牽羊悔亡について

四字熟語 | 牽羊悔亡 |
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読み方 | けんようかいぼう |
意味 | 本性のままにさせず、正しい方向を教えて導けば、後悔するような出来事にあわなくてすむということ。 「牽羊」は羊を引っ張るという意味で、羊は本能的に他の羊とぶつかって、角が絡むまで前進し続けるので、羊飼いは羊を導く必要があるということ。 「悔亡」は後悔することがなくなるということ。 「羊を牽けば悔い亡びん」とも読む。 |
出典 | 『易経』「夬」 |
使用されている漢字
「牽」を含む四字熟語
牽衣頓足(けんいとんそく)
つらい別れを惜しむことを言い表す言葉。 「牽衣」はしがみついて服を引っ張ること。 「頓足」は足踏みをすること。 戦地に行くことになった兵士の家族が衣服にしがみつき、足をばたばたさせて悲しむ様子を言い表した言葉。 「衣を牽き足を頓す」とも読む。
牽強附会(けんきょうふかい)
自分に都合がいいように、滅茶苦茶な理屈をこじつけること。 「牽強」は道理に合わないことを合っているかのようにいうこと。 「附会」は無理に関連付けたり一つに合わせたりすること。 どちらも理屈をこじつけるという意味。 「牽強付会」とも、「牽強傅会」とも書く。
牽羊悔亡(けんようかいぼう)
牽攣乖隔(けんれんかいかく)
心はお互いに惹かれあっていても、遠くに離れていること。 「牽攣」はお互いに心が惹かれあうこと。 「乖隔」は遠く離れていること。 中国の唐の詩人の白居易が友人へ贈ったとされる手紙から。
肉袒牽羊(にくたんけんよう)
降伏してその相手に臣下にしてほしいと請い願うこと。 「肉袒」は上半身を脱ぎ裸になることで、どんな罰でも受けるという降伏の意思を表すこと。 「牽羊」は羊をひくという意味で、料理人になり仕えたいという意思を表すこと。
「羊」を含む四字熟語
楽羊啜子(がくようてっし)
楽羊が主君への忠義を貫いたという故事のこと。 または、逆に信用されなくなった故事のこと。 「啜」はすすって飲むこと。 中国の戦国時代の魏の将軍の楽羊は、息子を人質にとられた後に吸い物にされ、忠義を尽くすためにその吸い物を飲むと、敵は忠誠心に恐れをなして降伏した。 しかし、息子の吸い物を飲んだために味方から信用されなくなったという故事から。
岐路亡羊(きろぼうよう)
進路や方針が多すぎて何を選ぶべきかわからなくなること。 または、学問の道が細かく分かれすぎていて、学問の根本を捉えにくいことのたとえ。 「岐路」は分かれ道が多いこと。 「亡羊」は羊に逃げ切られること。 羊が逃げ出し、大勢の人で追いかけたが分かれ道が多く、逃げられてしまったという話を聞いた楊朱は、学問も同じように様々なものに分かれすぎていて、それぞれ根本の部分は同じなのにそれを忘れ、理解できなくなっていると言ったという故事から。
虎皮羊質(こひようしつ)
外見は立派だが、中身が伴わないこと。 羊に虎の皮を被せるという意味から。
十羊九牧(じゅうようきゅうぼく)
人口の割りに役人が多すぎることのたとえ。 十頭の羊に九人の羊飼いという意味から。
多岐亡羊(たきぼうよう)
進路や方針が多すぎて何を選ぶべきかわからなくなること。または、学問の道が細かく分かれすぎていて、学問の根本を捉えにくいことのたとえ。 「多岐」は分かれ道が多いこと。 「亡羊」は羊に逃げ切られること。 羊が逃げ出し、大勢の人で追いかけたが分かれ道が多く、逃げられてしまったという話を聞いた楊朱は、学問も同じように様々なものに分かれすぎていて、それぞれの根本は同じなのにそれを忘れ、理解できなくなっていると言ったという故事から。 「岐多くして羊を亡う」とも読む。
羝羊触藩(ていようしょくはん)
勇気だけで勢いよく突き進む人は、どうすることもできない状況に陥るということのたとえ。 または、どうにもできない状況のたとえ。 「羝羊」は雄の羊。 「触藩」は生垣に突っ込むこと。 雄の羊が勢いよく生垣に突っ込んで、角が引っかかって動けなくなるということから。 「羝羊藩に触る」とも読む。
「悔」を含む四字熟語
悔悟慙羞(かいござんしゅう)
過去の過ちに気付き、後悔すること。 「悔悟」は後悔して過ちに気付くこと。 「慙羞」は恥じること。
悔悟憤発(かいごふんぱつ)
失敗したことを後悔して、挽回に努めること。 「悔悟」は失敗を後悔して、欠点を理解すること。 「憤発」は奮い立つこと。
吉祥悔過(きちじょうけか)
吉祥天を本尊としてまつり、罪を懺悔して国家の安泰や作物の豊穣を願い、毎年正月に行われる法会。 「吉祥」は仏教の守護神とされる吉祥天のこと。 「悔過」は間違いを悔いること。 仏教の言葉で、「吉祥天悔過」を略した言葉。
後悔噬臍(こうかいぜいせい)
後悔したとしてもどうにもならないこと。 「噬臍」はへそを噛むという意味で、どうやっても自分の口は、自分のへそには届かないということから、不可能という意味。
亢竜有悔(こうりょうゆうかい)
高い地位を持っている人や、多くの財産を持っている人は、慎みを持って行動しなければ、失敗して悔いることになるという戒め。 「亢竜」は天の最も高いところに昇りつめた竜のこと。 最も高いところに昇りつめた竜は、これ以上昇ることができず、後は落ちることしかできないので、その後のことを考えて慎みを持っておくべきということから。 「亢竜悔い有り」とも読む。
千恨万悔(せんこんばんかい)
過去の失敗を激しく悔やむこと。 「千」と「万」は数が多いということから、程度が甚だしいことのたとえ。 「恨」と「悔」はどちらも過去のことを残念に思うこと。
「亡」を含む四字熟語
危急存亡(ききゅうそんぼう)
危険が迫っていて、生死の瀬戸際で危機的な状況のこと。 「危急」は危険が迫る、「存亡」は生きるか死ぬかという意味。
岐路亡羊(きろぼうよう)
進路や方針が多すぎて何を選ぶべきかわからなくなること。 または、学問の道が細かく分かれすぎていて、学問の根本を捉えにくいことのたとえ。 「岐路」は分かれ道が多いこと。 「亡羊」は羊に逃げ切られること。 羊が逃げ出し、大勢の人で追いかけたが分かれ道が多く、逃げられてしまったという話を聞いた楊朱は、学問も同じように様々なものに分かれすぎていて、それぞれ根本の部分は同じなのにそれを忘れ、理解できなくなっていると言ったという故事から。
興亡治乱(こうぼうちらん)
世の中が平和で繁栄することと、乱れて滅びること。 「興亡」は栄えることと、滅びること。 「治乱」は国が平和に治まることと、乱れること。 世の中が変わっていく様子をいう。
荒亡之行(こうぼうのおこない)
自分の楽しみだけに夢中になり、他を顧みない荒れた行い。 「荒亡」は狩猟や酒、女遊びに夢中になり、目的を見失うこと。または、為政者が人々に無駄な負担を強制して、本人は遊び呆けること。
歯亡舌存(しぼうぜっそん)
柔らかくしなやかなものは、強く硬いものよりも長く存続するということ。 歯が抜けてなくなることはあっても、舌は残り続けるという意味から。 「歯亡びて舌存す」とも読む。
脣亡歯寒(しんぼうしかん)
互いに深い関係で繋がっていて、一方が滅びるともう一方も危険な状態になること。 「脣」は唇のこと。 唇と歯は互いに助け合う関係であり、唇が無くなると歯は寒くなるということから。 古代中国の虞の宮之奇が、虞とカクの国の関係をたとえていった故事から。 「脣亡びて歯寒し」とも読む。 「唇亡歯寒」とも書く。