「い」を含む四字熟語
「い」を含む四字熟語 — 3099 件
影駭響震(えいがいきょうしん)
ちょっとしたことで驚き、ひどく恐れて震え上がること。 「影駭」は影を見るだけで驚くこと。 「響震」は物音が聞こえただけで震え上がること。
栄華之夢(えいがのゆめ)
人の繁栄は一時的なもので、長い期間続くことはないということ。 人の栄華は夢のように儚いもので、すぐに終わるということ。
永久不変(えいきゅうふへん)
いつまでも、どれだけ時間がたっても変わらないこと。
栄枯休咎(えいこきゅうきゅう)
繁栄と衰退や、不幸と幸福のこと。 「栄枯」は草木が茂ったり枯れたりするということから、繁栄と衰退のたとえ。 「休咎」は不幸と幸福のこと。
栄枯盛衰(えいこせいすい)
栄えたり衰えたりすること。 または、繁栄しても衰退する人の世界の儚さのこと。 「栄枯」は草木が茂ったり枯れたりすること。 「盛衰」は盛んなことと衰えること。 「盛衰栄枯」ともいう。
永劫回帰(えいごうかいき)
「永劫」は終わりがない長い時間、「回帰」は同じところに帰ってくるという意味。 宇宙の全ての事象は延々と同じものが同じことを繰り返しているということ。 この世は永遠に循環運動を行っていて、来世や前世というものは考えず、今の人生を繰り返していてもその生を肯定して、一瞬を大切にして生きるべきであるということ。 ドイツの哲学者ニーチェの根本思想であり、生への絶対的肯定。
永劫不変(えいごうふへん)
いつまでも変化しないこと。 「永劫」は永久、終わることなく続くこと。 「不変」は変わらないこと。
英姿颯爽(えいしさっそう)
堂々とした立派な容姿で勇ましくきびきびとした様子。 「英姿」は容姿が立派なこと。 「颯爽」はきちんとした態度や動作が清々しい様子。
英俊豪傑(えいしゅんごうけつ)
多くの人の中で特に人並みはずれてすぐれている人のこと。 「英」は万人、「俊」は千人、「豪」は百人、「傑」は十人、それぞれにその中の一人の逸材という意味。
郢書燕説(えいしょえんせつ)
関連のない物事を無理に関連付けて説明すること。 「郢」は楚の国の郡の名前。 「燕」は国の名前。 郢の人が燕の大臣に手紙を書いたときに、周りが暗かったので「燭を挙げよ」と言うと、その言葉を書記がそのまま手紙に書いてしまった。 これを読んだ燕の大臣が「賢人を登用せよ」という意味だと無理矢理解釈して王に進言して実行すると国がよく治まったという故事から。
永字八法(えいじはっぽう)
書の教えで「永」の一字に筆法の全てが含まれていること。 「八法」は書の八つの運筆のこと。
栄辱得喪(えいじょくとくそう)
名誉と恥辱や、利益と損失などの世俗的な関心事。 「栄辱」は名誉と恥辱。 「得喪」は利害。
潁水隠士(えいすいのいんし)
利欲にとらわれることのない、気高く清らかな人のたとえ。 または、古代中国、潁水という川の周辺に住んでいた隠者「許由」のこと。 古代中国で尭帝が許由に天子の位を譲話をしたところ、許由は汚れた話を聞いてしまったと言い、潁水の水で耳をすすいだという故事から。
永垂不朽(えいすいふきゅう)
名誉や名声、業績などが伝わり、決して滅びることがないこと。 「永垂」は永遠と後世に伝わる、「不朽」は滅びることがない、後世まで残るという意味。
永世中立(えいせいちゅうりつ)
他国間で戦争が起こっても介入することなく、自国の中立を他国から保障、承認されること。 国内での外国の軍の行動を認めず、軍事的脅威には自国のみで解決する必要がある。 平和主義などとは違い、自国を防衛するための軍が存在する。
影迹無端(えいせきむたん)
痕跡や手がかりになるものが何もないこと。 「迹」は痕跡。 「端」は手がかり。 「影迹(えいせき)端(たん)無し」とも読む。
詠雪之才(えいせつのさい)
文才がある女性のこと。 晋の王凝之の妻の謝道蘊が、降る雪を白い綿毛がある種子の柳絮にたとえた詩を詠み、文才をたたえられた故事から。
翳桑餓人(えいそうのがじん)
与えられた恵みに報いること。 「翳桑」は地名、または、桑の木の木蔭。 「餓人」は餓死しそうになっている人。 中国の春秋時代の晋の国の霊輒(れいちょう)は、翳桑で餓死しそうになって苦しんでいるところを趙盾(ちょうとん)によって救われた。その後、主君を強く諫(いさ)めたことで趙盾は命を狙われたが、霊輒によって救われたという故事から。
永代供養(えいたいくよう)
長い年月に渡って、故人の死後の幸福を祈り続けること。 または、寺院や霊園に永代に渡って故人の忌日や彼岸などに読経をして、死後の幸福を祈り続けてもらうこと。
栄達落魄(えいたつらくはく)
出世と落ちぶれること。繁栄と衰退。 「栄達」は出世すること。 「落魄」は落ちぶれること。
曳尾塗中(えいびとちゅう)
高い地位を得て窮屈な生活をするより、低い地位でも自由に暮らすほうがよいことのたとえ。 「塗中」は泥の中という意味。 楚王から役人に登用したいと言われた壮士が、「亀は殺されて甲羅を占いに使われて尊ばれることと、泥の中をはいずりまわって自由に生きることのどちらを選ぶか」と言い断った故事から。
英邁闊達(えいまいかったつ)
優れた才能と知恵があり、細かいことにこだわらない大らかな心があること。 「英邁」は才能や知恵が他よりも優れていること。 「闊達」は大らかな心のこと。 「英邁豁達」とも書く。
盈満之咎(えいまんのとがめ)
「満ちれば欠ける」という道理のことをいい、物事が最高点に到達するとかえって災いを招くという戒めのこと。 「盈満」は十分に満ちること。
英明闊達(えいめいかったつ)
すぐれた才能と知恵を備え持ち、小さなことにこだわらない大らかな性格の人のこと。 「英明」は才能と知恵に長けていること。 「闊達」は心が広いこと。
英雄欺人(えいゆうぎじん)
英雄人を欺くとも読み、傑出した能力を持つ人は常人の思いつかない奇抜な計略や行動をとるということ。
英雄豪傑(えいゆうごうけつ)
才知、武勇ともにすぐれた人の総称。 「英雄」は才知にすぐれ、武力に秀でていて、他の人には達成できない偉業を成し遂げた人のこと。 「豪傑」はこの上なく強く勇ましい人のこと。
栄耀栄華(えいようえいが)
富や権力を得て栄え、贅沢を極めること。 または、家が富や権力で繁栄すること。 「栄耀」は栄えて輝くという意味。 「栄華」は華やかに繁栄するという意味。 似ている語を重ねて強調した語。 「栄華栄耀」ともいう。
易簀之際(えきさくのさい)
人が死ぬ間際のこと。 特に、徳の高い人が死ぬことを敬っていう言葉。 「易簀」は寝台に敷く簀(すのこ)を取り替えることで、人の死ぬ間際を意味する。 孔子の弟子である曽参が死ぬ間際、高位の人が使う簀(すのこ)が敷かれていたが、自身の身分には相応しくないといって取り返させたという故事から。
易姓革命(えきせいかくめい)
王朝が交代すること。 「易姓」は姓が変わること。中国の王朝は同じ姓の人が継ぐため、姓が変わることは王朝の交代を意味する。 「革命」は天命が改まること。 昔の中国の思想では、天命により天子が選ばれ、天子の徳が無くなれば他の人に天命が下るとされていたことから。 「姓(せい)を易(か)え命(めい)を革(あらた)む」とも読む。 「革命易姓」ともいう。
易地皆然(えきちかいぜん)
人は地位や立場などが異なるので考えや行動に違いがあるが、立場をかえてみれば皆同じことを考えたり行ったりする。 考えや行動は地位や立場によって左右されるものであるということ。 「地(ち)を易(か)うれば皆(みな)然(しか)り」とも読む。
駅路鈴声(えきろのれいせい)
宿場を繋いで走る馬の鈴の音。
依怙贔屓(えこひいき)
自分の気に入った者だけに肩入れすること。 「依怙」は不公平という意味。本来は頼るという意味の言葉。 「贔屓」は特に目をかけるという意味。
越権行為(えっけんこうい)
与えられた権限を越えた行いのこと。 「越権」は自分に許されている権限を越えること。
越俎代庖(えっそだいほう)
自分の出過ぎた行いによって、他人の権限を侵す罪のこと。 「俎」はまな板のこと。 「庖」は料理、または、料理人のこと。 古代中国で尭帝が許由に天下を譲ろうとしたとき、許由は「人は分を守ることが大切で、たとえ料理人が神に供える料理をうまく作らなかったとしても、神主が料理人に代わって料理を作るべきではない」と言って断った故事から。
越畔之思(えっぱんのおもい)
自分の領分を守り、他者の領域を侵さないように心がけること。 「越畔」は田畑の境界である畦(あぜ)を越えること。 畦を越えて他者の田畑に踏みこむことのないように心がけることをいった言葉。
越鳧楚乙(えつふそいつ)
場所や人が違えば、同じものでも呼び名が違うことのたとえ。 「越」と「楚」は古代中国の国の名前。 「鳧」は鴨(かも)のこと。「乙」は燕(つばめ)のこと。 空高く飛んでいる鴻(おおとり)を見て、越の国の人は鴨であると言い、楚の国の人は燕であると言ったという故事から。
燕頷虎頸(えんがんこけい)
武勇に秀でた、勇ましい武者の容姿のたとえ。 または、遠い国の諸侯となる人の容姿のたとえ。 燕のような顎と、虎のように太い首のことで、武勇に秀でた人物の骨相をいう。 中国の後漢の班超は筆書の仕事をしていたが、武功を上げたいと占い師に聞くと、遠い地域で諸侯になる人相だと言われ、万里の長城の外で武功を上げ、定遠侯に封じられたという故事から。
燕雁代飛(えんがんだいひ)
入れ違いになること。 または、互いに隔てられていることのたとえ。 燕が南から渡ってくる季節には、雁は北へ渡り、雁が北から渡ってくる季節には、燕は南に渡るために出会うことはないということから。 「燕雁(えんがん)代わって飛ぶ」とも読む。
延頸鶴望(えんけいかくぼう)
強く待ち焦がれること。 「延頸」は首を伸ばすこと。 鶴の長い首のように、長く首を伸ばして心待ちにするという意味から。 「頸(くび)を伸ばして鶴望(かくぼう)す」とも読む。
延頸挙踵(えんけいきょしょう)
強く待ち焦がれること。 または、すぐれた才能を持つ人物が現れるのを心待ちにすること。 「延頸」は首を伸ばすこと。 「挙踵」はかかとを上げて爪先立ちすること。 爪先立ちをしながら、首を長く伸ばして待ち望むということから。 「頸(くび)を延(の)べ踵(かかと)を挙(あ)ぐ」とも読む。
淵広魚大(えんこうぎょだい)
清廉で聡明な君主には、清廉で聡明な臣下が集まるということのたとえ。 「淵」は川や湖などで、水が深くなっている部分。 淵が広く深ければ深いほどにたくさんの大きな魚が集まるということから。 「淵(ふち)広ければ魚(うお)大なり」とも読む。
円鑿方枘(えんさくほうぜい)
物事がうまく噛み合わないことをたとえた言葉。 「円鑿」は丸い形の穴のこと。 「方枘」は木材を組み合わせるとき、穴にはめ込む四角い突起部分。四角いほぞ。 丸い穴に四角い突起を入れようとするという意味から。 「方枘円鑿」ともいう。
遠水近火(えんすいきんか)
遠い場所にあるものは、差し迫った場面では役に立たないということ。 近所が火事になると、遠い場所にある水場から水を持ってきても間に合わないという意味から。 「遠水は近火を救わず」を略した言葉。
厭世主義(えんせいしゅぎ)
物事の結果や将来を悪い方向に考えがちな態度や考え方。人間や社会の本質を否定的に捉える立場。
偃鼠飲河(えんそいんが)
人の欲望は、その人の分に応じたもので満足するべきであるということのたとえ。 分を弁えるべきであるという教え。 「偃鼠」は動物のもぐら。または、動物のどぶねずみ。 もぐらが河の水をどれだけ飲んでも、もぐらの小さな腹を満たす程度でしかないということから。 中国の聖天子の尭帝が許由に天下を譲ろうとした時に、許由は能力も才能もなければ、今の生活に満足もしていると言って断ったという故事から。 「偃鼠(えんそ)河に飲む」とも読む。
円頂黒衣(えんちょうこくい)
僧侶の姿のこと。 「円頂」は髪を剃って丸めた頭。 「黒衣」は墨で染めた僧侶の服、僧衣。
円転自在(えんてんじざい)
言葉や行動を思うように、淀みなく行われること。 または、その様子。 「円転」は淀みなく動くこと。
鉛刀一割(えんとういっかつ)
普通の人でも力を発揮する時があることのたとえ。 または、二度使うことができないことのたとえ。 切れ味の悪い鉛の刀でも、一回切るくらいは使えるという意味から。 主に少しでも力になりたいということを謙遜していうときに使う言葉。
円融三諦(えんにゅうさんだい)
仏教の言葉で、空、仮、中の三つの真理がそれぞれの立場を保ちながらも、互いに溶け合っている状態が同時に成り立っていること。 「円融」はお互いに融合しているが、それぞれ立場を保ちつつ妨げになっていないこと。 「三諦」は空、仮、中の三つの真理のこと。 天台宗が説く三つの真理のことで、全てのものには実体が存在しないという「空」と、全てのものは因縁によって存在するという「仮」と、それら二つを超越して存在しているという「中」のことをいう。 「三諦円融」ともいう。
猿臂之勢(えんぴのいきおい)
進退や攻守を自在に変化させることのできる軍隊の体制のこと。 または、遠い場所に陣を張ること。 「猿臂」は猿のような長いひじのこと。 弓を扱うには長いひじのほうが有利ということから、弓の扱いに長けた人のことをいう。また、長いひじを自在に操るということから、進退や攻守を自在に変えることができることをいう。
厭聞飫聴(えんぶんよてい)
何度も聞きすぎて飽きること。 「厭」と「飫」はどちらも飽きるという意味。 「聞」と「聴」はどちらも聞くという意味。
淵変為瀬(えんへんいらい)
変化しないものは存在しないということ。 「淵」は川の中で底が深く、水がほとんど動かないところ。 「瀬」は川の中で底が浅く、流れのはやいところ。 静かな淵が流れの速い川へと変わるということから。 「淵(ふち)を変じて瀬(せ)と為(な)る」とも読む。
怨望隠伏(えんぼういんぷく)
不満や恨みを隠して、表面に出さないこと。 「怨望」は不満や恨みを抱くこと。 「隠伏」は表面に出さないこと。
円木警枕(えんぼくけいちん)
苦労しながらも力を尽くして勉学に励むこと。 「円木」は丸太。 「警枕」は深く寝入ることを防ぐための枕。 枕を転がりやすい丸太にすることで、深く眠り込むと目が覚めるようにして、寝る間を惜しんで勉学に励むという意味から。 中国の宋の司馬光が丸太を枕にして勉学に励んだという故事から。
延命息災(えんめいそくさい)
災いに遭わないようにして、寿命を延ばすこと。 「息災」は災いをなくすこと。 日々を何事もなく平穏に過ごせることを仏や神に祈る言葉。 「息災延命」ともいう。
淵明把菊(えんめいはきく)
風流をこの上なく愛する人のたとえ。 「淵明」は人の名前で、東晋の詩人の陶淵明のこと。 「把菊」は菊の花を摘むこと。 九月九日の重陽の節句に祝いの酒がなく、することがないので菊の花を摘んでいると、郡の長官の使いが酒を持ってきたので、陶淵明は喜んで飲み干して、酔って家に帰ったという故事から。 『蒙求』の表題の一つ。
艶麗繊巧(えんれいせんこう)
文章や絵画などに、きらびやかで美しく、繊細な技巧をこらしている様子。 「艶麗」はきらびやかで美しい様子。 「繊巧」は繊細な技巧がこらされている様子。
枉駕来臨(おうがらいりん)
訪問を歓迎する敬語表現。 「枉駕」は進路を変えてわざわざ立ち寄ること。 「来臨」は来客があることの敬語表現。 ”わざわざお越しいただきまして”という意味。
王公大人(おうこうたいじん)
身分や階級などが高い人。
往古来今(おうこらいこん)
昔から今になるまで、またはその時間の流れ。 「往古」は過ぎ去った時のこと、 「来今」は今から後のこと。
黄金時代(おうごんじだい)
文化や文明、国が最も繁栄している最盛期のこと。 幸福と理想に満ちている理想の時代のこと。
王佐之才(おうさのさい)
君主を補佐することができる優れた才能のこと。 中国の三国志などでよくみられる言葉。
往者不追(おうじゃふつい)
去って行く人を引き止めず、自由に行かせること。 「往(ゆ)く者は追わず」とも読む。 この言葉の後ろに「来る者拒まず」と続く。
往生素懐(おうじょうそかい)
仏教に帰依して、極楽浄土に行きたいと普段から思っている願いのこと。 「往生」は極楽浄土に生まれ変わる、「素懐」はいつも願っている思いのこと。
王政復古(おうせいふっこ)
日本では、明治維新のことで、政治体制が君主制から別の体制に変わったあとに、君主制に戻ること。
桜梅桃李(おうばいとうり)
桜(さくら)、梅(うめ)、桃(もも)、李(すもも)がそれぞれ独自の花を咲かせるように、人もまた、自分らしさや個性を大切にし、それぞれの特性を活かして生きるべきであるという考え。
椀飯振舞(おうばんぶるまい)
盛大なごちそうのことや物を与えたりご馳走したりすること。 「椀飯」は椀に盛った飯、またはそれを出してもてなすことで、 江戸時代には正月に親戚などを招待して、酒宴をすることなどをいった。
王法為本(おうぼういほん)
現世の法律や秩序を根本とすること。 「王法」はこの世の法律や秩序のこと。 仏教の言葉で、浄土真宗の本願寺蓮如が説いた考え方。
王門伶人(おうもんれいじん)
王家に仕える演奏家。 または、権力者に召抱えられている芸術家。 「王門」は王家。 「伶人」は演奏家。 武陵王は、琴の達人の戴逵を召抱えようとしたが断られたという故事から。
甕裡醯鶏(おうりけいけい)
見識が狭く世間の事情がわからない人のたとえ。 「甕裡」は甕(かめ)の中のこと。 「醯鶏」は酢や酒にわく小さな羽虫のこと。 孔子が老子に面会した後に弟子に向かって「私は甕にわく羽虫のようなものだ。老子が甕の蓋を開いて外に出したくれたおかげで、天地の大全を知ることができた。」といった故事から。
大盤振舞(おおばんぶるまい)
盛大なごちそうのことや物を与えたりご馳走したりすること。 江戸時代、正月に親戚などを招待して酒宴を開くことをいった。
屋烏之愛(おくうのあい)
溺愛、盲愛のたとえ。 「屋烏」は屋根にとまっている烏(からす)のこと。 その人を愛するあまり、その人に関わるもの全て、その人の家の屋根にとまっている烏さえも愛おしくなること。
小草生月(おぐさおいづき)
陰暦二月の異名。小さな草花が芽を出し始める月との意から。
汚名返上(おめいへんじょう)
すぐれた働きやよい結果を出すことで、世間に知られている不名誉な評判をなくならせること。
恩威並行(おんいへいこう)
恩賞と刑罰をそれぞれ適切に与えること。 「恩威」は恩賞と刑罰。 「恩威(おんい)並び行う」とも読む。
温言慰謝(おんげんいしゃ)
優しい言葉で人を慰めること。 「温言」は優しい言葉。 「慰謝」は同情して慰めること。 「温言慰藉」とも書く。
恩讎分明(おんしゅうぶんめい)
恩とあだをはっきりと区別し、それぞれに必ず報いること。 「恩讎」は恩と讎(あだ)。 「分明」ははっきりと区別すること。 「恩讐分明」とも書く。
温慈恵和(おんじけいか)
優しく憐れみ深く、恵み大切にすること。 「恵和」は「けいわ」とも読む。
温凊定省(おんせいていせい)
親に誠意をもって尽くし、大切にすること。親孝行すること。 冬には温かく、夏には涼しくして快適に暮らせるようにし、夜には寝具を整えて朝にはご機嫌をうかがうという意味で、子が親に尽くすべき心がけを説いたもの。 「凊」は涼しいという意味。 「定」は寝具を整えてよく眠れるようにすること。 「省」は省みるという意味から、ご機嫌をうかがうこと。 「定省温凊」ともいう。
怨敵退散(おんてきたいさん)
「怨むべき敵よ、退散するがよい」という意味。 降伏祈願などで唱える言葉。