談天雕竜とは

四字熟語 | 談天雕竜 |
---|---|
読み方 | だんてんちょうりょう(だんてんちょうりゅう) |
意味 | 弁論や文章が広大で立派なこと。
または、大きく立派な内容だが、実現することのできない無駄な議論や努力のこと。 「談天」は天について議論すること。 「雕竜」は竜の彫刻のように、美しく文章を飾ること。 中国の戦国時代の斉のスウ衍は天体について語り、スウセキは立派で美しい文章を書いていたことを、斉の人々が称賛したという故事から。 「天を談じて竜を雕る」とも読む。 「談天彫竜」とも書く。 |
出典 | 『史記』「孟子荀卿伝」 |
異形 | 談天雕竜(だんてんちょうりゅう) |
談天彫竜(だんてんちょうりょう) | |
談天彫竜(だんてんちょうりゅう) | |
漢検級 | 1級 |
場面用途 | 素晴らしい文章 / 非現実的な理論 / 無駄骨折り / 文章 |
使用されている漢字
「談」を含む四字熟語
街談巷語(がいだんこうご)
世間のうわさ話のこと。 「街談」と「巷語」はどちらもうわさ話のこと。 同じ意味の言葉を重ねて強調した語。
街談巷説(がいだんこうせつ)
世間で流れている何の根拠もない噂のこと。 「街談」と「巷説」はどちらも町中で出回っている噂話のことで、同じ意味の言葉を重ねて強調した言葉。
厳談酷促(げんだんこくそく)
容赦無く借金を取り立てること。 「厳談」と「酷促」はどちらも激しい取り立てのことで、似た意味の言葉を重ねて強調した言葉。
高談闊歩(こうだんかっぽ)
周りを気にせずに好き放題に議論して、大股に歩くこと。 「高談」は盛んに議論を戦わせること。または、大きな声で会話すること。 「闊歩」は大股に歩くこと。または、なにものにも縛られず自由な様子。 自由気ままな様子をいう言葉。
高談雄弁(こうだんゆうべん)
思いっきり議論すること。 「高談」は盛んに議論を戦わせること。 「雄弁」は力強く説得力のあることを言うこと。
強談威迫(ごうだんいはく)
要求に従わせるために、激しく脅すこと。 「強談」は強引に話の決着をつけること。 「威迫」は恐怖で相手を従わせようとすること。
「天」を含む四字熟語
天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)
皇位継承の証として、天皇が代々受け継いできた三種の神器の一つ。 草薙剣や草那芸之大刀とも呼ばれ、スサノオノミコトが八岐大蛇を倒したときに尾から出てきたとされている。 現在は、熱田神宮で神体として祭られている。
意気衝天(いきしょうてん)
気力が天を衝くほど高く充実している様子。 「意気」は気力や気概、「衝天」は天を衝くほど高いという意味。
韋駄天走(いだてんばしり)
極めて足の速い人。 また、速く走る様子。 「韋駄天」は僧や寺院の守護神で、足が速いことのたとえ。
一念通天(いちねんつうてん)
どんなことでも、一心に念じ努力し続ければ、必ず成就するということ。 「一念天に通ず」とも読む。
一天四海(いってんしかい)
全世界。 「一天」は天の下全てということから、全世界のこと。 「四海」は四方向全ての海ということから、全世界のこと。
一天万乗(いってんばんじょう)
天子や天皇のこと。 「一天」は天の下全てということから、全世界のこと。 「乗」は兵車のことや、兵車を数える場合に使う単位。 一万乗の兵車を出すことが出来る国の君主という意味から。 古代中国では、兵車一台に馬四頭と兵士百人がついていたとされている。 「一天万乗の君」を略した言葉。
「雕」を含む四字熟語
一箭双雕(いっせんそうちょう)
一つの行動で二つの利益を得ること。 「箭」は矢、「雕」は鷲。 一本の矢を一回放って、二羽の鷲を射るという意味から。
談天雕竜(だんてんちょうりょう)
雕文刻鏤(ちょうぶんこくる)
文章の文字や語句を美しく飾ること。 「雕文」は模様を彫りきざむこと。 「刻」は木に彫りきざむこと。 「鏤」は金属に彫りきざむこと。 様々な美しい彫刻のように詩文を飾るという意味から。
雕梁画棟(ちょうりょうがとう)
とても美しく、豪華な建物のこと。 「雕」は彫刻のこと。 美しい彫刻を施した屋根の梁と、美しい絵を描いた棟木という意味から。
「竜」を含む四字熟語
一竜一猪(いちりょういっちょ)
努力して学ぶ人と、怠けて学ばない人との間には大きな賢愚の差ができるということ。 「竜」は賢く、成功した者のたとえ。 「猪」は豚のことで、無恥な愚な人のたとえ。 一方は竜になり、一方は豚になるということから。
一登竜門(いっとりゅうもん)
権力を持っている人に認められると、急激に世間の評判はよくなるということ。 「一登」は一回登ること。 「竜門」は中国の黄河の上流にある山のことで、非常に激しい流れの川があることで有名。 苦しく険しいことで有名な場所を一度でも登りきれば、名声を上げることが出来るということから。
雲蒸竜変(うんじょうりょうへん)
英雄や豪傑などが良い時期に現れて活躍すること。 「雲蒸」は雲が沸き起こること。 「竜変」は竜が思うままに動きまわること。 舞い上がる竜は雲を沸き起こし、さらに勢いを増しながら自在に活躍するという意味から。
雲竜井蛙(うんりょうせいあ)
地位や知恵の差が非常に大きいこと。 大空を翔る竜と井戸の中にいる蛙という意味から。 竜は地位や知恵が高いことをたとえたもの、蛙は低いことをたとえたもの。
雲竜風虎(うんりょうふうこ)
似た同士が互いに引きつけ合うこと。 または、英雄や豪傑のたとえ。 竜は雲と共に現れ、虎は風を引き連れて現れると考えられていたことから。
轅門二竜(えんもんにりょう)
中国の唐の烏承ヒンと烏承恩の二人のこと。 二人が戦場ですぐれた功績をあげたことを評した言葉。 「轅門」は戦場のたとえで、二台の戦車の舵棒、轅を向かい合わせて門にしたということから。
「彫」を含む四字熟語
黒歯彫題(こくしちょうだい)
黒い色に染めた歯と入れ墨をした額のこと。 「題」は額のこと。 古代中国の南方にいた異民族の風習。 「彫題」は「雕題」とも書く。 「彫題黒歯(雕題黒歯)」ともいう。
彫心鏤骨(ちょうしんるこつ)
非常に辛い苦労をすること。 または、苦心を重ねて詩文を作り上げること。 心に彫りつけて骨に刻み込むという意味から。 「心に彫り骨に鏤む」とも読む。
彫虫篆刻(ちょうちゅうてんこく)
詩文を作るときに、細かい部分の技巧を必要以上にこだわること。 または、細かい部分の技巧にこだわって飾っただけの内容のない詩文のこと。 「彫」と「刻」はどちらも刻み込むという意味。 「彫虫」は虫に文字を刻み込むこと。または、一説には非常に複雑な書体の虫書のこと。 「篆」は漢字の書体の一つで、非常に複雑な書体。 「篆刻」は木などに篆書の文字を刻み込むこと。 非常に複雑な書体で書いただけの文章という意味から。 「雕虫篆刻」とも書く。