『南史』を出典とする四字熟語 — 25 件
『南史』(なんし)を出典とする四字熟語を一覧で紹介します。各四字熟語の読み方・意味もあわせて確認できます。全25件を五十音順に掲載しています。
四字熟語一覧(五十音順)
衣錦還郷(いきんかんきょう)「柳慶遠伝」
「故郷に錦を飾る」の語源で、出世して故郷に帰ること。 「錦」は金や銀などの糸で織り込んだ美しい絹織物のこと。
一衣帯水(いちいたいすい)「陳後主紀」
海や川が間にあって遮られているが、非常に距離が近いこと。 または、互いの関係が非常に深いこと。 陳の君主の悪政によって庶民が飢えと寒さで窮地に陥ったときに、隣国の隋の文帝が「たった一本の帯のような川(揚子江)に隔てられているからといって、民を見捨てることができるか」といって、陳の国を討伐したという故事から。
依流平進(いりゅうへいしん)「王騫伝」
経歴や年齢が多い順番の通りに出世すること。 「流」は等級や身分、段階という意味。または、自然の成り行きのこと。 「平進」は順番通りに進むということ。または、成り行きの通りに進む。 「流れに依(よ)りて平進(へいしん)す」とも読む。
飲灰洗胃(いんかいせんい)「荀伯玉伝」
今までのことを悔いて、心を改めて再出発すること。 灰を飲み込んで、胃の中の汚れを落として清めるという意味から。 「灰を飲んで胃を洗う」とも読む。
雲霞之交(うんかのまじわり)「謝澹伝」
一般的な関係を超越した交友関係のこと。 雲と霞がたなびいている場所という意味から、仙人などの俗世を超越したものが住むとされている場所のこと。 俗世を超越したもの同士の交友関係という意味から。
越鳧楚乙(えつふそいつ)「顧歓伝」
場所や人が違えば、同じものでも呼び名が違うことのたとえ。 「越」と「楚」は古代中国の国の名前。 「鳧」は鴨(かも)のこと。「乙」は燕(つばめ)のこと。 空高く飛んでいる鴻(おおとり)を見て、越の国の人は鴨であると言い、楚の国の人は燕であると言ったという故事から。
刮腸洗胃(かっちょうせんい)「荀伯玉伝」
過ちを認め、心を改めること。 「刮」は削り取ること。 刀を飲み込んで腸の汚れを削り取り、灰を飲み込んで胃を洗うという意味から。
玉昆金友(ぎょっこんきんゆう)「王銓伝」
すぐれた才能や学識のある兄弟のこと。 他人の兄弟をほめる時に使う言葉。 「玉」と「金」は宝石と黄金のことで、すぐれたもののたとえ。 「昆」は兄、「友」は弟のこと。 「金友玉昆」「玉友金昆」ともいう。
形銷骨立(けいしょうこつりつ)「梁武帝紀」
疲労で痩せ衰え、弱りきっている様子。 「形銷」は痩せ衰えること。 「骨立」は痩せて骨だけになること。 体が痩せ衰えて骨だけになるという意味から。
歯牙余論(しがのよろん)
少しの言葉や何気ない褒め言葉のこと。 「歯牙」は歯と牙のことから口の端という意味。 「余論」は余った言論のことからちょっとした言葉という意味。
咫尺万里(しせきばんり)「斉武帝諸子伝・昭賁伝」
詩や絵画などの小さなものの中に、壮大な世界がこめられているということのたとえ。 「咫」と「尺」はどちらも距離の単位で、短い距離のたとえ。 「万里」は非常に距離があることのたとえ。 咫尺ほどの小さなものに、万里ほどの大きな世界を描くという意味から。
七行俱下(しちぎょうくか)「宋孝武帝」
読書をする速度が非常に早いこと。 中国の南北朝時代、宋の孝武帝は、一度に七行の文章を読んだという話から。 「七行(しちぎょう)倶(とも)に下る」とも読む。
出人意表(しゅつじんいひょう)「袁憲伝」
他人が予想出来ないことをすること。意表を突くこと。 「意表」は思いもよらないこと。意外。 「人(ひと)の意表(いひょう)に出(い)ず」とも読む。
生生世世(しょうじょうせぜ)「王敬則伝」
いつまでも。永遠に。 仏教の言葉で、生と死を繰り返して数多くの世を経験するという意味から。
松柏之操(しょうはくのみさお)「楽預伝」
逆境で苦しい状況でも、信念や志を貫くことのたとえ。 松や柏などの常緑樹は寒い季節でも緑の葉をつけていることから。
初秋涼夕(しょしゅうりょうせき)
秋の初めの涼しい夜のこと。 「涼夕」は気温の涼しい夜。 月が美しく出ていて、さわやかな風が吹く秋の夜をいう言葉。
薪水之労(しんすいのろう)「陶潜伝」
人に仕えて、怠けず懸命に働くこと。 または、炊事などの家事仕事。 「薪水」は薪を拾いに行って、水を汲みに行くこと。
寿比南山(じゅひなんざん)「斉高帝諸子・予章文献王嶤」
長生きを祝うこと。 「寿(じゅ)は南山(なんざん)に比(ひ)す」とも読む。
尺幅千里(せきふくせんり)「蕭賁伝」
大きさの小さい絵に広大な風景を描くこと。 詩や絵画などに奥深い世界が描かれていることをいう。 「尺幅」は四方の大きさが一尺あること。 「千里」は非常に遠い距離があること。
長江天塹(ちょうこうてんざん)「孔範伝」
長江は陣地を守るための天然の堀であるということ。 「長江」は中国の川の名前、揚子江のこと。 「天塹」は敵の攻撃を防ぐ天然の塹壕、堀のこと。
墜茵落溷(ついいんらくこん)
人には幸運と不運があることのたとえ。 「茵」は敷物のこと。 「溷」は便所、厠(かわや)のこと。 散った花びらが運よく敷物に落ちることもあれば、便所に落ちることもあるということから。 「茵(いん)に墜(お)ち溷(こん)に落(お)つ」とも読む。
呑刀刮腸(どんとうかっちょう)「荀伯玉伝」
過去の過ちを反省し、改心して善人になること。 「刮腸」は小刀で内臓を抉り取るということ。 小刀を飲み込んで、体の内側の悪い部分を削り取るという意味から。 「刀を呑(の)んで腸を刮(けず)る」とも読む。
不抜之志(ふばつのこころざし)「沈約伝」
何があっても諦めないこと。 「不抜」はどうやっても抜くことができないという意味から、とても堅いことのたとえ。
没没求活(ぼつぼつきゅうかつ)「王僧達伝」
特に何かを成し遂げようとすることもなく、ただ生きていこうとすること。 「没没」は何もしようとせずに埋もれること。 「活」は何もせずに生きること。 「没没(ぼつぼつ)として活(かつ)を求む」とも読む。
臨機応変(りんきおうへん)「梁宗室伝」
状況の変化に応じて対処する方法を適切にかえること。 「臨機」は時と場合に応じて適切な手段をとること。 「応変」は変化に応じて対処すること。
