求不得苦とは

四字熟語 | 求不得苦 |
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読み方 | ぐふとくく |
意味 | 仏教の八苦の中の一つで、求めているものを得ることが出来ない苦しみのこと。 |
漢検級 | 準1級 |
場面用途 | 苦しむ / 仏教の言葉 |
使用されている漢字
「求」を含む四字熟語
一欠十求(いっけつじっきゅう)
官職に一つの空席が出ると、空席をめぐって人が集まること。 「一欠」は官職の中の一つの空席。 「十求」はたくさんの人が欲しがって集まること。 中国の晋の役人の王蘊は、温厚な性格で身分にこだわらず登用していたので、官職に空きが出るたびに人々が殺到していたという故事から。
因声求義(いんせいきゅうぎ)
漢字は音で概念を表すとする考え方。または、音が同じ漢字は同じ意義を示すとする考え方。 中国の清朝考証学で重要とされる原則で、王念孫や段玉裁を中心に唱えられた。 「声に因りて義を求む」とも読む。
縁木求魚(えんぼくきゅうぎょ)
方法が間違っているため、どれだけ苦労しても目的を果たせないことのたとえ。実現が無理なことのたとえ。 木に登って魚を捕ろうとすることから。 「木に縁りて魚を求む」とも読む。 「求魚縁木」ともいう。
苛斂誅求(かれんちゅうきゅう)
税金や年貢を手加減せずに、厳しく取り立てること。 「苛斂」と「誅求」はどちらも厳しく責めて取り立てるという意味。 同じ意味の言葉を重ねて強調した言葉。
求栄反辱(きゅうえいはんじょく)
栄誉を得ようとして、恥をかくこと。 「栄を求めて反って辱めらる」とも読む。
求漿得酒(きゅうしょうとくしゅ)
希望しているものより、善いものが手に入ること。 「漿」はすっぱい飲み物。 すっぱい飲み物を欲しがって、酒が手に入るということから。 「漿を求めて酒を得」とも読む。
「不」を含む四字熟語
悪不忍聞(あくふにんぶん)
この上なく非道な行いなので、聞いてはいられないということ。 中国の前漢の時代末期に、王莽が王位を簒奪したことに対して、後漢の歴史家の班固が罵って言った言葉から。 「悪、聞くに忍ばず」とも読む。
按兵不動(あんぺいふどう)
状況や様子を窺いながら、良い機会が訪れるのを待つこと。 「按」は抑える、引き留めること。 「兵を按じて動かず」とも読む。
帷蓋不棄(いがいふき)
駄目になった物でも、何かに使うことができるので、捨てることを惜しむということ。 「帷」は部屋の仕切りなどに使う垂れ幕。 「蓋」は車を覆うための布。 「不棄」は駄目になっても捨てずにとっておくこと。 「帷」と「蓋」は死んだ動物を覆って埋める時に使うもので、それらを捨てずに取っておくということから、動物を大切にすることのたとえとしても使われる言葉。 「帷蓋棄てず」とも読む。
維日不足(いじつふそく)
幸福が日が足りないほどに次から次へとやってくること。 「維」は調子を整えるための助辞。 「維れ日も足らず」とも読む。
衣帯不解(いたいふかい)
他のことを忘れるほど、あることに集中すること。 「衣帯」は着物と帯のこと。 衣服も着替えず、不眠不休で仕事に取り組むことから。 「衣帯を解かず」とも読む。 「不解衣帯」ともいう。
一字不説(いちじふせつ)
仏法の真理や悟りの境地は大変奥深く、言葉で言い表すことはできないため、自ら体得するしかないということ。 釈迦が悟り得た境地の真理は一字も説いていないことから。 「不説一字」ともいう。
「得」を含む四字熟語
怡然自得(いぜんじとく)
心が落ち着いていて、満ち足りていること。 または、自分の心を理解し、喜び安らぐこと。 「怡然」は喜び楽しむ様子のこと。または、悩むことなく道理を理解する様子のこと。 「自得」は現在の自分に満足すること。または、自身の心の内側を自身で理解すること。 「怡然として自得す」とも訓読する。
一挙両得(いっきょりょうとく)
一つの行動によって、二つの利益を得ること。 「一挙」は一つの動作や行動。 「両得」は二つの利益を得ること。
一得一失(いっとくいっしつ)
利益を一つ得ると、別の部分では一つ損失があること。 利益と損失の両方がともにあるということから。 「一失一得」ともいう。
栄辱得喪(えいじょくとくそう)
名誉と恥辱や、利益と損失などの世俗的な関心事。 「栄辱」は名誉と恥辱。 「得喪」は利害。
得手勝手(えてかって)
他人のことは考えず、自分の都合ばかりを考えて好き勝手に行動すること。
禍福得喪(かふくとくそう)
災難にあったり、幸せなことがあったり、成功して出世したり、失敗して地位を失ったりすること。 「禍福」は災いと幸せ。 「得喪」は成功と失敗。または、出世して地位を得ることと、地位を失うこと。
「苦」を含む四字熟語
愛別離苦(あいべつりく)
仏教の八苦の一つで、親子や兄弟、夫婦などの愛する人との生別または死別することの悲しみや苦しみのこと。
悪因苦果(あくいんくか)
元は仏教語で、悪いことをすると必ず悪い報いがあるという意味。 「悪因」は悪い報いの原因、「苦果」は悪い結果や報いということ。 悪いことをせずに、正しいことをするべきであるという戒めの言葉。
悪戦苦闘(あくせんくとう)
困難な状況の中で強敵と決死の覚悟で戦うこと。 または、困難に打ち勝つために必死に努力すること。 「悪戦」は自分に不利な状況で戦うという意味。
一意攻苦(いちいこうく)
苦労しながら、ひたすら考えること。 「一意」はいちずに、一心にという意味。 「攻苦」は苦難、苦境とたたかうという意味から、苦労しながら勉強すること。
怨憎会苦(おんぞうえく)
自分が怨んだり憎んだりしている相手とも会わなければならない苦しみのこと。 仏教語でいう八苦のうちの一つ。 八苦とは「生」「老」「病」「死」「愛別離苦」「怨憎会苦」「求不得苦」「五陰盛苦」の八つの苦しみのこと。
艱苦辛苦(かんくしんく)
苦しみながら悩み苦労すること。 「艱」と「苦」はどちらも苦しむことや悩むこと。 「辛苦」は苦しみ悩みこと。 似た意味の言葉を重ねて強調した言葉で、人が生きる上で起こる、多くの辛い出来事に苦しみ悩むことをいう。