玉斗(こうもんのぎょくと)
中国の漢の劉邦が、鴻門の会で楚の項羽の家臣である范増に贈った、翡翠でできたひしゃくのこと。 劉邦と項羽が鴻門で会見した際、項羽の家臣である范増は、項羽に劉邦を殺すように進言したが、項羽は劉邦を討ちもらした。 それを知った范増は、激怒して悔しがり、劉邦から贈られた翡翠のひしゃくを剣で打ち砕いたという故事から。
子建八斗(しけんはっと)
優れた才能を激賞した言葉。 「子建」は魏の曹植という人物の字(あざな)。 「八斗」は量の単位のことで、十斗で一石。 宗の謝霊運が「天下が一石の才とするならば曹植の詩の才は八斗を得る」と激賞した故事から。
車載斗量(しゃさいとりょう)
量や数が多すぎて全てを量ることができないこと。 車に載せて、ますで量るほど多いという意味から。
斗斛之禄(とこくのろく)
ほんの少しの給料。 「斗」と「斛」はどちらも分量の単位で、一斗と一斛ということから、非常に少ないことのたとえ。 「禄」は俸禄、給料のこと。
斗酒隻鶏(としゅせきけい)
亡くなった友人のことを悲しんで嘆き、生前のことや思い出を述べること。 「斗酒」は一斗の量の酒。 「隻鶏」は一羽の鶏。 古代中国での死者への供物をいう。 中国の魏の曹操が友人の橋玄の墓を祭ったときに作った文から。