位尊身危について

四字熟語 | 位尊身危 |
---|---|
読み方 | いそんしんき |
意味 | 地位も財産も大きすぎるよりは適度がよいということ。 高い地位を持つと大きな責任を負ったり、敵が多くなったりして危険が増えるという意味から。 「位高ければ身危うし」とも読む。 |
出典 | 『後漢書』「馮衍」 |
使用されている漢字
「位」を含む四字熟語
位階勲等(いかいくんとう)
功績のあるものに贈られる位と、その勲章の等級。 「位階」は律令制での官僚の序列の標示。 「勲等」は国や社会に対して、功績のある人を褒め称えて与えられる、地位や称号などの栄典。
位卑言高(いひげんこう)
低い地位の人が、身分に合わない偉そうなことを言うこと。 「位卑くして言高し」とも読む。
興味本位(きょうみほんい)
面白いか面白くないかだけを判断の基準にすること。 「興味」は物事に心を惹かれ、面白いと思う気持ちのこと。 「本位」は行動や考えなどを判断する時に基準になるもののこと。
高位高官(こういこうかん)
身分と階級のどちらも高い役人のこと。 「位」は位階。 「官」は官職。
三位一体(さんみいったい)
1.キリスト教で、父である神と子であるイエス・キリストと聖霊の三つは、唯一の神がそれぞれ姿を変えたもので、元は一つのものだとする教義のこと。
2.それぞれ異なる三つのものが、根本的な性質や要素は同一であること。
3.三つのものがしっかりと結びついて、一つのもののようになること。または、三人が心を一つにして物事にあたること。
尸位素餐(しいそさん)
高い地位をもっているだけの無駄飯食い。 または、職務を果たしていないのに無駄に高い給料を得ていることのたとえ。 「尸位」は才能も人徳もないのに高い地位についていること。 「素餐」は何もせずに食べるばかりであること。
「尊」を含む四字熟語
官尊民卑(かんそんみんぴ)
政府や役人などの官営事業を尊んで、民間人や民間事業を卑しむこと。 「官」は政府や役人のこと。 「民」は普通の人、民間人のこと。
女尊男卑(じょそんだんぴ)
男性よりも女性が尊いとする考え方のこと。 または、そのような社会的な慣習。 「女尊」は女性を敬い、高く扱うこと。 「男卑」は男性を軽んじて低く扱うこと。
世尊金口(せそんこんく)
釈迦が自ら行う説法のこと。 釈迦が弟子や人々のために、自身で説いた教えや説法をいう。 「世尊」は高貴な人という意味の言葉で、釈迦のことをいう。 「金口」は仏の口のこと。
尊尚親愛(そんしょうしんあい)
尊敬して親しみを持って愛すること。 「尊尚」はあがめ敬い、大切にすること。 「親愛」は親しみを持ち、愛すること。
尊皇攘夷(そんのうじょうい)
政治的な思想の一つで、天皇を崇拝して、他国の勢力を排除しようとすること。 「攘」は追い払うこと。 「夷」は異民族のこと。 元は別々の尊王論と攘夷論の二つが一つになって、江戸時代の討幕運動の中心となった。 「尊王攘夷」とも書く。
男尊女卑(だんそんじょひ)
男を尊いものとし、女性を卑しいものとする考え方のこと。
「身」を含む四字熟語
可惜身命(あたらしんみょう)
体や命をいとおしむこと。 「可惜」は、今のままでは惜しい、または大切なものや良いものが相応しい扱いをされていないことを惜しむこと。 「身命」は身体や生命のこと。
以身役物(いしんえきぶつ)
自分の体が物に酷使されること。 または、周囲のことに振り回されたり、そのために苦労すること。 「身を以て物に役せらる」とも読む。
以身殉利(いしんじゅんり)
つまらない人間は、自分の利益や欲望のためだけに一生を費やすということ。 「以身」は自ら、自分自身という意味。 「殉利」は利益や欲望に身を捧げるという意味。 「身を以て利に殉ず」とも訓読する。
一身軽舟(いっしんけいしゅう)
自然の中で自身と乗っている船が一つに感じられ、自身と他のものの区別がつかなくなること。 または、そのように感じるほどに風景が壮観な様子。 「軽舟」は軽快に進む小舟のこと。 「一身軽舟と為る」を略した言葉。
一身是胆(いっしんしたん)
強い勇気があり、何事にも恐れないことのたとえ。 体全体に胆力が満ち溢れているという意味から。 「一身」は全身。 「胆」は勇気や度胸のこと。 「一身是れ胆なり」とも読む。 中国の三国時代、蜀の劉備が魏の曹操に追われて逃げたときに活躍した、部下の趙雲の勇ましさを称えたという故事から。
一体分身(いったいぶんしん)
一つのものが複数のものに分かれること。 仏教の言葉で、世の人々を救うために、仏が様々な姿をかりて現れること。
「危」を含む四字熟語
安居危思(あんきょきし)
平和なときにでも、最悪な事態を想定して備えておくことが大切であるという戒めの言葉。 「安居」は平和な生活。 「危思」は危険な事態を思い浮かべること。 「安きに居りて危うきを思う」とも訓読する。
危機一髪(ききいっぱつ)
「一髪」は一本の髪の毛ほどの隙間のことで、髪の毛一本ほどのわずかな差で、大変なことになる瞬間や状況という意味。
危急存亡(ききゅうそんぼう)
危険が迫っていて、生死の瀬戸際で危機的な状況のこと。 「危急」は危険が迫る、「存亡」は生きるか死ぬかという意味。
危言覈論(きげんかくろん)
正しいと思う主張について激しく議論を戦わせること。 「危言」は自身の身が危険な状況になることを気にかけずに、自分の考えをはっきりと言うこと。 「覈論」は激しく論じること。
危言危行(きげんきこう)
言葉と行動を清く正しくすること。 または、言葉と行動を厳格にすること。 「危」は厳しく公正にすることや品格を高くすること。
危言聳聴(きげんしょうちょう)
誇張した表現で、聴いている人を驚かして恐れさせること。 「危言」は激しい言葉。 「聳聴」は聴いている人を驚かせ、恐れさせること。 「危言もて聴くものを聳れしむ」とも読む。 「危言悚聴」とも書く。