「ん」で終わる四字熟語
「ん」で終わる四字熟語 — 1320 件
玉趾珠冠(ぎょくししゅかん)
高貴な人物の上品で、きらびやかな姿を言い表す言葉。 「玉趾」は高貴な人の足を敬って言う言葉。 「珠冠」は宝玉が装飾されている冠のこと。
玉兎銀蟾(ぎょくとぎんせん)
月の別名。 「玉兎」は月にいるとされている兎。 「銀蟾」は月にいるとされているひきがえる。 どちらも月の別名。
玉楼金殿(ぎょくろうきんでん)
立派で美しい豪華な建物のこと。 「金殿」は金で飾った建物のこと。 「玉楼」は宝石で飾った建物のこと。 「玉楼金殿」ともいう。
魚質竜文(ぎょしつりょうぶん)
正しいように見えるが、実際には間違っていること。 または、実質はないが、外見は立派に見えること。 「質」は実質、本質。 「文」は見た目のこと。 本質は魚だが、竜のように見えるという意味から。
魚跳竜門(ぎょちょうりゅうもん)
社会的に高い地位に上り詰めて名声を得ることを願う言葉。 中国の黄河にある竜門という流れの速い場所を登り切った魚は竜になるという伝説から。 「魚(うお)竜門(りゅうもん)を跳(は)ぬ」とも読む。
魚鱗之陣(ぎょりんのじん)
中央が突出した、魚の鱗のような形の陣形。 兵法の八陣の一つ。
義理一遍(ぎりいっぺん)
世間体のために形式的に物事をすること。 「義理」は世間体のために、仕方なくやらなければならない物事のこと。 「一遍」は一度、一通りという意味。
空谷跫音(くうこくのきょうおん)
人のいない場所での寂しい生活の中で予想外の訪問や便りのたとえ。または、孤立した状態での自分の意見に賛同する人を得た時に用いる言葉。 「空谷」は人気のない寂しい谷のこと。 「跫音」は足音のこと。 「跫音空谷」ともいう。
空理空論(くうりくうろん)
現実とかけ離れていて、実際に役に立たない理論のこと。 「空理」と「空論」は現実離れしていて無益な理論や議論のこと。
苦口婆心(くこうばしん)
相手のことを思い、口を苦くして何度も教えさとすこと。 「苦口」は口を苦くするという意味から厳しい助言。 「婆心」は慈愛溢れる老女のような心のこと。
苦心惨憺(くしんさんたん)
心を砕きながら、さまざまな苦労や努力を重ねること。 「苦心」は苦労して考えること。 「惨憺」は心を砕き、悩むこと。 「苦心惨澹」とも書く。
苦節十年(くせつじゅうねん)
長い間物事がうまくいかなくても、成功を信じて努力を続けること。 「十年」は長い年月という意味で、苦労を振り返って用いることが多い。
九分九厘(くぶくりん)
ほとんど完璧なもの。ほぼ間違いないこと。 十分のうちの九分九厘という意味から。
区聞陬見(くぶんすうけん)
学問や知識の幅が狭くて偏っていること。 「区」は細かい、小さいという意味。 「陬」は偏っていること。 自分の知識を謙遜する場合に使うこともある。
君子万年(くんしばんねん)
高い徳を持っている高潔な人は長く生きるということ。または、長生きを祈願する言葉。 「君子」は学識が高く、徳の高い人物、人格者。 「万年」は一万年のことで、長い年月のたとえ。
君子豹変(くんしひょうへん)
信念を持たずに考えや態度をあっさりと変えること。 元は「人格者は間違いをすぐに認めて改める」という良い意味で使われていたが、現在は悪い意味で使われることが多い言葉。 「君子」は徳のあるすばらしい人物のこと。 「豹変」は豹の毛が生え変わるときに模様が美しく変化することで、ここでは考えや態度を急に変えることのたとえ。
葷酒山門(くんしゅさんもん)
匂いの強い食べ物や酒を寺院に持ち込んだり、そのような物を飲食した者は、寺院に入ってはいけないという戒め。 「葷」はにらやねぎ、にんにくなどの強い匂いを発する野菜のこと。 「酒」は酒のことで、どちらも修行の邪魔になり、不浄のものとされている。 「山門」は寺院の門や、寺院そのもののこと。 主に禅寺の門の脇に設置されている石碑に、「不葷酒入山門」と刻まれていて、その言葉を略した言葉。
藕断糸連(ぐうだんしれん)
関係が完全には切れていないことのたとえ。 夫婦などが離婚などで縁を切っても、相手のことを思う情は完全には消えないということのたとえ。 「藕」は植物の蓮。または、その根、蓮根。 「糸連」は切った部分が糸を引くこと。 蓮や蓮根を切っても糸でつながっているという意味から。 「藕(はす)断たれて糸連なる」とも読む。
愚公移山(ぐこういざん)
大きなことでも、根気よく努力し続ければ必ず成功することのたとえ。 愚公という老人の家の前に二つの大きな山があり、どこに行くにも迂回しなければいけなかった。 不便なので山を切り崩し、平にしようとしたときに嘲笑するものもいたが、何代にも渡ってやれば出来ると山を崩し始めた。 愚公の熱意を感じた天帝が二つの山を移した故事から。
具不退転(ぐふたいてん)
後ろを振り返らずに、物事を遣り通すという気持ちをもつこと。 「具」は準備するということ。 「不退転」は仏教の修行で、退歩することの段階から戻らないということから、信じて決して変えないということ。
群蟻附羶(ぐんぎふせん)
利益が発生するところに、人々が群がることを卑しむ言葉。 「羶」は生臭いことで、生臭い肉に蟻が集まるということから。 「群蟻羶に附く」とも訓読する。 「群蟻付羶」とも書く。
経緯万端(けいいばんたん)
物事が入り組んでいて、解決策の糸口がつかめないこと。 「経緯」は縦糸と横糸のこと。 「万端」はたくさんの糸口のことで、多くの糸が絡まり糸口を見つけられないという意味。
経営惨憺(けいえいさんたん)
いろいろなことに苦心して、心を悩ませながら計画して営むこと。 「経営」は目的のために考えて準備して行動すること。 「惨憺」は心を砕いて悩むこと。 「惨憺」は「惨澹」とも書く。 「惨憺経営」ともいう。
傾家蕩産(けいかとうさん)
財産の全てを使い果たし、全てを失うこと。 「傾家」と「蕩産」はどちらも財産を全て使って失うこと。 「家を傾(かたむ)け産(さん)を蕩(やぶ)る」とも読む。
桂冠詩人(けいかんしじん)
「桂冠」は月桂樹の枝葉で作った冠のことで、古代ギリシャで英雄や詩人にこれが授けられた風習から、イギリス王室から最高の地位の詩人に与えられる称号のこと。
桂宮柏寝(けいきゅうはくしん)
桂の宮殿と柏の居室のことから、豪華で美しい宮室のたとえ。 「桂」と「柏」は香木の名前。 「寝」は居室、または表座敷のこと。
桂玉之艱(けいぎょくのかん)
他の土地からやってきて、物価の高さで生活に苦労すること。 「桂」は香木、「玉」は宝玉、「艱」は悩むや苦しむこと。 戦国時代の遊説家の蘇秦が、楚の威王を訪れたところ、面会までに三か月も待たされてしまい、その間、宝玉より高い食べ物や香木より高い薪の値段に悩まされ、生活に苦労した故事から。
経国済民(けいこくさいみん)
世をうまく治めて、民を苦しみから救うこと。 「経」は統治する、「済」は救済するという意味。 「経済」の語源。
傾国美人(けいこくびじん)
「傾国」は国を傾け滅ぼすという意味で、国政をないがしろにするほど君主が心を引かれるほどの絶世の美人のこと。
荊釵布裙(けいさいふくん)
慎ましく質素な女性の服装のたとえ。 「荊釵」は荊のかんざし、「布裙」は布のもすそのこと。 梁鴻の妻の孟光は、節約のために荊のかんざしと布のもすそをいつも身につけていた故事から。
瓊枝栴檀(けいしせんだん)
徳のある人のこと。または、すばらしい詩文のたとえ。 「瓊枝」は玉を生み出すという木。 「栴檀」は白檀という名前の香木の別名のこと。
形勢一変(けいせいいっぺん)
物事の状況や成り行きが急激に変わる、または、全く異なるものへと変わること。 「形勢」は物事の様子や成り行き。
経世済民(けいせいさいみん)
世の中をうまく統治して、民を苦しみから救い出すこと。 「経世」は世の中を統治すること。 「済民」は民を救済すること。 「経済」の語源とされる言葉。
蛍窓雪案(けいそうせつあん)
苦労して勉学に励むこと。 蛍の光と雪明かりで勉強するという意味から。 「車胤」と「孫康」という二人の人物の故事から。 晋の車胤は、灯火の油を買うことができないほど貧しかったため、蛍を集めてその光で勉強し、同じように貧しかった孫康は、雪明かりで勉強をしたという二つの故事から。 「雪案蛍窓」ともいう。
軽諾寡信(けいだくかしん)
深く考えずに物事を簡単に引き受ける人は、約束を守ることが少ないためにあまり信用できないということ。 「軽諾」は出来るかを考えずに、軽く引き受けること、安請け合い。 「寡信」の「寡」は少ないという意味で、「寡信」は信用が少ないという意味から、信じることができないということ。 「軽諾は必ず信寡し」を略した言葉。
敬天愛人(けいてんあいじん)
天を尊いものとして崇めて、人を愛すること。 「敬天」は天を敬うこと。「愛人」は人を愛すること。 西郷隆盛が自身の学問の目的としていた言葉。
譎詭変幻(けっきへんげん)
様々な不思議で奇妙な様子に変化すること。 「譎詭」は色々なものに変化すること。 「変幻」はまぼろしのように現れたり、変化したり、消えたりすること。
譎詐百端(けっさひゃくたん)
嘘や裏切りが非常に多いこと。 「譎詐」は嘘や裏切り。 「百端」は数が多いことのたとえ。
欠席裁判(けっせきさいばん)
本人がいない場所で、その人に関係する大切なことを、他の人が勝手に決めることのたとえ。 もとは、被告人が欠席の状態で行われる裁判のこと。
懸河之弁(けんがのべん)
つまることなく、流れるような弁舌のこと。 「懸河」は傾斜が激しい流れの速い川。 止まることがなく、勢いよく流れる川のような弁舌という意味から。
剣戟森森(けんげきしんしん)
恐ろしくなるような厳しく激しい性格のこと。 「剣戟」は剣と矛ということから、武器のこと。 「森森」は数多く立ち並んでいる様子。 多くの武器が立ち並んでいる様子を性格にたとえた言葉。
懸腕枕腕(けんわんちんわん)
書道の基本的な筆の使い方のこと。 懸腕法と枕腕法のこと。 懸腕法は、姿勢を整えて、肘を脇から離して腕を水平に上げ、筆を垂直に持つ書き方。 枕腕法は、紙の上に左の手のひらを伏せて、左の手を右の手の枕のようにして構える書き方。
鯢桓之審(げいかんのしん)
鯨(くじら)が旋回して集まるような、大海の水深が深い場所のこと。 「鯢」は鯨、雌鯨のこと。 「桓」はくるくると回る様子。 「審」は水深が深いところ、淵(ふち)などのこと。
屐履之間(げきりのかん)
非常にこまかいこと。 「屐」は木の下駄のような履物。 「履」は靴という意味。 履物を履いて歩く時間という意味から。
外題学問(げだいがくもん)
見た目だけは立派だが、中身のない学問。 「外題」は書物の表題の名のこと。 名前は知っているが、内容が全くない学問という意味から。
月下氷人(げっかひょうじん)
男女の間に入り、結婚の手助けをする人。仲人。 「月下」は「月下老人」を略したもので、縁結びの神のこと。 「氷人」は氷の上で氷の下にいる人と話しをする夢を見たため、その夢について占ってもらうと「結婚の手助けをする前触れだろう」と言われ、後にその通りになったという故事から仲人を意味する。
月下老人(げっかろうじん)
縁結びの神のこと。 または、男女の間に入り、結婚の手助けをする仲人のこと。 中国の唐の韋固は、月明かりの下で読書をしている一人の老人と出会った。 韋固は老人のそばにあった袋の中身を問うと、老人は「将来結婚する相手同士の足首を結ぶ赤い縄が入っている」と答え、韋固の結婚相手を予言した。 その後、韋固は老人の予言通りの相手と結婚したという故事から。
齧指痛心(げっしつうしん)
親孝行の情がこの上なく厚いことのたとえ。 中国の春秋時代の曽参は、母親が自宅で指をかむと、胸騒ぎがしてどこにいてもすぐに帰宅する親孝行者だったという故事から。 「指を齧みて心を痛ましむ」と読む。
言易行難(げんいこうなん)
言うだけなら簡単だが、実際に行うことは難しいということ。 「言うは易し行うは難し」の形で用いることが多い言葉。
言近旨遠(げんきんしえん)
日常的な言葉でも、深い意味が含まれているということ。 「言近」は日常使われるような、身近で分かりやすい言葉。 「旨遠」は含まれている意味が深いこと。 「言(げん)近くして旨(むね)遠し」とも読む。
原憲之貧(げんけんのひん)
心は清らかだが、貧乏なことのたとえ。 孔子の弟子の原憲(げんけん)は、貧しくても満足していたという話から。
阮籍青眼(げんせきせいがん)
来客を心から歓迎すること。 中国の晋の賢者の阮籍は、気に入らない客には白い目をしてそっけなく扱い、気に入った客には青い目をして喜んで迎えたという故事から。
彦倫鶴怨(げんりんかくえん)
偽善者を批判する言葉。 「彦倫」は中国の南斉の人の名前。 俗世を離れて鐘山に隠遁していた彦倫が、俗世に戻って県の長官になったことを隠者だと信じていた鶴も騙されたと怨むと、孔稚珪が似非隠者ぶりを批判した言葉から。
挙一明三(こいちみょうさん)
理解力が非常にすぐれていること。 仏教の言葉で、四角の一隅を挙げれば、残りの三隅を悟るということから。 「一を挙(あ)げて三を明らかにす」とも読む。
縞衣綦巾(こういききん)
身分の低い女性が身に着ける粗末な衣服のこと。または、自分の妻のことをへりくだっていう言葉。 「縞衣」は染色をしていない薄絹の衣服。 「綦巾」は女性が身に着ける薄い緑色の布。頭を覆ったり、手を拭ったりするためのもの。 様々な説があり、「縞衣」は男性の衣服、「綦巾」は女性の衣服をいうこともある。 「縞衣綦巾」は未婚の女性の粗末な衣服をいうこともある。
高位高官(こういこうかん)
身分と階級のどちらも高い役人のこと。 「位」は位階。 「官」は官職。
香囲粉陣(こういふんじん)
容姿の美しい人に囲まれるということ。 香りに囲まれて白粉(おしろい)が行列するという意味から。
光陰如箭(こういんじょぜん)
月日が過ぎるのは速いということ。 「光陰」は太陽と月、昼や夜や月日などの時間のこと。 「箭」は弓矢の矢のこと。 時間は矢のように過ぎ去ってしまうという意味。 「光陰(こういん)箭(や)の如(ごと)し」とも読む。
光陰流転(こういんりゅうてん)
あっという間に時間が過ぎていくこと。 「光陰」は太陽と月、昼や夜や月日などの時間のこと。 「流転」は次から次へと移り変わること。
行雨朝雲(こううちょううん)
男女の交わり、情交のたとえ。 中国の戦国時代の楚の壊王が昼寝をしていると、夢の中で巫山の女性の神と情交して別れ際に、「朝には雲となって、夕方には雨になってここに参ります」と言ったという故事から。
膏火自煎(こうかじせん)
才能や財産があると、逆に災いを招くことのたとえ。 「膏」はあぶら、「煎」は焼くや炒ることで、あぶらは燃えて辺りを照らすが、あぶら自体は燃え尽きてしまうことから。
効果覿面(こうかてきめん)
結果や効果がすぐに現れること。 「覿面」は目の前で即座にはっきりとわかるという意味。
広厦万間(こうかばんげん)
とても広く大きな家のこと。または、貧しい人を庇って守ること。 「厦」は大きな家、「万間」は柱と柱の間が一万もあること。 唐の時代、杜甫の家の屋根が風に吹き飛ばされ、「大きな家を手に入れて貧しい人を住まわせたい」と歌った故事から。
高歌放吟(こうかほうぎん)
大声で歌を歌ったり、周りを気にせずに詩を吟じたりすること。 「高歌」は大きな声で歌うこと。 「放吟」は周りを気にせずに詩歌を吟じること。 「放歌高吟」「高吟放歌」ともいう。
慷慨悲憤(こうがいひふん)
世の中や自身の運命に憤りを覚えて嘆き悲しむこと。 「悲憤」は悲しんで憤ること。 「慷慨」は社会の不正や世論が悪い方向に変わっていくことなどを憤り嘆くこと。 似ている意味の言葉を重ねて強調した言葉。 「慷慨悲憤」ともいう。
高臥東山(こうがとうざん)
世間から離れて、山奥で生活すること。 「東山」は中国の浙江省にある山の名前。 「高臥」は枕を高くして寝るということ。転じて何も縛られずに、好きに暮らすこと。 晋の政治家の謝安は、何度も朝廷から出仕の要請を受けていたが、四十歳を過ぎるまで断り続けて、東山で生活し続けたという故事から。 「高臥東山」ともいう。
紅顔可憐(こうがんかれん)
時の流れは無常だということ。 「紅顔」は血色のよい若い青年、「可憐」は「あわれむべし」となって、気の毒ということ。 青年が時とともに老いたことを憐れに思い、同情せずにいられないという意味。
光輝燦然(こうきさんぜん)
強く鮮やかに光り輝くこと。 「光輝」は光と輝き。 「燦然」は鮮やかに光り輝くこと。
香気芬芬(こうきふんぷん)
辺り一面によい香りが漂うこと。 「香気」はよい香り。 「芬芬」は香りが辺りに広がること。
攻苦食啖(こうくしょくたん)
粗食を受け入れて、辛い状況を我慢すること。 または、苦学すること。 「攻苦」は苦しく辛いことと戦うこと。または、苦学すること。 「食啖」は味の無い食べ物を食べること。 「攻苦(こうく)啖(たん)を食らう」とも読む。 「攻苦食淡」とも書く。
口血未乾(こうけつみかん)
約束をしてから、まだあまり時間が経っていないこと。 中国の昔の儀式で、諸侯が盟約を結ぶ時に牛の血をすするというものがあり、その血が乾いていないということから。 「口血(こうけつ)未(いま)だ乾かず」とも読む。
高下在心(こうげざいしん)
普段からの心構え次第で、物事がうまくいくかどうかが決まること。または、人事や賞罰を与える権利を一人で握っていて、考え次第で好き勝手にすること。 「高下」は高さと低さ、「在心」は自分の考え方のことで、高くすることも低くすることも自分の考え次第で好きにできるということから。
巧語花言(こうごかげん)
飾っただけで内容のない言葉。 「花言」は見た目だけの内容のない言葉。 「巧語」は飾っただけの言葉。 「巧語花言」ともいう。
恒産恒心(こうさんこうしん)
ある程度の財産と安定した職業のない人物は、道徳心や良心を無くさないようにすることは出来ないという意味。 「恒」は安定していること。 「産」は財産や職業のこと。 「心」は良心や道徳心。 「恒産無ければ恒心無し」を略した言葉。
降志辱身(こうしじょくしん)
境遇に慣れて目標を下げたために、人格を汚してしまうこと。 または、世間に合わせて態度を変えること。 「志(こころざし)を降(くだ)し身を辱(はずかし)む」とも読む。
校書掃塵(こうしょそうじん)
何度書物を校正しても、誤りがなくなることがないということ。 書物を校正する作業は、机の上の全ての塵を掃ってもなくなることはないように、終わることは無いという意味から。 「書を校するは塵を掃うが如し」を略した言葉。
苟且偸安(こうしょとうあん)
将来のことを考えず、一時の楽に逃げること。 「苟」と「且」はどちらもいい加減に物事を扱うこと。 「偸安」は目の前にある楽なことだけを楽しむこと。 「苟偸」と略す言葉。
向上機縁(こうじょうのきえん)
昇天することの出来る機会のこと。 「向上」は天に向かうという意味から、昇天するという意味。 「機縁」は機会という意味。
攻城野戦(こうじょうやせん)
野原や平地で戦闘をして、城を攻めること。 「攻城」は城を攻めること。 「野戦」は野外で戦うこと。
口如匾担(こうじょへんたん)
何も喋らないこと。未熟であることを理解していて答えを返せない様子をいう。 「匾担」は荷物を担ぐための棒のことで、その棒がしなっている様子が、への字に閉じた口に似ていることから。 「口(くち)匾担(へんたん)の如(ごと)し」とも読む。