「ゅ」を含む四字熟語
「ゅ」を含む四字熟語 — 1293 件
大醇小疵(たいじゅんしょうし)
すぐれているが、細かいところに小さな欠点があることのたとえ。 「醇」はよく熟していて、味の濃い酒。 「疵」は欠点。
太盛難守(たいせいなんしゅ)
勢力が大きくなると、それを維持するのが難しくなること。 すぐれているものは、すぐれている部分が原因で滅びやすいということから。 「太盛(たいせい)守り難(がた)し」とも読む。
多言数窮(たげんすうきゅう)
口数が多すぎると、逆に上手い言い方が出来なくなって困るということ。 または、口数が多すぎると言葉の意味が軽くなって力がなくなるということ。 「窮」は処置に困って苦しむこと。 喋りすぎることを戒めた言葉。 「多言は数窮す」と読むことが多い言葉。
多愁善感(たしゅうぜんかん)
物事にとても感じやすく、感傷的になりやすい様子。 または、そのような人のこと。 「愁」は心の中に悲しい気持ちを持つこと。 「善」はよくそうなることがあること。
多種多様(たしゅたよう)
それぞれ異なっていて様々な種類があること。 「多種」と「多様」はどちらも様々な種類があるという意味。 同じ意味の言葉を重ねて強調した言葉。
単純明快(たんじゅんめいかい)
単純でわかりやすいこと。 主に文章や話などの道筋や内容が、単純でわかりやすいことをいう言葉。 「明快」ははっきりとしていてわかりやすいこと。
単刀直入(たんとうちょくにゅう)
前置きなしに、いきなり本題に入ること。 いきなり本題に入って、追及すること。 「単刀」は一本の刀。 「直入」は回り道をすることなく、すぐに入ること。 一本の刀を持って、敵陣にまっすぐ攻め込むという意味から。
耽美主義(たんびしゅぎ)
美が最高の価値だとして、美の追求を至上の目的とする生活上や芸術上の立場。 「耽美」は美の世界に陶酔すること。 十九世紀末にイギリスやフランスで生まれたもので、形式や感覚、虚構を最も重んじるもの。
貪夫徇財(たんぷじゅんざい)
欲深い人は金銭のために命を捨てるということ。 「貪夫」は強欲な人。 「徇財」は命を捨ててでも、金を欲しがるという意味。 「貪夫(たんぷ)は財に徇(したが)う」とも読む。
短兵急接(たんぺいきゅうせつ)
いきなり何かすること。 「短兵」は敵の近くで使う小刀。 「急接」はいきなり近づくこと。 いきなり近づいて、いきなり攻撃するという意味から、他の人よりも先に物事を行うことをいう。 「短兵急」という形で略して使うことが多い言葉。
旦暮周密(たんぼしゅうみつ)
常に気を張って、注意し続けること。 「旦暮」は朝から晩までということから、一日中ということ。 「周密」は細かいところまで注意が行き届いていること。
探驪獲珠(たんりかくしゅ)
危険なことをして大きな利益を得ること。 または、すぐれた文章を作ることや、試験に合格することのたとえ。 「驪」は色が黒いことで、ここでは黒い竜のこと。 黒い竜の顎の下には高価な宝石があり、食べられてしまう危険を冒してその宝石をとるという意味から。 「驪(り)を探(さぐ)って珠(しゅ)を獲(う)」とも読む。
大椿之寿(だいちんのじゅ)
長く生きることのたとえ。 または、長寿を祝う言葉。 「大椿」は伝説上の大木のこと。 大木の八千年を四季の一つとして、三万二千年を人間の一年にたとえた言葉。
濁流滾滾(だくりゅうこんこん)
勢いよく濁った水が流れる様子。 「滾滾」は水がいつまでも激しく流れ続ける様子を言い表す言葉。
弾丸雨注(だんがんうちゅう)
雨が激しく降るように、弾丸が降り注ぐこと。 「弾丸(だんがん)雨のごとく注ぐ」とも読む。
談言微中(だんげんびちゅう)
直接ではなく、遠回しに人の急所を突く話し方のこと。 「談言」は話し方。 「微中」はさりげなく相手の重要なところを突くこと。
断章取義(だんしょうしゅぎ)
自身の都合のいいように解釈するために、他人の書いた文章や詩などから引用すること。 「断章」は文章の一部の部分を抜き出すこと。 「取義」は自分の都合のいいように意味を取ること。 元にした文章などの文脈を無視して、都合のいい部分に使うことをいう言葉。 「章を断ちて義を取る」とも読む。
断薺画粥(だんせいかくしゅく)
貧しい暮らしをしながらも勉学に励むこと。 「薺」は植物のなずなのことで、質素な食べ物のたとえ。 「画」は四つに切り分けること。 中国の北宋の范中淹は、冷めて固まった粥を四つに切り分けて、朝と夜に二つずつ食べ、おかずには刻んだなずなを食べるという、貧しい暮らしをしながらも勉学に励んだという故事から。 「薺(なずな)を断ち粥(かゆ)を画(かく)す」とも読む。 「断韲画粥」とも書く。
談天雕竜(だんてんちょうりゅう)
弁論や文章が広大で立派なこと。 または、大きく立派な内容だが、実現することのできない無駄な議論や努力のこと。 「談天」は天について議論すること。 「雕竜」は竜の彫刻のように、美しく文章を飾ること。 中国の戦国時代の斉のスウ衍は天体について語り、スウセキは立派で美しい文章を書いていたことを、斉の人々が称賛したという故事から。 「天(てん)を談じて竜(りょう)を雕(ほ)る」とも読む。 「談天彫竜」とも書く。
断悪修善(だんなくしゅぜん)
全ての煩悩を捨て去るという誓いのこと。 全ての悪を断ち切って善を修めるという意味の仏教の言葉で、菩薩の誓願の一つ。 「悪を断ち善を修(おさ)む」とも読む。
遅疑逡巡(ちぎしゅんじゅん)
いろいろと疑い迷って、いつまでも決断できずにぐずぐずしている様子。 「遅疑」は疑い迷ってなかなか決断できない様子。 「逡巡」は尻込みしてぐずぐずすること。
矗立千尺(ちくりゅうせんせき)
極めて高く、まっすぐ立っていること。 「矗立」はまっすぐそびえたっていること。 「千尺」の「尺」は高さの単位で、「千尺」は極めて高いことのたとえ。
置酒高会(ちしゅこうかい)
派手で立派な酒宴を催すこと。または酒宴そのもののこと。 「置酒」は酒宴を催すこと。 「高会」は派手で立派な宴のこと。
馳騁縦横(ちていじゅうおう)
好きなように振る舞うこと。 または、思い通りに支配すること。 「馳騁」は馬で駆けること。または、思うとおりに行動すること。 「縦横」は自由に振る舞うこと。
智徳俊英(ちとくしゅんえい)
すぐれた知識と徳のどちらも持っていること。 または、そのような人のこと。 「智徳」は知識と徳のどちらも持っていること。 「俊英」はすぐれていること。 「知徳俊英」とも書く。
着手成春(ちゃくしゅせいしゅん)
詩人の文才や医者のすぐれた技術のこと。 「春」は生命力の象徴で、直接行うことで春ができるという意味から。 「手(て)を着(つ)くれば春(はる)を成す」とも読む。
忠君愛国(ちゅうくんあいこく)
君主に忠義を尽くして、国を愛すること。 「忠君」は君主に忠義を尽くして仕えること。 「愛国」は国を愛すること。
中権後勁(ちゅうけんこうけい)
軍隊の策略と陣容が整っていること。 「中権」は陣営の中央で参謀が策略を練ること。 「後勁」は後ろに強い部隊が待機していること。 「中(ちゅう)は権(はか)り後(のち)は勁(つよ)し」とも読む。
忠言逆耳(ちゅうげんぎゃくじ)
他人からの忠告は聞き入れがたいものだということ。 「逆耳」は聞きづらいということで、他人からの忠告は聞きづらいが、ためになるものなので、聞く態度をもつことが大切だという意味。 「忠言は耳に逆らう」とも読み、「忠言は耳に逆らえども行いに利あり」を略した言葉。
中原逐鹿(ちゅうげんちくろく)
多くの英雄が天子の位を狙って争うこと。または、一つの地位などの目的を狙って競い合うこと。 「中原」は中国の黄河中流域のことで、当時の国の中心ということから天下のたとえ。 「逐鹿」は鹿を追いかけることで、「鹿」は天子の位のたとえでもあり、猟師が鹿を追いかけることを天下を狙って競い合うことにたとえたもの。
中原之鹿(ちゅうげんのしか)
多くの英雄が天子の位を狙って争うこと。または、一つの地位などの目的を狙って競い合うこと。 「中原」は中国の黄河中流域のことで、当時の国の中心ということから天下のたとえ。 「鹿」は天子の位のたとえ。 天下を狙って競い合うことを、猟師が鹿を追いかけることにたとえた言葉。
忠孝一致(ちゅうこういっち)
主君に忠義を尽くすことと親を敬い尽くすことは同じことだということ。または、それらを両立することはできるということ。 「忠孝」は主君に忠義を尽くすことと親へ孝行すること。 「一致」は複数のものが完全に同じものであること。 日本国民を一つの家族とした場合、天皇は家長にあたるため、主君に忠義を尽くすことと親を敬い尽くすことは同じことだということから。
抽黄対白(ちゅうこうたいはく)
美しい文章を創作すること。または、美しい色をほどよく組み合せること。 「抽黄」は黄色を抜き出すこと。 「対白」は白に対比するということ。 四六駢儷文の創作についていう言葉。 「黄(こう)を抽(ぬ)きて白(はく)に対す」とも読む。
中冓之言(ちゅうこうのげん)
夫婦や男女が寝室で語り合うこと。 「中冓」は家の奥にある部屋ということから、夫婦の寝室のこと。
昼耕夜誦(ちゅうこうやしょう)
昼間は農作業をして、夜は勉強すること。または、貧しい生活をしながらも勉学に励むこと。 「昼耕」は昼に農作業をすること。 「夜誦」は夜に本を声に出して読むこと。 「昼は耕し夜は誦(しょう)す」とも読む。
忠孝両全(ちゅうこうりょうぜん)
君主への忠義と両親への孝行のどちらも果たすこと。 君主へ忠義を尽くすことと、両親へ孝行することは全く別のものだが、どちらも両立させるという意味。 「忠孝(ちゅうこう)両(ふた)つながら全(まっ)とうす」とも読む。
忠魂義胆(ちゅうこんぎたん)
忠義と正義を尊重する精神のこと。 「忠魂」は忠義を貫き通す精神。 「義胆」は正義を重んじる気持ち。
鋳山煮海(ちゅうさんしゃかい)
たくさんの財産を蓄えること。 または、山や海の資源が豊かなこと。 「鋳山」は山から銅を採掘して銅貨を作ること。 「煮海」は海水を煮て塩を作ること。 「山に鋳(い)、海を煮る」「山に鋳(い)、海に煮る」とも読む。
疇咨之憂(ちゅうしのうれい)
すぐれた人材を集めなければいけないという悩み。 「疇咨」は相談して人材を探すこと。 政治を行うものには、優秀な人材を確保することがいつも大きな悩みであるということ。
中秋玩月(ちゅうしゅうがんげつ)
仲秋の夜に月を見て楽しむ宴会を催すこと。 「中秋」は仲秋のことで、仲秋は秋を三分割した中の月のことで、陰暦八月十五日のこと。 「玩月」は月を見ること。または、愛でること。 「仲秋翫月」とも書く。
中秋名月(ちゅうしゅうのめいげつ)
仲秋の夜の満月のこと。 「中秋」は仲秋のことで、仲秋は秋を三分割した中の月ということから、陰暦八月十五日のこと。 「仲秋名月」とも書く。
中秋無月(ちゅうしゅうむげつ)
美しい満月が出る、秋の十五夜に月が出ないこと。 または、風流を邪魔されることのたとえ。 「中秋」は月が美しく見え、月を観賞して楽しむ、陰暦の八月十五日のこと。 「無月」は雲に覆われて、月が見えないこと。
抽薪止沸(ちゅうしんしふつ)
問題を根元から解決すること。 「抽薪」は火のついている薪をかまどから引き抜くこと。 「止沸」は沸騰している湯を冷ますこと。 沸騰している湯を冷ますために、燃えている薪をかまどから引き抜くということから。 「薪を抽(ぬ)きて沸(たぎり)を止(とど)む」とも読む。
誅心之法(ちゅうしんのほう)
実際に行動を起こしていなくても、心の中に悪意があれば罰を与えること。 中国の春秋時代の法で、「原心定罪」と呼ばれ、動機に応じた罰を与えるということ。
稠人広衆(ちゅうじんこうしゅう)
群集や公衆のこと。 「稠人」はたくさんの人。 「広衆」は集まること。
疇昔之夜(ちゅうせきのよ)
昨晩。昨夜。前日の夜。 「疇」は過ぎた時間を言い表す言葉。
昼想夜夢(ちゅうそうやむ)
昼に考えていたことが、夜になって夢になること。または、いつも思い続けていることを言い表す言葉。 「昼想い、夜夢(ゆめ)む」とも読む。
躊躇逡巡(ちゅうちょしゅんじゅん)
いつまでも悩んで、物事を決めることが出来ないこと。 「躊躇」と「逡巡」はどちらもぐずぐずするという意味で、似た意味の言葉を重ねて強調した言葉。
中通外直(ちゅうつうがいちょく)
君子の広い心には邪心がなく、行いは正しく、まっすぐなこと。 君子のあり方を説いた言葉。 「中通」は蓮の茎の内側が空で何もないという意味から、邪な心を持っていないことのたとえ。 「外直」は蓮の茎の外側の形はまっすぐな形であるということから、堂々としている立派な態度のこと。 「中(なか)通(つう)じ外(そと)直(なお)し」とも読む。
中途半端(ちゅうとはんぱ)
始めたことが最後まで終わっていないこと。 または、はっきりと決めることができないあいまいな態度のこと。 「中途」は道の半ばのこと。 「半端」は必要なものが全てそろっていないことや、はっきりと決められないあいまいな態度のこと。
中肉中背(ちゅうにくちゅうぜい)
普通の体重で、普通の身長、普通の体格のこと。 「中肉」は太ってもいない、痩せてもいない中間の体系。 「中背」は高くもない、低くもない中間の身長。
虫臂鼠肝(ちゅうひそかん)
取るに足らない、くだらないことを言い表す言葉。 または、物事の変化は人間には予想することが難しいということのたとえ。 「虫臂」は虫の肘。 「鼠肝」は鼠の肝。 どちらも小さく、それほどのものではないと意味。
綢繆未雨(ちゅうびゅうみう)
しっかりと準備をして、災害が起こる前に防ぐこと。 「綢繆」は穴をふさぐこと。 鳥は雨が降る前に巣の穴をふさぎ雨に備えることから。 「未雨綢繆」ともいう。
昼夜兼行(ちゅうやけんこう)
一日中休まずに仕事をすること。 「昼夜」は昼と夜のことから、一日中という意味。 「兼行」は先を急ぎ、一日に二日分の距離を進むこと。
忠勇義烈(ちゅうゆうぎれつ)
正義感があり、忠義に厚く勇敢なこと。
忠勇無双(ちゅうゆうむそう)
一際、忠義心に厚く、勇気があること。 または、そのような人のこと。 「忠勇」は忠義心に厚く、勇気があること。 「無双」は比べることのできるものが存在しないこと。
中庸之道(ちゅうようのみち)
偏りがなく、過不足のない態度のこと。 儒教の中心的な思想とされ、考えや行動が中立であることをいう。
中流砥柱(ちゅうりゅうのしちゅう)
苦しく辛い状況でも動じずに節操を守る人のたとえ。 「中流」は川の流れの激しい場所。 「砥柱」は中国の黄河の中にそびえ立つ滑らかな岩の名前。 砥柱は激しい流れの川の中でも堂々と立っていることから。 「砥柱中流」ともいう。
仲連蹈海(ちゅうれんとうかい)
自身の信念を堅く守り抜くことのたとえ。 「仲連」は魯仲連という人の名前。 「蹈海」は海に飛び込んで自殺すること。 中国の春秋時代の斉の魯仲連は、趙の国で秦の軍に包囲された時に、「非道の国である秦が天下を取って悪政を行うのであれば、海に身を投げて自殺するつもりだ」と言った故事から。
沖和之気(ちゅうわのき)
天地の間にある調和されて穏やかな気のこと。 「沖和」はやすらかなこと。 陰と陽が交わるところにあるものとされ、人間そのものを言い表す言葉。 「冲和之気」とも書く。
黜陟幽明(ちゅっちょくゆうめい)
功績に合わせて人材を評価、登用すること。 「黜陟」は人材を評価し、それに合わせて待遇を決めること。 「幽明」は功績の無い愚者と功績のある賢者。 愚者を退けて賢者を登用するということから。 「幽明(ゆうめい)を黜陟(ちゅっちょく)す」とも読む。
長袖者流(ちょうしゅうしゃりゅう)
公卿や僧侶など、長い袖の衣服を着る身分や階級の人。また、それらの人が持つ流儀や作法。
趙州洗鉢(ちょうしゅうせんぱつ)
仏道の修行で大切なことは、普段の生活のように無駄なことをせずに、日々の勤めを励むべきであるということ。 「趙州」は人の名前で、中国の高僧。 趙州は粥を食べたら鉢を洗うように、鐘が鳴れば仏法を説くために堂へ行くように、いつも行うことをしっかりと行って余計な考えを差し込まないことが大切であると説いた。
長袖善舞(ちょうしゅうぜんぶ)
前もってしっかりと準備してことに臨めば成功しやすいということ。 または、元手や資質があれば成功しやすいということ。 袖が長い服のほうが、袖の短い服よりも舞う時に美しく見えるということから。 「長袖(ちょうしゅう)善く舞う」とも読む。
朝種暮穫(ちょうしゅぼかく)
朝に種をまいて夜に収穫するということ。 種まきから収穫までの期間がとても短いことから、方針が定まらないことのたとえ。 または、慌ただしい様子のこと。
鳥尽弓蔵(ちょうじんきゅうぞう)
重要な地位を任されていた人も、目的が果たされた後には捨てられるということのたとえ。 全ての鳥を捕り尽くして鳥がいなくなれば、弓はしまわれるという意味から。 古代中国の漢の劉邦の家臣だった韓信の故事と、春秋時代の越の勾践の家臣だった范蠡の故事から。 「鳥(とり)尽きて弓(ゆみ)蔵(おさ)めらる」とも読む。
超塵出俗(ちょうじんしゅつぞく)
普通の人と比べて、一際すぐれていること。 「塵」はちりのことで、俗世のけがれという意味。 「塵(ちり)を超(こ)え俗を出(い)ず」とも読む。
長生久視(ちょうせいきゅうし)
長く生きること。 「久視」はいつまでも目で見るということから、いつまでも生きること。
冢中枯骨(ちょうちゅうここつ)
特に目立つ長所がなく、役に立たない人のこと。 「冢」は墓のこと。 墓の中の骨のような人という意味から。 中国の後漢の劉備が徐州の長官を辞退して、袁術に任せようとしたときに、孔融が袁術をあざけって言ったとされる言葉から。
彫虫篆刻(ちょうちゅうてんこく)
詩文を作るときに、細かい部分の技巧を必要以上にこだわること。 または、細かい部分の技巧にこだわって飾っただけの内容のない詩文のこと。 「彫」と「刻」はどちらも刻み込むという意味。 「彫虫」は虫に文字を刻み込むこと。または、一説には非常に複雑な書体の虫書のこと。 「篆」は漢字の書体の一つで、非常に複雑な書体。 「篆刻」は木などに篆書の文字を刻み込むこと。 非常に複雑な書体で書いただけの文章という意味から。 「雕虫篆刻」とも書く。
直躬証父(ちょくきゅうしょうふ)
程度が行き過ぎた正直さのこと。 「躬」は人の名前。 「証父」は父親の犯罪の証言をすること。 中国の楚の正直者の躬は、父親が羊を盗んだと役所に訴えたという故事から。 「直躬(ちょくきゅう)父(ちち)を証(しょう)す」とも読む。
知略縦横(ちりゃくじゅうおう)
知恵を働かせて、状況に応じて策略を思いのままにあやつること。 「知略」は知恵を働かせた策略。 「縦横」は思うように操ること。 「智略縦横」とも書く。
枕石漱流(ちんせきそうりゅう)
世間から離れて、山奥で自由に暮らすことのたとえ。 隠者の生活をいう。 「石(いし)に枕(まくら)し流れに漱(くちすす)ぐ」とも読む。 「枕石嗽流」とも書く。
追根究底(ついこんきゅうてい)
本質まで徹底的に追求、究明すること。
椎心泣血(ついしんきゅうけつ)
激しく怒り悲しむこと。 「椎心」は怒りや悲しみのあまりに、自分の胸を拳でたたくこと。 「泣血」は涙が枯れて血が出るほどに、激しく泣き悲しむこと。 「心(むね)を椎(う)ちて泣血(きゅうけつ)す」とも読む。
通儒碩学(つうじゅせきがく)
学問を広く深く学んだ学者のこと。 または、学問の道を極めつくした大学者のこと。 「碩学」は大学者など、学問の広く深い人のこと。
低徊趣味(ていかいしゅみ)
世俗を離れてのんびりとした気持ちで自然や芸術を楽しむこと。 「低徊」は考え事をしたりしながら、ゆっくりと歩き回ること。 「低」は「彽」、「徊」は「回」とも書く。
亭主関白(ていしゅかんぱく)
夫が家庭の中で妻に対して、支配者のように威張っていること。 「関白」は天皇の補佐をする職の名前で、権力者のたとえ。
低頭傾首(ていとうけいしゅ)
頭を低くして身を慎むこと。 「低頭」と「傾首」はどちらも首をたれるという意味。 「頭(こうべ)を低(た)れて首(くび)を傾(かたむ)く」とも読む。
敵本主義(てきほんしゅぎ)
本当の目的を隠し、別の目的があるようにみせて、本当の目的を果たそうとするやり方。 安土桃山時代、明智光秀が毛利攻めを口実に出陣して、織田信長を討ったときに言った「敵は本能寺にあり」から出た言葉。