武陵桃源について

四字熟語 | 武陵桃源 |
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読み方 | ぶりょうとうげん |
意味 | この世とは違う別の平和な世界。理想郷。 「武陵」は中国の地名。 「桃源」は「桃源郷」を略した言葉で、別の世界にある平和で穏やかな世界をいう。 武陵に住む漁師が川をさかのぼって森の奥に進むと洞穴があり、その洞穴を抜けると、そこには桃の花が咲き乱れる美しい地があり、秦の乱から逃れてきた者たちが平和に暮らす理想郷を見つけたという故事から。 |
出典 | 陶潜「桃花源記」 |
類義語 | 世外桃源(せがいとうげん) |
使用されている漢字
「武」を含む四字熟語
緯武経文(いぶけいぶん)
学問と武術の両方を重んじて、国や政治の基礎にすること。 学問と武術を緯糸と経糸を交互に組み合わせて布を織ることにたとえた言葉。 「武を緯にし文を経にす」とも読む。
允文允武(いんぶんいんぶ)
学問と武芸のどちらもすぐれていること。 元は、学問と武芸のどちらにもすぐれている天子の徳を称えた言葉から。 「允に文、允に武」とも読む。
禹湯文武(うとうぶんぶ)
夏、殷、周の三代の王朝の始祖とされる人物の名前。 「禹」は夏王朝の禹王。 「湯」は殷王朝の湯王。 「文」と「武」は周王朝の文王と武王のこと。 どの人物も古代中国の聖天子とされている。
偃武修文(えんぶしゅうぶん)
世が平和で穏やかなこと。 「偃武」は戦を止めて武具を片付けること。 「修文」は学問を修めること。 争いがなく学問に努める事ができるという意味から。 「武を偃せて文を修む」とも読む。
我武者羅(がむしゃら)
目的だけを見てひたすら打ち込むこと。 「我貪」が変化した言葉で、「我武者」と略して使うこともある。
窮兵黷武(きゅうへいとくぶ)
無分別に武力を使って、必要以上に戦争を起こして徳を汚すこと。 「窮兵」は戦争ばかりすること。 「黷武」はみだりに武力を使うこと。 中国の殷の湯王は七十里四方の領地しかなかったが、徳を修めていたために王者となり、晋の智伯は千里四方の領地があったが、戦争ばかりしていたために滅んだという故事から。
「陵」を含む四字熟語
延陵季子(えんりょうのきし)
中国の春秋時代の呉の季札のこと。 「延陵」は中国の呉の地名。 「季」は兄弟の四男のこと。 賢者の季札は、父親の呉王の寿夢の四男で、延陵を与えられて、見事にその地を治めたということから。
下陵上替(かりょうじょうたい)
世の中が乱れている様子。 「陵」は下のものを超えて上になるという意味。 「替」は衰えるという意味。 下のものが、衰えた上のものを超えて上になるという意味で、下克上の世の中をいう。 「下陵ぎ上替る」とも読む。
迦陵頻伽(かりょうびんが)
美しい声のたとえ。 または、美しい声を持っているもののたとえ。 仏教の言葉で、梵語でカラヴィンカという想像上の鳥の名前を音訳したもの。 上半身は美しい女性、下半身が鳥の姿をしていて、美しい声で鳴くとされ、その声は仏の声のたとえとして使われる。
胡漢陵轢(こかんりょうれき)
中国の漢民族と異民族が争うこと。 「胡」は中国の北方、西方の異民族の別称。 「漢」は中国の漢民族のこと。 「陵轢」は踏みにじるという意味。
日陵月替(にちりょうげったい)
月日が経つにつれて少しずつ衰えていくこと。 「陵」と「替」はどちらも衰えるという意味。 「日(ひ)に陵(りょう)し月(つき)に替(たい)す」とも読む。
陵谷遷貿(りょうこくせんぼう)
世の中が非常に激しく変化して、今までとは全く別のものになることのたとえ。 「遷貿」は時間と共に様変わりしていくこと。 大きな丘が削られて深い谷になったり、深い谷が石などに埋め立てられて大きな丘になったりするような大きな変化という意味から。
「桃」を含む四字熟語
公門桃李(こうもんのとうり)
政府の官職に、すぐれた能力のある人材が集まっていることのたとえ。 「公門」は政府や役所のこと。 「桃李」は植物のももやすもものこと。 ももやすももは夏には涼しい木陰を生み、秋には食べられる実をつけるということから、人の役に立つすぐれた才能のある人のたとえ。
人面桃花(じんめんとうか)
恋い慕う女性に会えないこと。 「人面」は美しい女性の顔。 「桃花」は植物の桃の花。 中国の唐の詩人の崔護は、ある桃の木の下で美しい女性に会い、その女性と互いに惹かれあったが、その時はそのまま別れた。 崔護はその女性を忘れられず、次の年にまた訪ねたがその女性に会うことができず、詩を残して去ったという故事から。
世外桃源(せがいとうげん)
この世とは違う別の平和な世界。理想郷。 「世外」はこの世ではない別の世界のこと。 「桃源」は「桃源郷」を略した言葉で、別の世界にある平和で穏やかな世界をいう。 とある漁師が川をさかのぼって森の奥に進むと洞穴があり、その洞穴を抜けると、そこには桃の花が咲き乱れる美しい地があり、秦の乱から逃れてきた者たちが平和に暮らす理想郷を見つけたという故事から。
桃園結義(とうえんけつぎ)
後漢末期に、張飛の家の庭にある桃園で「劉備」「関羽」「張飛」の三人が義兄弟の約束を交わした逸話から、義兄弟の契りを結ぶこと。
桃花癸水(とうかきすい)
女性の月経のこと。 「桃花」は女性を意味する雅語。 「癸」は十干の十番目である”みずのと”のこと。 「癸水」は月経のこと。
桃紅柳緑(とうこうりゅうりょく)
春の景色の美しさの形容。 桃の美しい紅い花と、柳のあざやかな緑の葉という意味から。
「源」を含む四字熟語
医食同源(いしょくどうげん)
日常の食生活に気を配ることが、一番の病気予防になるということ。 「医食」は医薬と食事。 「同源」は根本が同じであるということ。 病気を治すために飲む薬と日常の食事は、どちらも健康を維持するためのものであり、根本は同じであるということから。
飲水思源(いんすいしげん)
物事の基本を忘れずに大切にするべきという戒め。 または、受けた恩を忘れてはいけないという戒め。 水を飲むときに、水源のことを思うという意味から。 「水を飲むときは井戸を掘った人のことを忘れるな」という中国のことわざから。 「水を飲みて源を思う」とも読む。
開源節流(かいげんせつりゅう)
支出を抑え、財源を増やす健全な財政のこと。 「開源」は水源を開発すること。 「節流」は水の流れの量を調節すること。 川の流れに財政をたとえたもの。
源平藤橘(げんぺいとうきつ)
日本を代表する四つの貴族をまとめていう言葉。 奈良・平安時代以降に権勢を誇った貴族で、源氏、平氏、藤原氏、橘氏をいう。
推本溯源(すいほんそげん)
物事の根本を考えて、その全てを知ろうとすること。 根源を推察して、根源にさかのぼるという意味から。 「本を推して源に溯る」とも読む。
世外桃源(せがいとうげん)
この世とは違う別の平和な世界。理想郷。 「世外」はこの世ではない別の世界のこと。 「桃源」は「桃源郷」を略した言葉で、別の世界にある平和で穏やかな世界をいう。 とある漁師が川をさかのぼって森の奥に進むと洞穴があり、その洞穴を抜けると、そこには桃の花が咲き乱れる美しい地があり、秦の乱から逃れてきた者たちが平和に暮らす理想郷を見つけたという故事から。