「ぎょ」を含む四字熟語
「ぎょ」を含む四字熟語 — 162 件
安居楽業(あんきょらくぎょう)
今の地位や立場などに満足して、楽しみながら仕事をすること。 または、よい政治が行われ、人々の生活が安定していること。 「居に安んじ、業(ぎょう)を楽しむ」とも、「安居(あんきょ)して業(ぎょう)を楽しむ」とも読む。
晏子之御(あんしのぎょ)
他人の権威を笠にきておごり、自らの低い地位に満足している愚か者のたとえ。 「晏子」は斉の宰相、晏嬰のこと。 「御」は御者のこと。 晏嬰の御者は、晏嬰を乗せたことで得意気になっていたが、その姿を見た御者の妻は離縁を迫ると、御者は改心したという故事から。
安心起行(あんじんきぎょう)
信仰や実践することで得られる心の安らぎのこと。 浄土宗では「南無阿弥陀仏」と誠意を込めて唱えること。
易往易行(いおういぎょう)
阿弥陀如来にすがり南無阿弥陀仏を唱えれば、たやすい修行で極楽往生できるという他力本願の浄土宗の教えのこと。
倚玉之栄(いぎょくのえい)
容姿の美しい人や、人格のすぐれた人のそばへ寄ること。 「倚」は寄りかかること。 「玉」は玉樹のことで、容姿の美しい人や、立派な人物のたとえ。 「栄」は栄誉。 中国の魏のすぐれた容姿の夏侯玄に、明帝が皇后の弟である毛曽を並べて座らせたのを見た人々が、「葭が玉樹に寄りかかっている」と言ったという故事から。
以魚駆蠅(いぎょくよう)
物事の対処の仕方を間違えると、かえって悪化するということ。 蠅が寄ってくる魚を振り回して追い払おうとしても、蠅は逆に寄ってくるということから。 「魚(うお)を以(もっ)て蠅(はえ)を駆(か)る」とも読む。
渭川漁父(いせんのぎょほ)
古代中国で太公望と呼ばれ、活躍した呂尚のこと。 転じて、優れた能力をもつ人物のたとえ。 「渭川」は中国の川、渭水のこと。 「漁父」は漁師のこと。 渭水で釣りをしていた呂尚は、周の文王に見出されて、後に大きな功績を残したという故事から。
一行三昧(いちぎょうざんまい)
一つの修行法を一心に励むこと。 または、念仏を唱えること。 「一行」は一つのことに専念すること。 「三昧」は精神を集中することで、心を安らかにすること。
一目十行(いちもくじゅうぎょう)
文章などを読むのが速いことのたとえ。 一目見ただけで、十行の文章を読むことができるということから。 梁の簡文帝は幼少期より理解力が人並み以上であり、読書の際には一度に十行ずつ読んだという故事から。
一夜検校(いちやけんぎょう)
急に金持ちになることのたとえ。 「検校」は江戸時代、盲人に与えられた最高の官名。 大金を官に上納し、検校の位を受けたもののことをこう呼んだということから。
渭浜漁父(いひんのぎょほ)
古代中国で太公望と呼ばれ、活躍した呂尚のこと。 または、優れた能力をもつ人物のたとえ。 「渭浜」は中国の川、渭水のこと。 「漁父」は漁師のこと。 渭水で釣りをしていた呂尚は、周の文王に見出されて、後に大きな功績を残したという故事から。
異類異形(いるいいぎょう)
化け物や妖怪の姿などの、この世のものとは思えない姿を言い表す言葉。 「異類」は人間以外の生き物のこと。仏教の言葉では、仏や菩薩を含めた人間以外という意味で、餓鬼や畜生のことをいう。
異類中行(いるいちゅうぎょう)
多く人々を救済するために、仏や菩薩がこの世に身を置くこと。 または、禅宗では指導者が修行者を導くために、様々な方法を取ること。 「異類」は違う種類という意味。 仏が異類の中を行くという意味から。
陰陽五行(いんようごぎょう)
この世の全てのものを造り出す陰と陽の気と、この世の全てを生み出す元となる木・火・土・金・水の五つの元素のこと。 古代中国では、これらの関わり合いで、全ての物事の解釈や説明をしようとしていたということから。
烏焉魯魚(うえんろぎょ)
文字を書き間違えること。 「烏」と「焉」、「魯」と「魚」の字の形が似ていることから。
浮草稼業(うきくさかぎょう)
働く場所が決まっておらず、様々な場所へと移動する職業。また、その生活。 根を張らず、よりどころがない浮き草に例えた言葉。
鋭意鑽仰(えいいさんぎょう)
集中して真剣に聖人を敬い慕うこと。 「鑽仰」は聖人の積んだ徳に敬意をもって敬うこと。
淵広魚大(えんこうぎょだい)
清廉で聡明な君主には、清廉で聡明な臣下が集まるということのたとえ。 「淵」は川や湖などで、水が深くなっている部分。 淵が広く深ければ深いほどにたくさんの大きな魚が集まるということから。 「淵(ふち)広ければ魚(うお)大なり」とも読む。
鳶飛魚躍(えんぴぎょやく)
全ての生き物が生まれた時から持っている性質に従って、その性質を楽しみながら自由に生きること。 または、そのような天の摂理のこと。 または、よい政治が行われ、世の中が平和なことのたとえ。 「鳶飛び魚躍る」を略した言葉で、鳥の鳶が自由に空を飛びまわり、川の淵で魚が躍るという意味から。
縁木求魚(えんぼくきゅうぎょ)
方法が間違っているため、どれだけ苦労しても目的を果たせないことのたとえ。実現が無理なことのたとえ。 木に登って魚を捕ろうとすることから。 「木(き)に縁(よ)りて魚(うお)を求む」とも読む。 「求魚縁木」ともいう。
殃及池魚(おうきゅうちぎょ)
予想していなかった災いにあうこと。別の人の災いに巻き込まれること。 「殃」は災い、災難のこと。 「池魚」は池の中の魚。 池の水を火事の消化に使われたために水が枯れ、火事に関係のない魚に被害が及ぶことから。 「殃(わざわい)池魚(ちぎょ)に及ぶ」とも読む。
温潤良玉(おんじゅんりょうぎょく)
温かく優しい性格のこと。 「温潤」は優しく穏やかなこと。 「良玉」は質のよい宝石のこと。 人の性格を良質の宝石にたとえた言葉。
懐玉有罪(かいぎょくゆうざい)
身分に合わない立派なものを持ったり、身分に合わない行いをすると災いを招くということのたとえ。 「懐玉」は宝石を持つこと。 「有罪」は他人から狙われて、災いを招くということ。 「玉(ぎょく)を懐(いだ)きて罪(つみ)有り」とも読む。
回天事業(かいてんじぎょう)
世の中の情勢が全て変わるほどの大きな仕事。 「回天」は天を回すという意味から、世の中の情勢が変わること。 「廻天事業」とも書く。
河魚腹疾(かぎょのふくしつ)
内側から腐敗して、国などが崩壊していくこと。 「腹疾」は内臓の病気のこと。 魚は内臓から腐り始めるという意味から。
箕裘之業(ききゅうのぎょう)
祖父から受け継いだ仕事のこと。 「箕」はふるい、「裘」は皮の上着のこと。 弓作りの職人の子は箕を作ることからはじめ、鍛冶屋の職人の子は裘を作ることからはじめ、祖父の家業を受け継ぐ準備をするという故事から。
吃驚仰天(きっきょうぎょうてん)
いきなりの出来事に、激しく驚くこと。 「吃驚」と「仰天」はどちらも驚くという意味で、似た意味の言葉を重ねて強調した言葉。 「喫驚仰天」とも書く。
寄田仰穀(きでんぎょうこく)
他国の田畑を借りて農耕をして、近くの国の穀物を頼りにすること。 「寄田」は他国の田畑を借りて農耕をすること。 「仰穀」は他国で生産された穀物を頼ること。 食糧を自分たちで生産できない様子を言い表す言葉。
肌肉玉雪(きにくぎょくせつ)
白く美しい女性の肌を言い表す言葉。 「玉雪」は真っ白で美しい雪のこと。 純白で美しい雪のように白い肌という意味から。
鳩首凝議(きゅうしゅぎょうぎ)
人が集まって真剣に話し合うこと。 「鳩」は集めるという意味。 「鳩首」は人が顔を合わせて集まること。 「凝議」は真剣に話合うこと。
兢兢業業(きょうきょうぎょうぎょう)
恐れ慎んで物事を行う様子。 「兢兢」は恐怖や不安などで小刻みに震える様子。 「業業」は失敗しないかと心配すること。 物事を行うときには、用心深く行うべきであるという教えをいう。
狂言綺語(きょうげんきぎょ)
事実のように作り上げていたり、文章を飾るだけで内容の無い文章や小説を卑しめていう言葉。 「狂言」は道理に外れた言葉。 「綺語」はうまく飾った言葉。
錦衣玉食(きんいぎょくしょく)
贅沢な生活のたとえ。 または、高い身分のたとえ。 美しく高級な着物と宝石のように上等な食事ということから。
金烏玉兎(きんうぎょくと)
太陽と月のこと。 または、歳月や時間のこと。 「金烏」と「玉兎」はどちらも中国の伝説上の動物のこと。 「金烏」は太陽にいるとされる足が三本の烏のことで、太陽のたとえ。 「玉兎」は月にいるとされる兎のことから、月のたとえ。
金科玉条(きんかぎょくじょう)
黄金や宝石に例えられるほど立派な法律や規則。転じて、自分を支える絶対的な教訓や信条、または人が最も重視すべき法律や規則のこと。 「金」と「玉」は黄金と宝石のこと。転じて、貴重なものや大切なもののたとえ。 「科」と「条」は法律や規則などの条文。 融通がきかないことを批判する場合に用いることもある。
金玉之言(きんぎょくのげん)
非常に重要な忠告。 または、戒めの言葉。 「金玉」は黄金と宝石。 黄金と宝石のように貴重な忠告という意味から。
金玉満堂(きんぎょくまんどう)
豊かな才能と学識があることのたとえ。 「金玉」は黄金と宝石。 「満堂」は部屋の中が満たされていること。 「金玉(きんぎょく)堂に満(み)つ」とも読む。
金口玉言(きんこうぎょくげん)
天子などの高い身分の人の貴重な言葉。 他人の言葉への敬称。 または、約束を破ってはならないという戒め。 「金口」と「玉言」はどちらも天子などの高貴な人の言葉という意味で、貴重な言葉のたとえ。
金枝玉葉(きんしぎょくよう)
天子の一族や子孫のこと。 「金」と「玉」はどちらも身分が高く、気品があることのたとえ。 「枝」と「葉」は子孫のたとえ。 元は雲や樹などの美しさをいう言葉。 「玉葉金枝」ともいう。
金声玉振(きんせいぎょくしん)
備わっている才知と、人徳の釣り合いが取れていることのたとえ。 または、そのような人のこと。 「金声」は鐘を鳴らすこと。 「玉」は磬という打楽器のこと。 「振」は収めること。 古代中国の音楽は、まず始めに鐘の音から始まって、琴や笛の音が続き、最後は磬で締めくくるというもので、最初から最後までよく整っているもののたとえとして使われる。 孟子が孔子を賛美したとされる言葉。
金殿玉楼(きんでんぎょくろう)
立派で美しい豪華な建物のこと。 「金殿」は金で飾った建物のこと。 「玉楼」は宝石で飾った建物のこと。 「玉楼金殿」ともいう。
尭階三尺(ぎょうかいさんじゃく)
君主がつつましい生活をすることのたとえ。 古代中国の伝説の聖天子の宮殿は、土を固めただけの階段があり、高さは三尺ほどしかなかったということから。 君主の生活の理想とされている。
仰観俯察(ぎょうかんふさつ)
目に入るさまざまな物や現象を観察すること。 上を見上げては空に起こる現象を観察し、下を見ては土地の様子を観察するという意味から。 「俯察仰観」ともいう。
澆季溷濁(ぎょうきこんだく)
思いやりなどの人らしい感情が薄くなり、善悪や正邪の基準がおかしくなって、世の中が乱れること。 「澆季」はこの世の終わりのような、道徳や人情が乱れた世の中のこと。 「溷濁」は濁るや、汚れるということ。 「澆季混濁」とも書く。
澆季末世(ぎょうきまっせ)
人々の心が荒れ果てた末の世。 「澆季」と「末世」は、この世の終わりのような、道徳や人情が乱れた世の中のこと。
行儀作法(ぎょうぎさほう)
立ち居振る舞いの仕方。 「行儀」は礼儀にかなっているかという面から見た、立ち居振る舞い。 「作法」は礼儀正しい立ち居振る舞い。
尭鼓舜木(ぎょうこしゅんぼく)
理屈や道理に合った意見は聞き入れるべきであるということ。 政治を行う人や、人の上に立つ立場の人に対する戒め。 「尭」と「舜」はどちらも古代中国の伝説上の聖天子のこと。 古代中国の尭帝は朝廷に太鼓を置いて意見がある人には太鼓を打たせ、舜帝は木札を立てて誰でも意見を書けるようにしたという故事から。
仰首伸眉(ぎょうしゅしんび)
大きな目標を持って、平気な顔をして何事にも動じないこと。 「仰首」は頭を上げること。 「伸眉」は寄せた眉を伸ばすこと。 頭を上げて胸を張り、眉をつり上げる様子から。 「首(こうべ)を仰ぎ眉(まゆ)を伸ぶ」とも読む。
仰事俯畜(ぎょうじふちく)
家族を養って、家計を成立させること。 「仰事」は両親に仕えること。 「俯畜」は妻と子を養うこと。 「仰いで事(つか)え俯(ふ)して蓄(やしな)う」とも読む。
行住坐臥(ぎょうじゅうざが)
普段の生活で行う最も基本的な動作のこと。 転じて、普段や常々という意味。 「行」は歩く、「住」は止まる、「坐」は座る、「臥」は寝ること。 仏教では、これらのことを四威儀や四儀ともいう。 「行住座臥」とも書く。
仰天長嘆(ぎょうてんちょうたん)
この上なく嘆くこと。 空を見上げて大きなため息をつくという意味から。 「天(てん)を仰(あお)ぎて長嘆(ちょうたん)す」とも読む。
仰天不愧(ぎょうてんふき)
天に恥じるようなやましいことが何もないということ。 「天(てん)を仰(あお)ぎて愧(は)じず」とも読む。
尭年舜日(ぎょうねんしゅんじつ)
世の中が平和で穏やかなこと。 「尭」と「舜」はどちらも古代中国の伝説の聖天子のこと。 尭帝と舜帝が世の中を治めていた平和な年月のことから。 「舜日尭年」ともいう。
業煩無功(ぎょうはんむこう)
入り組んでいる煩雑な状態で仕事を行っても、成果は出ないということ。 「業(ぎょう)煩(わずら)わしければ功(こう)無し」とも読む。
尭風舜雨(ぎょうふうしゅんう)
世の中が平和で穏やかなこと。 「尭」と「舜」はどちらも古代中国の伝説の聖天子のこと。 尭帝と舜帝が善政を行って、人々にもたらした恩恵を風や雨にたとえた言葉。
魚塩之中(ぎょえんのうち)
海でとれる海草や魚介、塩などを扱う商売の仲間のこと。 または、そのようなものを売っている場所のこと。
魚塩之利(ぎょえんのり)
魚を捕ったり、塩を取ったりして得られる利益のこと。
玉砕瓦全(ぎょくさいがぜん)
名誉を守るために未練なく潔く死ぬこと(玉砕)と、名誉を捨てて無為に生き延びること(瓦全)を並べた言葉。 「玉砕」は、宝石が砕け散るように美しく名誉のために命を捧げること。 「瓦全」は、価値の低い瓦のように、何もせずただ長く生き続けること。 「大丈夫(だいじょうぶ)は寧(むし)ろ玉砕(ぎょくさい)す可(べ)く、瓦全(がぜん)たる能(あた)わず」(立派で高潔な人物は、名誉を守るために潔く命を捧げることはできても、恥を忍んで無意味に生き延びることはできない)という言葉を略した表現。
玉趾珠冠(ぎょくししゅかん)
高貴な人物の上品で、きらびやかな姿を言い表す言葉。 「玉趾」は高貴な人の足を敬って言う言葉。 「珠冠」は宝玉が装飾されている冠のこと。
玉石混淆(ぎょくせきこんこう)
良いものと悪いもの、または価値の高いものと低いものが混在していることのたとえ。 「玉石」は宝石と石のことから、優れている人と劣った人、または、良いものと悪いもののたとえ。 「混淆」は様々なものが入り混じること。 宝石とただの石が入り混じっているという意味から。 「玉石混交」とも書く。
玉石同匱(ぎょくせきどうき)
すぐれているものも、劣っているものも同じように扱われること。 「匱」は大きな木箱のこと。 大きな木箱に宝石と石を一緒に入れるということから。 「玉石(ぎょくせき)匱(き)を同じくす」とも読む。
玉石同砕(ぎょくせきどうさい)
すぐれているものや劣っているもの、賢者や愚者などがともに滅びてなくなること。 宝石も石も一緒に砕けてなくなるという意味から。
玉蟾金兎(ぎょくせんきんと)
月の別名。 「玉蟾」は月に住むといわれるひきがえる。 「金兎」は月に住むといわれる兎。 どちらも月の別名。
玉兎銀蟾(ぎょくとぎんせん)
月の別名。 「玉兎」は月にいるとされている兎。 「銀蟾」は月にいるとされているひきがえる。 どちらも月の別名。
魚質竜文(ぎょしつりょうぶん)
正しいように見えるが、実際には間違っていること。 または、実質はないが、外見は立派に見えること。 「質」は実質、本質。 「文」は見た目のこと。 本質は魚だが、竜のように見えるという意味から。
魚菽之祭(ぎょしゅくのまつり)
粗末な祭りのこと。 「菽」は豆類の食べ物。 魚や豆類などの普段食べている食べ物を供える祭りということから。
魚跳竜門(ぎょちょうりゅうもん)
社会的に高い地位に上り詰めて名声を得ることを願う言葉。 中国の黄河にある竜門という流れの速い場所を登り切った魚は竜になるという伝説から。 「魚(うお)竜門(りゅうもん)を跳(は)ぬ」とも読む。
玉昆金友(ぎょっこんきんゆう)
すぐれた才能や学識のある兄弟のこと。 他人の兄弟をほめる時に使う言葉。 「玉」と「金」は宝石と黄金のことで、すぐれたもののたとえ。 「昆」は兄、「友」は弟のこと。 「金友玉昆」「玉友金昆」ともいう。
漁夫之勇(ぎょふのゆう)
よい出来事も悪い出来事も全ては運命だと思い、どんな災難にあっても、いつかよい出来事があると信じて、勇気を持って取り組むこと。 「漁夫」は漁師。 漁師が水中で恐ろしいものに出会っても、仕事を辞めずに続ける勇気という意味から。 「漁父之勇」とも書く。
漁夫之利(ぎょふのり)
二者が争っている間に、無関係な者が苦労することなく利益を得ること。 「漁夫」は漁師のこと。 古代中国の趙が燕を攻めようとしたときに、燕の遊説家の蘇代が趙の恵文王の元に出向いて「鷸(シギ)と蚌(ハマグリ)が争っている間にどちらも漁師に捕まえられてしまった」というたとえ話をした後に「趙と燕が争えば、弱ったところを秦に狙われて両国とも取られてしまうだろう」と言って恵文王を説得したという故事から。 「漁父之利」とも書く。
魚網鴻離(ぎょもうこうり)
欲しいものが手に入らず、欲しいと思っていないものが手に入ることのたとえ。 「鴻」は鳥の雁のこと。 「離」は網にかかること。 魚を取るために網に魚がかからず雁がかかるということから。
魚目燕石(ぎょもくえんせき)
本物にそっくりな偽物のこと。 または、偽物が本物の価値を落とすこと。 「燕石」は中国の燕山から出る宝石に似た石。 魚の目玉と燕山の石は、宝石に似ているが価値は全くないということから。
魚目混珠(ぎょもくこんしゅ)
本物と偽物が入り混じっているために、目視で区別できないこと。 「魚目」は魚の目玉。 魚の目玉は宝石に見えるが価値はないということから、似ているが全く違うもののたとえ。 「魚目(ぎょもく)珠(たま)に混(こん)ず」とも読む。
魚爛土崩(ぎょらんどほう)
国家や物事が内側から壊れてなくなること。 「魚爛」は魚が内臓から腐ること。 「土崩」は積み上げた土が崩れること。 「土崩魚爛」ともいう。
魚竜爵馬(ぎょりょうしゃくば)
古代の中国で行われていた演芸のこと。 諸説あるが、大魚が竜になってうねり歩いたり、大きな雀や馬の形をしたものが飛び去ったりする、非常に珍しく変わっているものとされている。
魚鱗鶴翼(ぎょりんかくよく)
中央が突出した、魚の鱗のような形の陣形と、左右に長く広げて敵を包囲しようとする鶴が翼を広げたようにみえる形の陣形。 どちらも兵法の八陣の一つで、「魚鱗之陣」と「鶴翼之陣」のこと。
魚鱗之陣(ぎょりんのじん)
中央が突出した、魚の鱗のような形の陣形。 兵法の八陣の一つ。
桂玉之艱(けいぎょくのかん)
他の土地からやってきて、物価の高さで生活に苦労すること。 「桂」は香木、「玉」は宝玉、「艱」は悩むや苦しむこと。 戦国時代の遊説家の蘇秦が、楚の威王を訪れたところ、面会までに三か月も待たされてしまい、その間、宝玉より高い食べ物や香木より高い薪の値段に悩まされ、生活に苦労した故事から。
経国大業(けいこくのたいぎょう)
国を安定して統治するために必要な大切な仕事。 または、素晴らしい文章のこと。 「経国」は国を治めること。 「大業」は社会的に重要な仕事。
荊山之玉(けいざんのぎょく)
秀才で聡明な人のこと。 「荊山」は卞和が宝玉の原石を手に入れたという中国の山の名前で、その宝玉のように価値のある人物という意味から。