愚公移山について

四字熟語 | 愚公移山 |
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読み方 | ぐこういざん |
意味 | 大きなことでも、根気よく努力し続ければ必ず成功することのたとえ。 愚公という老人の家の前に二つの大きな山があり、どこに行くにも迂回しなければいけなかった。 不便なので山を切り崩し、平にしようとしたときに嘲笑するものもいたが、何代にも渡ってやれば出来ると山を崩し始めた。 愚公の熱意を感じた天帝が二つの山を移した故事から。 |
出典 | 『列子』「湯問」 |
使用されている漢字
「愚」を含む四字熟語
頑陋至愚(がんろうしぐ)
頑固で分別がなく、極めて愚かなこと。 「頑陋」は頑固で分別がないこと。 「至愚」は極めて愚かなこと。
愚者一得(ぐしゃのいっとく)
愚かな人でもたまには優れた名案を出すこと。 自分の意見を出すときに謙遜の表現としても用いることがある。
愚痴無知(ぐちむち)
愚かで知識がないこと。 または、そのような人のこと。 「愚痴」は愚かなこと。 「無知」は何も知らないこと。 「愚痴無智」とも書く。
愚問愚答(ぐもんぐとう)
意味のない問答のこと。 つまらない質問と愚かな答えという意味から。
賢明愚昧(けんめいぐまい)
賢いことと愚かなこと。 「賢明」は賢く道理に明るいこと。 「愚昧」は愚かで道理に暗いこと。
固陋蠢愚(ころうしゅんぐ)
他人の意見を聞くことなく、視野が狭いために、柔軟で適性な判断が出来ないこと。 「固陋」は他人の考えを聞かず、視野が狭いこと。 「蠢愚」は愚かで知識がないこと。
「公」を含む四字熟語
懿公喜鶴(いこうきかく)
大切にすべきものを軽く扱い、くだらないものを大切にしたために身を滅ぼすことのたとえ。 「懿公」は人の名前。 衛の国の懿公は、家臣や国民を大切にせず、動物の鶴を好んで爵位を与えて大切にしていたが、戦争になると兵隊は鶴に戦わせればよいと言って協力せず、懿公は身を滅ぼしたという故事から。 「懿公鶴を喜む」とも読む。
懿公好鶴(いこうこうかく)
大切にすべきものを軽く扱い、くだらないものを大切にしたために身を滅ぼすことのたとえ。 「懿公」は人の名前。 衛の国の懿公は、家臣や国民を大切にせず、動物の鶴を好んで爵位を与えて大切にしていたが、戦争になると兵隊は鶴に戦わせればよいと言って協力せず、懿公は身を滅ぼしたという故事から。
一国三公(いっこくさんこう)
支持を出す人が多すぎて、統率が取れなくなること。 三人の君主が一つの同じ国にいるということから。 「三公」は三人の君主。
隠公左伝(いんこうさでん)
読書や勉強を続けられず、すぐに辞めてしまうこと。 「左伝」は春秋左氏伝という名前の中国の歴史書のこと。 春秋左氏伝の最初の「隠公」という記事で、読むのを辞めてしまうということから。
于公高門(うこうこうもん)
人知れず善行を積んだ家の子孫は繁栄することのたとえ。 「于公」は人物名で、漢代に丞相になった于定国の父のこと。 于公は裁判官として公平に裁判を処理して、ひそかに善行を積んでいた。 彼の住む村の門を修理するときに、人知れず善行を積む家の子孫は出世して繁栄するだろうと、門を広大に作った故事から。
廓然大公(かくぜんたいこう)
不満や疑念などなく、さっぱりとしていて、心に偏りがないこと。 聖人の心構えを学ぶための心構えをいう言葉。 「廓然」は心が広く、わだかまりのないこと。 「大公」は私心がなく、公平なこと。 「廓然太公」とも書く。
「移」を含む四字熟語
移山造海(いざんぞうかい)
自然を作り変えること。 山を移動させて、穴を掘って海を造るということから。 「山を移して海を造る」とも読む。
移風易俗(いふうえきぞく)
習慣やしきたりをよりよく変えること。 「風俗を移易す」を一文字ずつ分けて、互いを補い合って表現した言葉。 「風を移し俗を易う」とも読む。
移木之信(いぼくのしん)
約束を必ず実行することのたとえ。 為政者は人民に法の権威や信用を示すべきという戒めのこと。 戦国時代、秦の商鞅が国民からの信用を得るために、南門の大木を北門に移した者に十金を与えると布告したが、皆疑い誰も移さなかった。 五十金に増額すると移す者が現れたので、五十金を渡して約束を本当に守ると示した故事から。
感情移入(かんじょういにゅう)
他人の表情や言葉で、感情などを自分のものとして体験すること。 十九世紀の末に、ドイツのリップスが唱えたもので、美学における根本の概念をいう。 自然や芸術作品などの対象に、自分の感情を投射することで、対象の感情をつかもうとすることをいう。
潜移暗化(せんいあんか)
環境や周りの人の影響を受け、気が付かないうちに性質や考え方が変わること。 「潜」と「暗」はひそかに、知らないうちにという意味。 「移」と「化」は影響を受けて変化するという意味。 「潜かに移り暗に化す」とも読む。
物換星移(ぶっかんせいい)
世の中が変わっていくこと。 「物換」は物事が変化すること。 「星移」は時が過ぎていくこと。 「物換わり星移る」とも読む。
「山」を含む四字熟語
安如泰山(あんじょたいざん)
物事が安定していて揺るがないこと。 「泰山」は中国にある山の名前。 泰山のように安定しているということから。 「安きこと泰山の如し」とも読む。
移山造海(いざんぞうかい)
自然を作り変えること。 山を移動させて、穴を掘って海を造るということから。 「山を移して海を造る」とも読む。
海千山千(うみせんやません)
物事の裏も表も知り尽くすほど様々な経験をしたことで、悪い知恵が働くようになること。 または、そのようなずる賢いこと人のこと。 海に千年、山に千年住んだ蛇は竜になるという伝説から。
雲雨巫山(うんうふざん)
男女の交わり、情交のたとえ。 「雲雨」は雲と雨のこと。 「巫山」は中国の四川省と湖北省の間にある、女神が住んでいたとされる山のこと。 中国の戦国時代の楚の懐王が昼寝をした際、夢の中で巫山の女神と情交を結んだ。別れ際に女神が「朝には雲となって、夕方には雨となってここに参ります」と言ったという故事から。
回山倒海(かいざんとうかい)
山をころがし、海をひっくり返すほど勢いが盛んなこと。
海誓山盟(かいせいさんめい)
永久に変わることのない海や山のように、変わらない固い誓いという意味。 主に男女の愛情についていう言葉。