空即是色について

四字熟語 | 空即是色 |
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読み方 | くうそくぜしき |
意味 | 「空」であることによって、はじめてこの世の全ての事象や物体が成り立つということ。 「空」とは、存在しているが実体性を欠いていることで、 この世の全ての事象や物体などのすべてを否定しているのではない。「空」が事象や物体などの真の姿でもあるという意味。 「色」とは、この世に存在する全ての物質的な物や、人が認識できる全ての事象のこと。 |
出典 | 『般若心経』 |
使用されている漢字
「空」を含む四字熟語
一雁高空(いちがんこうくう)
群れから離れた一匹の雁が、他よりも高く飛んでいる様子。 他よりも飛びぬけて優れていることのたとえ。
一切皆空(いっさいかいくう)
この世の全て事象には実体がなく、全て空であるということ。 仏教の言葉で、「一切」は全てという意味の言葉。
迂疎空闊(うそくうかつ)
回りくどくて実際には役に立たないこと。 または、世間の事柄についての知識や理解が不十分で役に立たないこと。 「迂疎」は間接的で役に立たないことや世情に疎いこと。 「空闊」は広々としている様子やおおざっぱなこと。
海闊天空(かいかつてんくう)
性格が大らかでさっぱりしていること。 「海闊」は広大な海のこと。 「天空」はすっきりと晴れ渡る広い空のこと。
架空無稽(かくうむけい)
でたらめなこと。 「架空」と「無稽」はどちらも根拠のない、でたらめなこと。
机上空論(きじょうのくうろん)
理論的ではあるが、実際に行うことが不可能な考えや意見のこと。 「机上」は机の上。 「空論」は根拠がひとつもない理論のこと。 状況や状態などを一切考慮せずに、机の上で理論だけを考えたために、実現することが出来ない計画や議論という意味から。
「即」を含む四字熟語
一切即一(いっさいそくいち)
全体は個の中にあり、また個一つ一つの中に全体があること。 個と全体は相即しているという考え方。 または、このように考えれば人生や世界を正しく把握できるという教え。 「一切」はすべてのこと。 仏教用語。
一触即発(いっしょくそくはつ)
非常に緊迫した状態のこと。 「一触」はちょっと触れること。「即発」はすぐに爆発すること。 ちょっとしたことで大変なことが起きるかもしれない危険な状態をいう言葉。
災難即滅(さいなんそくめつ)
災いがすぐに消えること。 または、それを願う言葉。
色即是空(しきそくぜくう)
「色」すなわち「この世の全ての事象や物体」で変化しないものはなく、全てのものの実体は「空」であるということ。 「色」はこの世に存在する全ての物質的な物や、人が認識できる全ての事象。 「空」は物質的には存在しているが実体ではないという意味。
相即不離(そうそくふり)
深すぎて切り離すことができない関係のこと。 「相即」は仏教の言葉で、全ての事象は完全に溶け合っていて、一つのものであり、本質は一体であるということ。 「相即きて離れず」とも読む。
即身成仏(そくしんじょうぶつ)
生きたまま悟りの境地に達して仏になること。 「即身」は肉体が生きている状態のこと。 「成仏」は仏になること。
「是」を含む四字熟語
一身是胆(いっしんしたん)
強い勇気があり、何事にも恐れないことのたとえ。 体全体に胆力が満ち溢れているという意味から。 「一身」は全身。 「胆」は勇気や度胸のこと。 「一身是れ胆なり」とも読む。 中国の三国時代、蜀の劉備が魏の曹操に追われて逃げたときに活躍した、部下の趙雲の勇ましさを称えたという故事から。
曲直是非(きょくちょくぜひ)
物事の善悪のこと。 「曲直」は曲がっていることと、まっすぐなこと。 「是非」は正しいことと、間違っていること。
口是心非(こうぜしんひ)
口に出して言うことと、気持ちが一致していないこと。 言葉では賛成しているが、心の中では反対していることをいう。 「口に是し心に非とす」とも読む。
今是昨非(こんぜさくひ)
今になって過去の行いが過ちだったと気づいて悔いること。 「是」は正しいこと、「非」は誤りのことで、今日は正しいが、昨日までは間違っていたという意味から。 「今の是にして昨の非なりしを覚る」を略した言葉。
昨非今是(さくひこんぜ)
昨日までは誤りと思っていたことが今日は正しいと思えること。 または、今になって過去の行いが過ちだったと気づいて悔いること。 「非」は誤りという意味。 「是」は正しいという意味。 「今の是にして昨の非なりしを覚る」を略した言葉。
色即是空(しきそくぜくう)
「色」すなわち「この世の全ての事象や物体」で変化しないものはなく、全てのものの実体は「空」であるということ。 「色」はこの世に存在する全ての物質的な物や、人が認識できる全ての事象。 「空」は物質的には存在しているが実体ではないという意味。
「色」を含む四字熟語
黯然失色(あんぜんしっしょく)
衝撃を受けて気力を失うこと。 「黯然」は暗い様子。または、顔色を失うこと。 「失色」は元の色が失われること。または、顔色を失うこと。 本来の色が消え失せて、暗く冴えない色になるという意味から。
歓言愉色(かんげんゆしょく)
楽しげな会話と楽しげな表情。 または、お世辞を言って、愛想よく振る舞うこと。 「歓言」は楽しく話しをする、談笑。 「愉色」は楽しげな表情、笑顔。
姦声乱色(かんせいらんしょく)
人の心を乱し、堕落させる音楽や淫らな女性の容貌のこと。 「姦声」は人の心を乱して堕落させる音楽。 「乱色」は淫らな女性の容貌。
喜色満面(きしょくまんめん)
嬉しそうな表情が顔全体に溢れ出ている様子。 「喜色」は嬉しそうな表情のこと。 「満面」は顔全体のこと。
巧言令色(こうげんれいしょく)
心のこもっていない言葉や取り繕った表情などで、相手に気に入られようとすること。 「巧言」は相手に気に入られるために飾った言葉。 「令色」は表情を愛想良く飾ること。
国色天香(こくしょくてんこう)
植物の牡丹の別名。 または、美人を言い表す言葉。 「国色」は国の中にあるものの中で最も美しい色のこと。または、国の中で最も美しい人のこと。 「天香」はこの世のものとは思えないほどのよい香りのこと。